画像:東京スバル様のサイトより
車のエアコンのカビ臭いにおいの原因は、エアコンの心臓部ともいえるエバポレーターの汚れによるものです。
ところが、このエバポレーターを取り出すにはある程度の知識と経験が必要で、わたしたち一般の自動車ユーザーが簡単にできるものではありません。
したがって、エバポレーターの洗浄はプロに任せたほうがいいと思います。
高圧洗浄機を使って自分で洗浄するなどはほぼ無理です。
洗浄しきれないときは交換することになりますが、エバポレーターの交換は50,000円前後が相場です。
エバポレーターの原理
エバポレーターとはevaporatorのことで、evaporate(蒸発する)が由来です。ここに送られてきた空気を冷たくして送り出したり(冷房)、暖かくして送り出したり(暖房)する働きをしていて、車のエアコンの肝心要の装置です。
エアコンに空気を入れる前にはエアコンフィルターでいったんゴミや汚れをろ過していますが、さらにエバポレーターでもフィルターにより汚れを除去しています。それに加えて、エアコンを停止するとエバポレーターには結露が発生し、この結露がカビの原因となります。
つまり、エバポレーターは使えば使うほどゴミ・汚れ・カビが蓄積していくわけです。本来なら、定期的に洗浄したり交換したりすべき部品ですが、交換費用が50,000円前後かかるので、実際のところそう簡単に交換することもできません。
ネットには10年使用したエバポレーターとか20万キロ使用したエバポレーターなどの画像がいくつも散見されますが、多くの自動車ユーザーは様々な対症療法で乗り切っているようです。
洗浄と交換
エバポレーターの見た目はフィルター状になっていて、フィルター部分に多くのゴミや埃が溜まっています。これを洗浄することでかなりのゴミ・埃を除去できます。
問題は、わたしたち一般の自動車ユーザーには簡単に取り外すことができない点です。慣れている人なら何でもないことかもしれませんが、結構大変な作業になります。高圧洗浄でエバポレーターを洗浄すれば、それなりに効果はあるでしょうが、その前に、まず取り外す作業が一苦労というわけです。
そこで、カー用品店などでエバポレーターの洗浄をやってもらうと、5,000円~10,000円ほどの料金がかかります。ただし、カー用品店などではエバポレーターを取り外して直接洗浄するのではなく、ホースのようなものを差し込んで洗浄剤を吹きかける方法で洗浄します。本格的な洗浄とは言えません。
本格的な洗浄は、それ相応の技術を持った工場で、エバポレーターを完全に取り外して行います。手間暇かかる作業なので、カー用品店の洗浄費用にさらに工賃等が上乗せされます。
本来なら、こうしたことを定期的にやるべきですが、面倒なので放置しているような場合には、ある程度距離を乗った時点で交換してしまうのも一つのやり方です。
エバポレーターの交換には50,000円前後かかるのが相場です。
だましだまし使うのもアリでは
カー用品店では、上記のようにエアコン送風口にホースを突っ込んで簡易洗浄するところもありますが、こうした方法以外にも、車内を締め切ってそこに消臭剤を振りまき、空気を内部循環させながらエアコンをONにして消臭剤を内部に行きわたらせます。
これによりカビ臭を除去してしまうのです。これはあくまでも対症療法であってエバポレーターに溜まったゴミや埃を取り去るものではありませんが、料金が3,000円前後と安めなので、市販の消臭スプレー缶とさほど変わらず、やってみる価値はあると思います。
対症療法であっても、それなりに効果があるのであれば、一気に50,000円前後の交換費用をかけることもなく、一つのやり方だと思います。
下記の記事も参考にしていただけると幸いです。
⇒⇒車のエアコン|修理費用・修理期間|どこで修理してもらう?
⇒⇒エアエレメント(エアフィルター)とエアコンフィルターの違い
ご覧いただきありがとうございました。