等級継承|自動車保険の等級が引継ぎされる「期間」を解説!

自動車保険・等級・引継ぎ・期間・更新・忘れ・7日・13ヶ月・1ヶ月・中断証明・満期日・他社

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【記事丸わかり】

  1. 自動車保険の等級継承は、保険契約が切れた後も7日以内なら元の等級を引き継げます。
  2. 8日目以降に契約すると、6等級~20等級の場合は6等級にリセットされます。
  3. 1等級~5等級の場合は、契約切れから13ヶ月以内なら元の等級を引き継げますが、13ヶ月を超えると6等級にリセットされます。
  4. 自動車保険は他社に乗り換えても等級を継承できますが、事故有期間の履歴も引き継がれます。
  5. 中断証明書を発行すれば、車を手放した場合でも等級を10年間保存できます。
  6. 中断証明書を発行するには、保険期間内に車を手放し、解約日または満期日から13ヶ月以内に申し込む必要があります。
  7. 中断証明書は7等級以上であることが条件で、海外渡航や妊娠の場合には特例があります。
  8. 同居の親族も等級を継承できますが、別居の親族や未婚の子には適用されません。
  9. 更新忘れを防ぐために、多くの保険会社は自動継続特約を自動付帯しています。
  10. 他社に乗り換える際は、自動継続特約を解除するために、今までの保険会社に連絡することが必要です。

⇒⇒自動車保険の割引は『親からもらっちゃおう!』

等級継承の話です。

自動車保険には等級があります。

この等級は、引継ぎされる「期間」が問題になることがあります。

通常、同じ保険会社に継続して加入している場合は、特に意識しないし問題にもなりません。

しかし、保険料が高いから他社の保険に変更したいとか、うっかり更新を忘れてしまったとか、しばらく車に乗らないからその間の保険はどうしたらいいか、といったケースでは等級継承の「期間」が問題になります。

このページでは自動車保険の等級の引継ぎ(等級継承)の「期間」についてわかりやすく解説しています。

しばらくお付き合いいただけると幸いです。

いったん切れた契約が引継ぎ可能な「期間」は7日間

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たとえば1年契約の自動車保険に加入している場合、1年後の更新時期が近づくと、保険会社や代理店から満期の案内が届きます。

そのまま更新手続きをすれば、更新後の新契約の等級は1つ上がります(無事故の場合)。

その際、満期の連絡に気づかなかったり、長期の旅行などで連絡が付かなかったりした場合、保険会社や代理店としても勝手に更新手続きすることもできず、いったん保険が切れてしまうことがあります。

※後の項目で解説する「自動継続特約」が付いていれば継続されます

このように、いったん途切れてしまった契約を復活させたい場合は、どのくらいの「猶予期間」があるかというと、それは7日間です。

満期の日の翌日を1日目とカウントすると、2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、7日目のいずれかで契約を結べば、それまでの等級を引継ぎ、1つ上の等級で契約を復活することができます。

自動車保険は満期切れとなった日の翌日から「7日以内」ならそれまでの等級を継承できる

中途解約した場合も、解約日の翌日から7日以内なら等級を継承できますが、この場合は、満期と違い、等級はそれまでと同じ等級になります

7日間を過ぎてしまってから結ぶ契約は何等級?

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上の話の続きです。

満期日から7日以内に契約すればそれまでの等級を継承できますが、では、8日目以降になってしまったら何等級で契約することになるのでしょう?

実は、ここからがちょっと面倒な話になるのですが、等級によって扱いが異なってきます。

それまでの等級が6等級~20等級の場合は、満期日の8日目以降に契約する場合は、自動車保険に始めて加入するときの等級である6等級になります。

つまりリセットされるわけです。

※複数所有新規(セカンドカー割引)の条件を満たせば7等級になる

いっぽうで、それまでの等級が1等級~5等級の場合は、満期日の8日目以降に契約する場合は満期切れになった契約の等級と同じ等級になります。

 満期切れになった時点の等級 満期日から8日目以降に契約する等級
6等級~20等級 6等級※条件を満たせば7等級
1等級~5等級 満期切れとなった契約と同じ等級

※6等級はいずれのグループに入れても結果は同じ6等級です。便宜上、上のグループに入れました

さて、話はここで終わりません。

上の表の「6等級~20等級」のグループですが、このグループは満期日から8日目以降に契約する場合は、1ヵ月後でも3年後でも5年後でも、やはり6等級からスタートすることになります。

