1975年――
中型限定免許(400cc以下)の新設。
この制度が、日本のバイク市場を大きく変えました。
各メーカーは
「最強の400cc」を巡る開発競争へ突入します。
ホンダが抱えていた2つの問題エンジン
当時のホンダには、
2つの主力エンジンが存在していました。
しかし、どちらも決定打にはなりませんでした。
既存エンジンの課題
どちらも
「中途半端」
そして
コストと性能の両立ができていない状態でした。
ホンダの決断「2気筒の方が速い」
そこでホンダが出した答えが
大胆な統合戦略です。
それが――
「4気筒より2気筒が速い」という理論。
ミドルクラスでは
軽さ
トルク
効率
これらの点で
2気筒が有利と判断したのです。
CB400T HAWK2の登場
1977年5月、
その答えとして登場したのが
CB400T HAWK2。
ホンダの理論を体現した1台でした。
CB400T HAWK2 スペック
特に注目すべきは
超ショートストローク設計。
これにより
高回転性能とレスポンスを両立しました。
4気筒を超えた性能
従来モデルである
CB400FOUR(37馬力)と比較すると――
約10%の出力向上。
さらに
部品点数削減
軽量化
コストダウン
すべてを同時に実現。
まさに
統合戦略の成功例でした。
性能比較
しかし市場は別の答えを出した
1979年――
状況を一変させるモデルが登場します。
それが
カワサキ Z400FX。
Z400FXの衝撃
ユーザーが選んだのは
効率ではなく――
「4気筒のロマン」でした。
ホンダ理論の敗北
結果として
2気筒優位の理論は市場で否定されます。
いくら合理的でも、
サウンド
フィーリング
所有満足感
これらは
4気筒に軍配が上がったのです。
そして再び4気筒へ
この流れを受けてホンダは
再び
4気筒エンジンの開発へ回帰。
やがて登場する
CBXやCB750Fなどへと繋がっていきます。
まとめ:正しかったが勝てなかった理論
CB400T HAWK2は、
間違いなく優れたマシンでした。
しかし――
バイクは性能だけでは売れない。
その事実を突きつけた1台でもあったのです。

