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【プチ調査】固くなった便・出そうで出ない便を出す方法|緊急・今すぐ・即効性
※記事内容はインターネットの情報を収集・精査したもので、あくまでも執筆者個人の見解によるものです。診断・治療行為ではありませんので、診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をお願いします。※便秘症状の診断・治療は消化器内科、胃腸内科、内科、肛門科などを受診してください。 |
このページの内容は一般的な便秘に関するコンテンツではありません。
私も何度か経験している「固くなった便・出そうで出ない便を出す方法」に関するものです。それも「緊急に、今すぐ、即効性が求められる方法」についてです。
固くなった便が肛門出口で出そうで出ない。緊急に、今すぐ、即効性のある方法を知りたい!!
「何日もお通じがない」とか「お腹が膨らむ感じはあるけれど便意がない」とか、そういった便秘の悩みは、体にとって重大な事柄ではありますが、少なくとも、緊急に、今すぐ、即効性のある方法が求められることではありません。
しかし、便意があるどころの話ではなく、便は肛門のところまで来ているのです。でも、便が固くて肛門の出口に栓をしたような形になっている。
トイレでいくら息んでも出てこない。額には脂汗のようなものが吹き出ている。焦る気持ちが押し寄せ、心拍数が上がる。
でも、出ない。
ならば、次のような方法を試してください。便の固さにも段階があるので、下記のどの方法がフィットするかは、まさにやってみないとわかりません。
①ウォシュレットの噴射で肛門を刺激し、なおかつ固い便を軟らかくする。
肛門の出口に栓をしている固い便の、その「固さ」がまだそれほどのものでない場合なら、ウォシュレットのジェット水流で切り抜けられるケースもあります。
出そうで出ない固くなった便を今すぐ緊急に出す方法として、即効性を持つ方法の一つです。
②下剤を使用する
出そうで出ない排便の苦しみを経験している方なら、市販の下剤を常備している人も多いと思います。
こうした場面で必要なのは「非刺激性下剤」に分類されるものです。
商品名で言うと、コーラックMg(大正製薬)、スルーラック・マグネシウム(エスエス製薬)、酸化マグネシウムE便秘薬(健栄製薬)、3Aマグネシア(佐藤製薬)などの市販薬です。
これらの下剤の主成分は酸化マグネシウムです。酸化マグネシウムは腸内に水分を集めて便をやわらかくするはたらきがあり、なおかつ、腸を直接的に刺激しないので、腹痛になりにくく、クセにもなりにくいといわれています。
酸化マグネシウムを主成分とする下剤が「非刺激性」と呼ばれるのは、腸を刺激しないという意味です。腸は刺激しないけれど、腸に水分を集めることで便をやわらかくします。
非刺激性の下剤を服用するときは、腸に水分を集めるために、意識して水分を多めに摂る必要があります。水分が少ないと、脱水症状を招く恐れがあるからです。
一方で、腸を刺激して蠕動運動を活発化させる成分を含むのが「刺激性」の下剤で、こちらは便を押し出す腸の力が衰えている人向きの薬です。
※「蠕動運動」とは、芋虫の動きのように腸が内容物を送り出す動きのこと。
刺激性下剤の市販薬としては、コーラック、スルーラックS、ビオフェルミン便秘薬などがあります。比較的腹痛が起きやすく習慣性があるといわれています。
いずれにしても、こうした下剤を使用しても、肛門出口に栓をしている固い便が、出口の部分のわずかな量だけでなくもっと内部にある便まで固くなっている場合は、解決しません。
むしろ、便意がさらに増す一方で、依然として固い便で出口がせき止められる状態が続き、かえって苦しくなるケースもあります。
③浣腸を使う
肛門の出口で栓をしている便の固さがそれほどカチカチでなければ、浣腸で切り抜けられる可能性があります。
しかし、固くなった便のボリュームが、肛門出口付近のわずかな量であるならいいけれど、もっと奥の部分まで固くなっている場合は、下剤の場合と同じように、さらに便意が増す一方で、出口がせき止められたままで、かえって苦しむこともあります。
また、あまりに便が固い場合は、そもそも浣腸のノズルが入っていかないケースもあります。
④摘便をする:指を突っ込んで便を掻き出す
摘便とは、指を入れて便を掻き出すことです。
もしも自分ではどうにもならずに病院に駆け込んだ場合なども、症状にもよりますが、医師や看護師が摘便により便を取り出し、緊急事態を解消してくれます。
その摘便を自分でやる場合は、肛門に傷をつけたり、細菌が腸内に侵入してしまったり、そういったリスクをあくまでも自己責任として受け入れる必要があります。