しかし、「1等級~5等級」のグループは扱いが異なります。

満期日の8日目以降は「満期切れとなった契約と同じ等級」と書きましたが、この条件は13ヶ月間は変わらないものの、13ヶ月を越えた日以降に契約する場合は、6等級スタートになります。

自動車保険の6等級というのは、新規で契約する場合の等級です。

つまり、「1等級~5等級」という割引率が低かったり割増だったりする悪い等級も、13ヶ月を超えるとリセットされるということです。

満期切れになった時点の等級 満期日から13ヶ月を越えた日以降に契約する等級
1等級~5等級 6等級(リセットされる)

※複数所有新規(セカンドカー割引)の条件を満たせば7等級になる

ここまでの説明では、満期日で更新できずに契約を切らしてしまった場合に、元の等級を引き継ぐにはいつまでに契約を復活させればいいか、という観点で話を進めてきましたが、1等級とか2等級といった「悪い等級」の人は、等級を引き継ぎたいどころか、むしろ、どうやってその等級から離れられるかを考えるはずです

その答えが13ヶ月です。

実際のところ、1等級とか2等級だとほとんどの保険会社から「引き受け拒否」されるはずです。

その場合は、1等級あるいは2等級の保険の解約日または満期日から13ヶ月間経過するまで無保険でいるしかありません。

他の車を買ってその車に保険をつけるのであれば6等級からスタートできますが、1等級あるいは2等級の車に乗り続けたい場合は、13ヶ月間待たなければなりません。

いずれにしても、ここまで見てきたように、20等級は7日でリセットされてしまいますが、1等級は13ヶ月経たないとリセットされません。

いい等級はすぐ消えるが、悪い等級はなかなか消えない

ということです。

他社に乗り換えても等級は継承できます

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代理店型、通販型を問わず、損害保険各社と、JA共済(農協)、全労済は、わたしたちの自動車保険の契約内容を共有しています。

公益性の観点から個人情報保護法の除外項目に入っているようです。

したがって、自動車保険を他社に乗り換えても、それまでの等級はちゃんと引継ぎされることになります。

自動車保険は他社に乗り換えても等級は引継ぎされる

当然、事故で等級がダウンし、事故有期間がついた履歴も、そのまま引継ぎされます。

わたしたち契約者にとっても、保険会社を自由に乗り換えできなかったら、一昔前の携帯電話のように、同じ会社にずっと縛られ続けることになってしまいます。

また、保険会社にとっても、営業努力によって他社の顧客を正当に奪うことができなくなりますし、常時事故を起こし他の多くの契約者の足を引っ張っている一部の契約者にペナルティーを課したり、引き受けを制限したりする措置が取れなくなります。

したがって、自動車保険に関しては、わたしたちの情報は各保険会社から見て「丸裸」の状態になっていることを忘れないでいただきたいと思います。

さまざまな事情により他社に乗り換える際、等級その他の情報を偽って申告しても、いったんは契約が成立しますが、1ヶ月か2ヵ月経つと、乗り換え先の保険会社にあなたの契約履歴が開示されるので、そこでジ・エンドとなります。

つまり、引き受け拒否の措置が取られたり、契約履歴が開示されるまでのあいだに発生した事故に対して保険金が支払われないこともあります。

繰り返しますが、わたしたちの自動車保険の契約内容は、「すべて」の内容が保険会社同士で共有されています。

等級だけでなく、氏名住所、車の車台番号(車体番号)、登録番号(ナンバープレートの番号)もすべて共有されています。

このことは憶えておいて頂きたいと思います。

なお、JA共済(農協)と全労済以外の共済には、たとえば全自共(全国自動車共済協同組合連合会)、日火連(全日本火災共済協同組合連合会)、教職員共済、町村職員共済、都市職員共済、自治労共済、トラック共済などがあります。

