ノンフリート等級:最初は何等級?等級の上がり方と下がり方

ノンフリート等級・最初・上がり方・下がり方・6等級・7等級

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自動車保険のノンフリート等級は1等級~20等級まであり、最初に保険契約するときは6等級7等級から始まります。

新規契約は必ず6等級か7等級になり、この2つ以外から始まることはありません。

ノンフリート等級の上がり方下がり方ですが、これは事故で保険を使うか使わないかによります。

無事故で過ごせば等級は1つずつ上がっていき、事故で保険を使うと下がります。

このページではノンフリート等級の最初の等級と等級の上がり方・下がり方について詳しく解説しています。

しばらくお付き合いいただけると幸いです。

まず「新規契約」について

まず新規契約について・ノンフリート等級・最初・上がり方・下がり方・6等級・7等級

自動車保険に最初に加入する場合、ノンフリート等級は6等級あるいは7等級からスタートします。

いわゆる「新規契約」は6等級と7等級だけで、この2つの等級以外から始まることはありません。

ただ、自動車保険の「新規」にはいろんな新規があるので、まずはこの点を整理しておきたいと思います。

わたしたちが初めて自動車保険に加入する場合、これを「純新規じゅんしんき」と呼びます。

6等級あるいは7等級から始まる「新規契約」はこの「純新規」になります。

「純新規」には、文字通り初めて保険契約するケースだけでなく、今まで契約していたけれど満期更改の手続きを忘れたためにいったん等級を切らしてしまい再度契約を結ぶケースも含まれます。

あるいは、何度も事故を起こして1等級になったために保険会社から引き受け拒否の扱いを受け、13ヶ月間無保険状態を続けた後に再度契約するケース、これも「純新規」に含まれます。※13ヶ月経過すると「悪い等級」はリセットされます

その一方で、今まで加入していた会社から乗り換えて新しい会社と契約する場合、これを「継続新規けいぞくしんき」あるいは「他社新規たしゃしんき」と呼びます。

保険を他社に乗り換えた場合、その契約は、乗り換え先の会社にしてみれば新規の契約になるのですが、しかし、等級はそれまでの等級を引き継いで契約しているので「純新規」とは異なります。

そこで「継続新規けいぞくしんき」あるいは「他社新規たしゃしんき」と呼ぶことで「純新規じゅんしんき」と区別しているのです。

「新規契約」にはまだあります。

初めて自動車保険に加入するケースで、同居の家族がすでに保険に加入していてその契約が11等級以上である場合、新たに加入する契約は6等級ではなく7等級からスタートできる制度があります。

これを「複数所有新規ふくすうしょゆうしんき」と呼びます。セカンドカー割引と呼ぶ会社もあります

先ほど6等級と7等級は「純新規」だと書きましたが、7等級は「純新規」でもあり「複数所有新規」でもあります。

※ここで取り上げた様々な「新規」についてみなさんがいちいち憶えておく必要はありません。ただ、最初に保険契約する場合は6等級か7等級になることだけを憶えておいていただきたいと思います

最初のノンフリート等級は6等級か7等級

最初のノンフリート等級は6等級・7等級・ノンフリート等級・最初・上がり方・下がり方・6等級・7等級

自動車保険のノンフリート等級は1等級~20等級までありますが、最初に契約を結ぶ場合は6等級か7等級になります

基本は6等級スタートですが、家族がすでに車を保有していてその車が11等級以上であれば新規でも7等級からスタートできます(複数所有新規orセカンドカー割引)。

いずれにしても、最初は6等級か7等級のいずれかです。

そして、新規契約の場合は、保険証券の「等級」の欄には、

等級:6S」あるいは「等級:7S

と数字の後に「S」が表示されます。

この「S」は新規契約を意味するSです。

このように「新規契約」であることがわかるように保険証券に表示するのはすべての保険会社共通のルールです

なぜこのルールがあるかというと、たとえば新規契約したその年度の途中に、何らかの理由で他社に乗り換えることになった場合、ただ単に「6等級」あるいは「7等級」の表示では、乗り換え先の保険会社では保険料を計算できなくなるからです。

詳細は後ほど解説しますが、ノンフリート等級制度では、6等級と7等級の2つの等級に限り、新規契約と既契約では異なる割引率を採用しています

そのため、6等級と7等級に限っては、それが新規契約か既契約か区別できるように表示しなければ困るのです。

だから共通のルールを設けています。

※新規契約は「等級:6S」あるいは「等級:7S」と表示されると書きましたが、より厳密には「等級:6S(事故有じこあり0年)」あるいは「等級:7S(事故有0年)」と表示されます。新規契約でも事故有年数は必ず表示されます。事故有年数に関しては後の項目で解説しています

