日産の歴史に輝く名機!SR20エンジンとFJ20エンジンの違いと歴史を徹底比較

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1. 伝説の始まり!FJ20型エンジンの歴史と特徴

日産自動車のエンジン史において、FJ20型エンジンは特別な輝きを放つ名機です。

このエンジンは、1981年に登場した6代目スカイライン(R30型)に搭載されてデビューしました。

当時の日産は、排ガス規制の波を乗り越え、再び本格的なスポーツエンジンを世に送り出す必要がありました。

FJ20型は、日産にとって約10年ぶりとなる4バルブDOHCエンジンとして誕生しました。

当時の熱狂的なファンは、このエンジンの登場をもって「スカイラインのスポーツモデルが復活した」と歓喜しました。

レースで勝つことを前提とした強靭(きょうじん)な設計が、このエンジンの最大の特徴です。

スカイラインRSとともに誕生したFJ20

FJ20型エンジンを語る上で欠かせないのが、「スカイラインRS」という存在です。

1981年10月、日産はR30型スカイラインに「2000RS」というグレードを追加しました。

ここに搭載されたのが、自然吸気(しぜんきゅうき)仕様のFJ20E型エンジンです。

最高出力は150馬力(グロス値)を発揮し、当時の2.0リットルクラスとしてはトップレベルの性能を誇りました。

その後、1983年にはターボ過給機(かきゅうき)を装着したFJ20ET型が登場します。

このターボモデルは190馬力を叩き出し、「史上最強のスカイライン」というキャッチコピーで一世を風靡しました。

モデル名最高出力(グロス値)
FJ20E(自然吸気)150馬力 / 6000rpm
FJ20ET(ターボ)190馬力 / 6400rpm
FJ20ET(インタークーラー付き)205馬力 / 6400rpm

FJ20エンジンの構造とスペック

FJ20型は、直列(ちょくれつ)4気筒の2.0リットルエンジンです。

ボア(内径)89.0mm、ストローク(行程)80.0mmというショートストローク設計を採用しています。

これにより、高回転まで鋭く吹け上がる特性を持っていました。

シリンダーブロックには、重くて頑丈な鋳鉄(ちゅうてつ)が使用されています。

動弁機構(どうべんきこう)には、カムシャフトが直接バルブを押し下げる直動式(ちょくどうしき)を採用しました。

このシンプルで剛性の高い構造により、モータースポーツでの過酷な使用にも耐えることができました。

バルブの挟み角(はさみかく)は広角に設定され、燃焼室の形状は半球型に近い理想的なデザインでした。

項目FJ20型のスペック詳細
エンジン形式直列4気筒 DOHC 16バルブ
排気量1990cc
ボア×ストローク89.0mm × 80.0mm
ブロック素材鋳鉄(ちゅうてつ)
動弁機構直動式(バケット式)

なぜFJ20は短命に終わったのか

強烈なインパクトを残したFJ20型ですが、生産期間はわずか数年と非常に短命でした。

その最大の理由は、専用設計ゆえの高い製造コストにあります。

FJ20型は既存のエンジンの生産ラインを流用できず、専用のラインを設ける必要がありました。

さらに、鋳鉄(ちゅうてつ)ブロックを採用していたため、エンジン本体の重量が重いという欠点も抱えていました。

1980年代後半に入ると、自動車業界全体でエンジンの軽量化と効率化が求められるようになります。

日産はV型6気筒のVGエンジンや、直列6気筒のRBエンジンへと主力システムを移行させました。

その結果、FJ20型は1980年代半ばをもってひっそりと生産を終了することになりました。

要因FJ20が短命に終わった理由
製造コスト専用ラインが必要で量産効果が低かった
重量問題鋳鉄ブロックによるフロントヘビーの悪化
ラインナップ戦略RB系やVG系への多気筒化シフト
この章のまとめ
FJ20型エンジン1981年にR30スカイラインとともに登場した日産の名機。
構造の特徴鋳鉄ブロックと直動式バルブを採用した頑強な設計。
生産終了の理由製造コストの高さとエンジンの重さがネックとなり短命に終わった。
引用元
ベストカーWeb「史上最強の称号を与えられたR30型スカイラインRSとFJ20型エンジンの軌跡」(2021年10月)
Motor-Fan「日産FJ20エンジン:レーシングエンジン直系のメカニズムを持つ名機」(2020年8月)