多くの保険会社で等級の引継ぎが可能なのは、JA共済(農協)全労済で、他の共済は保険会社によって対応が異なっています。

ホームページで明示している会社もありますが、特に記載がない会社もあるので、個別にお問い合わせください。

ちなみに、このページで損害保険会社と呼んでいるのは、「一般社団法人 日本損害保険協会」に加盟している26社(2018年7月2日現在)のことです。

  • あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
  • アイペット損害保険株式会社
  • アクサ損害保険株式会社
  • アニコム損害保険株式会社
  • イーデザイン損害保険株式会社
  • AIG損害保険株式会社
  • エイチ・エス損害保険株式会社
  • SBI損害保険株式会社
  • au損害保険株式会社
  • 共栄火災海上保険株式会社
  • ジェイアイ傷害火災保険株式会社
  • セコム損害保険株式会社
  • セゾン自動車火災保険株式会社
  • ソニー損害保険株式会社
  • 損害保険ジャパン日本興亜株式会社
  • そんぽ24損害保険株式会社
  • 大同火災海上保険株式会社
  • 東京海上日動火災保険株式会社
  • トーア再保険株式会社
  • 日新火災海上保険株式会社
  • 日本地震再保険株式会社
  • 日立キャピタル損害保険株式会社
  • 三井住友海上火災保険株式会社
  • 三井ダイレクト損害保険株式会社
  • 明治安田損害保険株式会社
  • 楽天損害保険株式会社

日本損害保険協会(50音順)


等級を10年間「冷凍保存」することが可能:中断証明書の発行

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このページのテーマは「等級継承」とその「期間」についてですが、この項目では期間10年の話をさせていただきます。

等級を10年間切らさずに保存し、後日、引継ぎができるというもの。

中断証明の話です。

ここまでお話してきたように、自動車保険の等級は、満期などでうっかり手続きを忘れてしまうと、7日間経過した時点で切れてしまいます。

たった7日で等級は途切れます。

ところが、しかるべき手続きを取っておけば、7日で切れるはずの等級が、何と10年間保存できるのが中断証明という制度です。

車を手放していること

まず、保険期間内に車を手放していることが条件になります。

車を手放すにはいろんな理由があると思います。

廃車、譲渡、車検切れ、一時抹消、災害による滅失、盗難などで車が手元を離れていることが条件です。

ですから、しばらく車に乗るのを止めにして、車はガレージに保管しておき、後日また乗ることにしよう、というのはNGです。

なぜなら、車を手放していないからです。

この場合、ちょうど車検の時期が来ていて、車検を受けずに車検切れの状態にしているのであれば、それはOKです。

車検切れや一時抹消(ナンバープレートの返納)は、車は現実には手元にあるけれど、実質的には「車を手放している」とみなされるからです。

中断証明書を発行する条件
保険期間内に車を手放していること

中断証明書の発行を申し込むタイミング

次に、中断証明書はいつ発行してもらうか、という点です。

発行の条件として、保険期間内に車を手放していること、と言いましたが、通常、車を手放したら、その時点で保険を解約するか、もしも満期が近かったら、そのまま更新手続きをしないでいる、といった処置が取られると思います。

中断証明書の発行は、解約の時点でも満期の時点でも、いずれのタイミングでも申し込むことができます。

さらに、満期を過ぎてからでもOKです。

正確には、解約日または満期日から13ヶ月以内であれば、いつでも中断証明書は発行できます。

※東京海上日動、イーデザイン損保、AIG損保などは、解約日または満期日から5年以内なら可能

中断証明書が発行される期限

解約日または満期日から13ヶ月以内に申し込むこと

東京海上日動、イーデザイン損保、AIG損保など5年以内

以上が、中断証明書の骨格をなす部分です。

以下、細かな注意点を見ていきたいと思います。

7等級以上であること

自動車保険に新規で加入する場合は、通常、6等級からスタートします。

ですから、中断証明書を発行して等級を保存し、後日、保険を再開するときに、6等級以下の等級になるとしたら、中断する意味がありません。

わざわざ中断証明書を発行してもらうからには、保険を再開する際に、通常新規で加入するときの等級である6等級を超えた等級でないと無意味です。

したがって、中断証明書を発行する場合は、後日、保険を再開する際に7等級以上の等級になる、そういう現在契約であることが必要です。

わかりやすいのは、20等級です。

中断証明書を発行する時点で20等級であれば、たとえその年度に事故を2回起こしていても、中断後に再開するときの等級は、6等級ダウン(3等級ダウン×2)の14等級になります。※事故有係数適用期間も引き継がれます

また、中断証明書を発行する際には6等級であっても、中途解約ではなく満期日までかけ続けてから発行された場合は、再開後の等級は7等級となり、これもOKです。※無事故であった場合

中断証明書を発行する時点の等級
再開後の等級が7等級以上になる等級・事故歴であること

中断証明書の例外:海外渡航・妊娠

中断証明書を発行するには「車を手放していること」が条件だと書きました。

しかし、海外渡航妊娠の場合は、車が手元にあっても中断証明書が発行されるケースがあります。

まず海外渡航のケースですが、一時的な海外旅行ではなく、長期出張などで海外渡航をする場合は、保険の解約日または満期日から6ヶ月以内に申し込むことで、中断証明書を発行してもらえます。

