ザ・ビートルの中古はなぜ安い？一時代のアイコンの魅力と市場価値

なぜ安い？

この記事のテーマは「ザ・ビートルの中古はなぜ安い」ですが、事実としてみると、特に安いということはないですよ。

日本での販売は、2012年4月～2021年1月にかけてのことで、この約10年間のザ・ビートルが同じ検索結果に出てくることから、「安い」という印象を受けるだけでしょう。

たとえば、カーセンサーを見ると、2024年2月23日時点で、589台のザ・ビートルが登録されていて、平均価格は114,2万円、価格帯は23.7万円～415 万円です。

つまり、生産終了時の車両はまだまだ高い価格帯にとどまっている一方で、デビュー当時の車両は30万とか40万といった値が付いているのです。

これをもって、「ザ・ビートルの中古は安い」と受け止める人がいるのでしょうね。

しかし、年式の新しいザ・ビートルを購入しようと思ったら、それなりの価格がします。

決してバーゲンセールのような価格ではないですよ。

グーグルのサジェストワードに「ザビートル　なぜ安い」とあるものだから、ネット上には無理やり安い理由をこじつけている記事があります。

しかし、本当にそんなに安いなら、現在ゴルフ7に乗っている私がいの一番に買います笑。

いずれにしても、安いか高いか、まずはカーセンサーとかグーネットを見てください。年式が古ければ安く、新しければ高い、というごく普通の価格分布となっていますから。

狙い目の中古グレード

ザ・ビートルを中古で購入するとしたら、次のようなグレードが狙い目だと思います。

• 2012～2015年式のデザインまたはデザイン レザーパッケージ
• 2016～2017年式のデザインまたはベース
• 予算が許せば、1.4Lターボ「R-Line」や2Lターボ「2.0 R-Line」、特別仕様車の「マイスター」など

ザ・ビートルとは？

ザ・ビートルは、ドイツの有名な車メーカー、フォルクスワーゲンが作った車です。
この車は、3ドアのファストバッククーペ型で、とてもかっこいい形をしています。
2011年に発売され、2020年まで販売されました。
ザ・ビートルは、ニュービートルの後を継いだ車で、オリジナルのビートルの家族の最後のメンバーです。

この車には、1.2L、1.4L、2.0Lのエンジンがあり、力強い走りをします。
変速機は、6速または7速のDSGがついていて、スムーズな運転ができます。
車のサイズは、長さが4,270mm、幅が1,815mm、高さが1,485mmから1,495mmです。
重さは、1,300kgから1,380kgです。

ザ・ビートルは、メキシコのプエブラにある工場で作られました。
この工場では、ジェッタという車も一緒に作られています。
2019年7月10日には、ザ・ビートルの生産が終了しました。
最後に作られた車は、プエブラのフォルクスワーゲンの博物館に展示されています。

これから、ザ・ビートルの魅力や歴史、そして日本での人気について詳しくお話しします。
この車がなぜ多くの人に愛されたのか、その秘密を一緒に探っていきましょう。

ザ・ビートルの誕生背景

ニュービートルからザ・ビートルへ：進化の歴史

ザ・ビートルは、2011年に発売されました。
この車は、ニュービートルの後継車として登場しました。
名前も「ニュービートル」から「ザ・ビートル」に変わりました。
この変更は、新しい時代の始まりを意味していました。

ザ・ビートルのデザインは、前のモデルよりも低く、スポーティーになりました。
しかし、フォルクスワーゲン・タイプ1の特徴を残しています。
これは、最初のビートルの形を大切にしているからです。

デザインと機能性の融合：ザ・ビートルの革新

ザ・ビートルは、A5（PQ35）プラットフォームを使っています。
これは、新型フォルクスワーゲン・ジェッタと同じです。
このおかげで、車はより長く、広く、そして低くなりました。
全長は初代よりも長く、全高は12mm低く、全幅は88mm広がりました。

