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【記事丸わかり】
⇒⇒地域包括支援センターとは?対応はひどい? |
【プチ調査】地域包括支援センターはひどい・しつこい・偉そう|センターに対する苦情を検証!
親の介護が始まった時、介護保険を利用したい場合など、どこに相談していいか困りますよね。そんな時助けてくれるのが、あなたの街にある地域包括支援センターです。
しかし、「ひどい・しつこい・偉そう」という地域包括支援センターに対する苦情があるのをご存知ですか?地域包括支援センターを利用したことがある人や、これから相談しようと考えている人にとって、このようなトラブルは避けたいもの。
本記事では、「ひどい・しつこい・偉そう」といった地域包括支援センターに対する苦情を検証します。苦情への具体的な対処法も解説しますので、ぜひご覧ください。
地域包括支援センターについて
地域包括支援センターは、すべての市町村に設置されている高齢者のための相談窓口。全国に5,351カ所あり、自治体などの市町村直営が20.5%、委託型が79.5%です。(令和3年4月末現在)
委託先は社会福祉法人や、社会福祉協議会、医療法人が多く、介護事業所に併設されているセンターもあります。地域や委託先によっては「高齢者支援総合センター」「長寿サポートセンター」「おとしより相談センター」と別称で呼ぶこともあります。
どんな人が利用できるの?
地域包括支援センターの利用対象者は、
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です。介護保険認定を受けていなくても高齢者とその家族、どなたでも利用できます。
※65歳未満の特定疫病に該当する方で、介護保険サービスを利用する人は地域包括支援センターのサポートが受けられます。
近年では、厚生労働省が「地域包括ケアシステム」の実現に向けて、地域包括支援センターの拡充に努めています。
どんな人が相談に応じてくれるの?
地域包括支援センターは、専門知識のある職員が在籍し、外部機関と連携しながら機能しています。
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といった各種専門家が、介護だけではなく生活に関する相談にも柔軟に応じます。
相談内容
地域包括支援センターは、介護に関する不安、困りごと、暮らしの中のさまざまな相談に応じます。例えば、
「退院後の行き先がない」
「ご近所とのトラブル」
「電気代が支払えない」
「通院したいが移動手段に困っている」
といった本人からの相談や、
「1人で暮らしている母が玄関先で骨折し、1人で家事を行うことが困難になった」
「二世帯生活で親と一緒に新しい生活をはじめたが、地方から引越してきたので友達がいない」
このような家族からの相談も可能です。
その他にも、
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とさまざまな相談を受け付けます。相談内容、質問内容については守秘義務があるため、安心して相談できる機関です。
相談料は?
地域包括支援センターへの相談料は無料です。ただし、紹介サービスを利用する場合は費用が掛かる場合があります。
相談方法・受付時間は?
相談は窓口での相談または、電話相談が基本です。訪問相談も可能なセンターもあります。
受付時間帯や土日対応、緊急時の対応など、委託先のセンターによって内容が異なりますので、地域管轄のセンターを確認しましょう。
地域包括支援センターに対する苦情を検証
地域包括支援センターは、不安がある時、悩みがある時に何でも相談できる機関です。しかし、「ひどい・しつこい・偉そう」といった意見があります。
この章では、そのような苦情を検証します。
地域包括支援センターに対する苦情:「ひどい」
相談を受けた地域包括支援センターは、スムーズに解決できるように行政や外部機関を案内する仕事です。相談者の中に以下のようなクチコミがありました。
「職員が親身になって相談に乗ってくれない」 「家族で解決して欲しいと話を聞いてくれなかった」 「職員の話が分かりづらく、必要のない話をされた」 「受付窓口が1つしかないため、ゆっくり相談ができなかった」 「紹介されたケアマネが合わなかった」 「医療ケアが必要なのに十分な調整が受けられなかった」 |
このように地域包括センターの職員の態度に対して「ひどい」意見が出ています。さらに、以下のようなクチコミも。(参照:Wel)
相談内容:近所に住む一人暮らしのおばあさん、ゴミ屋敷となり臭いも迷惑なので地域包括センターに相談した。 職員の回答:「身内から頼まれたわけではないので動けません」「包括も1人につきっきりという訳には行かない」 |
包括センターの職員の冷たい受け答えに、「やる気のない職員」「怠慢だ」といった意見がありました。
地域包括支援センターに対する苦情:「しつこい」
Yahoo!知恵袋では、「しつこい」という地域包括支援センターに対する苦情が見つかりました。(※一部抜粋)
