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【プチ調査】白湯はガンの元と言われショックを受けています。
白湯とは、簡単にいうと水を沸騰させたただのお湯のことです。
鶏白湯ラーメンの白湯はパイタンと読み、これは鶏がらスープのラーメンのことですね。
このページではただのお湯である白湯(さゆ)がテーマです。
とりわけここ数年来、白湯ダイエットとか白湯健康法のようなものが静かなブームとなっています。
ヤカンなどで水道水を沸騰させ、そのまま10分から15分煮沸を続け、あとは50度くらいに冷ましてからゆっくり時間をかけて飲みます。
ただこれだけのことですが、これが基礎代謝が上がる、ダイエットにいい、デトックスにいい、冷え性にいい、美肌になる、ということで実践する人が増えているのです。
ところが、タイトルのように、
「いや、白湯はガンの元だよ」
と主張する一群の論者がネットに存在します。
白湯が体にいいと思って飲み続けている人にとって、ちょっと聞き捨てならない言葉だと思います。
そこで、私がプチ調査したのがこのページです。
ただのお湯がなぜガンの元になるのか、何を根拠にそんな論を展開しているのか、調べてみました。
合わせて、白湯の作り方や美容・健康効果についてもご紹介したいと思います。参考になさってください。
「白湯はガンの元」ってどういうこと?
白湯はただのお湯です。
普通、水道水をヤカンで沸騰させて作ります。なかには水道水をろ過した浄水で作ったり、ペットボトルのミネラルウォーターあるいはウォーターサーバーの水で作る人もいるでしょう。
でも、1日に1リットル弱飲むのが白湯健康法の基本なので、コスト面から言っても、やはり水道水で作る人が多数派でしょう。
その際、「白湯はガンの元」と主張する人たちは、この水道水を標的にしているのです。
彼らの主張の要点は、こうです。
- 水道水の成分は日本の各地域によって微妙に異なるが、各地水道局が水質検査で「合格」を出した水であっても、その中には必ず残留物質というものが存在する。
- 残留物質が全く存在しない水道水は日本中探しても絶対にない。かならず残留している。
- その残留物質のなかで、特に人体に悪影響を与える物質は「トリハロメタン」である。
- 「トリハロメタン」はガン(特に膀胱ガン)の発症を誘発するという研究がある。
- 白湯はいったん沸騰したお湯をさらに10分~15分煮沸を続けて作るのだが、煮沸すれば水分がどんどん蒸発していき、お湯の中の「トリハロメタン」の濃度はさらに上がっていく。つまり濃厚になっていく。
- こうして作った白湯を毎日1リットル近く飲み続けるのが白湯健康法、白湯ダイエットと呼ばれるもので、まさに「白湯はガンの元」である。
参考1:トリハロメタンの発がん性:「トリハロメタンの一種、クロロホルムとブロモジクロロメタンは世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)により、「グループ2B:発がん性の恐れがある」とされています。マウスではこれら物質の発がん性を示す証拠が十分あるものの、人に対しての影響は詳しく分かっていないため、『発がん性の恐れがある』という表現になっています。(引用:環境未来株式会社)※環境未来様が「白湯はガンの元」を主張しているわけではありません。誤解なきようお願いします。
参考2:トリハロメタンは消毒副生成物つまり消毒をすることで生成される物質のことで、浄水場や下水処理場で消毒のため使用される塩素が水中のフミン質(植物などの最終分解生成物)などの有機物と反応して生成される化合物と言われています。(参考:同上)
さて、白湯に対するこのような攻撃に対して、白湯を支持する側からは次のような反論がなされています。
- 水道水に含まれる「トリハロメタン」は人が一生飲み続けたとしても問題のない濃度である。これが最も重要な論点。だから、以下の反論は本来不要なものだが、いちおう付け加えておく。
- まず、「トリハロメタン」が膀胱ガンの発症リスクを上げるという確定した研究成果はまだ存在しない。(日本癌治療学会「膀胱癌」10ページあたりの記載)
- また、そもそも「トリハロメタン」は水を沸騰させることで気化し、水の成分から消える。確かに、沸騰させると濃度が濃くなるというのは沸騰後5分くらいまでならその通りであるが、10分~15分以上煮沸を続けると「トリハロメタン」は除去できる。
- それゆえ「白湯はガンの元」という主張は間違っている。
