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【記事丸わかり】
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【プチ調査】アリさんマークの引越社はやばい?ひどい?パワハラがあったの?
CMでもお馴染みの「アリさんマークの引越社」は、サカイ引越センターやアート引越センターに並ぶ知名度の高い引越し業者です。アリさんマークの引越社を検索していると、
「やばい、ひどい、パワハラ」といった書き込みが見つかります。
さらに調査を進めると、
- 最悪な引越屋
- 二度と頼まない
- アリはやめとけ
といった目を背けたくなるような言葉も…。
このような情報や噂は本当なのでしょうか?今回は「アリさんマークの引越社はやばい?ひどい?パワハラがあったの?」という疑問を解消するため、徹底調査します。
最後まで読んでいただければ、引越業界が抱える問題点が分かる記事になっています。引越し業者選びに悩んでいる方は、参考にしてみてくださいね。
アリさんマークとは?
株式会社引越社は1971年に設立し、関東、中部、関西エリアを中心に北海道から九州まで全国展開しています。日本初の引越専門業者として、長い歴史を持つ企業です。
名前の由来
株式会社引越社の通称は、「アリさんマークの引越社」。働き者である「アリ」をイメージして、「アリさんマーク」を起用したそう。
現在のようにネットが普及していない時代に、電話帳の最初のページに掲載されやすいという理由から、「アリ」の文字を使ったとの説もあります。
(※「あ」行から始まる、アート引越センターやアーク引越センターも同様の戦略だったと言われています。ア行の引越し業者が多いのはこのような理由もあるのですね。)
ネット上の「やばい」「ひどい」「パワハラ」の声は本当?
SNS上にある「やばい、ひどい、パワハラ」の声を集めました。
「やばい」の声
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「ひどい」の声
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「パワハラ」の声
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「ガイアの夜明け」放送後の反響
「やばい、ひどい、パワハラ」の声は、「ガイアの夜明け」の放送後の反響によるものが多く見受けられました。テレビ東京が放送する「ガイアの夜明け」は、経済の現場で奮闘する人たちを追いかける本格的ドキュメンタリー番組です。
2016年2月に放送されたアリさんマークの引越社の放送内容は、「密着!会社と戦う者たち“長時間労働”をなくすために」という衝撃のタイトル。
【放送内容】
ひとりの男性社員がアリさんマークの引越社に対し、長時間労働を訴え2015年に起こした事例です。
【アリさんマークを訴えた男性】 男性のひと月の総労働時間:342.8時間 残業時間:147時間 給与:27万 |
【男性従業員の経緯】
- 男性が上記の就労状況の改善を求め労働組合に加入
- 営業職で関東1位の成績を持つ男性が、営業からアポイント係に配置転換される
- 遅刻2回でアポイント係り→シュレッダー係へ配置転換
- 配置転換が2度行われ、これに対し配置転換が不当として争うも『懲戒免職』になる
- 男性が懲戒解雇不当を裁判所に訴える
- その後復職するもシュレッダー係に配置
- 会社から和解案として営業職として復帰(※ただし営業車両は使えず、公共交通機関か自転車のみ)
- 1年半以上続いた裁判は和解が成立し、営業車両が使用できる営業職として復職
株式会社引越社は懲戒解雇を言い渡した際、「自己の権利を主張し、職責を果たしていない」と書かれた顔写真を掲載した「罪状」を張り出したことで、2017年8月に東京都労働委員会は「不当労働行為」に認定しました。
このような一連の流れが放送されたことで、ネット上には「パワハラだ!」「アリさんマークはやばい会社だ」と激しい言葉で炎上騒ぎとなりました。
当時の副社長の態度への批判
さらに、この時インタビューに応じていた当時の副社長の態度にも批判が寄せられていました。
パワハラ的、攻撃的な態度に反社会勢力と変わらない、ブラック企業だとアリさんマーク引越社への批判が集まり、会社の印象を下げています。
(※ちなみに、当時副社長だった井ノ口晃平氏は現在代表取締役社長を務めています<2022年9月現在>。)
道路交通法違反容疑で書類送検の事例も
2006年3月、大阪府東大阪市の阪神高速で、アリさんマーク引越社姫路支店所属の男性運転手が居眠り運転し、車列に追突し死亡した事故が起きています。過労と知りながら運転させた元支店長代行が道交法違反(使用者の義務違反)の罪で罰金30万円の略式命令を受け、引越社関西も、道交法違反容疑で書類送検された事例もあります。(参照:雇用管理サポートセンターNEWS) |
利用者の「やばい」「ひどい」の声
アリさんマークの利用者の「やばい」「ひどい」の声を集めました。ユーザーの生の声を届ける「みんなの評判ランキング」から検証しています。
電話対応・営業に対する声
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見積もりに対する声
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引っ越し作業中の不満の声
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低評価のクチコミを見ると、
- もう二度と頼まない
- 値段は安かったが不信感が強すぎた