中断期間は通常のものと同じ10年間ですが、通常のものと違うのは、解約日または満期日から10年間ではなく、海外渡航した日から10年間となる点です。

次に妊娠のケースですが、扱っているのはアクサダイレクト、三井住友海上など一部の保険会社のみです。

各保険会社のホームページを見ても、明確な記載がないので、比較的くわしく記載しているアクサダイレクトに電話して更なる詳細を確認しました。

アクサダイレクトの場合、中断できるのは車(4輪車)ではなく2輪車と原付バイクです。

ですから、250ccとか400ccのバイクや原付バイクの任意保険に加入している人が対象です。

バイクは手放している必要はなく、手元にあってもOKです。

中断する契約の解約日または満期日までに母子保健法に定める妊娠の届出を行っていることが発行の条件で、中断期間は保険の解約日または満期日から3年間です。

中断証明書の発行申し込みは通常の場合と同じで、解約日または満期日から13ヶ月以内です。

中断証明書の例外規定:海外渡航と妊娠の場合
 海外渡航 妊娠
発行期間 解約日または満期日から6ヶ月以内 解約日または満期日から13ヶ月以内
中断期間 10年※海外渡航したその日から10年間 3年間
車の状態 手放さずにいてもOK 手放さずにいてもOK※ただし2輪バイクと原付バイクのみ対象
その他ーーー 中断する契約の解約日または満期日までに母子保健法に定める妊娠の届出をしていること

※妊娠の規定はアクサダイレクトのものです

中断証明書を発行しておいたほうがいいケース

中断証明書の発行にお金はかかりません。

無料ですから、車を手放したときは、あまり難しいことを考えずに、とにかく中断証明書を発行してもらうべきです。

発行したけれど結局使わなかった場合でも、ペナルティーなどは一切ありません。

ですから、手放したときは発行しておくことをおすすめします。

とは言え、実際のところ、どんなケースに発行したらいいのか、具体的なケースをまとめてみましたので、参考になさってください。

  • 車を2台所有していたが、ちょっと家計が厳しいので、当面は1台体制でいこうかと思い、あまり乗らないほうの車を手放した⇒⇒⇒将来また2台目が欲しくなったときのために中断証明書を発行しておく
  • 高齢の親が免許証を返上し、車も処分した⇒⇒⇒同居の親族(孫など)が車に乗るときのために中断証明書を発行しておく※中断後に再開するときの記名被保険者は「同居の家族」であれば等級を引き継げる
  • 転勤で東京に引っ越してきたら車が必要なくなったので手放した⇒⇒⇒将来また別の地域に転勤して車が必要になるときのために中断証明書を発行しておく
  • クラシックカーをフルレストアして乗っていたが、仕事が忙しくて乗る機会がなくなり、ちょうど車検も切れたところなので、ガレージに保管しておくことにした⇒⇒⇒再度車検を取ったときのために中断証明書を発行しておく

以上のようなケースが考えられます。

しかし、繰り返しますが、将来中断証明書を活用する見込みがあってもなくても、発行は無料なので、とりあえず取得しておくことをおすすめします。

再開する場合はどの保険会社でもOK

損害保険会社、全労済、JA(農協)と一部共済のあいだでは等級の引継ぎが可能です。

等級の引継ぎが可能な保険会社・共済同士であれば、どこであっても中断証明書で保険契約を再開できます

たとえば、A社で中断証明書を発行してもらい、7年後にB社で再開することができます。

妊娠特則などで再開する場合は、妊娠特則を採用している会社同士でないと契約できません。

発行してもらった中断証明書を紛失しても再発行できます

中断証明書を発行してもらったけれど紛失してしまった場合は、発行してもらった保険会社で再発行ができます。

等級継承は本人だけでなく「同居の親族」も

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自動車保険の等級継承に関しては、「期間」も大事ですが「誰から誰に」というところも重要です。

保険の更新の際、あるいは期間の途中で、保険証券記載の「記名被保険者」を変更したいケースがあると思いますが、「誰から誰に」変更するならOKか?

