【2026年改正対応】8ナンバーの税金|自動車税早見表|軽の8ナンバーは安い?

8ナンバー・自動車税・重量税・税金・早見表・軽自動車

<当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています>



キャンピングカーや一部の特殊車両に付けられる8ナンバーは、税金が安いというイメージから人気があります。

しかし、実際にどれくらい安いのか、軽自動車の8ナンバーはどうなるのか、車検時の費用まで考えるとお得なのかを正確に答えられる方は意外と少ないものです。

この記事では、2026年4月施行の税制改正2026年11月の自賠責保険値上げを反映した最新情報で、8ナンバーの税金のすべてを丁寧に整理しました。

目次

第1章 そもそも8ナンバーとは?特種用途自動車の正体

街を走る車のナンバープレートをよく見ると、地名の右側に小さな数字が並んでいます。この数字の頭が「8」から始まる車を8ナンバー車と呼びます。

救急車や消防車、霊柩車、キャンピングカーなどがこの仲間です。

8ナンバーの正式な名前は特種用途自動車といいます。「とくだね」と読みます。

工事現場で見かけるホイールローダーやフォークリフトのような特殊自動車(とくこと)とは別物です。読み方も意味も違います。

8ナンバーは法律でどう決められているのか

8ナンバーの根拠は、道路運送車両法施行規則と、これに基づく国土交通省の通達「自動車の用途等の区分について(依命通達)」にあります。

この通達では、特種用途自動車を「主たる使用目的が特種である自動車であって、定められた構造や装置などの要件のすべてを満足するもの」と定義しています。

自動車の用途は法律上、乗用・乗合・貨物・特種の4つに区分されます。

乗用は3ナンバーや5ナンバー、乗合は2ナンバー、貨物は1ナンバーや4ナンバーが該当します。

特種だけがどの用途にも当てはまらない、いわば「その他」の枠です。

この特種の枠の中に、通達で定められた78種類の車体形状が含まれます。

用途区分主なナンバー該当する車の例
乗用3・5・7一般的な乗用車
乗合2バス
貨物1・4トラック、バン
特種8救急車、キャンピングカーなど

8ナンバーに該当する車は意外と多い

千葉県の自動車税早見表では、特種用途自動車を霊柩車・医療用自動車・運送用・作業用・被けん引車・キャンピング車・その他の7分類で整理しています。

具体的な車体形状を見ると、その幅広さに驚かされます。

緊急車両系では、救急車、消防車、警察車、護送車があります。

作業用ではクレーン車、レッカー車、高所作業車、コンクリートミキサー車、道路作業車などです。

運送用にはタンク車、塵芥車、保冷車、郵便車などが含まれます。

そして、私たち一般の人が個人で所有する8ナンバーといえば、キャンピング車がほぼ唯一の選択肢です。

霊柩車や救急車を個人で持つ人はまずいません。この記事でも、ここから先は基本的にキャンピングカーを念頭に話を進めます。

分類具体例
緊急車両系救急車、消防車、警察車
作業用クレーン車、レッカー車、高所作業車
運送用タンク車、塵芥車、郵便車
キャンピング車キャンピングカー、軽キャンパー
その他霊柩車、教習車、放送宣伝車

なぜ8ナンバーを取得したがる人がいるのか

8ナンバーには昔から「税金が安くなる」というイメージがついて回ります。

1990年代までは構造要件がゆるく、安易に8ナンバーを取得して税金逃れをする「なんちゃって8ナンバー」が横行しました。

これが問題となり、2000年代以降は構造要件が厳格化された経緯があります。

その後、2022年4月1日に21年ぶりとなる構造要件の大幅な緩和が行われました。

コロナ禍で車中泊やソロキャンプの需要が一気に高まり、軽自動車や小型車をベースにしたキャンピングカーが作りやすくなるよう、室内高や就寝設備の要件が見直されたのです。