「新規契約」は年齢条件別に割引率(割増率)が異なる

新規契約は年齢条件別に割引率・割増率・ノンフリート等級・最初・上がり方・下がり方・6等級・7等級

最初に保険契約をする場合は6S等級か7S等級のいずれかになります。

その際、いずれの等級でも年齢条件により割引率が変わってきます

6S等級では次のようになります。

年齢条件 全年齢 21歳以上 26歳以上 30歳以上
6S等級 6A 6B 6C 6E
割増引率% +28 +3 -9 -9

アクサダイレクト「重要事項説明書の補足事項(P9)

7S等級では次のようになります。

年齢条件 全年齢 21歳以上 26歳以上 30歳以上
7S等級 7A 7B 7C 7E
割増引率% +11 -11 -40 -40

アクサダイレクト「重要事項説明書の補足事項(P9)

上記のように、6S等級でも7S等級でも年齢条件によって割引率(割増率)が違うことがおわかりかと思います。

なお、数字の後のアルファベットは、これも各社共通で、

  • 全年齢⇒A
  • 21歳以上⇒B
  • 26歳以上⇒C
  • 30歳以上⇒E

となっています。

35歳以上を扱っている保険会社もあり、その場合は

  • 35歳以上⇒G

となります。

また、貨物車等で年齢条件を適用しない場合は、

  • 年齢条件対象外⇒D

となり、これも各社共通です。

なお、これらA、B、C、E、G、Dのアルファベットに関しては、会社によって保険証券に表記するところと表記しないところがあります。

保険証券に表記しない会社でも、その会社の約款あるいは重要事項説明書を見れば、年齢条件によって割引率(割増率)を区別していることが明記してあります。

いずれにしても、重要なのは「その6等級あるいは7等級が新規契約であるか否か」がわかればいい事であって、年齢条件別のA、B、C・・・などのアルファベットが表記してなくても問題は生じません。

なぜなら新規契約であることさえわかれば、あとは年齢条件に応じて保険料を算出できるからです。

以上、新規契約の場合は6等級の場合も7等級の場合も既契約とは割引率が異なることをご説明しました。

そこで、既契約の6等級あるいは7等級の割引率を下記にご紹介します。

既契約の6等級と7等級には、新規契約と区別する意味で「F」が付きます。

この「F」はフラットと読みますが、何がフラットかと言うと、年齢条件に関係なく割引率が横一律(フラット)という意味です。

ノンフリート等級 事故有じこあり 無事故むじこ
2044%割引63%割引
1942%割引55%割引
1840%割引54%割引
1738%割引53%割引
1636%割引52%割引
1533%割引51%割引
1431%割引50%割引
1329%割引49%割引
1227%割引48%割引
1125%割引47%割引
1023%割引45%割引
922%割引43%割引
821%割引40%割引
7F20%割引30%割引
6F19%割引
513%割引
42%割引
312%割増
228%割増
164%割増

7等級は「事故有じこあり」と「無事故むじこ」の2系統の割引率に分かれていますが、これに関しては後ほど解説しています。

ここで見ていただきたいのは、たとえば、前年の5等級から無事故で1つアップして6等級になった場合は19%割引になることです。

また、前年の10等級から事故で3つダウンして7等級になり、「事故有」の割引が適用された場合は20%割引になることです。

いずれのケースも、新規契約で6等級あるいは7等級になった場合と割引率(割増率)が異なることがご確認いただけると思います。

等級の上がり方と下がり方

等級の上がり方・下がり方・ノンフリート等級・最初・上がり方・下がり方・6等級・7等級

先ほどノンフリート等級を1等級~20等級まで一覧表でご覧いただきました。

わたしたちが最初に自動車保険に加入する場合は、6等級あるいは7等級からスタートします。

ノンフリート等級は1~20までなのだから、どうしてキリよく1からスタートしないのか

とツッコミが入りそうですが、これには理由があります。

事故で保険を使うと原則として3等級ダウンします。

もしも1等級からスタートして、事故で保険を使った場合、等級をダウンさせたくてもダウンさせる「余地」がないことになります。

そこで、等級ダウンの「余地」を確保するために6等級からのスタートとなっています。

新規契約で6等級からスタートし、1年間無事故で通すと、翌年度の契約は1つアップして7等級となります。

以下同様で、無事故を続けると、1年ごとに1等級ずつ階段を上がっていきます。

ただし、等級アップは常に1等級単位です。

ノンフリート等級が一気に2等級とか3等級アップすることはありません。

ノンフリート等級が20等級までたどり着いたら、そこで行き止まりになり、その後無事故が続いても20等級のまま変わりません。全労済ぜんろうさいのマイカー共済は22等級までありますが、これは例外中の例外です