- それでも「トリハロメタン」が気になるという人は、スーパーのペットボトルのミネラルウォーター、ウォーターサーバーの水、クリンスイやブリタなどのろ過装置で濾した浄水を使えばいい。本来ここまで気を使う必要はないが、気になるという人はこうした水を使用すればいい。
- いずれにしても「白湯はガンの元」という主張はエビデンスに基づかない悪質なプロパガンダである。
こうした白湯を支持する側の反論は、その根拠としてたとえば下記の情報を提示しています。
「沸とうさせると、トリハロメタンは気化して水中から除去することができます。このときに10分以上沸とうを続けてください。トリハロメタンは、沸とうして5分程すると一時的に水中濃度上昇しますが、さらに沸とうを続けると蒸発するため、除去することが可能です。5分程度で沸とうを止めてしまうと、逆にトリハロメタンが増加してしまうので注意が必要です。」(三重県 水質管理情報センター)
この三重県水質管理情報センターのホームページと同様の記載は、他の複数の研究者の意見の中にも見られます。
上記のように両者の意見をプチ調査した私の感想を言わせていただくと、「白湯はガンの元」と主張する側に無理があるように感じます。
「白湯はガンの元」と主張する側の人たちは、沸騰すればトリハロメタンは除去される、そもそも水道水に含まれるトリハロメタンは人が一生飲み続けても問題のない極く微量でしかなく、問題にする必要はない、といった反論に対しても、次のように再反論するのは目に見えています。
「トリハロメタンは沸騰すれば除去されるというが、完全に除去されるのか。また、水道水に含まれるトリハロメタンは微量だというが、微量でも残留して残っているのは間違いないだろう。残留物質があるということ自体がそもそも問題であるはずだ」
気持ちとして、全くこうした主張がわからないわけではありませんが、私は、やはり「量」は重要だと思います。
放射線も空気中のそこら中に存在しますが、人体に悪影響を及ぼすレベルの放射量がそこら中にあるわけではありません。
だから、水道水中に残留物質があることは間違いないにしても、人体に悪影響を及ぼすだけの量があるかないか、その量の評価は、やはり大事な論点だと思います。0か1ではなく、どの程度の量があってそれが人体にどの程度の影響を与えるか、という論点です。
「微量であれ、とにかく残留していること自体がよくない」
といったことを言い出すと、私たちが口にする食品に含まれる各種添加物なども当然やり玉にあがり、キリがなくなります。
だから、量の評価は大事だと思います。
何も不純物が含まれないに越したことはないですが、精密に調べたら体に良くない物質はほぼすべての食料や飲料に含まれているはずです。
だから、量の評価は大事だと思います。
水道水に含まれる残留物質の1つであるトリハロメタンは、水道水を一生のあいだ毎日飲み続けても人体に悪影響は及ぼさないレベルの量である、という白湯を支持する側の見解に、私は一定の説得力を感じます。※ただし全面的には支持しません。当然です。もしも残留物質の量を改ざんして公表していたら話が根本から変わります。また「白湯はガンの元」を支持する新たな研究成果が今後公表される可能性も残されています。
現時点では、こんなところではないかと思います。
もう少し現実的な受け止め方について
ここまで「白湯はガンの元」という主張をめぐる議論を見てきましたが、私はもっと現実的な捉え方のほうがいいと思っています。
それは、白湯健康法や白湯ダイエットを実践している皆さんには叱られるかもしれませんが、
「どうせ2年~3年したらまた別の健康法に乗り換えるんだから、白湯の毒性など論じても意味ないですよ」
という乱暴で失礼極まりない考え方です。
私は、基本的に、健康法とか健康食品などは流行に乗っかって次々にアイテムを変えていくのはいいことであり、とても合理性がある、と考えています。
薬品でも食品でも飲料にも言えることですが、たとえそれが体にいいものであっても、同じものを長く続けることには何かしら体に良くない要素があると思います。
少なくとも、薬に関してはそういう研究がすでにあります。
だから、健康法やダイエット法などは、流行に乗ってあれやこれやに手を出すのは正しい行動であり、リスク分散、リスク回避を図らずも実践していることになるのではないか。
たとえば、赤塚不二夫さんが実践者としてワイドショーのインタビューに答えていた自分のおしっこを飲む健康法を今も続けている人がどれだけいますか?