詳しい内容は第6章で扱います。

なお、8ナンバーは単なるナンバー区分の話で、車の性能や格を示すものではありません。

外見が普通の乗用車でも8ナンバーの車もあれば、装備は充実したキャンピング仕様でも8ナンバーではない車もあります。

「8ナンバーだから上位の車」という見方は誤解です。この点は押さえておきたいところです。

項目内容
正式名称特種用途自動車(とくだね)
根拠法令道路運送車両法施行規則・国土交通省通達
車体形状通達で定められた78種類
個人所有の代表例キャンピングカー
この章のまとめ
特種用途自動車分類番号が8から始まる車の正式名称
78種類の車体形状救急車、消防車、キャンピング車など
個人所有の代表例キャンピングカーがほぼ唯一
2022年4月の緩和21年ぶりに構造要件が大幅見直し
引用元・参照元
国土交通省「自動車の用途等の区分について(依命通達)」
千葉県「令和7年度自動車税種別割税率及び月割税額早見表」(令和7年4月1日現在)
一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)「自動車の分類」
本州四国連絡高速道路(JB本四高速)「特種用途自動車の車種区分」

第2章 8ナンバーの自動車税はいくら?排気量別の早見表【2026年最新】

8ナンバーを所有する一番のメリットとしてよく語られるのが、自動車税の安さです。

実際にどれくらい安いのか。

ここでは2026年最新の税額を、自家用乗用車と比較しながら見ていきます。

2026年4月から「自動車税種別割」が「自動車税」に戻りました

まず大事な前提を1つ。

2026年4月1日施行の地方税法改正によって、これまで「自動車税種別割」と呼ばれていた毎年の税金が、シンプルに「自動車税」へ名称変更されました。

軽自動車も同じく「軽自動車税種別割」が「軽自動車税」に戻っています。

同時に、車を買ったときにかかっていた「環境性能割」は廃止されました。

ただし税額そのものは変わっていません

呼び名が変わっただけで、毎年支払う金額の計算ルールは従来どおりです。

項目2026年3月まで2026年4月から
毎年の税金自動車税種別割自動車税
軽の毎年の税金軽自動車税種別割軽自動車税
取得時の税金環境性能割廃止

自動車税は「登録時期」で2種類に分かれます

ここで覚えておきたいポイントがあります。

8ナンバーのキャンピング車(普通車・小型車)の自動車税は、初度登録が2019年(令和元年)10月1日より前か後かで税額が変わります。

これは2019年10月の消費税10%増税にあわせて行われた恒久減税の影響です。

新しく登録された車ほど税額が少し安くなる仕組みになっています。

中古のキャンピングカーを買う場合は、車検証で初度登録年月を必ず確認しましょう。

【早見表】2019年10月以降に新車登録された自家用キャンピング車

まずは現在主流の、新税率(恒久減税後)の早見表です。

総排気量年税額
1L以下20,000円
1L超 1.5L以下24,400円
1.5L超 2L以下28,800円
2L超 2.5L以下34,800円
2.5L超 3L以下40,000円
3L超 3.5L以下45,600円
3.5L超 4L以下52,400円
4L超 4.5L以下60,400円
4.5L超 6L以下69,600円
6L超88,000円

【早見表】2019年9月以前に登録された自家用キャンピング車

中古車市場では、こちらの旧税率の車もまだ多く流通しています。

新税率より少し高めです。

総排気量年税額
1L以下23,600円
1L超 1.5L以下27,600円
1.5L超 2L以下31,600円
2L超 2.5L以下36,000円
2.5L超 3L以下40,800円
3L超 3.5L以下46,400円
3.5L超 4L以下53,200円
4L超 4.5L以下61,200円
4.5L超 6L以下70,400円
6L超88,800円

自家用乗用車と比べてどれくらい安いのか

ここからが本題です。

同じ排気量の自家用乗用車(3・5・7ナンバー)と比べると、8ナンバーは約20%安く設定されています。

2019年10月以降に登録された車で比較してみます。

総排気量自家用乗用車8ナンバー差額
1L超 1.5L以下30,500円24,400円6,100円
1.5L超 2L以下36,000円28,800円7,200円
2L超 2.5L以下43,500円34,800円8,700円
2.5L超 3L以下50,000円40,000円10,000円

たとえばハイエースをキャンピングカーに改造して8ナンバーを取得すると、排気量2Lで毎年7,200円の節約になります。

10年乗れば72,000円の差です。

排気量が大きいほど差額も大きくなる仕組みです。

13年経過で重課(約15%増)

