【超熱血解説】タイヤの空気圧は窒素ガスを入れると変化しないのですか?

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タイヤの空気圧は窒素ガスを入れると変化しないのですか?

タイヤの空気圧の点検・調整する際、空気ではなく窒素ガスを充填すると圧が変化しないといわれます。

これはある程度本当です。まったく圧が変化しないわけではありませんが、空気を充填した場合と比較すると、確かに変化の量は少ないです。

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一般的に、運転席のドアを開いた裏側にステッカーが貼ってあって、そこにその車の指定空気圧が記載されているのが普通ですが、たとえばそこに、

  • 230kPa(2.3kgf/㎠)

と表示されていたとします。

すると、これが指定空気圧なので、ガソリンスタンドなどで指定通りの空気を装填してもらいます。

そして、2時間ほど車を走らせ、またガソリンスタンドに戻って空気圧を測定すると、おそらく260(2.6)とか270(2.7)といった数値になっているはずです。

これは、タイヤが熱を持つことで空気が膨張し、その結果、空気圧が高くなる現象ですが、ここで窒素ガスです。

もしも空気ではなく窒素ガスを入れていた場合は、おそらく10kPa程度上がる程度に収まるのではないかと思います。少なくとも、260や270までには上がらないはずです。

つまり、空気の代わりに窒素ガスを充填すると、完全に膨張しないわけではないけれど、膨張の仕方が少ない、ということになります。

わたしもこれまで何度も窒素ガスを充填しているので、これは経験的にも間違いないことです。

窒素ガスを充填すると、タイヤの空気圧はかなり安定します。乗り心地の変化が少なく、快適性が増します。

窒素ガスのメリット

空気の代わりに窒素ガスをタイヤに充填すると、次のようなメリットがあります。

<圧の変化が少ない>

すでに触れたように、空気より窒素ガスの方が熱による膨張率が少ないので、指定空気圧を大きくオーバーするような圧になりにくいです。まったく変化しないのではなく、変化しにくいということです。そして、圧が変化しにくいということは、乗り心地が一定に保たれるということです。空気圧が上がると乗り心地は固くなるのですが、それが抑えられるのです。

<ガスが抜けにくい>

タイヤに空気を指定空気圧通り充填しても、1か月ほどすると、10kPa(0.1kgf/㎠)ほど自然に抜けていきます。これはタイヤのゴムの分子のあいだを空気が通り抜けていくと考えられています。

しかし、窒素ガスは空気よりゴムを通り抜ける率が50%~70%ほど低いといわれています。日数が経過しても圧の変化が少ないというわけです。

<音の伝達性が低い>

タイヤと路面が衝突するゴロンとかゴツンといった音が、空気より窒素ガスの方が小さく、走行中の快適性が上がります。

<燃えにくい>

高速走行などでタイヤがバーストすると、それをきっかけに車両火災に発展することがありますが、タイヤ内が空気ではなく窒素ガスだと、そうした発火のリスクが低減します。燃えにくいということです。

窒素ガスのデメリット

費用が掛かる、これが窒素ガスの唯一のデメリットです。逆に言うと、これ以外にデメリットはないです。

店舗にもよりますが、1本あたり500円~1,000円が相場です。

料金が高いところは、その後のメンテナンス(窒素ガスの補充など)は無料になっているところもあるので、長い目で見れば、料金が高いところの方がおトクな場合もあります。

机上の空論にご注意

窒素ガスに関してはいろいろな言説が飛び交っています。

たとえば、

「窒素ガスはタイヤからガスが漏れないといわれていて、そのため、一度窒素ガスを入れると、その後指定空気圧のチェックをしない人が多い。だから、空気を充填するよりもかえって危険だ」

たしかに、窒素ガスを入れたからといって、まったくガス漏れがしないわけではありません。だから、定期的に指定空気圧の点検・調整は必要です。

けれども、考えてみてほしいのですが、空気の代わりに窒素ガスを入れるような人は、ことタイヤの空気圧に関しては人一倍強い関心を持っている人であって、そういう人が、空気を入れている人に比べて空気圧のチェック頻度が少ないなどということがありうるでしょうか?

有り得ない話です。

窒素ガスに否定的な意見を言う人は、おそらく一度も窒素ガスを試したことのない人で、机上の空論を言っているだけの人だと思います。

下記の記事も参考にしていただけると幸いです。

⇒⇒タイヤの空気圧は荷物を積むときは高くすべきですか?

⇒⇒タイヤの空気圧が低いと乗り心地が良くなるって本当?

⇒⇒タイヤの空気圧を高めにすると燃費が良くなるのは本当?

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