- 星を付ける価値もない
など辛辣な意見が見られました。
ブラック企業大賞にも選ばれている
ブラック企業大賞とは、従業員に対して過労、サービス残業、パワハラが問題視されている日本企業の頂点を決める2012年にはじまった企画です。実はアリさんマークの引越社は、2017年のブラック企業大賞にも選ばれています。
悪い評価はアリさんマークだけではない
ここまでは、アリさんマークの引越社に対するパワハラ疑惑や「ひどい、やばい」声を検証しました。「みん評」にあるような悪い評価は、アリさんマーク引越社に限ったことではなく、他の引越し業者にも見られました。
サカイ引越センターでは、業務に見合わない低賃金や長時間勤務の改善を求めて、川崎市の若手従業員たちが自ら労働組合を立ち上げ、固定給の割合を増やすよう訴えています。(参照:Yahooニュース) |
このような過重労働は、業界全体で問題視されています。
引越し業界が抱える問題
過重労働問題以外にも、引越し業界の問題点はいくつかあります。こちらの章では、引越し業界が抱える問題を解説します。
「引越し難民」が急増
2018年頃から、
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といった「引越し難民」が続出しています。引越し業界は年度末、年度始の3月~4月に引越し、1年間の引越件数の3分の1を占めると言われています。
引越し難民の増加は、繁忙期による人員不足が原因と考えられます。
慢性的な人員不足
繁忙期に限らず、引越し業界は慢性的な人員不足が問題視されています。そのため、依頼者の希望日にサービスを提供できない場合も。
また、若年層の運転免許取得の低下によるドライバー不足も、大きな課題です。
宅配業へ転業する企業も
日本にある引越し業者は約3000社以上あり、その大部分は宅配業と兼務しています。近年、ネットショップが普及し運送需要が高まっていることから、宅配業へ転換する企業も増えています。
このような引越し業者の減少も、過重労働につながっていると考えられます。
料金高騰
人員不足だけではなく、ガソリン価格の高騰で引っ越し料金が高騰しています。さらに、3月、4月の繁忙期は通常の時期の倍以上の金額になることも。
高価な金額提示に、納得いかない人が悪い評価をつけてる場合もあるでしょう。
いいクチコミはあるの?
前の章で引っ越し業界の現状を解説しましたが、この章では再びアリさんマークの引越社に戻ります。
いい口コミもあるのでご紹介します。
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このように、アリさんマーク引越社に頼んでよかったという声もありました。
アリさんマークのメリットとおすすめの人
アリさんマーク引越社を選ぶメリットをご紹介します。
独自の研修体制を確立
アリさんマークでは、自社研修センターを全国に8拠点配置し、「引越しのプロ」を養成するため独自の研修体制を確立しています。
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を導入し、常に品質の向上に努めています。
引越安心マーク取得
引越安心マークとは、全日本トラック協会が実施する「引っ越し事業社有料認定制度」です。(参照:全日本トラック協会)
見積もり、引越し作業において業界のルールを守り、苦情にも誠実に対応する業者に付与されます。
3年ごとの審査が条件ですが、アリさんマークの引越社はこの認定を維持しています。トラブルが起こりにくく、起こった場合もきちんと対応してくれる業者と言えるでしょう。
無料資材が充実
引越し業者の中には、ダンボールなどの資材は有料になる場合もあります。アリさんマークの引越社では、
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といった無料資材が充実しています。ダンボールは、最大50枚まで無料で貸し出してくれるので、荷物が多い人も安心です。
荷造り、荷解き作業も任せられる
「アリさんスペシャルフルパック」では、荷造りから引越し先の荷解きまでしてくれるサービスがあります。他社の場合、荷造り作業は基本プランに含まれていないのが一般的なので、
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という方におすすめです。
アリさんマーク引越社がおすすめの人
このようにアリさんマーク引越社には、さまざまなメリットがあります。アリさんマーク引越社は以下のような人におすすめです。
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アリさんマークで安さ優先の長距離引越しを希望する人には、JRコンテナを使用した「エコリーズナブルパック」サービスもあります。
いずれにしても、引越しする際は複数業者から見積もりを取り、料金やサービスを比較して、納得の行く引越し業者を選びましょう。
まとめ
「アリさんマークの引越社はやばい?ひどい?パワハラがあったの?」というテーマに基づきプチ調査を行いました。
アリさんマークのクチコミには、「やばい、ひどい」声があったものの、このような評価はアリさんマークに限ったことではありません。全国どの引越し業者に対しても悪い評価はあります。
担当する地域やスタッフにより、不満が出てしまう場合もあるでしょう。クレームが出た時にどのような対応ができるかも大切です。
パワハラ疑惑事件から数年経っており、そして現在では、ウクライナへの義援金寄付など継続的な支援にも取り組んでいます。アリさんマーク引越社の労働環境が改善し、よりよいサービスが受けられることを期待しています。
ご覧いただきありがとうございます。