ここも注意したいポイントです。

新車登録から13年が経過したガソリン車・LPG車は、その翌年度から自動車税が約15%上乗せされます。

これを経年車重課と呼びます。

排気量1.5L超2L以下の8ナンバーキャンピング車であれば、本来28,800円のところが33,000円程度まで上がります。

ディーゼル車は11年経過で重課対象となります。

電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド、ガソリンハイブリッド車などは重課の対象外です。

なお8ナンバーの重課率は約15%で、乗用車と同じ扱いです。

排気量2L超2.5L以下通常13年経過後
8ナンバー(新税率)34,800円約40,000円
自家用乗用車(新税率)43,500円約50,000円

月割計算と還付について

8ナンバーの自動車税も、普通の乗用車と同じく月割で計算されます。

年度の途中で新規登録した場合は、登録した翌月から3月までの月数分が課税されます。

逆に年度の途中で廃車手続きをした場合は、抹消手続きをした翌月から3月までの分が還付されます。

ただし軽自動車には還付制度がない点に注意してください。

この章のまとめ
2026年4月の名称変更種別割が外れ「自動車税」に戻った
環境性能割の廃止取得時の税金が消滅
8ナンバーは約20%安い同排気量の乗用車との比較
2019年10月で税率が変化恒久減税で新規登録車は安くなった
13年経過で重課ガソリン車・LPG車は約15%増
引用元・参照元
千葉県「令和7年度自動車税種別割税率及び月割税額早見表」(千葉県税務課、令和7年4月1日現在)
兵庫県「令和8(2026)年4月1日、自動車の税が大きく変わりました」
総務省「2019年10月1日、自動車の税が大きく変わります」(自動車税恒久減税の解説)
東京都主税局「自動車税環境性能割及び軽自動車税環境性能割は廃止されました」

第3章 軽自動車の8ナンバーは税金がさらに安い

普通車の8ナンバーが安いのはわかりました。

では軽自動車を8ナンバー登録するとどうなるのか

結論からお伝えすると、さらに安くなります

軽キャンパーが近年急速に人気を集めている理由の1つが、この税金のメリットです。

軽自動車税の基本(自家用乗用は一律10,800円)