2. 日産の黄金期を支えた傑作!SR20型エンジンの歴史と特徴

1980年代末、日産は新しい時代の主力となる2.0リットル直列4気筒エンジンを開発しました。

それが、現在でも世界中のチューニングカーファンから絶大な支持を集めるSR20型エンジンです。

FJ20型がモータースポーツを強く意識した「尖った」エンジンだったのに対し、SR20型は汎用性と量産性を極めたエンジンでした。

しかし、単なる量産エンジンにとどまらず、優れた設計により高いポテンシャルを秘めていました。

1989年のデビューから2002年の生産終了まで、実に13年間も日産のスポーツモデルを支え続けた大傑作です。

特にS13型からS15型までのシルビアに搭載されたことで、SR20型の名は不動のものとなりました。

次世代の主力として誕生したSR20

SR20型エンジンが初めて搭載されたのは、1989年に発売されたU12型ブルーバードです。

FF(前輪駆動)や4WDのファミリーカーから、FR(後輪駆動)のスポーツカーまで、あらゆる車種に搭載できるよう設計されました。

日産は1990年代に「901運動(1990年代までに技術で世界一になるという目標)」を掲げており、SR20型はその中核を担うエンジンでした。

SR20型には、自然吸気(しぜんきゅうき)のSR20DEと、ターボ過給機(かきゅうき)付きのSR20DETが存在します。

特にターボモデルのSR20DETは、シルビアや180SXに搭載され、手軽にパワーを引き出せることで爆発的な人気を呼びました。

初期のモデルは205馬力でしたが、最終的には250馬力(S15シルビア)まで進化を遂げています。

搭載車種(代表例)エンジン型式最高出力
U12 ブルーバード SSSSR20DET205馬力
PS13 シルビアSR20DET205馬力
S14 シルビアSR20DET220馬力
S15 シルビアSR20DET250馬力

SR20エンジンの構造とスペック

SR20型の最大の特徴は、シリンダーブロックにアルミニウム合金を採用したことです。

これにより、従来の鋳鉄(ちゅうてつ)ブロックエンジンに比べて大幅な軽量化を実現しました。

ボア(内径)とストローク(行程)は、86.0mm × 86.0mmの完全なスクエア設計です。

このスクエア設計により、低回転域のトルクと高回転域の伸びを高い次元で両立させました。

動弁機構(どうべんきこう)には、Y字型のロッカーアーム式を採用しています。

1つのカム山で2つのバルブを同時に押し下げる構造であり、シリンダーヘッドのコンパクト化に貢献しました。

後の改良型では、摩擦抵抗を減らすためにローラーロッカーアームが導入され、レスポンスがさらに向上しています。

項目SR20型のスペック詳細
エンジン形式直列4気筒 DOHC 16バルブ
排気量1998cc
ボア×ストローク86.0mm × 86.0mm(スクエア型)
ブロック素材オールアルミニウム合金
動弁機構Y字型ロッカーアーム式

長きにわたって愛された理由

SR20型が長寿エンジンとなった理由は、優れた基本設計と高いチューニング耐性にあります。

アルミブロックでありながら、設計に余裕があったため、後からターボのブースト圧を上げてもエンジンが壊れにくい特性がありました。

また、アフターパーツメーカーから無数のチューニングパーツが発売されたことも大きな要因です。

カムシャフトの交換、タービン交換、コンピュータの書き換えなどにより、比較的簡単に300馬力から400馬力を引き出すことが可能でした。

外観のカバーの色によって「赤ヘッド」「黒ヘッド」などと呼ばれ、ファンに親しまれました。

現在でもドリフト競技の第一線で活躍し続けているという事実が、このエンジンの優秀さを物語っています。

特徴SR20が愛され続けた理由
チューニングの容易さアフターパーツが豊富でパワーアップが簡単
軽量コンパクトアルミブロックにより車の運動性能が向上
汎用性の高さFF、FR、4WD問わず幅広い車種に搭載可能
この章のまとめ
SR20型エンジン1989年に登場した日産の主力2.0L直列4気筒エンジン。
構造の特徴アルミブロックによる軽量化とスクエア設計によるバランスの良さ。
長寿の理由チューニング耐性が高く、シルビア等に搭載され絶大な人気を誇った。
引用元
WEB CARTOP「名機『SR20』はなぜ愛された? 日産スポーツの黄金期を支えたエンジンの真実」(2022年4月)
Motor-Fan「日産SR20DET:チューニングベースとして不動の地位を築いた名機」(2019年11月)