ただ、だからといって「自分でやらずに医師や看護師に任せましょう」と誰からも非難されない正論を言って涼しい顔をしているのは、固くなった便が肛門出口で出そうで出ない苦しみを味わっている人の惨状を、まさに見て見ぬふりをする冷酷な言動に過ぎないと思います。
リスクはあります。何かあったら自己責任です。でも、やらなければならない緊急事態というものが確かにあります。
「ナース専科」というサイトを参考に摘便の手順をご紹介します。
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(※)固い便が栓をしている場合、けっこう奥の方まで固いことが多いと思います。便の総量が10とすると、3割前後が固くなっているイメージです。だから出口の少量を取っただけでは解決しないケースが多いと思います。
なお、「ナース専科」では、摘便を行う際の注意事項として下記のような記載があります。
「直腸・肛門に出血や潰瘍がないなど、障害がみられない場合に行います。肛門周囲に病変がある、炎症性疾患、疼痛や出血がある患者さんには禁忌です。」
「ただし、痔核や直腸瘤などが原因で自然排便できず、肛門付近に便が嵌入し苦痛が強い場合は、ケアを優先し実施することもあります。禁忌がみられない場合でも実施の際には、必ず医師に確認します。」
「摘便は、直腸に指を入れて便を排出させるケアです。指が届く範囲(肛門口から約4cm)まで、便が下りてきていないと排出することはできません。もし便が触れなければ、浣腸など別の処置を考慮しましょう。」
自宅で自ら摘便を行うことは、結果に対しては自己責任です。でも、今すぐ、緊急に、即効性のある方法としてはほぼ最終手段であり、最も効果的で確実な方法でもあります。
摘便までやらずに済ますのが最良の対処法ですが、やらなければならないケースもあると思います。
私は自分自身にもやった事がありますし、介護している母親にもやったことがあります。
摘便は一心不乱に便と格闘する行為ですが、やり終えると何ともいえない達成感と開放感に満たされます。
⑤病院で手当てしてもらう:タクシーor救急車
自分では対処できないと思ったら、病院へ駆けつける、救急車を呼ぶ、といった対処もアリだと思います。
病院では、排便坐薬や浣腸、摘便など、症状の程度に応じて最適な方法で対応してくれます。
タクシーなどで駆け込む場合は、消化器内科、胃腸内科、内科、肛門科を受診してください。
救急車の場合はプロに任せます。
なお、救急車ですが、本当に緊急を要する場合は躊躇せず呼ぶべきだと思います。近年、救急車の不適切な呼び出しが問題になっていますが(「ゴキブリが出たから来て」など)、固い便が出そうで出ない状態というのは、私見ですが、そうした不適切な利用法には当たらないと思います。
さて、ここまでは、便の固さが相当なレベルであり、一刻の猶予もないまさに緊急避難的な方法をご案内しました。
ここからは、もう少しだけ余裕がある場合の方法です。
⑥腸もみマッサージをする
固くなった便が出そうで出ない状態の際、体を横たえてお腹のマッサージをするというのは、何だか悠長な話に聞こえるかもしれませんが、便の詰まりがそれほど緊急でない場合は、かなり有効な方法です。
参考:「今すぐ便秘を解消」 |
⑦フォームローラーでマッサージ
これも、実際にやってみると、出そうで出ない固くなった便を出す方法として、大きな効果を発揮します。
参考:「今すぐ便秘を解消」 |
⑧熱めの風呂で肛門の筋肉をほぐす
これも便の詰まりにまだ多少の余裕がある場合は極めて有効です。
お風呂で熱めのお湯にしばらくつかるだけです。
お湯につかりながら、肛門を閉じたり開いたりして筋肉をほぐします。
白湯などの水分を多めに取り、便意が高まるのを待って、トイレに向かいます。
固くなった便が出そうで出ない原因
ここまで「固くなった便・出そうで出ない便を出す方法|緊急・今すぐ・即効性」のテーマで解説してきました。
便が固くなって詰まるのにはいくつか原因があります。
最も多いのは、次のようなケースでしょう。
排便を我慢しているうちに便の水分が吸収されて固くなる
便意があるのに、諸事情ですぐにトイレに行けずに、便を腸(直腸)にとどめておいた結果、水分だけが腸に吸収されてしまい、水分のないカチカチの便がそこに残される、というケースです。
肛門近くの直腸には便の圧力センサーのようなものがあります。便がたまってくるとセンサーが反応して便意として意識できるようになります。
けれども、諸事情ですぐにトイレに行けずにいると、圧力センサーが誤作動を起こします。つまり、信号を出したのに反応がないために電気回路が故障するのです。反応しなくなるのです。
