「廃車証明書」が必要不可欠

長期の海外出張とか病気療養で一時的に車に乗らない時、軽自動車税の課税を止めるためにする手続きを一時抹消登録といいます。

この一時抹消していた車を再登録する手続きのことを、普通車の場合は「中古車新規登録」と呼びますが、軽自動車では「中古車新規検査」と呼びます。

ようするに、また車検をとって公道を走れるようにする手続きです。

この手続を行うのに必要不可欠な書類が「廃車証明書」です。

つまり「自動車検査証返納証明書」です。

手続きは軽自動車検査協会で

中古車新規検査は軽自動車検査協会で行います。

⇒⇒軽自動車検査協会・全国の事務所・支所一覧

新規検査は事務手続きだけでなく、車検を通す必要があるので、車そのものを持ち込む必要があります。

しかし車は一時抹消している状態で公道を走れません。

業者の車載車で運んでもらうか、市区町村で仮ナンバーを取得して自分で運転して持ち込むかのいずれかです。

車載車

車載車

仮ナンバー

仮ナンバー(白地に赤い斜線)

また、車検を受ける場合は事前に予約が必要です。

⇒⇒車検の予約(軽自動車検査協会)

中古車新規検査に必要な書類等

(ここでご説明する必要書類等は車検を軽自動車検査協会で受ける場合のものです)

事前にご自分で用意するもの、市区町村で発行してもらうもの、軽自動車検査協会で入手するものなどがあります。

なお、一覧表各項目の詳しい説明を下の方で解説しています。

軽自動車の中古車新規検査の必要書類等

(1)認印(法人は代表者印)

(2)点検整備記録簿

(3)自動車検査証返納証明書(いわゆる「廃車証明書」のこと)

(4)譲渡証明書

(5)使用者の住所を証明する書類

(6)自動車損害賠償責任保険証明書or自動車損害賠償責任共済証明書

(7)申請審査書(手数料納入補助シート)

(8)自動車重量税納付書

(9)軽自動車税申告書・自動車取得税申告書

(10)軽自動車検査票

(11)新規検査申請書(軽第1号様式)

上記必要書類等をひとつづつ解説していきます。

(1)認印(法人は代表者印)~自分で用意~

印鑑

認印(法人は代表者印

個人の場合は認印(署名でもOK)、法人の場合は代表者印(署名でもOK)。

ただし、「使用者」と「所有者」が異なる場合、個人は認印が、法人は代表者印が必ず必要です。

(2)点検整備記録簿~自分で用意~

点検整備記録簿

点検整備記録簿

車検の時期に実施すべき定期点検の記録簿のことです。

(3)自動車検査証返納証明書(廃車証明書)~自分で用意~

自動車検査証返納証明書

自動車検査証返納証明書(廃車証明書)

いわゆる「廃車証明書」です。一時抹消の手続きをすると発行される書類です。

(4)譲渡証明書~自分で用意~

譲渡証明書

譲渡証明書(軽自動車検査協会のホームページからダウンロードできます)

(5)使用者の住所を証明する書類~自分で用意~

個人の場合

・住民票の写し(マイナンバーが記載されていないもの)

住民票

住民票(コピー可)

・印鑑登録証明書

印鑑登録証明書

印鑑登録証明書(コピー可)

これらのいずれか1点(コピー可。発行から3ヶ月以内)

法人の場合

下記のいずれか1点。発行から3ヶ月以内のもの。
・商業登記簿謄(妙)本
・登記事項証明書
・印鑑登録証明書
上記の書面が存在しない法人の場合は、公的機関が発行する事業証明書、営業証明書、課税証明書または電気・都市ガス・水道・固定電話料金領収書のいずれか1点でもOKです
いずれの書類もコピー可です。

なお、複数ページで交付された書面の場合は全ページ分が必要です。

(6)自動車損害賠償責任保険証明書or自動車損害賠償責任共済証明書~自分で用意~

自賠責保険証明書2

自動車損害賠償責任保険証明書(共済もOK)

注意点として、保険期間はこれから交付を受ける車検期間をカバーするものでなければなりません。

車検を受ける前に仮ナンバーで使用することもあるので2年車検なら25ヶ月で掛けたほうがいいです。

(7)申請審査書(手数料納入補助シート)~協会で入手~

申請審査書

申請審査書(軽自動車検査協会のホームページからダウンロードできます。

中古車新規検査の各種手続きに必要な手数料を納入するための書類です。

協会のホームページからダウンロードできますが、協会の窓口でも入手できます。

(8)自動車重量税納付書~協会で入手~

自動車重量税納付書

自動車重量税納付書(軽自動車検査協会のホームページからダウンロードできます)

協会の窓口で自動車重量税に相当する金額の印紙を購入し、用紙の所定の場所に貼り付けます。

この用紙は協会の窓口でも入手できます。

⇒⇒自動車重量税の税額(国土交通省:ちょっと分かりづらいですが・・・)

(9)軽自動車税申告書・自動車取得税申告書~協会で入手~

軽自動車税申告書

軽自動車税・自動車取得税申告書

協会の窓口で入手できます。

(10)軽自動車検査票~協会で入手~

軽自動車検査票1

軽自動車検査票(甲)

軽自動車検査票2

軽自動車検査票(乙)

持ち込んだ車の検査結果を記録する用紙です。

協会の窓口で入手できます。

(11)新規検査申請書(軽第1号様式)~協会で入手~

新規検査申請書(軽第1号様式)

新規検査申請書(軽第1号様式)

協会の窓口で入手できます。

車を改造してある場合には、これらの他にも必要な書類が発生することがあります。

必要書類等は以上です。

中古車新規検査の手続きの流れ

陸運局や軽自動車検査協会を訪れたことがある人はご存知だと思いますが、たくさんある窓口には大きな番号板のようなものが掲げられていて、床には色分けされた進行コースがプリントされていたりします。

つまり、最初の窓口で「青色のコースを進んでください」と指示されたら、床の青い色を番号順にたどっていけば最後の窓口にたどり着く、という仕掛けになっています。

自治体によって手順に多少の違いはありますが、概ねそういう感じです。

また各用紙への記入方法は、記入台に記入例がありますし、わからないところは窓口の人に聞けば丁寧に教えてくれます。

ですから、実際に現場に行けばなんとかなるものです。

なんとかならないのは、持参すべき必要書類に欠品があったり、間違った書類を持参してしまった場合です。

こればっかりは誰にも手助けできないので、事前に確認を忘れないようにしてください。

軽自動車の中古車新規検査にかかる費用

一時抹消してある軽自動車を、再び車検を通して公道を走れるようにする手続き(中古車新規検査)にかかる費用は下記のとおりです。

(※)車検費用を含むので、確定した金額は明示できませんが、参考にしてください。

中古車新規検査の費用

ナンバープレート代:2,000円前後

軽自動車税:車種により異なる

自動車取得税:車種により異なる

車検費用(2年車検の場合)

:法定費用(自賠責保険・自動車重量税・検査手数料)が約35,000円

:検査代行手数料が約5,000円~15,000円(ユーザー車検・ディーラー車検・ガソリンスタンド等によって異なる)

:部品費用・整備費用は車の状態により異なる