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ドライブレコーダーのイベント録画は上書きで消去される?
はい、上書きで消去されます。 |
イベント録画も、常時録画と同じように、ループ録画方式です。割り当てられた領域がいっぱいになると、また最初に戻って古い映像の上に新しい映像が上書きされていきます。
ほとんどのドライブレコーダーは、工場出荷時の初期設定では、常時録画もイベント録画もループ録画方式に設定してあります。
ただし、常時録画とイベント録画が異なる点は、常時録画は事故があってもなくてもエンジンを掛けてからエンジンを停止するまで延々と録画し続けます。だから、割り当てられた領域がいっぱいになったら次々に古い映像の上に新しい映像が上書きされていきます。
しかし、イベント録画は、事故などで一定の衝撃を受けた際の数十秒間を録画するだけなので、すぐに割り当ての領域がいっぱいになることはありません。そういう意味で、いずれ上書きされるとは言え、大事な事故の映像が簡単に上書きされてしまうわけではありません。
むしろ、イベント録画が上書きされるかどうかを心配するよりも、
事故が発生してイベント録画に事故の映像が記録されたら、その段階でSDカードをドライブレコーダー本体から抜き取ってください。 |
これが一番確実で安心な方法です。
このことは各社のドライブレコーダーの説明書にも書いてあることです。事故があったら、カードを抜き取ればいいのです。上書きの心配をする必要は無用です。
※ドライブレコーダー本体からSDカードを抜き取る場合、本体の電源をOFFにしてからにしてください。電源が入った状態でカードを抜き取ると、まれにカードのデータが破損したり、本体が故障したりすることがあります。ご注意ください。
ドライブレコーダーの「イベント録画」とは?
「イベント録画」とは、メーカーを問わずどのドライブレコーダーも採用している録画方式の1つです。
ドライブレコーダーは次の2つのやり方で映像を記録します。
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常時録画というのは、エンジンを掛けてからエンジンを切るまでのあいだ、ずっと映像を記録し続けます。常時録画された映像は常時録画専用のファイルに保存されます。そして、SDカードの容量がいっぱいになったら、また最初に戻って、古い映像の上に新しい映像が上書き保存されていきます。これを延々と繰り返します(ループ録画方式)。
一方で、イベント録画とは、普段は何も録画しないで待機しているだけです。しかし、事故で相手の車と接触したり、相手がないけれど自車が急ブレーキをかけたりした際、ドライブレコーダーに内蔵されているGセンサー(加速度センサー)が反応して、その衝撃があった時刻の前後数十秒を記録します。 |
多くのドライブレコーダーでは、衝撃前の15秒から衝撃後の5秒までを、衝撃の瞬間を含めて録画します。※秒数は機種によって多少違いますが
そして、ここが重要なのですが、イベント録画で記録された映像は、常時録画のファイルとは別名のファイルとして保存されます。したがって、常時録画はカードの容量がいっぱいになったらまた最初に戻って古い映像を上書き消去していきますが、それはあくまでも常時録画専用ファイルに上書きするだけです。
イベント録画専用のファイルはファイル名が異なりますから、常時録画の映像がこちらに上書きされることはありません。
また、イベント録画には「手動録画」の機能が付いているのが一般的です。この機能は、「あ、今のシーンを録画しておかなければ」と思ったら、ドライバーが文字どおり手動で「手動録画」ボタンを押します。すると、Gセンサーが働いて自動的に録画するのと同じやり方で、ボタンを押した前後数十秒の映像が記録されます。
「常時録画」と「イベント録画」は記録領域が別々に確保されている
上のご説明でお分かりかと思いますが、常時録画とイベント録画はそれぞれ別の名称でファイル分けされてSDカードに保存されます。そして、あらかじめ記録される容量の上限が決められています。
たとえば、トータルで3時間の映像を記録できるカード容量であった場合、その8割を常時録画、残りの2割をイベント録画に割り当てる、といった振り分け方をしています。
駐車監視機能が付いた機種の場合は、常時録画7割、イベント録画2割、駐車監視1割といった振り分け方です。※振り分けの割合は機種によって異なる
「上書き設定」と「上書き禁止設定」
常時録画とイベント録画に付いて、おおよそのことはここまでのご説明で足りていると思います。しかし、あと一つ重要な補足説明があります。
通常、ドライブレコーダーを購入した場合の初期設定では、次のようになっています。
ここまで、常時録画の方は順次上書きされて古い映像は消去されてしまうけれど、イベント録画の方は別ファイルで記録されるので影響を受けない、という意味のことを書きました。
しかし、厳密に言うと、デフォルトの設定では、イベント録画の方もあらかじめ確保されている容量の上限に達したら、古い映像は新しい映像に上書きされて消去されます。つまり、こちらも「ループ録画方式」なのです。
ただ、イベント録画は、そうめったに記録される性質のものではないので、すぐに上限に達することはない、という点が常時録画と違っている点です。
とは言え、放っておけばやがて消去される可能性があるわけです。
そこで、ほとんどのドライブレコーダーは上書き設定を変更できるようになっています。
たとえば、コムテックのZDR024CEという機種の取扱説明書の50ページには次のように記載されています。
初期設定は、表の下から3行目の「OFF」です。常時録画もイベント録画も、上書きして録画を継続していきます。
しかし、下から2行目に設定すると、常時録画は上書き録画のままですが、イベント録画だけ容量が上限に達したらそこで録画を終了します。上書きしないで、すでに記録されているデータを守ります。
ただし、こんな細かな設定は、実際は不要です。ドライブレコーダーをドライブの思い出の記録として利用する場合を除いて、こんな設定は不要です。
間違いのもとなので、こうした設定は無視して、すでにご説明している通り、事故の映像がイベント録画に記録されたら、ドライブレコーダー本体の電源を切り、SDカードを本体から抜き取ってください。
これが最も確実で安全なデータ保存方法です。ドライブレコーダー各社も、事故発生後にカードを抜き取ることを推奨しています。
下記の記事も参考になさっていただけると幸いでございます。
⇒⇒ドライブレコーダーの「ループ録画の意味」を教えて! |
ご覧いただきありがとうございました。