車両保険 全損 所有権|保険が下りたら所有権は会社に?

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【記事丸わかり】

  • 事故で車が全損の認定を受けた場合、車両保険から保険金を受け取る際に、車の所有権は保険会社に移ります
  • 経済的全損の場合、修理可能であれば、保険金を受け取りつつ修理して乗り続けることも可能ですが、修理費用の不足分は自己負担です。
  • 全損とは、修理不可能な損傷を受けた場合(物理的全損)や、修理費用が車の時価額を超える場合(経済的全損)を指します。
  • 物理的全損の場合、保険会社は車を引き取り業者に売却し、わずかながらお金を回収します。
  • 経済的全損の場合、保険契約者は車両保険金額を受け取るか、修理して乗り続けるかを選択できます。
  • 全損の場合、免責金額は適用されず、車両保険金額が満額支払われます。
  • 全損時には、車両全損時臨時費用が別枠で支払われ、保険会社によっては車両保険金額の5%~10%が支払われます。
  • 車両新価特約を付けている場合、新車に買い換えることができます。
  • 車両全損修理時特約を付けている場合、車両保険金額を超えて発生する修理代を50万円を限度に支払います。
  • この特約は、保険始期の属する月が初度登録年月から25ヶ月超の車に適用されます。

⇒⇒全損車両の所有権は移りますか?

事故で車が「全損」の認定を受け、車両保険から支払いを受ける場合、車の所有権は保険会社に移ります。

したがって、保険契約者は車を自由に処分することはできません。

保険会社は車を引き取って業者に売却してお金に換えます。

ただし「経済的全損」で修理可能のケースでは保険金を受け取りつつ修理して乗ることはできます。

このページでは事故で「全損」になった際の車の所有権について詳しく解説しています。

しばらくお付き合いいただけると幸いです。

「全損」の事故⇒⇒車両保険から支払い⇒⇒所有権は保険会社に

「全損」の事故⇒⇒車両保険から支払い⇒⇒所有権は保険会社に・車両保険 全損 所有権|保険が下りたら所有権は会社に?

事故で車が修理不可能なほどの損傷を受け、保険会社から「全損」と認定され、車両保険から保険金の支払いを受けることになりました。

その際、車の所有権は保険会社に移ります。

もしも所有権が移らなければ、契約者が事故車を買取業者に売却してお金に換えることができてしまいます。

そうなると、保険金と売却益の両方を得ることになり、いわゆる2重取りをすることになります。

したがって、これはできません。

保険会社は事故車両を引き取って業者に売却し、たとえわずかでもお金を回収します。

そもそも保険会社が「全損」の事故で車両保険から支払いをする場合、事故車両の名義を保険会社に変更する手続きは業務マニュアルの中に組み込まれています。

「全損」となった事故車両の所有権は保険会社に移されます。

「経済的全損」のケース⇒⇒修理or保険金を選択できる

経済的全損・修理・保険金を選択できる・車両保険 全損 所有権|保険が下りたら所有権は会社に?

上のケースは同じ「全損」でも物理的全損のケースです。

つまり修理不能なほど車が損傷している場合の話です。

「全損」にはもう一つあります。

経済的全損と呼ばれるものです。

これは、修理可能だけれども修理費用が車の時価額を超えている状態のことを言います。

たとえば車両保険金額80万円で車両保険に加入しているケースで見てみます。

事故で車が大破したけれど、修理は可能な状態で、修理見積額は110万円と算定されました。

110万円は車の時価額(80万前後)を超えています。

この際、保険会社は事故車両を「全損(経済的全損)」と認定しました。

修理費用が時価額を超えているからです。

保険契約者の立場としては、この場合、2つの方法を選択できます。

  1. 車両保険から車両保険金額80万円を受け取り、車の所有権を保険会社に渡す
  2. 車両保険から車両保険金額80万円を受け取り、なおかつ車を修理して乗り続ける※修理費用の不足分は自腹で支払う

補足説明

補足説明・車両保険 全損 所有権|保険が下りたら所有権は会社に?

ここまで物理的全損と経済的全損の2つのケースをご説明してきました。

話の都合上省略していた点を補足説明として追加しておきます。

  • 2つのケースはいずれも「全損」の事故なので、免責金額が5万円とか10万円に設定されていたとしても、免責金額は適用されず、車両保険金額が満額支払われます。「全損」では免責金額は適用しないルールなので
  • 2つのケースのいずれも車両保険金額とは別枠で車両全損時臨時費用(会社により名称が異なる)が車両保険金額の5%~10%の幅で支払われます(10万円~20万円限度)。※車両保険に自動付帯している
  • 2つのケースのいずれも、車両新価特約(会社により名称が異なる)をオプションで付けている場合は、新車に買い換えることができます。
  • 2つ目のケースで、車両全損修理時特約(会社により名称が異なる)をオプションで付けている場合は、車両保険金額を超えて発生する修理代を50万円を限度に支払います。このケースでは車両保険金額80万円と修理代110万円との差額は30万円なので修理代の全額を保険から支払うことができます。なお、この特約は実際に車を修理した時にのみ支払われます。※この特約は保険始期の属する月が初度登録年月から25ヶ月超の車に付けることができます
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