3. SR20とFJ20を徹底比較!構造やスペックの違い

FJ20型とSR20型は、同じ日産の2.0リットル直列4気筒DOHCエンジンでありながら、設計思想が根底から異なります。

FJ20型は1980年代前半の技術で作られた「レーシング直系の重厚なエンジン」です。

一方、SR20型は1990年代の技術で作られた「軽量で汎用性の高いモダンなエンジン」です。

ここでは、この2つの名機を「素材」「動弁機構」「スペック」の3つの視点から徹底的に比較します。

これらの違いを知ることで、日産のエンジン技術がたった10年でどれほど進化したかがわかります。

エンジンブロックの素材の違い

2つのエンジンの最も大きな違いは、エンジンブロックの素材です。

FJ20型は「鋳鉄(ちゅうてつ)ブロック」を採用しています。

鋳鉄は非常に硬くて頑丈であるため、シリンダーの強度が高く、極端な高過給(ハイブースト)にも耐えられるメリットがあります。

しかし、その代償としてエンジン本体の重量が非常に重く、車のフロント部分が重くなる(フロントヘビー)という欠点がありました。

対するSR20型は「オールアルミニウム合金ブロック」を採用しています。

アルミを使用することでエンジン単体の重量が大幅に軽くなり、車の回頭性(ハンドリング)が劇的に向上しました。

登場当初、アルミブロックは強度が不足すると懸念されましたが、SR20型は独自の補強リブ設計により十分な剛性を確保していました。

項目FJ20型SR20型
ブロック素材鋳鉄(ちゅうてつ)アルミニウム合金
重量の傾向重い(フロントヘビーの原因)軽い(ハンドリング向上に寄与)
ブロックの強度非常に高い実用上十分な高さを確保

バルブ駆動方式と設計思想の違い

シリンダーヘッド内部の動弁機構(どうべんきこう)にも、設計思想の大きな違いが表れています。

FJ20型は「直動式(ちょくどうしき)」を採用しています。

これはカムシャフトが直接バルブリフター(バケット)を押す方式で、部品点数が少なく、高回転域でも正確にバルブを開閉できるメリットがあります。

レース用エンジンでは定番の構造ですが、シリンダーヘッドのサイズが大きくなるというデメリットがありました。

一方、SR20型は「Y字型ロッカーアーム式」を採用しています。

1つのカム山で2つのバルブを動かすため、部品をコンパクトに収めることができ、エンジンの全長や全高を抑えることに成功しました。

ただし、SR20型のロッカーアームは、過激なチューニングをして高回転を多用すると、ロッカーアームが外れたり折れたりするトラブル(通称:ロッカーアーム飛び)が起きやすいという弱点も抱えていました。

動弁機構FJ20型(直動式)SR20型(ロッカーアーム式)
構造の特徴カムが直接バルブを押すカムがアームを介してバルブを押す
メリット高回転での追従性が高いヘッド周りがコンパクトに収まる
デメリットヘッドが大きく重くなる高回転時にアーム脱落のリスクあり

スペックとチューニングの可能性

基本スペックを見比べると、ボア・ストローク比の違いがエンジンの性格を決定づけています。

FJ20型は89.0mm×80.0mmの「ショートストローク設計」です。

ピストンの移動距離が短いため、高回転まで一気に吹け上がる荒々しいフィーリングを持っています。

対するSR20型は86.0mm×86.0mmの「スクエア設計」です。

低回転域からしっかりとしたトルクを発生し、街乗りからサーキットまで扱いやすいマイルドな特性を持っています。

チューニングの観点から見ると、SR20型の方が圧倒的に有利です。

SR20型は生産台数が桁違いに多く、アフターパーツが現在でも豊富に揃っているため、好みの馬力に仕上げることが容易です。

FJ20型は、現在では専用部品の入手が極めて困難であり、チューニングよりも「動態保存」が優先されるクラシックエンジンとなっています。

比較ポイントFJ20型SR20型
ボア×ストロークショートストローク(高回転型)スクエア(トルク・回転バランス型)
チューニング難易度困難(部品が希少)容易(パーツが豊富)
エンジン特性荒々しくピーキーな出力特性低速からトルクフルで扱いやすい
この章のまとめ
ブロック素材の違いFJ20は頑強で重い鋳鉄製。SR20は軽量なアルミ製。
動弁機構の違いFJ20は高回転に強い直動式。SR20はコンパクトなロッカーアーム式。
性格の違いFJ20は高回転型のショートストローク。SR20は扱いやすいスクエア型。
引用元
AUTO CAR JAPAN「日産の直4エンジンヒストリー FJ20からSR20への進化をたどる」(2021年5月)
チューニングカーマガジン OPTION「SR20 vs FJ20! 日産を代表する2Lターボエンジンの実力を比較」(2020年12月)