その結果、肛門付近にさらに後から便が集まってきても明確な便意として意識できなくなって、気がついたときは固くなった便が出口付近に集結して排便できない状態になる、というわけです。
直腸膣壁弛緩(ちょくちょうちつへきしかん)・直腸瘤(ちょくちょうりゅう)
レクトシールともいいます。女性に特有のもので、便が入って袋状になった直腸が、膣壁に飛び出してしまう病気です。
女性は骨盤内が男性より大きく、直腸が拡大するスペースがたくさんあります。これに加えて、直腸の後ろ側(背中側)には仙骨という骨盤を支える骨があるので、直腸は仙骨より後ろ側には広がることができません。
ところが、前部、つまりお腹側には広がることができます。なぜなら、膣の空間があるからです。
男性の場合は前立腺があって広がることができませんが、女性は膣の空間があるから広がります。
便がたまって直腸の中の圧力が高まると、膣の壁が押されて便が膣の空間を占有してしまいます。これが直腸膣壁弛緩という病名の由来です。
女性の約7割がこのような状態であるという統計があります。
直腸膣壁弛緩によって便が膣の空間にまで押し寄せている場合、ただ息んだだけでは便は排出されません。便を排出するには、膣に指を入れて直腸の側に押し返す処置など、特別な方法が必要です。
直腸膣壁弛緩は、出産や加齢が原因で発症すると考えられていますが、まだ詳しいことは解明されていません。
直腸膣壁弛緩によって排便が困難な場合は、膣に指を入れて押し返す処置以外に、下剤(酸化マグネシウム)を使う方法もあり、それでもダメな重篤なケースでは手術が行われることもあります。
参考:松島病院 女性肛門科
加齢による筋力低下
加齢によって便を押し出す腸の筋肉が衰えることにより、排便が困難になるケースです。
日頃から水分補給を心がけ、食事は食物繊維の摂取や乳酸菌の入った食べ物を取るなどの工夫が必要です。
食後は腸の蠕動運動が促されるので、習慣として食後にトイレに行くようにすると、排便が促されやすくなります。
ただし、なかなか改善がみられないときは、内科・消化器内科等の受診をおすすめします。
一般的な便秘の原因
「固くなった便・出そうで出ない便を出す方法|緊急・今すぐ・即効性」をテーマに解説してきました。
ここからは、緊急性はないけれど、慢性的に便秘になりやすいケースについて見ていきます。
一般的に、便秘は次のような要因で起きやすいと言われています。
ダイエット
ダイエット中は、食事量を減らしたり、朝食を抜いたりしがちです。
食事の量が減るということは、便の材料となる食物繊維等が不足し、便の量そのものが減るということです。
便の量が少なくなると、腸の内壁が刺激を受けにくくなるため、蠕動運動が促されなくなり、その結果、便秘の症状に発展してしまいます。
偏った食事
肉類は腸内でほとんどが吸収されてしまい、食物繊維などが腸に残りません。そのため腸の蠕動運動が弱まり、便秘になりやすくなります。
また、動物性の食品ばかり食べていると、腸内の悪玉菌が増殖しやすくなり、やはり便秘の原因となります。
排便のタイミングを逃す
これは固い便が出そうで出ない症状にもつながりますが、毎日規則正しく排便しているところへ、突発的な出来事がきっかけで排便のタイミングを逃し、その後も次々と発生する要件に追われて排便するタイミングを失っていると、そのうちに便が腸にたまったままの状態になります。
排便を我慢するのも程度問題であり、あまり我慢し続けると、そのうちに我慢している自覚がなくなり、完全な便秘(まさに「糞詰まり」)の症状に陥ります。
一般的な便秘の症状
「固くなった便・出そうで出ない便を出す方法|緊急・今すぐ・即効性」がこのページのテーマですが、こうした緊急事態に陥るにはその前兆があるはずで、普段から便通に関しては注意しておく必要があります。
便秘になると、お腹が張り、肌荒れの症状が出やすくなります。
お腹が張るのは、便の排出が止まると腸内の悪玉菌が増加し、便が腐敗してガスが発生するからです。
肌荒れになりやすいのは、やはり便の排出が止まって腸内で便が腐敗してくると、アンモニアなどの有害物質が発生し、それが血液中に取り込まれて全身に運ばれ、皮膚の正常なターンオーバーを邪魔するからです。
食べたものは、腸で栄養を吸収したら、その残りカスは体外へ排出されるべきものです。それが体内にとどまれば、いいことは一つもないということです。
一般的な便秘の種類
便秘にはいくつか種類がありますが、実際の診療の現場では、いくつかの種類にまたがった複合的な便秘が多いといわれています。
このページのテーマである「固くなった便・出そうで出ない便」というのも、悪い要因が重なれば、どんな種類の便秘であっても発生しうる現象です。
