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【記事丸わかり】
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【プチ調査】OS1の味を美味しいと感じたらまずい?飲み過ぎは効果なし?
※トップ画像は(株)大塚製薬工場の経口補水液OS1(Amazon)
※(株)大塚製薬工場はポカリスエットの大塚製薬(株)と兄弟関係の会社です
テレビCMでお馴染みの「OS1」、実際に飲んだことはありますか?筆者は飲んだ経験がありますが、「美味しくてゴクゴク飲みやすい!」というよりも、しょっぱさが際立って少し飲みづらさを感じました。
実はOS1は、飲むときの身体の状態によって味が違うらしいのです。
今回は、OS1の味を美味しいと感じたらまずい?飲み過ぎは効果なし?という点を詳しく解説します。また、OS1を飲むタイミング、注意点を具体的に紹介しています。
小さなお子様や高齢者がいらっしゃる方は、ぜひご覧ください。
OS1とは
OS1は、株式会社大塚製薬工場が販売する、脱水症のための経口補水液です。
※経口補水液とは、食塩とブドウ糖を混ぜて水で溶かした飲料。主に、下痢、嘔吐、発熱、発汗による脱水症状の治療に用いられます。
2004年12月に発売され、「個別評価型病者用食品」として消費者庁から認定された飲料です。
※「個別評価型病者用食品」とは、乳児、幼児、妊産婦、病者などの発育、健康の保持・回復に適している食品に表示されています。
OS1は、軽度から中度の脱水症時に飲むように推奨されており、医学、栄養学的に根拠があると効果が認められています。
OS1の成分
100mlあたりの栄養成分
エネルギー | 10kcal |
炭水化物 | 2.5g |
食塩相当量 | 0.292g |
カリウム | 78mg |
マグネシウム | 2.4mg |
リン | 6.2g |
ブドウ糖 | 1.8g |
塩素 | 177mg |
(参照:経口補水液OS-1公式ページ)
人は大量に汗をかくと水分だけではなく、塩分、カリウム、マグネシウムといった電解質を失います。OS1は失った電解質と塩分、糖質をバランスよく配合し、体内に浸透しやすいように整えられています。
OS1の種類
OS1は、
- ペットボトルタイプ
- ゼリータイプ
- 粉末タイプ
の3種類。どの商品もドラッグストアや病院で購入できます。
すぐに飲める「ペットボトルタイプ」から、小さなお子様や嚥下困難な高齢者の方も飲みやすい「ゼリータイプ」、長期間の備蓄に対応可能な「パウダータイプ」があります。それぞれ形状は違いますが、糖や電解質の組成は同一なので、摂取後の効果も同じです。
OS1は美味しいと感じたらまずいの?
OS1をスポーツドリンクだと思って飲んだら、あまりのしょっぱさにびっくりした筆者ですが、Web上で味についてのクチコミがありました。
「ポカリスエットの味を期待して飲んだが、がっかりした」
「微妙なスポーツ飲料みたいな味」
「OS1まずい、汗飲んでるみたい」
「水に砂糖と塩を混ぜた不思議な味」
一般的なスポーツドリンクは美味しく感じますが、それに比べてOS1はナトリウムが2倍、ブドウ糖成分が3分1の配合です。塩分であるナトリウムの数値が高く、糖質濃度が低いため、上記のクチコミにあったように「まずい」、「しょっぱい」と感じるのでしょう。
しかし、OS1の味の感じ方は、飲む人の身体の状態によって違いがあるようです。
OS1を美味しいと感じたら、脱水症状を起こしている可能性があります。大量の汗が出て身体がナトリウム(塩分)を欲している状態だと、OS1の強い塩味を美味しいと錯覚するのだとか。
また、汗をかいて塩分が不足していると通常より「甘み」を強く認識するため、美味しいと感じます。経口補水液「OS-1」を製造する大塚製薬のお客様相談窓口によると、OS1を飲んで無味あるいは甘いと感じるのは、「脱水状態になると体液の塩分濃度が変化し、味覚が変わるためと思われます」との回答がありました。(参照:ウェザーニュース)