その答えが、同居の親族、です。

等級継承可能な「記名被保険者」
現在の記名被保険者⇒⇒⇒ 記名被保険者の配偶者(内縁関係も含む)
 記名被保険者またはその配偶者の同居親族
 記名被保険者の別居の子
 記名被保険者の別居の親族

※「記名被保険者」とは、被保険者の義務等を他の被保険者を代表して履行する者のことです。また「被保険者」とは、補償の対象となる人、のことです

※ここで言う「親族」とは、6親等内の血族および3親等内の姻族、のことです

※「家族限定割引」の対象には「別居の未婚の子」も含まれますが、記名被保険者の変更は「同居」が条件になります

等級継承は「契約者」ではなく「記名被保険者」が問題です。

自動車保険の証券には下の画像のように必ず「記名被保険者」の欄があります。

多くは契約者と同一人ですが、なかには契約者が親で被保険者が子、契約者が夫で被保険者が妻、といったケースもしばしばみられます。

等級継承・等級・引継ぎ・期間・自動車保険・記名被保険者

自動車保険の証券「記名被保険者」欄(赤い四角の部分)[損保ジャパン日本興亜の証券]

等級継承が必要なケースとは?

等級継承が必要なケースとは・等級継承|自動車保険の等級が引継ぎされる「期間」

自動車保険の「記名被保険者」の変更が必要なケースとは、たとえば次のような事例が考えられます。

  1. 親と同居していた子供が結婚することになり、車も新居に持っていく場合、「記名被保険者」を親から子供に変更する
  2. 夫婦が離婚することになり、車と共に家を出て行くことになった側が、「記名被保険者」を配偶者から自分の名前に変更する

前の項目でご説明しましたが、「記名被保険者」の変更(等級継承)は、「同居」している者の間でなければ不可です。

したがって、上の2つの事例のように、別居することになった場合は、まだ同居しているあいだに、「記名被保険者」の変更手続きを取る必要があります。

更新忘れを救済する「自動継続特約」

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多くの保険会社には「自動継続特約」(会社によって名称が異なる)というものを用意しています。

ほとんどの会社で、自動車保険を契約すると自動的についてきます(自動付帯)。

これは契約切れ、更新忘れ、を防ぐためのものです。

満期が近づけば、保険会社から契約者に「満期のご案内」が届き、契約者が継続の意思表示をして、補償内容を確認してから次の契約に移行する、というのが一般的です。

ところが、契約者が長期の旅行に出ていたり、その他何らかの事情により保険会社と連絡が取れないケースがあります。

そんな時、契約者の意思表示が得られないからと、更新手続きがなされなかったら、その自動車保険は失効してしまいます。

それまでの等級もいったんリセットされ、また入り直すには6等級からスタートしなければなりません。

こうした事態を防止するための特約が、自動継続特約です。

この特約には大別すると2つのタイプがあります。

  1. 前の契約内容と同じ内容で更新され、後日保険料も口座から引き落とされ、そのまま契約が続く。
  2. 前の契約内容と同じ内容で更新されるが、おおむね30日経過するまでに契約者から継続する意思表示がなければ、満期日にさかのぼって契約が失効する。契約者から継続の意思表示があれば、そのまま契約が続く。

あなたが加入している自動車保険は、上のいずれのタイプの自動継続特約が付いているか、保険会社にお問い合わせいただきたいと思います。

他社に乗り換えるときは会社に連絡⇒⇒自動継続特約を解除

自動継続特約は、うっかり更新を忘れたときには大きな味方になるのですが、満期をもって他社に乗り換える場合には、2重契約の事態を招くこともあり、注意が必要です。

「自動車保険を他社に乗り換える場合は、それまで入っていた保険会社には連絡する必要がない」

という記述をしばしば見かけますが、自動車保険の多くは自動継続特約を自動付帯しているので、継続しない旨を明確に伝えるべきです。

継続しないという意思表示がなく、自動継続特約によって今まで加入していた自動車保険が継続され、同時に、乗り換え先の新しい自動車保険もスタートすると、2重契約となって、後日、いずれかの契約を始期にさかのぼって解除させる手続きが必要になります。

保険会社同士は自動車保険の契約内容を共有しているので、2重契約は後日「必ず」発覚するのですが、発覚までには1ヶ月~2ヶ月程度の時間がかかります。

そのあいだに事故が発生したり、保険料が2つの会社から引き落とされたりした場合は、何かと後処理が面倒なことになります。

そうならないように、他社に乗り換える場合は、今まで加入していた保険会社あるいは代理店に明確な意思表示をしてください


ご覧いただきありがとうございました。