ノンフリート等級がアップすると割引率が高くなるので保険料は安くなります


次に、ノンフリート等級がダウンするケースです。

事故で保険を使うとノンフリート等級がダウンします。

何等級ダウンするかは事故の内容により異なります。

自動車保険では次の3種類の事故に分類されます。

  • 3等級ダウン事故
 (翌年度3等級ダウンする)

・歩行者と接触して対人賠償保険を使った

・車に追突して対物賠償保険を使った

・電柱に激突して車両保険を使った

  • 1等級ダウン事故
 (翌年度1等級ダウンする)

・車が盗難にあい車両保険を使った

・コインで車に落書きされ車両保険を使った

・台風で車が水没し車両保険を使った

  • ノーカウント事故
 (翌年度1等級アップする)※無事故と同一の扱い

・信号待ちで追突され搭乗者傷害保険から支払いを受けた※相手の保険からは対物賠償・対人賠償の支払いを受けた

・バイク事故を起こしファミリーバイク特約から支払いを受けた

ノンフリート等級がダウンすると割引率が低くなるので(3等級以下では割増になる)保険料は高くなります

等級には「事故有じこあり」と「無事故むじこ」の2系統ある

等級には事故有と無事故の2系統・ノンフリート等級・最初・上がり方・下がり方・6等級・7等級

すでにご紹介した等級表にあるように、ノンフリート等級は1等級~20等級まであり、そのうち7等級~20等級は2系統に分かれています。

等級が2系統に分かれている理由をお話します。

たとえば、現在等級が13等級のAさんが3等級ダウン事故を起こして保険を使った場合、翌年度の等級は10等級になります。

そこで次の表をご覧ください。

 事故有じこあり 無事故むじこ
10等級 23%割引 45%割引

同じ10等級なのですが、「事故有」は23%引き、「無事故」は45%引きとなっています。

今回10等級になったAさんには「事故有」23%割引が適用されます。

事故**ったので「事故有***」が適用されます。

割引になる数字が小さいということはより高い保険料になるということです。

このように事故で保険を使った契約に適用される割引率のことを「事故有係数じこありけいすう」と呼びます。

いっぽう、無事故を続けている契約に適用される割引率のことを「無事故係数むじこけいすう」と呼びます。

実は2012年10月まではこのように同じ等級に2つの割引率が並存するようなことはありませんでした。

しかし、現在のノンフリート等級制度では、事故で保険を使った結果として10等級になった人と、無事故で1つずつ等級の階段を昇ってきた結果として10等級になった人とを、同じ扱いにしては不公平だという理由から、このように割引率に差を付けています

10等級の場合は、実に22ポイントも割引率に差が付いています。

事故で保険を使うと等級がダウンして保険料が高くなること自体は、2012年10月以前も以後もまったく同じです。

しかし、2012年10月以降は保険料の上がり方が極端になり、小損害の事故では保険を使いづらくなっています。

事故有じこあり」の等級には必ず「事故有期間じこありきかん」がつきまとう

事故有の等級には事故有期間がつきまとう・ノンフリート等級・最初・上がり方・下がり方・6等級・7等級

前の項目の例を続けます。

ノンフリート等級が13等級だったAさんが、3等級ダウン事故で保険を使ったために翌年の保険が10等級にダウンした場合、事故有係数による割引率が適用されますが、それと同時に事故有期間じこありきかん事故有係数適用期間じこありけいすうてきようきかんが3年付きます。

3等級ダウン事故では「3年」、1等級ダウン事故では「1年」の事故有期間が付きます。

保険証券にも下記のように記載されます。

ノンフリート等級・最初・上がり方・下がり方・6等級・7等級

黄色のマーカー部分が事故有期間

上の画像では事故有期間は「0年」になっていますが、3等級ダウン事故で保険を使った場合の翌年の保険証券には「3年」と表示されます。※1等級ダウン事故なら「1年」と表示

この事故有期間というのは、「事故有係数による割引率を適用する期間」という意味です。

つまり、事故で保険を使うと2系統ある割引率のうちのより割引率の低い事故有係数を適用するけれど、永遠にそこに留まるのではなく、定められた期間を過ぎたら、また無事故係数に復帰できる、というわけです。