「地域包括支援センターの職員がありもしない虐待を疑って、頻繁に電話してきます。家庭訪問をさせろとも言われました。しつこい電話や家庭訪問の強要を止めさせる方法はないでしょうか?」(参考:Yahoo!知恵袋) 「地域包括センターから電話が来るということは、どういう意味なのでしょうか?」(参照:Yahoo!知恵袋) 「アルツハイマーの母の相談をしたら、地域包括支援センターの社会福祉士から、入院施設のある精神病院に変えるように言われた。日常生活を自力で送れる状態なのに、包括センターの人にしつこいほど言われます。」(参照:Yahoo!知恵袋) |
Yahoo!知恵袋には相談者からの質問が多く寄せられており、電話がしつこいといった意見や、担当者の提案に対して「しつこい」と感じている人もいるようです。
地域包括支援センターに対する苦情:「偉そう」
地域包括支援センターでは、地域で働くケアマネージャーの支援も行っています。ケアマネージャーさんからの苦情もありました。
「自分の考えが一番正しいと言わんばかりの偉そうな態度だった」 「ケアマネを人格否定するような言動があった」 「全く聞く姿勢を持たず、一方的に内容を否定されて怒りの気持ちがいっぱいになった」 「書類にダメ出しをしてくる包括職員、上から目線でマウントを取ってくる」 「包括職員は行政との距離が近いため、自分たちの方が偉いと思っている」 |
ケアマネの悩み相談サイト(参照:ケアマネドットコム)には、地域包括支援センターの職員の態度が、上から目線で偉そうといった投稿が多く見受けられました。さらに、
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など、本来包括が行う支援なのに、すべてを任されることに不満がある方もいるようでした。
「ひどい・しつこい・偉そう」な対応をされた時の解決策
ここまでは地域包括支援センターに対する苦情について、検証しました。こちらの章では「ひどい・しつこい・偉そう」な対応をされた時の解決策をお伝えします。
しつこい態度の場合
電話や訪問行為に対し「しつこい」と感じてしまっていることもあるでしょう。地域包括支援センターでは相談内容を確認するため、事実確認を行政に報告する必要があります。
ですから、虐待を疑っている訳ではありません。職員の家庭訪問は、在宅介護の課題や問題点を洗い出し、新しいサポートを受けられるきっかけにもなります。
頑なに電話や訪問を拒否せず、現場の状況を伝えることが大切です。
第三者への相談は難航する場合も
親切心から第三者の方が近隣の高齢者を助けたいと思って相談しても、本人やその家族から事実確認ができない限り、話が順調に進まない場合があります。高齢者のゴミ屋敷問題では、行政が関わっていても本人の意思が邪魔をしてなかなか解決に至らないケースもあるでしょう。
第三者の意見や報告も大切ですが、過度に関わりすぎると本人や家族の自立心を奪ってしまうことにもなりかねません。
ケアマネが合わない場合
地域包括支援センターから紹介されたケアマネージャーが合わない場合は、もう一度センターへ相談してみてください。相性の合わないケアマネージャーを無理に利用する必要はありません。
介護事業所を変えずに担当を変更することも可能なので、事務所の管理者へ相談しましょう。
コミュニケーションを図る
職員と相談相手は、人と人同士のやりとりなので、いい信頼関係を築き上げることが大切です。偉そう、ひどい対応だと相手を批判するだけではなく、とにかくコミュニケーションを繰り返し、お互いを理解することを意識しましょう。
なんでも話を聞いてくれるからといって、職員は「ただの話し相手」ではありません。相談者側も「何をどうしたいか」「どんなサポートを受けたいのか」を明確に伝え、的確な支援をしてもらいましょう。
地域包括支援センターに対する苦情はどこに連絡?
困っていることを相談しても家族に丸投げされた、冷たい対応で相談に乗ってくれなかったなど、地域包括支援センターに対する苦情がある場合は、管轄している役所の部署や委託先の上層部に訴えましょう。
代表番号に電話をし「地域包括支援センターの苦情の件で」と伝えれば、担当者が対応してくれます。
地域包括支援センターの今後の課題
近年では、緊急時の24時間対応型や、昼間に来所できない人のために土日に開館するセンターも増えています。さらに、市町村の中には財政難が影響し、専門職員を臨時職員として雇用するケースも。
国が地域包括支援センターの拡充を推進する一方で、高齢者が激増し地域包括支援センターの職員不足や業務量の増加が大きな課題となっています。このような現場環境も、苦情が出てしまうひとつの要因だと考えます。
まとめ
地域包括支援センターに対する苦情「ひどい・しつこい・偉そう」を検証しました。
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「ひどい」「しつこい」「偉そう」といった苦情は、職員の態度に対するごく一部のクチコミです。また、職員の人材不足や業務量の増加という現場環境の悪循環も、苦情が出てしまう理由のひとつ。
地域包括支援センターは、遠方に暮らす高齢者や、初めて介護に直面した家族の相談役として心強い存在です。核家族化や高齢者の独居世帯が増える中、高齢者を地域住民で支え合えるネットワークです。
職員と相談者が上手にコミュニケーションを図り、問題を早期に発見できる相談しやすい機関になることを願うばかりです。
ご覧いただきありがとうございます。
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