4. 搭載車種で見るSR20とFJ20の系譜

エンジンは単体で存在するのではなく、優れた車体に搭載されて初めて名機としての評価を確立します。

FJ20型とSR20型は、それぞれ異なる時代の日産を代表するスポーツモデルに搭載されました。

モータースポーツへの参戦も積極的に行われ、数々の栄光を歴史に刻んでいます。

この章では、両エンジンを搭載した代表的な名車と、レースシーンでの活躍を振り返ります。

FJ20を搭載した名車たち

FJ20型エンジンの象徴とも言える車種が、R30型スカイラインの「2000RS」シリーズです。

「鉄仮面」の愛称で親しまれた後期型のスカイラインRSターボは、強烈な加速力で当時の若者の憧れの的でした。

FJ20型はスカイライン専用と思われがちですが、実はS12型のシルビアおよびガゼールにも搭載されていました。

S12型シルビアのトップグレードである「RS-X」には、FJ20EとFJ20ETが設定されていました。

しかし、重量の重いFJ20型を積んだS12型シルビアは、フロントの重さがハンドリングに悪影響を与え、スポーツカーとしての評価は賛否が分かれました。

車種名型式搭載されたエンジン
スカイライン 2000RSDR30FJ20E / FJ20ET
シルビア RS-XUS12FJ20E / FJ20ET
ガゼール RS-XUS12FJ20E / FJ20ET

SR20を搭載した名車たち

SR20型エンジンは、日産のラインナップに革命をもたらしました。

最も有名なのは、S13型からS15型までの「シルビア」と、兄弟車である「180SX」です。

軽量なFRボディにSR20DETを組み合わせたシルビアは、ドリフトブームを牽引(けんいん)する主役となりました。

また、FF車や4WD車にも広く搭載されました。

WRC(世界ラリー選手権)への参戦を目的として開発されたRNN14型パルサーGTI-Rには、専用チューニングが施された230馬力のSR20DETが搭載されました。

さらに、P10型プリメーラには自然吸気のSR20DEが搭載され、「欧州車を超えるハンドリングセダン」として高い評価を得ました。

車種名型式搭載されたエンジンの特徴
シルビアPS13 / S14 / S15FRスポーツの定番。S15では250馬力まで進化。
180SXRPS13S13シルビアの兄弟車。ターボモデルが中心。
パルサー GTI-RRNN144連スロットルを装備したラリーベース専用SR20。
プリメーラP10 / P11高レスポンスな自然吸気SR20DEを搭載。

モータースポーツでの活躍

両エンジンは、モータースポーツの歴史にも深く名前を刻んでいます。

FJ20型は、グループA規定のツーリングカーレースや、国内のスーパーシルエットレースで大活躍しました。

特に長谷見昌弘選手がドライブした「トミカ・スカイライン・スーパーシルエット」は、570馬力以上にチューニングされたLZ20Bエンジン(FJ20のベースとなった競技用エンジン)を搭載し、火を噴きながら走る姿が伝説となっています。

一方、SR20型は全日本GT選手権(JGTC)やラリーで実績を残しました。

シルビアはGT300クラスで長年にわたり主役として活躍し、幾度もチャンピオンを獲得しています。

また、現代においても、D1グランプリなどのドリフト競技において、SR20DETは勝つための必須エンジンとして第一線で戦い続けています。

カテゴリーFJ20型の活躍SR20型の活躍
ツーリングカーグループAレースでR30スカイラインが奮闘JGTC(現SUPER GT)GT300クラスでシルビアが活躍
ラリー競技サファリラリー等に参戦パルサーGTI-RでWRCグループAに参戦
ドリフト競技時代が古く公式競技での実績は少ないD1グランプリ等で現在も最強クラスの戦闘力を維持
この章のまとめ
FJ20搭載車DR30スカイラインRSやS12シルビアなど、1980年代の名車に搭載。
SR20搭載車S13〜S15シルビア、180SX、パルサーGTI-Rなど幅広い車種に搭載。
モータースポーツFJ20はシルエットフォーミュラ等で、SR20はGT選手権やドリフトで大活躍。
引用元
GAZOO「日産 スカイラインRS…名機FJ20エンジンを搭載した鉄仮面」(2019年9月)
JAFモータースポーツ「JGTC GT300クラスを席巻したS15シルビアの記録」(2021年3月)