軽自動車税には排気量の区分がありません。

660cc以下と決まっているので、どの軽自動車も同じ排気量レンジだからです。

そのため税額は、用途と新規検査時期で決まります。

平成27年(2015年)4月1日以降に最初の新規検査を受けた軽自動車の税率は次のとおりです。

用途年税額
自家用乗用(5ナンバー)10,800円
自家用貨物(4ナンバー)5,000円
営業用乗用6,900円
営業用貨物3,800円

軽の8ナンバーは5,000円が一般的

ここからが本題です。

軽自動車を8ナンバーで登録すると、自動車税は5,000円が一般的です。

これは軽の自家用貨物と同じ扱いです。

軽自動車税には「特種用途」という独立した区分がありません。

ですので、実務上は自家用貨物として扱う自治体が多い形になっています。

自家用乗用の10,800円と比べると、半分以下です。

軽乗用車を8ナンバーのキャンピング登録にすれば、毎年5,800円の節約になります。

10年で58,000円の差です。

軽自動車の登録区分年税額10年の差
自家用乗用(5ナンバー)10,800円基準
8ナンバー(キャンピング)5,000円−58,000円

自治体によって扱いが異なる場合があります

ここは注意点です。

軽の8ナンバーをどう扱うかは、最終的にはお住まいの市区町村の判断に委ねられます。

ほとんどの自治体は自家用貨物と同じ5,000円ですが、まれに自家用乗用と同じ10,800円を適用する自治体もあるとされています。

軽キャンパーを購入するときは、車検証に記載された使用の本拠地の自治体に確認しておくと安心です。

市区町村のホームページに軽自動車税の税率表が掲載されていますので、そちらをチェックしてください。

13年経過で重課

軽自動車税にも経年車重課があります。

最初の新規検査から13年を経過した車は、その翌年度から税額が上がります。

ガソリン車・LPG車が対象で、電気自動車やハイブリッド車などは対象外です。

軽の自家用貨物の場合、5,000円が6,000円へと上がります。

軽の自家用乗用は10,800円から12,900円になります。

8ナンバーで5,000円扱いを受けている軽キャンパーは、13年経過後も6,000円で済む計算です。

区分通常13年経過後
自家用乗用10,800円12,900円
自家用貨物5,000円6,000円

軽自動車税には月割がありません

ここも普通車との違いです。

普通車の自動車税は月割で計算され、年度途中で取得すれば月割で課税、廃車すれば月割で還付されます。

しかし軽自動車税には月割の仕組みがありません

毎年4月1日時点の所有者に1年分が課税されます。

年度の途中で新しく取得した場合は、翌年度から課税が始まります。

逆に年度の途中で廃車した場合も、その年度分の還付は受けられません。

廃車のタイミングを意識するなら、3月末までに手続きを済ませるのが鉄則です。

4月1日を1日でも超えると、まるまる1年分の課税が確定します。

軽の8ナンバーは自賠責保険も安い

自動車税以外でも、軽の8ナンバーは優遇されています。

自賠責保険の24か月料金で比較してみます。

区分24か月料金
軽自動車(乗用・貨物)17,540円
軽の8ナンバー(キャンピング)11,290円

差額は6,250円です。

車検のたびに自賠責は更新しますので、2年に1度の節約効果があります。

詳しい自賠責の話は第4章で扱います。

この章のまとめ
軽の8ナンバー自動車税は5,000円が一般的
軽乗用との差毎年5,800円安い(半分以下)
自治体に確認扱いが異なる場合があるため要確認
月割なし4月1日基準、廃車は3月末までに
自賠責も安い軽乗用より24か月で6,250円安い
引用元・参照元
高松市「令和8年度 軽自動車税の税率について」(高松市市民税課、2026年2月13日更新)
総務省「地方税制度|自動車税・軽自動車税」
ROAM CAMPER「キャンピングカーの税金、8ナンバーはお得?種類と金額を徹底解説」(2026年2月25日)
ガレキャン通信「軽キャンピングカーの維持費を具体的に解説!意外な実態も」

第4章 車検時にかかる法定費用(重量税・自賠責)はどうなる?

毎年支払う自動車税のほかに、車検のたびにまとまった出費があります。

それが自動車重量税自賠責保険です。

この2つは「法定費用」と呼ばれ、車検を通すために必ず納める必要があります。

8ナンバーになると、ここでも普通の乗用車とは違うルールが適用されます。

自動車重量税は「車両総重量」で計算

まず重量税の話です。

ここで知っておきたいのは、8ナンバーと自家用乗用車では計算の基準が違うということです。

自家用乗用車(3・5・7ナンバー)は車両重量で計算します。

これは人や荷物を載せていない、車本体の重さです。

一方、8ナンバーは車両総重量で計算します。

車両重量に「乗車定員×55kg+最大積載量」を加えた数字です。

つまりフル乗車の状態を想定した重さということになります。

区分計算の基準刻み幅
自家用乗用車車両重量0.5t刻み
8ナンバー(普通車)車両総重量1t刻み
軽自動車一律

重量税の早見表(13年未満・エコカー減税対象外)

8ナンバーキャンピング車の重量税(2年分)です。

車両総重量1トン刻みで上がっていきます。

車両総重量重量税(2年)
1t以下8,200円
1t超 2t以下16,400円
2t超 3t以下24,600円
3t超 4t以下32,800円
4t超 5t以下41,000円

参考までに、自家用乗用車(2年分)も並べてみます。

車両重量重量税(2年)
0.5t以下8,200円
0.5t超 1t以下16,400円
1t超 1.5t以下24,600円
1.5t超 2t以下32,800円
2t超 2.5t以下41,000円