OS1は2016年に、すっきりとした飲みやすい味にリニューアルしていますが、それでもまずいと感じている人がいるようです。しかし、OS1は軽度~中等度の脱水症状時の食事療法のための飲み物であり、美味しいと思って飲むものではありません。
体への吸収を早めるために、適した濃度で提供されているため、必要な時に飲むものであると理解して摂取することが大切です。
OS1を飲むタイミング
OS1の公式ページでは、OS1を飲むタイミングとして以下の記載があります。
「オーエスワンは、脱水症のための食事療法(経口補水療法)に用いる経口補水液です。軽度から中等度の脱水症状における水・電解質の補給、維持に適した病者用食品です。」そのため、
- 感染性腸炎
- 感冒による下痢、嘔吐、発熱
- 高齢者の経口摂取不足
- 過度の発汗
- 脱水を伴う熱中症
といった症状がある時に、脱水症の悪化防止、回復、回復後にご利用くださいと記載があります。また、摂取上の注意として「医師から脱水症の食事療法として指示された場合にお飲みください。食事療法の素材として適するものであって、多く飲用することで原疾患が治癒するものではありません。」と記されています。
軽度から中等度の脱水症状とは?
「OS1の味を美味しいと感じたらまずい?飲み過ぎは効果なし?」のテーマでプチ調査の結果を解説しています。
OS1を飲むタイミングは、「脱水症状」が出ているかどうかです。脱水症状とは身体の体液が不足した状態のこと。この章では、脱水で起こる身体の症状を解説します。
脱水で起こる身体症状
軽度 | 体重の2%の水分を失った場合
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中等度 | 体重の3~9%の水分を失った場合
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重度 | 体重の10%以上の水分を失った場合
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体液は水だけではなく、ミネラルと水分で構成されており、子供は体重の約70%、成人は60%、高齢者は50%を水分が占めています。体重の2%の水分を失うと軽度の脱水症状とみなされ、喉の渇きや食欲減退といった症状が表れます。
体重の3~9%の水分を失い中等度まで進行すると、ふらつき、幻覚、めまいなどの中枢神経症状や手足の痙攣といった末梢神経症状を発症します。このような軽~中等度の症状が出始めたら、OS1を利用しましょう。
脱水症が重症化すると、体液の20%以上が消失し、口渇状態が続いて味覚障害、食欲不振が生じて命に係わるケースもあります。先程OS1を美味しいと感じたら脱水症状が出ている可能性があると述べましたが、より厳密な話をすると、OS1の味の違いは脱水症状を判断するものではありません。
したがって、自己判断で味覚を脱水症状の判定基準にせず、必ず医師の診断を受けるようにしましょう。
脱水症セルフチェック
脱水症を勝手に自己判断するのは危険ですが、その一方で、ある程度の「目安」は必要です。
ここでは、医療機関に行く前に、脱水症をセルフチェックできる方法をご紹介します。
- 普段よりも汗が出る量が多い
- 汗が全く出ない
- ぼーっとする
- 身体がだるい
- 体温が上がっている
- 食欲がない
- 唇が渇く、かさかさする
といった症状が出たら、脱水症を疑いましょう。また、セルフチェックの方法として、
- 手の甲の皮膚をつまんで3秒以上戻らない
- 親指の爪を押した後、赤みがすぐに戻らない
- 手や指先が冷たい
という場合は、脱水症の可能性があるので、お子様や高齢者がいるご家庭では、早めに医療機関に行きましょう。
飲み過ぎは効果なし?