直腸性便秘
腸の蠕動運動はしっかりはたらいているので、その点では正常だけれど、直腸に行った後で便が詰まってしまう状態です。
直腸性便秘の人は、「便が出かかってるのに出ない」、「少し便意はあるけどタイミングを逃すと一向に出ない」という症状が出ます。
弛緩性便秘
大腸の蠕動運動そのものがうまくはたらかないタイプの便秘です。
一般的に、食べてから排便するまで24時間程度かかるのですが、大腸がうまくはたらかないと、便が大腸に停滞して残ります。
残った便は、水分だけ大腸に吸収され、しだいに固くなっていきます。
このページのテーマである「固くなった便が出そうで出ない」という状態は、弛緩性便秘のように腸の蠕動運動がうまくはたらかない場合にも起きますし、直腸性便秘のように腸の蠕動運動がちゃんとはたらく場合でも起きます。
何らかの理由で便が直腸に長時間滞留すると、便は固くなり、排便困難になるということです。
けいれん性便秘
自律神経の乱れによって腸のはたらきがわるくなるタイプの便秘です。
ストレスなどが原因で自律神経が乱れるケースで、若い人に多い症状です。
このタイプの便秘では、ウサギの糞みたいな小さくてコロコロした便が出たりします。
一般的な便秘の改善法
慢性的に便秘になりやすい人は、以下のような点に注意すべきです。
注意を怠ると、ある日、突然、固くなった便が出そうで出ない状態になり、今すぐ、緊急に、即効性のある出す方法を用いなければならなくなります。
毎日朝食を摂る
3食のうちで朝食が最も重要だといわれています。朝食は空っぽの胃に食べ物が入るので、胃腸が刺激されて腸の蠕動運動が促進され、便意を催すきっかけ作りになります。
毎朝、朝食後に排便をする習慣をつけたいところです。
食物繊維を摂る
腸内の善玉菌を増やすには食物繊維が不可欠です。野菜や果物や海藻類をしっかり摂ることが大事。
2種類ある食物繊維のうち、不溶性の食物繊維は便のカサを増やして腸を刺激し、蠕動運動を促しますが、あまり摂取しすぎると、便のカサが増えすぎて腸が詰まり、かえって便秘の症状を悪化させることがあります。
水分を摂る
排便しやすいやわらかい便を保つには、水分を十分に摂取する必要があります。
便秘になりやすい人は1日に2リットルを目安に飲むといいようです。
また、特に推奨されているのが、朝一番に水を飲むことです。朝水を飲むことで、胃腸が刺激されて腸の蠕動運動が促されるからです。
お茶やコーヒーなどに含まれるカフェインには利尿作用があるので、飲んだ水分が尿として排出されやすくなってしまいます。
※ただし、がぶ飲みするのでなければ、お茶やコーヒーを控える必要はないと思います。⇒⇒カフェイン飲料の利尿作用はひどい?
とは言え、普通より多めに水分を摂取する場合は、水か白湯であれば安心です。
腸内環境を整える
ビフィズス菌やオリゴ糖を含んだ食品を摂り、善玉菌を増やして腸内環境を整えることも大事です。
便秘は何科?
便秘で悩んでいる方は、消化器内科、胃腸内科、内科、肛門科を受診してください。
まとめ
「固くなった便・出そうで出ない便を出す方法|緊急・今すぐ・即効性」というテーマで私がプチ調査した結果をご紹介してきました。
経験がある人はおわかりでしょうが、固くなった便が詰まり、出す方法がわからずに困っている時は、中長期的な便秘対策を聞かされても耳に入ってこないはずです。
おそらく、このページを訪れた方の多くは、まさに、この瞬間、トイレでスマホの画面をのぞき込みつつ、今すぐ、緊急に、即効性のある便を出す方法について検索している皆さんに違いないと思います。
本当に便が詰まって動悸が激しくなってきたら、結果に対しては自己責任になりますが、指を突っ込んで便を掻き出すという、一種の「荒療治」が必要なケースもあります。
決して「荒療治」を推奨するものではありませんが、そこまで追い詰められるケースがあるのも確かでしょう。
そして、その際の具体的な方法についてもご案内しました。
ですが、そうやって緊急で今すぐ必要な即効性のある便を出す方法で危機を乗り越えたなら、そこでいったん立ち止まる必要があると思います。
喉元過ぎたら熱さを忘れるのではなく、中長期的な視野に立って、便秘になりやすい自分自身の生活習慣をもう一度見直す機会にしていただきたいと思います。
そうでないと、またしばらくして、固い便が出口付近に栓をして、また脂汗をかきながら格闘しなければならなくなります。
遠回りのようですが、やはり、食事の見直し、特に毎朝朝食を摂り、朝食後に排便することを習慣化させることこそが、結局は一番の便秘対策になると思います。
ご覧いただきありがとうございました。