5. 現代におけるSR20とFJ20の評価と中古市場

生産終了から数十年が経過した現在、FJ20型とSR20型を取り巻く環境は大きく変化しています。

どちらも名機であることに変わりはありませんが、中古市場での扱いや維持の方法はまったく異なります。

現代の自動車愛好家にとって、これらのエンジンを搭載した車を所有することは、特別な意味を持っています。

この章では、現在の市場価値と、今後維持していくためのポイントについて解説します。

クラシックとしてのFJ20

現代におけるFJ20型エンジンは、完全に「ヒストリックカー・クラシックカー」の領域に入っています。

R30型スカイラインRSの中古車価格は年々高騰しており、状態の良い個体は数百万円から1000万円を超える価格で取引されることもあります。

しかし、最大の問題は純正部品の枯渇(こかつ)です。

生産期間が短かったため、エンジン内部の消耗部品や電子制御パーツ(センサー類)の新品を手に入れることはほぼ不可能です。

現在FJ20型を維持しているオーナーは、中古部品のオーバーホールや、ワンオフ(特注)で部品を製作するなど、多大な情熱と費用をかけています。

チューニングして限界を引き出すよりも、「純正状態をいかに維持するか」が現代のFJ20オーナーの最大のテーマとなっています。

項目現代のFJ20型の状況
中古車相場希少価値が高く、極上車は価格が高騰中。
部品の入手性極めて困難。純正部品の廃番が相次いでいる。
維持の方向性オリジナル状態の維持(動態保存)が主流。

チューニングベースとしてのSR20

一方のSR20型エンジンは、現在でも現役バリバリの「チューニングベース」として扱われています。

S15型シルビアが2002年に生産終了してから20年以上が経過しましたが、ドリフトやサーキット走行における需要は衰えを知りません。

シルビアや180SXの車体価格が高騰しているのに伴い、SR20型エンジン単体の価格も跳ね上がっています。

中古エンジンの載せ替え需要が高いため、状態の良いSR20DETはエンジン単体で数十万円で取引されるのが当たり前になりました。

FJ20型と大きく異なるのは、HKSや東名パワードといった有名パーツメーカーから、現在でも強化部品が新品で供給されている点です。

純正部品が廃番になっても、社外品の強化パーツを使ってエンジンを修理・チューニングできるため、今後も長く走り続けることが可能です。

項目現代のSR20型の状況
中古車相場シルビア等の人気により車体・エンジン単体ともに高騰。
部品の入手性良好。社外チューニングパーツが現在も豊富に流通。
維持の方向性修理とチューニングを兼ねたオーバーホールが主流。

今後どう維持していくべきか

どちらのエンジンを所有するにしても、これからの維持には明確な覚悟と計画が必要です。

FJ20型の場合は、同じエンジンを持つオーナー同士のコミュニティに参加し、部品情報を共有することが不可欠です。

専門店との付き合いを深め、壊れる前の予防整備(リフレッシュ)を徹底しなければなりません。

SR20型の場合は、エンジン内部から発生する異音(打音(だおん))や、タービンのオイル漏れなど、経年劣化によるトラブルに注意が必要です。

特にSR20型の弱点であるロッカーアームの脱落を防ぐため、高回転を多用する場合はロッカーアームストッパー(脱落防止パーツ)の装着が推奨されます。

日産が世界に誇るこの2つの名機は、オーナーの愛情と適切なメンテナンスがあれば、今後も後世に語り継がれていくことでしょう。

エンジン維持のための重要ポイント
FJ20型コミュニティでの情報共有、予防整備、特注部品の活用。
SR20型定期的なオイル交換、ロッカーアーム対策、社外パーツでの補修。
この章のまとめ
FJ20の現在部品枯渇により維持が難しいが、クラシックとしての価値は絶大。
SR20の現在社外パーツが豊富で現在もチューニングの主役だが、価格は高騰中。
維持のポイントFJ20はオーナー同士の情報交換、SR20は弱点対策と定期メンテが必須。
引用元
カーセンサー「日産 シルビア(S15型)の中古車価格高騰の背景とSR20エンジンの価値」(2023年6月)
Nostalgic Hero「R30スカイラインRSを現代に維持するオーナーの知恵と工夫」(2022年9月)