この車は、メキシコのプエブラにある工場で生産されました。
ここでは、ジェッタと一緒に作られていました。
2012年には、コンバーチブル版も登場しました。
これは、より多くの人に楽しんでもらうための一歩でした。

2019年7月10日、ザ・ビートルの生産は終了しました。
最後に作られた車は、フォルクスワーゲンの博物館に展示されています。
これは、ザ・ビートルが持つ歴史的価値を示しています。

ザ・ビートルの誕生と進化は、単なる車の変遷ではありません。
これは、フォルクスワーゲンが長年にわたって築き上げてきた遺産の一部です。
ザ・ビートルは、過去と現在をつなぐ架け橋のような存在です。
この車を通じて、私たちはフォルクスワーゲンの歴史とその革新を感じることができます。

次のパートでは、ザ・ビートルの技術と性能について詳しく見ていきましょう。
この車がどのようにして多くの人々を魅了し続けているのか、その秘密を探ります。

技術と性能

革新的なパワートレイン：ザ・ビートルの心臓部

ザ・ビートルには、いくつかのエンジンオプションがあります。
最も小さいものは、1.2LのCBZ型直列4気筒SOHCインタークーラー付きターボエンジンです。
次に、1.4LのCZD型直列4気筒DOHCインタークーラー付きターボがあります。
そして、最も大きなエンジンは、2.0LのCPL型直列4気筒DOHCインタークーラー付きターボです。
これらのエンジンは、ザ・ビートルに力強い走りを提供します。

変速機には、6速DSGまたは7速DSGがあります。
DSGは、デュアルクラッチギアボックスの略で、非常にスムーズな変速を実現します。
この精密な変速機により、運転中の快適さが大きく向上します。

ドライビングエクスペリエンス：運転の楽しさを追求

ザ・ビートルの設計は、運転の楽しさを最大限に引き出すことを目指しています。
車のサイズは、長さが4,270mm、幅が1,815mm、高さが1,485mmから1,495mmです。
このコンパクトなボディは、都市部での運転や駐車を容易にします。

車重は、1,300kgから1,380kgと、このクラスの車としては適度な重さです。
これにより、安定した走行性能と優れた燃費性能を実現しています。
ザ・ビートルは、日常のドライブから長距離の旅行まで、あらゆるシーンで活躍します。

ザ・ビートルの魅力は、その外観だけではありません。
内部の技術と性能も、この車を特別なものにしています。
フォルクスワーゲンは、ザ・ビートルに最新の技術を搭載し、快適で安全なドライビングエクスペリエンスを提供しています。

ザ・ビートルは、運転する楽しさを追求した車です。
デザイン、性能、そして技術は、ドライバーにとっての喜びを第一に考えて作られています。
この車に乗ることで、運転の新たな楽しさを発見することができるでしょう。

次に、ザ・ビートルがどのようにして文化的アイコンとなり、多様な限定モデルやコラボレーションを通じてその魅力を広げていったのかを見ていきましょう。

ザ・ビートルとカルチャー

アイコンとしてのザ・ビートル：文化的影響力

ザ・ビートルは、ただの車以上の存在です。
この車は、多くの人々に愛され、文化的アイコンとなりました。
ザ・ビートルのユニークな形状とデザインは、すぐに人々の心を捉えました。
映画や音楽、アートなど、さまざまな分野でザ・ビートルは特別な役割を果たしてきました。

ザ・ビートルは、自由と冒険の象徴としても見られています。
この車は、若者の反逆や新しい文化の創造にしばしば関連付けられました。
映画や音楽、ドラマや小説などにザ・ビートルが登場することで、物語にはより深い意味が加わるのです。

文化的に影響を与えた事例

初代ビートルからニュービートル、そしてザ・ビートルへと変遷する中で、このクルマは世界中の多くの文化的コンテキストに影響を与えてきました。以下は、ビートルファミリーがどのように様々な分野に影響を与えているかの具体例です。