同じ車体でも8ナンバーが安くなる理由

ここがポイントです。

1トン刻みと0.5トン刻みの違いが、重量税で大きな差を生みます。

たとえば車両重量1.9トンのキャブコンタイプのキャンピングカーを想定します。

乗用車登録のままなら2t以下なので32,800円です。

ところが8ナンバーで車両総重量を計測したとき、3t以下に収まれば24,600円で済みます。

差額は8,200円

車両総重量が3トンを超えると32,800円になるため、車種によって有利不利は変わりますが、車両重量が中途半端な車ほど8ナンバーの恩恵を受けやすい構造です。

13年・18年で重量税も重課

重量税にも経年重課があります。

新規登録から13年経過で1段階上がり、18年経過でさらに上がります。

たとえば車両総重量2t以下の8ナンバー(2年分)であれば、通常16,400円のところが13年で22,800円、18年で25,200円になります。

エコカー減税の対象車(電気自動車、燃料電池車、適合ハイブリッド車など)は重課対象外です。

なお、2026年5月1日から2028年4月30日まで、エコカー減税が延長されています。

軽の重量税は一律6,600円

軽自動車の重量税は車両重量に関係なく一律です。

13年未満の自家用軽自動車は、2年で6,600円です。

軽の8ナンバー(キャンピング車)でも、この6,600円は変わりません。

軽は重量税では8ナンバーの恩恵がない形になっています。

区分重量税(2年)
軽乗用6,600円
軽の8ナンバー6,600円
軽(13年経過)8,200円
軽(18年経過)8,800円

自賠責保険は普通車8ナンバーが「高い」

自賠責保険は8ナンバーで損する可能性があるポイントです。

ここはよく勘違いされるところです。

普通車の8ナンバー(特種用途車)は、自家用乗用車よりも自賠責保険料が高く設定されています。

現行料金(24か月)の比較がこちらです。

区分24か月料金(現行)
自家用乗用車(3・5・7ナンバー)17,650円
8ナンバー普通車19,980円
軽自動車17,540円
軽の8ナンバー11,290円

普通車の8ナンバーは2,330円高く、軽の8ナンバーは6,250円安いという逆の現象が起きています。

これは特種用途車の事故率や賠償実績を反映した結果です。

2026年11月1日から自賠責が13年ぶりに値上げ

ここで大きなニュースです。

2026年11月1日始期の契約から、自賠責保険料が約13年ぶりに値上げされます。

平均で6.2%の引き上げです。

主な車種の改定後の料金です。

区分現行(24か月)2026年11月以降
自家用乗用車17,650円18,560円
軽自動車17,540円18,660円

8ナンバーの新料金は本記事執筆時点で詳細未公表ですが、平均6.2%が反映される見込みです。

普通車の8ナンバーは21,000円台前半、軽の8ナンバーは12,000円程度になると見られます。

車検が2026年秋に迫っている方は、10月末までに自賠責を継続できるかチェックしておくと、わずかですが節約できます。

車検サイクルも違います

最後にもう1つ重要な違いがあります。

新車の初回車検までの期間です。

区分初回車検以降
自家用乗用車(3・5ナンバー)3年2年ごと
8ナンバー(キャンピング)2年2年ごと
軽貨物(4ナンバー)2年1年ごと

8ナンバーの初回車検は2年後です。

自家用乗用車より1年早く車検が来る点は、見落としやすい注意点です。

ただし2回目以降は2年ごとなので、トータルでは大きな差にはなりません。

軽貨物(4ナンバー)が初回後は毎年車検という条件と比べると、はるかに楽です。

この章のまとめ
重量税は車両総重量で計算8ナンバーは1t刻みで有利になりやすい
軽の重量税は一律8ナンバーでも6,600円で変わらず
自賠責は普通車8が高い19,980円で自家用より2,330円高い
軽の8ナンバーは自賠責も安い11,290円で軽乗用より6,250円安い
2026年11月値上げ自賠責が13年ぶりに約6%増
初回車検は2年自家用乗用より1年早く車検
引用元・参照元
国土交通省「自動車重量税額について」(継続検査等時における自動車重量税の税額)
一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)「エコカー減税(自動車重量税)」(2026年4月時点)
金融庁「自賠責保険基準料率改定の届出について」(2026年4月30日)
損害保険料率算出機構「自動車損害賠償責任保険基準料率」
一般社団法人日本自動車会議所「金融庁、自賠責保険料の6%引き上げ案を提示 13年ぶり値上げ 2026年11月から適用」(2026年4月20日)

