盗難車に関する様々な注意点を解説しています。
ズバット車買取比較 |
盗難車の見分け方
原則として、盗難車は次の3つを確認することで見分けがつきます。
- 車台番号※車のボディーのいずれかに刻印されているシリアル番号
- 車検証
- 売主・買主の本人確認書類
ただし、窃盗団が所有者に成り代わって車検証を不正発行したり、車台番号の情報を入れ替えたりするケースもあり、売り買いの現場では様々なトラブルが発生しています。
どんな場合も確実に盗難車を見分けられるかというと、そうではないのが実情です。
解体施設ヤードの存在が影を落としている
盗難車はヤードと呼ばれる解体施設の存在と関係しています。
ただし、すべてのヤードが違法行為を働いているのではなく、一部ヤードの不正行為が問題です。
ヤードとは、車や重機などを解体して海外輸出用にコンテナ詰め作業をする施設のことを言います。
多くのヤードは、人目に付きにくい郊外の山間部などにあって、高い鉄板の仕切りによって中が見えないようになっているのが普通です。
こうしたヤードの中に盗難車を専門に扱う違法なヤードが存在します。
違法ヤードでは、外から中が見えないことをいいことに、盗んできた車を解体して、それを外国に輸出し、輸出した先でまた解体した車をつなぎ合わせて販売したり、車以外にも薬物の売買にかかわる場合もあるとんでもない犯罪集団です。
こうした違法ヤードにはすでに法的規制があって、その名も「ヤード規制条例」によって網がかけられています。
つまり、各市町村・警察・関係機関が連携し監視することになっているのですが、実態はイタチごっこが続いています。
たとえば、自動車盗難件数全国1位を記録していた茨城県で2017年4月にヤード規制条例が施行されたところ、すぐに茨城県の盗難件数は激減しました。
ところが、お隣の福島県の盗難件数が激増したのです。
違法なヤード関係者がこぞって隣県に移動しただけの結果となったわけです。
購入・買取のトラブル
個人でも業者でも、盗難車であることを知らずに車を購入したり売却したりした際に、そこではじめて盗難車であることが発覚する、というトラブルがしばしば発生しています。
たとえばAさんがBさん(個人の場合でも業者の場合でも)から車を購入したとします。
車の車検証には所有者欄にBさんの名前があったので、陸運支局でこれをAさんの名前に変えて登録しました。
これで晴れてAさんの車となりました。
ところが、実はこの車は盗難車で、前の所有者であるBさんというのは、窃盗団が偽造した印鑑や委任状などで車検証を不正に取得していたのです。
こうしたケースでは、買い主であるAさんの権利は保証されず、車の所有権は宙ぶらりんの状態になります。
宙ぶらりんとは、盗まれたその車の真の所有者が盗まれたことを証明しなければならないからです。
真の所有者が、不正な方法で車検証が発行されたことを証明できれば、その車は真の所有者に返還されることになります。
実際のところは、個人レベルでこうしたことを証明するのはけっこう大変なことです。
廃車
自分の車が盗難されたら、まず第一に警察に盗難届を出します。
自動車保険の車両保険に加入していれば、ここから保険金が下りますが、その際には警察への盗難届が条件になります。
次にやるべきことは、廃車手続き(一時抹消手続き)をすることです。
廃車手続きをすることで、自動車税が課税されることにストップがかけられます。
もしも車が戻ったら、また登録すればいいことになります。
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