事故有期間
3等級ダウン事故 3年
1等級ダウン事故 1年

もしも同じ年度に2度、3度と事故を起こして保険を使ったら、その分は事故有期間が加算されるのですが、事故有期間は最長6年で打ち止めになります。

そのため3等級ダウン事故で3回保険の支払いを受けた場合、事故有期間は9年ではなく6年になります。

※もっとも3等級ダウン事故を同じ年度に3回起こしたら、翌年度は「引き受け拒絶」の扱いになる可能性大です

話を整理します。

ノンフリート等級が13等級だった人が3等級ダウン事故で保険を使うと、翌年の保険は10等級になります。

この10等級は、無事故で等級の階段を昇ってきた人の10等級とは割引率が異なり、より割引率の低い事故有係数が適用されます。

同時に、事故有期間が3年付きます。

3年間は事故有係数の割引率によってより高い保険料を支払うことになりますが、3年間無事故で過ごせば、4年目にはまた13等級に戻ります。

戻った13等級は、事故有期間の3年がリセットされているので、無事故係数による割引率が適用されます。

3等級ダウン事故で保険を使った場合
無事故で過ごせば4年後に元の保険料レベルに戻る
1等級ダウン事故で保険を使った場合
無事故で過ごせば2年後に元の保険料レベルに戻る

最初の契約を結ぶ方へ「しばらく保険は使えません」

最初の契約を結ぶ方へ・しばらく保険は使えません・ノンフリート等級・最初・上がり方・下がり方・6等級・7等級

初めて自動車保険に加入する場合はノンフリート6等級あるいは7等級からスタートします。

そこでこのことはぜひ頭に入れて置いていただきたいのですが、新規に保険契約を結んだ人は、数年間は保険は使えないものと思ってください。

保険を使うのは高額な賠償事故等を起こしたときだけで、それ以外は使えないものとお考えください。

と言うのも、たとえばノンフリート6等級で保険をスタートして、その年に3等級ダウン事故で保険を使うと、翌年度はノンフリート等級が3つダウンして3等級となります。

ノンフリート3等級は割引ではなく割増の等級です。

12%割増です。

513%割引
42%割引
312%割増
228%割増
164%割増

保険料が高くなることも問題ですが、それよりも等級の問題のほうが大きいです。

こうした状況に陥ることを自動車保険業界では「リーチが掛かる」と表現することがあります。

次で終わりだ、という意味です。

つまり、ノンフリート3等級になって、もしもそこでまた3等級ダウン事故を起こした場合、そこからさらに3等級ダウンするのですが、1等級が打ち止めなので、次の契約は1等級になります。

1等級ダウン事故を起こした場合は、次の契約は2等級になります。

通販型の保険会社でも代理店型の保険会社でも、1等級と2等級は、多くの場合「引き受け拒否」となります。

保険を引き受けてくれる会社が存在しなくなるのです。

その意味で言うのですが、初めて自動車保険に加入して6等級(7等級)からスタートした人は、よほど大きな事故でない限り、加入している自動車保険を使おうなどと思わないでください

数年間はじっと辛抱しなければなりません。

ある程度等級が進んでいけば、たとえ3等級ダウン事故を2度起こしたとしても、なんとか契約してくれる保険会社は残っています。

しかし、ノンフリート6等級の時点では、1度3等級ダウン事故で保険を使っただけで「リーチが掛かる」のです。

まして3等級ダウン事故を2度起こしたら、どの保険会社とも契約できない状態に放り出されます。

初めて自動車保険に入った人は、以上の理由から、数年間は保険は使えないものと考えるべきです。

あくまでも多額の賠償事故等が発生したときのための「お守り」であって、少損害の事故では使えないものとお考えください。

※新車を購入して最初の保険に加入して「車両保険」もしっかり付けた場合、つい「これで車をぶつけても保険があるから安心だ」と思いがちです。しかし、上記の理由から、保険は簡単には使えません。盗難や全損の事故であれば使わざるを得ないでしょうが、ちょっとぶつけた程度では実質的に「使えません」から、充分気をつけてください。


すでに親が車を所有していて、そこへ子供が新たに車を購入することになった場合

親の所有する車の保険が割引率の高いノンフリート等級になっている場合は、その親の保険に子供の車をつけ、それによって吐き出された親の車に対して新規契約を結ぶ、という方法があります。

これをすることで2台トータルの保険料を節約することができます。

また、子供はノンフリート等級の進んだ親の保険でスタートできるので、たとえば3等級ダウン事故を起こしても、それですぐに「リーチが掛かる」という状態にはなりません。

初めて自動車保険に加入する場合で、同居の家族がすでに車を所有しているケースでは、こうした方法もあるので、保険会社あるいは代理店に相談してみてください。

なお、親の保険が11等級以上である場合は、吐き出された親の車は複数所有新規が使えるので7等級スタートになります。


ご覧いただきありがとうございました。