第5章 8ナンバーのメリット・デメリットを総まとめ

ここまで読んでくださった方は、8ナンバーが「ただ税金が安いだけ」というシンプルな話ではないことを理解いただけたと思います。

メリットもあれば、見落とされがちなデメリットもあります。

この章では、両方をまとめて整理します。

メリット1:自動車税が約20%安い

最大のメリットは、毎年の自動車税が同じ排気量の自家用乗用車より約20%安いことです。

排気量2L超2.5L以下の比較で、自家用乗用車が43,500円なのに対して8ナンバーは34,800円。

年間8,700円の差が出ます。

10年で87,000円の節約になります。

排気量が大きい車ほど差額も拡大します。

メリット2:重量税が車両総重量で計算される

普通車の8ナンバーは、重量税の計算が車両総重量の1トン刻みです。

自家用乗用車の車両重量0.5トン刻みと比べると、車両重量が中途半端な車では大きな差が出ます。

たとえば車両重量1.9トンのキャブコン型キャンピングカーであれば、車両総重量が3トン以下に収まれば、2年あたり8,200円の節約になります。

メリット3:軽の8ナンバーは税金が半額以下

軽自動車を8ナンバー登録すると、自動車税は5,000円が一般的です。

軽の自家用乗用10,800円の半分以下になります。

しかも軽の8ナンバーは自賠責保険も安く、24か月で6,250円安く済みます。

軽キャンパー人気の理由がここにあります。

メリット内容
自動車税自家用乗用車より約20%安い
重量税(普通車)車両総重量1t刻みで有利になりやすい
軽の8ナンバー自動車税は半額以下の5,000円
軽の自賠責24か月で6,250円安い

デメリット1:普通車の自賠責は逆に高い

ここはよく見落とされる点です。

普通車の8ナンバーは自賠責保険料が高いです。

自家用乗用車17,650円に対して、8ナンバーは19,980円(24か月)です。

差額は2,330円

毎年の自動車税で節約できる分の一部が、車検時に削られる形になります。

デメリット2:初回車検が2年で来る

自家用乗用車の初回車検は新車から3年後です。

ところが8ナンバーの初回車検は2年後にやってきます。

新車を買った場合、車検費用の発生が1年早まる計算です。

2回目以降は2年ごとなので、長期的には大きな差にはなりません。

しかし新車購入時の資金計画では意識しておく必要があります。

デメリット3:任意保険で引受拒否されることがある

これが最大の盲点と言ってよいかもしれません。

任意保険を扱う保険会社の多くは、引受対象を「自家用5種」に限定しています。

自家用5種とは、自家用乗用車、自家用小型貨物車、自家用普通貨物車、特種用途自動車(一部)、自家用軽自動車を指します。

ただし特種用途自動車のうちキャンピングカーをすべて引き受けるとは限らないところが落とし穴です。

特にダイレクト型(ネット型)保険では、8ナンバー車を引受対象外としている会社が複数あります。

引き受けてくれる会社でも、車検証の型式欄に「改」の表記がある場合は、インターネットでの申込みができず、対面手続きが必要になることが多いです。

デメリット4:車両保険を付帯しにくい

保険会社が引き受けてくれた場合でも、車両保険を付けられないケースがあります。

キャンピングカーは架装部分の評価額が定まりにくく、保険会社にとってリスクが読みにくい車だからです。

事故の際に修理費用が自己負担になるリスクは認識しておく必要があります。

デメリット5:架装費用と整備費用がかさむ

8ナンバーを取得するためには構造要件を満たす架装が必要です。

シンク、コンロ、就寝設備、収納などを車内に設置する費用は、車両本体価格に上乗せされます。

ベース車両に100万円から数百万円の架装費用が乗るのが一般的です。

また、特殊な架装ゆえに一般の整備工場では対応できない作業もあります。

ビルダーや専門ショップに依頼する必要があり、整備費が割高になる傾向もあります。

デメリット内容
普通車の自賠責自家用乗用より2,330円高い
初回車検3年ではなく2年
任意保険引受会社が限定的
車両保険付帯できないケースあり
架装・整備費専門ショップ依頼で割高に

結局、得なのか損なのか

維持費の総額で見ると、ベース車両の重量と排気量しだいです。

普通車のキャンピングカーで考えると、自動車税の節約分(10年で約10万円前後)と、重量税の節約分(2年ごとに数千円~1万円程度)を合わせると、自賠責の上乗せ分を差し引いてもプラスになるケースが多くなります。