映画

ビートルは、映画『ハービー』シリーズで主役を務め、一躍スターダムにのし上がりました。この映画では、人間のような感情を持つ愛嬌あるビートルが、様々な冒険を繰り広げます。ハービーは、ビートルのキャラクターを象徴する存在となり、多くの人々に愛されました。

音楽

ビートルは、1960年代のカウンターカルチャーと密接に関連しており、多くのミュージシャンやバンドに影響を与えました。特に、ビートルズのアルバム『アビイ・ロード』のジャケットに（後ろ姿で）登場することで、ビートルは音楽史においてもアイコニックな存在となりました。

アート

アーティストたちは、ビートルの形状とその文化的意味を利用して、様々なアートワークを創造してきました。例えば、アンディ・ウォーホルやロイ・リキテンスタインなどのポップアーティストは、ビートルをモチーフにした作品を通じて、消費社会や大衆文化を批評しました。

社会運動

ビートルは、平和運動や環境運動など、様々な社会運動とも結びついています。シンプルでありながら個性的なデザインは、自由や反体制の象徴として、多くの活動家や若者たちに受け入れられました。

ファッション

ビートルは、ファッション業界にも影響を与えています。その形状やデザインからインスピレーションを得たアパレルやアクセサリーが数多く登場しており、ビートルの愛らしさとユニークさをファッションで表現しています。

これらの例からもわかるように、ビートルファミリーのクルマたちは単なる車以上の存在として、多くの人々の心に影響を与え、様々な文化的表現の源泉となっています。

限定モデルとコラボレーション：ザ・ビートルの多様性

フォルクスワーゲンは、ザ・ビートルの魅力をさらに広げるために、多くの限定モデルやコラボレーションを行ってきました。
たとえば、フェンダー・ミュージカル・インストゥルメンツ社とのコラボレーションでは、「Fender Edition」が生まれました。
このモデルは、音楽愛好家に向けて設計され、特別なサウンドシステムが搭載されています。

また、ザ・ビートル・ターボは、スポーツモデルとして追加されました。
このモデルは、よりパワフルなエンジンとスポーティなデザインが特徴です。
ザ・ビートルの多様性は、これらの限定モデルやコラボレーションによって豊かになりました。

ザ・ビートルは、その歴史の中で、多くの特別な瞬間を作り出してきました。
これらの限定モデルやコラボレーションは、ザ・ビートルがただの車ではなく、文化的な象徴であることを示しています。
ザ・ビートルは、人々の生活に色と楽しさを加え、記憶に残る瞬間を作り出す力を持っています。

ザ・ビートルとカルチャーの関係は、この車が単なる移動手段以上のものであることを示しています。
ザ・ビートルは、人々の心に特別な場所を産みだし、多くの人々に愛され続けています。
この車が文化の中でどのような役割を果たしてきたのかを理解することで、ザ・ビートルの真の価値を知ることができるでしょう。

次のパートでは、ザ・ビートルが日本でどのように受け入れられ、どのような特別モデルが登場したのかを見ていきましょう。

日本でのザ・ビートル

日本市場での受け入れと特別モデル

ザ・ビートルは、2012年4月に日本市場での受注が開始されました。
その後、同年6月から納車が始まり、日本でも多くの人々に受け入れられました。
ザ・ビートルの魅力は、日本の消費者にもすぐに認識され、またたくまに愛される車となりました。

日本でのザ・ビートルは、JC08モード燃費で17.6km/Lという優れた燃費性能を実現しています。
これは、平成27年度燃費基準を達成しており、環境にも優しい車として評価されました。
さらに、「平成17年排出ガス基準75%低減レベル（☆☆☆☆）」の認定も取得しています。

カブリオレとしての新たな魅力

2013年3月25日、ザ・ビートルの日本仕様にカブリオレモデルが追加されました。
このカブリオレは、ゴルフカブリオレと同じフルオート電動ソフトトップを装備しています。
時速50km以下であれば走行中でも開閉操作が可能で、開閉時間は、開9.5秒、閉11秒と非常に迅速です。
急な雨が降っても、素早く対応できる設計になっています。

