Nシステムで捕まるケース|スピード違反?盗難車?
※ページトップの画像はWikipediaからお借りしています
Nシステムは警察庁が管理している監視装置で、「自動車ナンバー自動読取装置」のことです。
ただし、名称はナンバー読取装置ですが、実際は運転者の顔や助手席の同乗者の顔、また車そのものの形状や色等もかなり鮮明な画像で撮影しています。
類似の監視装置としてオービス(速度違反自動取締装置)がありますが、こちらはスピード違反をした車両を捕まえるための装置です。
オービスの場合は、センサーによって規制速度を超過した車のみを撮影しますが、Nシステムは通過する車をすべて1台残らず総ざらいで撮影します。
軒並みです。
Nシステムは、盗難車両や犯罪の逃走車両の特定が主たる目的です。
たとえば、警察に車が盗まれたという通報があった場合、そのナンバープレートの番号が登録されます。
その際、Nシステムがその盗難車のナンバーを読み取った場合に、即座にNシステムの先に位置する警察に自動的に連絡が入り、警察が盗難車を待ち構えて、やってきたら逮捕する。
こういった流れになります。
犯罪の逃走車両に関しても同様の流れです。
Nシステムはこうした利用が目的なので、たとえスピード違反の車両をキャッチしたとしても、それは目的外使用になるので、Nシステムによってスピード違反の車両が捕まることはありません。
いま「目的外使用」という言葉を使いましたが、実際には、スピード違反ではありませんが目的外に使用した事例はけっこうあります。
それは、警察署の幹部が部下の私生活をNシステムによって監視するようなケースです。
部下の車のナンバーを把握しておけば、その車が何月何日にどういうルートを走行したかはNシステムで丸わかりです。
こうした使用は目的外使用であり違法ですが、この違法使用は過去にいくつか発覚しています。
なお、技術的な問題として、Nシステムがスピード超過を検知可能かどうか、その点はよくわかりません。
A地点のNシステムとB地点のNシステムの通過時間からAB区間の平均速度を割り出せば、それによりスピード違反を取り締まることが可能だという議論もありますが、そのやりかただと瞬間的なスピード超過は測定できません。
危険回避のためにAB区間でスピードを出さざるを得なかったかもしれませんし、だからNシステムが逮捕(検挙)の決め手になるのかどうか・・・
いずれにしても、Nシステムで警察に捕まることがあるのは、盗難とかその他犯罪一般に対してであり、スピード違反で捕まることはないと思います。
下記の記事も参考になさってください。
⇒⇒Nシステムのデータ保存期間:Nシステムの撮影データですが、このデータの保存期間に関しては非公開になっています。Nシステムを管轄しているのは警察庁であり、国会での質疑において、犯罪捜査に支障があるという理由でデータ保存期間に関して非公開としています。 ⇒⇒車のナンバーを警察で特定できる?:近年社会問題化している「あおり運転」の被害にあった場合などは、ドライブレコーダー等の「証拠」があれば警察は動いてくれます。ナンバープレートから相手の氏名・住所を割り出すことは捜査の一環として当然やってくれるはずです。 ⇒⇒無車検車版ネズミ捕り:スピード違反等の交通規則全般を管轄するのは警察庁で、全国の警察署がその出先です。このページのテーマである無車検車、つまり車検切れの車は、第一義的には国土交通省が指導・監督すべき官庁ということになります。 |
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