【2分解説】エアコンONでもアイドルアップしない原因は何?

エアコン・アイドルアップ・しない・原因

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エアコンONでもアイドルアップしない原因は何?

車のエアコンスイッチ(ACスイッチ)をONにすると、エアコンコンプレッサーが作動を始めます。

エアコンコンプレッサーはエンジンが動力源になっていて、ベルトを介してクランクの回転力を利用して作動します。

したがって、エアコンコンプレッサーが動き出すとエンジンには余分な負荷がかかり、そのままだとエンジン回転は下がってしまいます。

そこで、たとえばアイドリング状態で600回転のところ、エアコンONにすると、800回転に上昇する。

これが「アイドルアップ」と呼ばれるものです。

排気量の大きい車の場合、このアイドルアップはほんのわずかな違いにすぎず、特にドライバーが意識することはないのですが、軽自動車などの場合はアイドルアップによる回転上昇は「あからさまに」わかります。

ところが、エンジン周りのいずれかに不具合があると、このアイドルアップが起こらないことがあります。

そうなると、エンストすることもあれば、エンストしなくても走行に様々な不都合が生じてきて、まともな運転ができなくなります。

アイドルアップしない原因は様々

もしもエアコンをONにしてもアイドルアップしない場合、原因はさまざまであるケースが多いです。

アイドルアップしない原因で最も可能性が高いのは、EACV(Electric Air Control Valve)の不調です。

EACVとは、スロットルに装着されているアイドリング制御装置のことです。エアコンコンプレッサーが作動したりその他電装品の使用で電気負荷が高まったときに、エンジンの回転数を少し上げる制御を行っている部品です。

あるいは、もっと原始的な原因のこともあり、スロットルボディーのフラップのところにエンジンカス(カーボンの粉)が蓄積しているようなケースもあります。

その他、エンジン周りのいずれかに不具合があって、それが原因でアイドルアップしないケースも考えられます。

いずれにしても、現在の車は何か不調があったら診断装置でどこに問題があるか特定できることになっているのですが、それは建前であって、実際には診断装置ではどこにも異常がないのに、それでも不具合箇所がわからないことが数多くあります。

そういう時は、ディーラーにしても修理工場にしても、可能性を一つ一つつぶしていくやり方で原因を特定します。

このあたりはプロの経験がモノを言う世界です。

わたしはこういう点でプロの整備士さんを心底尊敬している人間の一人です。

(※)エアコンコンプレッサーの動力源はエンジンだと書きましたが、電気自動車や一部のハイブリッドカーのエアコンコンプレッサーは電動化しています。つまり、電気モーターで作動します。こういう車は「エアコンONでアイドルアップ」なんて死語ということになりますね。

下記の記事も参考になさってください。

⇒⇒エアコンコンプレッサーが動かない原因は?:車のエアコンコンプレッサーが動かない場合、原因として考えられるのは以下のようなものです。①機構内部のマグネットクラッチが故障している②ファンベルトが切れてエンジンの動力が伝わっていない。

⇒⇒エアコンから異音|キュルキュル音の原因?:エンジンルームからキュルキュル音がしたら、まず間違いなくベルト類の劣化によるものです。ベルトの張りが緩んでいる、ベルトに亀裂が入っている、ベルトが経年劣化で固くなっている、ベルトを支えるプーリーが劣化している、といったことが原因でキュルキュル音がします。

⇒⇒エアコンベルトが切れたらどうなる?エアコンベルトが切れてしまうとエアコンコンプレッサーが作動しませんから、当然エアコンからは冷たい空気が出なくなります。では、冬場であればエアコンを使わないのでエアコンベルトが切れても放置しておいて構わないかと言うと、短期間であれば問題ないと思いますが、長期間放置するのはやめたほうがいいと思います。

⇒⇒エアコンからガソリンの臭いがする!原因は何?チャコールキャニスターが目詰まりを起こしたりすると、パイプのつなぎ目などの劣化した部分からガソリンが漏れ、それがエンジンルーム内に漂うことで、エアコンの風にもガソリン成分が侵入することになるのです。

⇒⇒エアコンと燃費|風量の大小で燃費に変化がある?水冷式のエンジンで走る車の場合、エアコンの風量を大にしても小にしても、燃料消費には影響しません。冷房時も暖房時も燃費には影響しません。ただし、電気自動車とハイブリッド車の場合は、風量の大小は直接的に燃費性能に影響を与えます。

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