【丁寧解説】タイヤローテーションを自分でやる方法・やり方｜注意点も

タイヤローテーションを自分でやる方法・やり方｜注意点も

車の4本のタイヤは平均的にすり減ってくれればいいのですが、どうしても偏りが発生してしまいます。

前輪駆動車(FF車)では前輪の2本の減りがより早くなりますし、後輪駆動車(FR車)や4輪駆動車(4WD車)では後輪の2本の減りがより早くなりがちです。※4WDの場合前輪が早く減る車種もありますが

その場合、そのまま放置するのも一つのやり方です。つまり、FF車であれば前の2本が早くすり減りますが、そのままスリップサインが出るまで履き続け、限界を超えたら前輪の2本だけ新品タイヤに交換し、まだ溝が残っている後輪2本はそのまま履き続けます。

こうしたやり方もあって、私も以前はこのやり方で乗っていました。

こうしたやり方でも特に問題はないのですが、ただ、前の2本を新品に交換すると、その時点ではまっさらな新品タイヤと中古タイヤが混ざった状態で車を走らせることになり、気分的にあまりいい感じではありませんでした。

また、私のように普通に実用車として車を使う場合は、性能的にも何の問題もないのですが、もしもスポーツ走行をするケースであれば、新品タイヤと中古タイヤを混ぜて使うのは、ゴムの硬度とか粘性などが微妙に異なってくるので、性能的に問題が出るかもしれません。

そういう意味で、やはりタイヤローテーションはやったほうがいいのではないかと思います。

では、タイヤローテーションをディーラーやタイヤショップに依頼するのではなく自分でやる場合、具体的にはどういう位置交換をすればいいのでしょう？

何か注意すべき点はあるのでしょうか？

以下、解説していきます。

タイヤローテーションの方法：位置交換の仕方

タイヤローテーションは、距離にして5,000キロ～10,000キロごとに行うといいと思います。

走行距離は人によって異なるものの、おそらく多くの人は12か月点検の際にやるのが時期的にちょうどいいのではないでしょうか。

あるいは、冬季になると必ずスタッドレスタイヤと交換する人の場合なら、その際にタイヤローテーションも一緒にやるといいと思います。※冬の初めと冬の終わりのタイミングで、という意味です。

では、具体的にどのタイヤをどの位置に持っていけばいいのか、以下に基本的な位置交換の方法をご案内します。

＜前輪駆動車(FF車)の場合＞

1. 左前を左後に、右前を右後に。
2. 左後を右前に(クロスする)、右後を左前に(クロスする)。

＜後輪駆動車(FR車)・4輪駆動車(4WD車)の場合＞

1. 左後を左前に、右後を右前に。
2. 左前を右後に(クロスする)、右前を左後に(クロスする)。

注意点＜１＞

すべてのタイヤがそうだということではありませんが、多くのタイヤには「方向性」というものがあります。つまり、タイヤが転がる方向が決められているということです。

たとえば、下記の画像をご覧ください。

タイヤのサイドウォールに上の画像のようなマークがついていたら、このタイヤは矢印の方向にのみ転がすことが可能で、逆向きにタイヤを転がすとグリップ性能やブレーキ性能や排水性能やコーナリング性能が落ちてしまいます。

したがって、タイヤローテーションをする際には、矢印の向きが逆になるようなタイヤの取り付けをしないように注意する必要があります。

注意点＜２＞

タイヤローテーションの際はタイヤの転がる方向に注意すべきですが、もう1つ注意すべきことがあって、それがインサイド・アウトサイドの指定です。

これもすべてのタイヤにそうした指定があるわけではありませんが、例えば下記のようなマークがついているタイヤがあります。

タイヤのサイドウォールに上記のような記載があるタイヤは、その指示通りに取り付ける必要があります。

具体的には、「INSIDE」の表示がある側をボディー側に取り付けます。「OUTSIDE」の表示があれば、その表示がある側を外側に持ってきて取り付けます。

このインサイド・アウトサイド指定に反して逆にタイヤを取り付けると、転がり方向の指定と同様に、グリップ性能やブレーキ性能や排水性能やコーナリング性能が落ちてしまいます。

前の項目で、＜前輪駆動車(FF車)の場合＞には、左前を左後に、右前を右後に、そして、左後を右前に(クロスする)、右後を左前に(クロスする)、とご紹介しました。

しかし、インサイド・アウトサイドの指定があるタイヤの場合は、クロスはダメです。クロスするとインとアウトが逆になってしまうからです。

だから、インサイド・アウトサイドの指定がある場合なら、FF車もFR車も4WD車も単純に前後を入れ替えるのが正解です。

（※）上記のインサイド・アウトサイドの説明は、タイヤのみを位置交換する場合の注意点になります。タイヤとホイールをセットで位置交換する場合は、インサイド・アウトサイドは変えようがないので、特に意識する必要はないと思います。ただし、タイヤの転がる方向はご注意ください。

下記の記事も参考になさってください。

ご覧いただきありがとうございました。