ザ・ビートルカブリオレは、リアスポイラーを標準装備し、安全性にも配慮されています。
ロールオーバープロテクションシステムを装備し、車両転覆時に乗員の安全を確保します。
また、純正カーナビゲーション「712SDCW」も標準装備されており、快適なドライブをサポートします。

ザ・ビートルのカブリオレモデルは、日本の消費者に新たな選択肢を提供しました。
オープンエアの楽しさとザ・ビートルの魅力を融合させ、多くの人々に新しいドライビングエクスペリエンスをもたらしました。

ザ・ビートルは、日本市場でも特別な存在となり、限定モデルや特別仕様車を通じて魅力を広げてきました。
日本の道路を走るザ・ビートルは、見る人々に喜びと驚きを与え続けています。

次のパートでは、ザ・ビートルの生産終了とその後の展望について見ていきましょう。
ザ・ビートルが残した遺産と、ファンに向けたメッセージを探ります。

ザ・ビートルの未来

生産終了とその後のザ・ビートル

ザ・ビートルの生産は、2019年7月10日に終了しました。
最後に製造された車両は、メキシコのプエブラにあるフォルクスワーゲンの博物館に展示されています。
これは、ザ・ビートルが持つ歴史的価値と文化的影響力を称えるものです。

生産終了は、多くのファンにとって寂しいニュースでした。
しかし、ザ・ビートルは、形状、デザイン、そして物語を通じて、今後も長く人々の記憶に残り続けるでしょう。
ザ・ビートルは、単なる車を超えた存在として、未来に向けてもその魅力を放ち続けます。

ザ・ビートルの遺産と未来

ザ・ビートルは、長い歴史の中で、多くの人々に愛されてきました。
この車は、世代を超えて多くのファンを魅了し、文化や社会生活の中で特別な場所を占めています。

未来においても、ザ・ビートルは多くの人々にインスピレーションを与え続けるでしょう。
ユニークなデザインと歴史は、新しい世代のクリエイターやデザイナーに影響を与えるに違いありません。
ザ・ビートルは、形を変え、新しい形で私たちの生活の中に存在し続けることでしょう。

ザ・ビートルが復活するかどうか、それはまったくの未定です。

ですが、過去の事例を振り返ると、ザ・ビートルのような存在のクルマは、生産終了になってこそその価値が再認識されるものです。

「現行車」だと、ちょっとありがたみが薄れるわけです笑。

廃版モデルとなって、はじめて、人々は特別な価値に気が付くのです。

おそらく、現在のザ・ビートルの中古価格はあくまで暫定的なものに過ぎず、今から20年後、30年後には、とんでもない価格になるであろうことは、ほぼ確定的です。

車の価格はそういう動きをするものです。

まとめ

1. ザ・ビートルの中古車価格は特に安いということはない。
2. 日本での販売期間は2012年4月～2021年1月で、この期間の車両が市場に出回っている。
3. カーセンサーによると、ザ・ビートルの中古車は589台登録されており、平均価格は114.2万円。
4. 価格帯は23.7万円～415万円で、生産終了時の車両は高価格帯を維持している。
5. 年式が新しいザ・ビートルはそれなりの価格がするが、古い年式のものは安価、というごく当たり前の価格が付いているだけである。
6. 狙い目の中古グレードは2012～2015年式のデザインまたはデザイン レザーパッケージ、2016～2017年式のデザインまたはベース。
7. ザ・ビートルは3ドアのファストバッククーペ型。
8. エンジンは1.2L、1.4L、2.0Lがあり、変速機は6速または7速のDSG。
9. ザ・ビートルの生産は2019年7月10日に終了し、最後に作られた車はメキシコにあるフォルクスワーゲンの博物館に展示されている。
10. ザ・ビートルはニュービートルの後を継ぐ車で、タイプ1から引き継がれたビートルファミリーの最後のメンバーである。