一方で、軽キャンパーの場合は、自動車税・自賠責・重量税の3拍子そろって優遇され、ほぼノーリスクで税金面のメリットを享受できます。

ただし、これは税金と自賠責だけを比較した話です。

任意保険の選択肢の狭さ、車両保険の制約、架装費用、整備費用などを合わせると、車両のタイプによっては「税金で得した分を維持費で失う」状況も起こり得ます。

総合的な経済性は、車種選びと使い方次第と考えるのが現実的です。

判断材料有利なケース
排気量が大きい車自動車税の差額が大きく出る
車両重量が中途半端な車重量税の刻みで有利になる
軽キャンパー税金・自賠責ともに優遇
長期保有予定節税効果が積み上がる
この章のまとめ
自動車税は約20%安い最大のメリット
軽は税金も自賠責も優遇ほぼノーリスクでお得
普通車の自賠責は高い2,330円の上乗せに注意
任意保険の壁引受会社が限られる
初回車検は2年新車購入時の資金計画に影響
架装・整備費専門ショップ依頼で割高
引用元・参照元
ネクステージ「8ナンバーとは?キャンピングカーの取得条件や車検・税金などを解説」(2026年1月9日)
カーセブン「8ナンバーとは?取得方法やメリット・デメリットについて解説!」
グーネット「8ナンバーのキャンピングカーは自動車保険に加入できる?その保険料について解説」
自動車保険ガイド「【8ナンバーの任意保険】キャンピングカー・宣伝車などの特種用途自動車は加入できる?」
CAM-CAR「キャンピングカーの税金はいくら?ナンバー別の違いと賢い選択方法」(2026年1月23日)

第6章 2022年の構造要件緩和と2026年の税制改正

最後に、ここ数年で8ナンバーを取り巻く環境が大きく変わった出来事を2つ取り上げます。

2022年4月の構造要件緩和と、2026年4月の税制改正です。

この2つを押さえれば、8ナンバーの「今」がほぼ理解できます。

2022年4月:21年ぶりの構造要件緩和

8ナンバーキャンピング車の構造要件は、長らく2001年に整備された基準が使われてきました。

その間、コンパクトカーや軽自動車をベースにしたキャンピングカーが作りにくいという声が業界から上がり続けていました。

そして2022年4月1日、国土交通省が21年ぶりの大幅な緩和を実施しました。

根拠となるのは、令和4年3月25日付で改正された通達「キャンピング車等に係る構造要件等について」です。

この改正の背景には、自民党の「キャンピングカーとくるま旅の普及を実現する議員連盟」(古屋圭司会長)や、日本RV協会からの強い働きかけがありました。

新型コロナウイルスの流行で車中泊・ソロキャンプ需要が爆発的に伸びたことも追い風になったと言われています。

緩和ポイント1:室内高は1,200mmでもOKに

最大の変更点が室内高の規定です。

従来は、シンクなどの炊事設備を使うスペースに床面から1,600mm以上の有効高さが必要でした。

これがハイエースのハイルーフでも届かないか、ギリギリの数字でした。

ミニバンや軽自動車では到底クリアできず、ポップアップルーフを追加しないとキャンピング登録できなかったのです。

新ルールでは、シンク(調理台)の上端が床面から850mm以下であれば、室内高は1,200mmでクリアできるようになりました。

ここで注意してください。

室内高が一律1,200mmに引き下がったわけではありません

シンクの上端が850mmを超える車では、従来どおり1,600mmの室内高が必要です。

条件必要な室内高
シンク上端 850mm以下1,200mm以上
シンク上端 850mm超1,600mm以上(従来通り)