今流行っている健康法やダイエット法も、どうせそのうち流行らなくなって、みんなまた別のものに乗り換えるのです。
それでいいのではないか。
いまやっている健康法やダイエット法に何かしら問題があっても、やめて他に乗り換えれば問題は自然解消です。
白湯にトリハロメタンがあってもなくても、どうせ今後一生続ける人はいないでしょう。そのうちやめます。
「白湯はガンの元?」
悪いけど、ご心配には及びません。
流行っている間だけ一生懸命やればそれでいいと思います。
健康法や体にいい食べ物について、少なくとも私はそういうスタンスでやってきましたし、世の健康オタクやダイエット魔の皆さんだって、同じだと思います。
大ちゃぶ台返し、話のぶち壊しになりますが、冷静に振り返ると、それが現実に私たちがとっている行動だと思います。
白湯の作り方
「白湯はガンの元」という意見は無視していいことを証明(?)したところで、気を取り直して、ここでは白湯の作り方についてお話しします。
- ヤカンに水道水を入れ強火で沸騰させる
- 沸騰したら、弱火にし、ヤカンのフタを取り湯気をどんどん発散させつつ10分~15分煮沸を続ける
- 火を止め、湯温が50度~60度になるまで冷ましてから、ゆっくり飲む
上記の作り方は水道水を使った場合で、浄水やミネラルウォーターなら煮沸してトリハロメタンを飛ばす必要はないので、電子レンジを使った簡略な作り方でもいいと思います。
- 耐熱マグカップ等に浄水またはミネラルウォーターを入れる
- 500Wの電子レンジで1分半~2分ほど温める
- 冷まして飲む
白湯の飲み方
下記に白湯の飲み方についてプチ調査した平均的な内容をご紹介します。
ただ、実際にこの通りの飲み方をするのはけっこう大変なことです。
それは、温度です。
白湯は50度~60度くらいの温度で飲むのが理想と言われていますが、下記のそれぞれのタイミングにこの温度を維持しつつ飲むのはなかなかできることではないと思います。そこは適当にやればいいのでは。
※冷え切ってしまった白湯の温め直しはダメです。そのつど沸かして飲むのが正しい飲み方です。ただし、多めに沸かしておいて、保温ポットなどに入れておくのは問題ないとのこと。
そいうわけで、いちおう理想としては下記のような飲み方がいいですよ、ということでご理解ください。
- 朝起きて1杯の白湯(150ml~200ml)をゆっくり飲む
- 1日3回の食事中にそれぞれ1杯の白湯をゆっくり飲む
- 寝る前に1杯の白湯をゆっくり飲む
- 1日のトータルで5杯くらいが適量であり、これより多いと飲みすぎになる
寝起きの体は一日のうちで最も冷えているので、白湯を飲むことで内蔵を温め、活動のスイッチをONにできます。
白湯は食前と食中には胃腸を刺激して消化を助けます。
しかし、食後の白湯は消化液を薄めてしまうためあまりおすすめできません。
そして、寝る前に飲む白湯は心身をリラックスさせる効果が期待できます。
白湯をそのまま飲むのもいいですが、レモンやショウガやシナモンやはちみつを添えて飲むのも気分転換になると思います。ぜひお試しください。
白湯健康法の最も中心となる考え方について
これは「白湯はガンの元」などという言説を吹き飛ばすような話になりますが、白湯が健康にいいという考え方の起源は、約5000年前の古代インド発祥の世界最古と言われる伝統医学「アーユルヴェーダ」の考え方だと言われています。
「アーユルヴェーダ」では、人間の身体は「水」「火」「風」の3つの要素で成り立っていて、水を火にかけると水に火の性質が加わり、水を沸騰させると気泡が出て水に風の性質が加わる。すなわち、白湯は「水」「火」「風」の3要素を理想的な形で内包したものであり、これを飲むことで身体のバランスが本来の状態に回復する、と考えられているそうです。
う~ん、難しいですがだいたい分かったような感じになりました。みなさんはいかがですか?
白湯で期待される「効果・効能」について
「効果・効能」について語る場合は、科学的に証明された事柄と、各個人が体感上感じたものとを区別する必要があります。
以下にご紹介する白湯の「効果・効能」は、白湯健康法を実践している皆さんが体感していることを中心に記載しています。
限られたサンプル集団における「効果・効能」であり、一般的には、あくまでも「期待される効果・効能」である点をご留意ください。
- 基礎代謝が上がる:あたたかい飲み物である白湯は食道、胃、腸を温め、血液の循環をよくするので、基礎代謝のアップが期待できる
- 冷え症が改善する:白湯を飲むことで体の内側からあたたまり、慢性的な冷え性を改善する効果が期待できる
- デトックス効果がある:内臓の働きが促進されることで、利尿作用や腸の蠕動運動が促され、毒素を排泄するデトックス効果が期待できる
- 美肌効果がある:基礎代謝・新陳代謝が促されることで肌のターンオーバーが活性化され、肌の血行や肌理や保水力の向上が期待できる
白湯を愛飲している人のtwitterの声
今朝の神棚完了。
昨日は多くの学びを得られた1日。
