【超丁寧解説】フロントガラスのスモークフィルム|車検対応の基準・透過率は?

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【追記】2023年1月に国土交通省が通達を出しました。保安基準は今まで通り変わりませんが、透過率の測定をより厳密にするように、という趣旨の通達です。具体的には、保安基準を満たした可視光線透過率測定器を用いること。製品名としてはPT-50、PT-500が指定されています。こうした測定器がない場合は、運輸支局(軽自動車検査協会)などに車両を持ち込んで測定すること、とのことです。つまり、透過率に関してより厳密になったということになります。

 

フロントガラスと運転席・助手席のウインドーガラスには明確な車検基準があります。

「可視光線透過率が70%以上」という基準です。

透明なフィルムであってもこの基準をクリアーしなければなりませんから、スモークフィルムの場合はほとんどのものが車検を通りません。

ただし、後部座席のウインドーガラスは自由にスモークフィルムを貼れます。

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2023年1月26日

道路運送車両法の保安基準 第29条3項「透過率70%以上であること」

フロントガラスと運転席・助手席の側面ガラスには明確な保安基準があります。

自動車の前面ガラス及び側面ガラス(運転者席より後方の部分を除く)は、透明で、運転者の視野を妨げるようなひずみがなく、運転者が交通状況を確認するために必要な視野の範囲に係わる部分における可視光線透過率が70%以上でなければならない

この規定により、外から中が見えないようなスモークフィルムを貼ることは保安基準に違反するので、車検は不合格となります。

透明なフィルムであっても、UV(紫外線)カット機能やIR(赤外線)カット機能を強めたフィルムで、透過率が70%未満であれば、車検は通りません。

なお、後部座席の側面ガラス及び背面ガラスに関しては上記規定は適用されないので、外から中が見えないスモークフィルムでも車検は通ります(というか、こうしたガラスはそもそも検査しない)。

カメレオンフィルム(ウルトラビジョン)の車検基準は?

近年、見る角度によって様々な色に変化するマジョーラカラーのフィルムを貼っている車を見かけます。

いわゆるカメレオンフィルム(ウルトラビジョン)と呼ばれるものです。

こうしたフィルムの車検基準はあくまでも透過率が問題になります。

詳細は下記の記事をご覧ください。

フロントガラス・車検・ウルトラビジョン・カメレオンフィルム

【明快解説】車検|ウルトラビジョン(カメレオンフィルム)は車検通る・通らない?

2020年1月5日

最後は陸運局の透過率計測器で決まる

車にカーフィルムを貼る場合、当然、各ショップの人は車検基準のことは知っているので、「透過率70%以上」をクリアするフィルムを販売します。

ただし、各ショップで使用する透過率計測器と車検場で使用する透過率計測器がまったく同一の値を出す保証はありません。

実態としては、けっこう違いが出ているようです。

つまり、ショップではギリギリ70%をクリアーしたけれど車検では68%しかなくて不合格になるようなケースがあります。

したがって、ショップでフィルムを購入する場合は、70%ギリギリの透過率の製品は避けて、もう少し余裕のある製品を選ぶべきです。

せっかくお金をかけて貼り付けたフィルムなのに、車検でNGとなれば、処分するしかありません。

ショップともトラブルになってしまいます。

これは、透明なフィルムだけでなく、カメレオンフィルム(ウルトラビジョン)の場合も同様です。

年式の新しい車は要注意

透過率に関して、さらに注意点があります。

「透過率70%以上」という基準は、あくまでもフィルムを貼り付けた後で測定した数値が問題になります。

フィルム単体の透過率ではありません。

最近の車は、標準仕様ですでに透過率が100%を下回っているフロントガラス等を採用しています。

つまり、UV(紫外線)カット機能やIR(赤外線)カット機能をガラスに埋め込んであるので、その分だけ透過率が落ちているのです。

そこへフィルムを貼り付けた場合、標準のガラスそのものの透過率と後付フィルムの透過率がダブルで測定されることになるので、場合によっては70%に満たないケースも出てきます。

こうしたケースもあるので、カーショップでフィルムを貼る場合は、あくまでもフィルムを貼った後のトータルの透過率の値がいくつになるかに注意してください。

下記の記事も参考になさってください。

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