カーナビの故障について原因と対策を解説します。
タッチパネルの故障やハードディスク・DVD・CDの故障、電源の故障など。
また、カーナビが故障した車両の買取価格への影響なども解説。
カーナビの故障率:何年使うと故障する?
正確な統計がないのでカーナビの故障率をパーセントで示すことはできませんが、一般的には、使用開始から2年~3年すると何かしら不具合が出てくるケースが多いようです。
低価格で機構がシンプルなカーナビは故障も少ないようですが、価格も高く機能もマルチなタイプのカーナビは、何かと不具合が出ることがあるようです。
症状と対策:①液晶画面・タッチパネル
新しいときに比べてタッチパネルの反応が悪くなることがよくあります。反応が鈍感になったり遅くなる場合もあれば、全く反応しなくなることもあります。
事故の衝撃でこうした症状が出ることもあります。
(対策)⇒⇒事故の衝撃で液晶画面やタッチパネルに不具合が出た場合は、自動車保険(任意保険)の車両保険に加入していれば修理代が補償されます。
(対策)⇒⇒修理に出した場合の費用は15,000円~25,000円が相場です(部品代・工賃込み)。
なお、タッチパネルのちょっとした反応の遅れは液晶画面の汚れが原因のこともあり、その場合は画面をきれいに拭き取ることで解決します。
症状と対策:②時刻表示がずれる・電源が不安定あるいは電源が入らない
バッテリーの能力が低下すると、カーナビの時計が狂ったり、電源が入らないといった症状が出ます。
カーナビ内蔵の時計は自動で時刻を修正し続けるので、通常は、常に正確な時刻を表示します。しかし、バッテリーが古くなったりして規定の電圧で電気が供給されないと時刻が狂ってきます。また電源そのものが入らないこともあります。
(対策)⇒⇒バッテリー液の補充・充電といったメンテナンスをする。それでもダメならバッテリーを新品に交換する
症状と対策:③DVDやCDの読み込みができず視聴ができない
カーナビとDVD・CDが一体となった機種の場合、DVDやCDが読み込まれず視聴ができなくなることがあります。
これはディスク面を読み取るピックアップレンズが汚れや曇りでデータを拾えなくなっていることが原因のこともあれば、そもそもピックアップレンズが寿命を迎えているケースもあります。
ピックアップレンズの寿命は5,000時間~15,000時間と言われているので、長期間使用した場合は交換が必要です。
家庭のCDラジカセなどでも古くなるとよく発生する現象です。
(対策)⇒⇒使用時間が短いのに読み込み不良が出る場合はピックアップレンズの汚れが原因と考えられるので、クリーニングディスクを挿入してホコリを取るか、分解してピックアップレンズをアルコールを含んだ綿棒で拭き取ると直ることがあります。
(対策)⇒⇒修理に出してピックアップレンズを交換する。費用は15,000円~30,000円が相場です。
症状と対策:④HDD(ハードディスクドライブ)が故障して動かない
HDDの故障には、地図データが入っているHDDが故障して動かないケースと、音楽データなどをストレージしているHDDが故障して動かないケース、あるいはその両方を一つのHDDが担っていて、そのHDDが故障して動かないケース、というように故障内容が異なることがあります。
いずれにしても、HDDが故障して動かない場合は自分で修理することはまず不可能です。
(対策)⇒⇒修理に出してHDDを新品に交換する。その場合、音楽データなどはリカバリーできないケースがほとんどです。費用は30,000円~50,000円が相場です。
(対策)⇒⇒事故による衝撃でHDDが故障した場合は、車両保険から修理費用が支払われます。
カーナビの故障はディーラーでは直せないことが多い
カーナビが故障したのでディーラーへ持ち込んだところ、「メーカーに修理に出すので日数がかかります」と言われることはよくあることです。
一般的に、カーナビの故障はディーラーの工場では直せないケースがほとんどです。
リンク品とは?
ただし、カーナビの保証期間内の故障の場合には、ディーラーにリンク品と呼ばれる代替品が用意されていることがあります。
リンク品はリビルト品と違って新品に近い内容のパーツなので、故障箇所をリンク品に交換することですぐに使用できます。
カーナビが故障した場合、原則として、修理はメーカーに発送するので修理完了までに時間がかかります。
そこで、リンク品をディーラーに用意しておき、故障したらディーラーで故障箇所をリンク品に組み替えて、スピーディーに故障対応するわけです。
車両保険は事故による故障に対応
カーナビが故障した場合で、その故障が経年劣化等によるものであれば自動車保険の車両保険からは補償されません。
しかし、事故が発生し、その時の衝撃が原因で故障したことが認定されれば、カーナビの修理代は車両保険から出ます。
なお、カーナビが盗難された場合も車両保険の支払対象になります。
スマホナビを使うという選択も
スマホにナビアプリをダウンロードすると、スマホをカーナビ代わりに使えます。
難点は、やはり画面が小さいことです。
また、バッテリーの消耗が激しいのでモバイルバッテリーの用意が必要になります。
なお、スマホをナビ代わりに使った場合の通信量ですが、1時間あたり2G~6G程度と言われています。
スマホの契約内容にもよりますが、毎日ガンガン使うのでない限り、通信量など気にしないで使えるのではないでしょうか。
カーナビ故障⇒⇒車を売却するときの査定額に影響する?
はい、査定額に影響します。
ただし、それほど大きな影響はないので、あまり心配はいらないと思います。
たとえばメディアセンターを兼ねた20万ほどのカーナビを付けていて、これが故障している場合、ディーラーの下取価格や買取店の買取額が20万円低くなるかと言うと、そんなことは絶対ありません。
数万円、それも5万円以下で、査定額が下がる程度でしょう。
車は新車で購入するときは、オプション類もみな高いのですが、これを売却する際の査定額は、年式と走行距離が一番価格に影響する要素で、オプション類はプラスアルファの評価です。
したがって、これから車を売却する際にカーナビが壊れていた場合、査定額をアップさせるためにカーナビを修理したら、かえってソンすることになります。
修理しないで査定に出しましょう。
これは車の傷などにも言えることです。
修理に要した費用を査定額で回収することはできません。だから修理しないで売却すべきです。
ご覧頂きありがとうございました。