今日も昼間と夜、挑戦と学びの1日。
楽しみだ。
白い芍薬も無事に咲いてくれた。
白湯が一際甘く感じる。
角がない味。#神棚#白湯#南部鉄器#及富 pic.twitter.com/J31fNxMAfB— 浅葱 // 毎朝のコーヒーと神棚 (@coffee_asagi) June 7, 2022
おはようございます☁️
朝のルーティン。
肌寒いですね、仕舞った布団が恋しい😞 温かめの白湯飲もう。#鉄瓶 #白湯 pic.twitter.com/XQKpJ1wZM1— 鉄瓶本舗~南部鉄器のある生活~ (@tetsubinhompo) June 7, 2022
毎日、朝晩、白湯生活をはじめたら身体の調子が少しずつ良くなってきた気がします。#白湯
続けてみましょう。— T-ヨシダ (@d6e1UNYoIn0dWoD) June 6, 2022
少し前に、#牛乳 それから #ヨーグルト の飲食を止めました。
また、#白湯 を朝昼の食事やおやつタイム、風呂上がりに、1日3~4回、飲んでおります。毎朝、ほぼ同じ時刻に #排便 しております🎵
すこぶる調子が良いですね☺️
— 岩本栄治 (@bungo67) June 3, 2022
ちょっとひと息
程よい甘さがカラダにしみる♡#白湯#砂糖漬けドライ生姜 pic.twitter.com/4AQm5vb1Vl
— 渡辺幸子@well-beingをモットーに次世代の看護師育成を目指す✨ (@or1240) June 2, 2022
おはようございます。5時半になったら起きよう、と思ってたら6時半でした💦時間を見間違えたか、瞬き一回で1時間経ってしまったのか…今日は雨も降ってるので、散歩なしで時短朝活にします。白湯を呑んで焦る気持ちを落ち着かせます🍵#寝坊 #お寝坊さん #ねぼすけ #朝活 #白湯 #あさんぽ #自分時間
— Kevin |少食で健康美を追求するアラサー男子 (@kenko_investor) June 5, 2022
冷たいものの飲み過ぎ注意!身体の中は井戸水と同じだそうです。夏は外が暑くて井戸水は冷たい。冬は外は雪でと井戸水は温かい。冷たいものばかりでは、内臓が冷えてしまいます。夏でも常温以上のものが◎。#白湯 #冷え性 #更年期 #アーユルヴェーダ
— 40代からのナチュラルライフ (@orientalmoon888) June 2, 2022
スーパーフードファスティングが終了して一週間。体重、体脂肪キープしています。回数を重ねると細胞が形状記憶するのでしょうか。寝起きの #白湯 と適度なウォーキングが効いていますね😉 #ファスティング #ダイエット #ダイエット記録 #デトックス
— Tad0429@スーパーフードファスティング (@tad_fasting) June 7, 2022
おはよう🌞
白湯を飲んで、
口角上げて笑顔体操で10秒キープ☺️
柔軟し、縄跳びで30回✕3セット💦
我が家の柿の実が少し成長😆
素敵な一日を✨#腸活#花#白湯#育児#おは戦40601js🌊 pic.twitter.com/cXC4rmTT6X— OPA☆子育て応援隊 (@kabakabajapan) May 31, 2022
朝活52日目のルーティン
・空気の入れ替え
・白湯タイム(レモン)
・やることリスト
・手帳
・仕事の準備
白湯にレモンを投入で内側からほっこりスッキリ。お客様に送る資料準備と内容確認を。やることはしっかりさっさかやっちゃおう😊#おは戦40531mk #朝活 #白湯#ジブン手帳 #キャンパスノート pic.twitter.com/bvDHtc3Q8W— かなころ 片づけ人・元幼稚園教諭 (@kanakoro_koron) May 31, 2022
まとめ
- 「白湯はガンの元」という主張があるが、この主張は水道水を煮沸しても発ガン性が疑われるトリハロメタンは残留し続けるという考えに基づいている。
- しかし、水道水は一定の時間煮沸すればトリハロメタンを気化させることが可能であり、なおかつ、そもそも水道水に含まれるトリハロメタンの量は一生涯飲み続けても問題ない程度の微量であるから、結論として、「白湯はガンの元」という主張は誤りである。
- さらに言うなら、白湯健康法や白湯ダイエットの実践者の皆さんは、どうせそのうち他の健康法やダイエット法に乗り換えるに決まっている(これはいいことである)。
- そうであるなら、白湯にトリハロメタンが含まれるか含まれないかという議論は自然消滅するだろう。
- 10年前、20年前の健康法やダイエット法を今現在も実践している人など、探せばわずかにいるかもしれないが、ほぼそんな人はいないのが現実であり、そうであるなら無駄な議論をしても意味はなく、ごく普通に白湯を楽しめばいい。
- 白湯を飲めば、基礎代謝が上がり、美肌になり、体の毒素が排泄されて、冷え性の改善も期待できる。
※ドライな記述ですみません。私の指摘に反して10年以上白湯を飲み続けている方がいらしたら、真にお詫びします。
ご覧いただきありがとうございました。