緩和ポイント2:就寝設備は1人分でOKに

もう1つの大きな変更が就寝設備です。

従来の規定では、乗車定員の3分の1以上の大人用就寝スペースが必要でした。

しかも最低でも大人2名分の確保が求められていました。

新ルールでは、乗車定員2人以下の自動車であれば、大人1人分の就寝設備で足りるようになりました。

これが軽自動車キャンパーにとって決定的な変更です。

軽自動車の乗車定員は4人ですが、運転席と助手席のみの2人乗り仕様にすれば、就寝設備は1人分で済みます。

大人1名分の最小サイズは長さ1,800mm×幅500mm以上の連続した平面です。

軽の荷室を工夫すれば十分に確保できる寸法です。

緩和でどんな車が作りやすくなったか

この2つの緩和で、バンコン(バンタイプのコンバージョン)や軽キャンパーの市場が一気に拡大しました。

ノアやセレナといったミニバンをベースにしたキャンピング登録も、現実的な選択肢になりました。

200系ハイエースのバンに低めのシンクを設置すれば、ハイルーフを使わなくても8ナンバー登録ができるようになりました。

軽自動車のエブリイやN-VAN、ハイゼットカーゴをベースにした軽キャンパーの新車・カスタム市場は、2022年以降に爆発的に拡大しています。

車種タイプ2022年以降の変化
軽キャンパー2人乗り化で8ナンバー取得容易
ミニバンベース低めシンクで車内高クリア可能
200系ハイエースハイルーフ不要のバンコンが拡大

2026年4月:環境性能割の廃止と名称変更

そして直近の大きな動きが、2026年4月1日施行の地方税法改正です。

3つの変化がありました。

1つ目は環境性能割の廃止です。

車を取得したときにかかっていたこの税金が、2026年3月31日で廃止されました。

新車・中古車を問わず、2026年4月1日以降の取得分は環境性能割が課税されません

8ナンバーキャンピング車を新規に取得する場合の初期費用が、その分軽くなったことになります。

2つ目は名称変更です。

「自動車税種別割」が「自動車税」へ、「軽自動車税種別割」が「軽自動車税」に戻りました。

2019年10月から使われていた「種別割」という呼び名が、7年弱で姿を消した形です。

3つ目はエコカー減税の延長です。

自動車重量税のエコカー減税が、2028年4月30日まで延長されました。

2026年5月1日からは新しい燃費基準が適用されます。

2026年の改正項目内容
環境性能割2026年3月31日廃止
自動車税種別割「自動車税」に名称変更
軽自動車税種別割「軽自動車税」に名称変更
エコカー減税2028年4月30日まで延長

2026年11月:自賠責保険の値上げ

最後にもう1つ、頭に入れておきたい変化があります。

第4章でも触れましたが、2026年11月1日始期の契約から自賠責保険料が値上げされます。

13年ぶりの引き上げで、平均6.2%の改定です。

8ナンバーキャンピング車も値上げの対象となります。

普通車8ナンバーは現行19,980円(24か月)が21,000円台前半になる見込みです。

軽の8ナンバーは現行11,290円が12,000円程度へと上がる見込みです。

これは2026年10月までの自賠責契約には適用されませんので、車検タイミングが2026年秋に来る方は、10月末までに自賠責を継続できないか確認しておくと、わずかですが節約になります。

8ナンバー取得は「現実的な選択肢」になった

この章で見てきたように、ここ数年の制度変更によって、8ナンバーを取り巻く環境は大きく変わりました。

構造要件は緩和され、税負担も軽くなった一方で、自賠責の値上げという逆風も到来しています。

それでも、軽キャンパーや小型のバンコンを所有したい方にとっては、8ナンバー取得が以前よりはるかに現実的な選択肢となったと言ってよいでしょう。

「税金が安いから」というシンプルな理由だけでなく、自分のライフスタイルに合った車を作れる自由度が、8ナンバーの本当の魅力なのかもしれません。

この章のまとめ
2022年4月の緩和21年ぶりに構造要件が大幅見直し
室内高1,200mmシンク上端850mm以下が条件
就寝設備1人分乗車定員2人以下が条件
環境性能割廃止2026年3月31日で消滅
名称変更種別割が外れて元の呼び名に
自賠責値上げ2026年11月1日から平均6.2%増
引用元・参照元
国土交通省通達「キャンピング車等に係る構造要件等について」(令和4年3月25日付改正、令和4年4月1日施行)
一般社団法人日本自動車会議所「国交省、『キャンピング車』構造要件改正 室内高や乗車定員規定を緩和」
ドライバーWeb「キャンピングカーが安くなる!? この春から構造要件が緩和。”8ナンバー”が取得しやすく」
Carstay VANLIFE JAPAN「車検の悩み解決!キャンピングカーの構造要件、2022年改正の内容を徹底解説」
兵庫県「令和8(2026)年4月1日、自動車の税が大きく変わりました」
金融庁「自賠責保険基準料率改定の届出について」(2026年4月30日)

ご覧いただきありがとうございました。