ここまで「OS1の味を美味しいと感じたらまずい?飲み過ぎは効果なし?」のテーマでプチ調査の結果を解説してきましたが、この章では「飲み過ぎ」を問題にします。
結論を申し上げると、水分を失った体に大量の経口補水液を摂取しても、効果はありません。飲み過ぎによって逆効果になることも。
OS1には一日の摂取目安が決められています。
学童~成人(高齢者を含む) | 500~1000mL/日 |
幼児 | 300~600mL/日 |
乳児 | 体重1kg当たり30~50mL/日 |
(参照:経口補水液OS-1公式ページ)
OS1は、飲み過ぎると成分の過剰摂取につながるので、適量を守って摂取することが大切です。また、高血圧、糖尿病、心臓疾患、腎臓疾患のある方は、飲み過ぎが原因で病状が悪化するリスクもあるため、必ず医師に相談しましょう。
OS1を摂取する時の注意点
OS1を正しく摂取するための注意点をお伝えします。
少しずつ時間を空けて飲む
OS1をたくさん飲んだからと言って、脱水症状が緩和するわけではありません。吐き気や食欲不振の状態では、一度にたくさん飲むと、嘔吐を繰り返してしまう場合があります。
また、飲み込み困難な場合は、ゼリータイプをスプーンにとり少しずつ口に含みましょう。体調に合わせて、少しずつ時間を空けて飲み過ぎにならない様に摂取してください。
普段の水分補給として飲用しない
OS1は脱水症のための経口補水療法に用いる飲料です。脱水症ではない健康な方が、普段の水分補給として飲用するものではありません。
OS1は、一般的な飲料に比べて塩分の量が多いため、脱水症予防として飲んでしまうと、飲み過ぎて体のバランスが崩れてしまうので注意が必要です。
他のものと混ぜる、薄めるのはNG
OS1は飲みにくい、まずいと感じる人もいるでしょう。美味しいと感じたら飲みやすくなるのでは?と、他のドリンクに混ぜたり、水で薄めたりするのはNGです。
電解質と糖分濃度のバランスが崩れて、正しい成分を補給できなくなります。
凍らせて摂取しない
ゼリータイプのOS1は、凍らせて飲んではいけません。成分の物性が変化してしまい、袋が損傷を受けて破れる恐れがあるからです。
また、ペットボトルタイプのOS1をそのまま凍らせると、容器の破損が起きるので、製氷皿を利用して凍らせます。ただし、凍った状態では組成が均一でなくなるため、完全に溶解させてから摂取しましょう。
金属の水筒や容器に入れ替えない
パウダータイプを溶かす時や、水筒に入れ替えて持ち歩きたい時は、金属容器を使用すると塩分の影響でサビやすくなります。金属以外の水筒や容器を使用して、安全に摂取しましょう。
OS1はスポーツドリンクでは代用できない
ポカリスエットやアクエリアスは、熱中症対策として気軽に飲める清涼飲料です。スポーツドリンクは、OS1に比べると電解質の濃度が低いので、水分補給はできても脱水症状は改善されません。
健康的に運動を楽しむ時はスポーツドリンク、脱水症状が出ている時はOS1、と使い分けるのがいいでしょう。
まとめ
以上、「OS1の味を美味しいと感じたらまずい?飲み過ぎは効果なし?」をテーマに、OS1の成分、種類、飲むタイミング、摂取する時の注意点について解説してきました。
OS1は、軽度~中等度の脱水症状が起きた時に利用する飲料です。
OS1は飲むときの身体の状態によって、味覚が異なる場合があります。脱水症状が出ていて塩分を欲している時は、甘みが強く美味しいと感じるケースもあるようですが、こうした味の感じ方が全ての人に当てはまるわけではありません。
ですから、美味しいと感じたら脱水症状が発症しているかもと自己判断せず、医師に診断してもらうことが大切です。
また、体の異変や脱水症状を訴えづらいお子さま、高齢者がいる家庭では、
- 手の甲の皮膚をつまんで3秒以上戻らない
- 親指の爪を押した後、赤みがすぐに戻らない
- 手や指先が冷たい
このようなセルフチェックを行い、脱水症状を見逃さずに早めに病院を受診しましょう。OS1には決められた摂取目安があり、飲み過ぎにならないよう注意が必要です。
- 少しずつ時間を空けて飲む
- 普段の水分補給として飲まない
- 他のものと混ぜたり、薄めたりしない
上記の点に注意して、正しい容量、摂取方法をしっかりと理解した上でOS1を摂取しましょう。
ご覧いただきありがとうございます。
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