【3分記事】ピストンリングとは|役割|3本のリングは何のためにある?

ピストンリングとは|役割

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画像:Wikipediaより

ピストンリングとは:役割

車やバイクのレシプロエンジンにはピストンとシリンダーがあって、ピストンはシリンダー内を往復運動することで燃料を燃やし、排出し、燃やし、排出し・・・を繰り返して出力を得ます。

その際、恐らく誰もが不思議に思うのは、ピストンもシリンダーもみんな金属製の部品なのに、延々と動き続けながらどうしてすり減ったりしないのだろう、まあ、多少はすり減るかもしれないけれど、それでも10万キロとか20万キロでも平気で動き続けることができるのはなぜなのか、という点ではないでしょうか。

これには様々な工夫があって一口には言えないのですが、その一つの答えが、ピストンリングです。

ピストンリングは、通常、3本あります。3本とも金属製です。そして、3本とも一箇所が切れています。つまり、エンジンを分解してピストンリングを取り出すと、3本とも一箇所が切れた状態の輪っかです。

この一箇所が切れた状態の輪っかの径は、シリンダーの径より大きいです。

このように、本来はシリンダーの径より大きな輪っかを無理やりピストンに巻き付けた状態でシリンダー内を往復するわけです。

ここにピストンリングの役割があります。

3本あるピストンリングのうち、第1リングをトップリング、第2リングをセカンドリングと呼び、この2本のリングのことを「コンプレッションリング」と呼びます。

コンプレッションとは、圧迫とか圧搾という意味で、シリンダー壁とピタッとくっついて離れず、燃焼室からクランクケースへの圧縮ガスの抜け(ブローバイガス)を防止しています。また、燃焼によりピストンに蓄積する熱をシリンダーブロックへ逃がす働きもしています。

つまり、第1リングと第2リングは、バネ性、耐摩耗性、熱伝導性を兼ね備えています。

第3リングはオイルリングと呼ばれます。サードリングとは呼ばずに、ただ単にオイルリングです。

オイルリングは、その名の通り、シリンダー内壁に付着する余分なエンジンオイルをかき落とし、薄くてちょうどいい油膜を残す役割を果たしています。これにより、ピストンの焼きつきを防止します。

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