【プチ調査】消費者センターに相談するとどうなる?知恵袋よりいい?

消費者センターに相談するとどうなる

<当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています>



こちらの記事も読まれています

 

【記事丸わかり】

  1. 消費者センターは、商品やサービスに関するトラブルに対応する行政機関であり、全国に800ヶ所以上の窓口がある。
  2. 相談員には消費生活相談員消費生活アドバイザー消費生活コンサルタントなど、専門資格を持つ者が対応する。
  3. 国民生活センターとは異なり、消費者センターは地方自治体が運営しており、商品テストや消費者への注意喚起などを行う。
  4. 相談方法は電話直接訪問、場合によってはFAXやメールで行え、全国統一番号「188(いやや)」から繋がる。
  5. トラブルの解決支援として、自主交渉の助言あっせん情報のデータベース化注意喚起などを行う。
  6. 具体的な相談内容には、悪徳商法訪問販売通信販売のトラブル事故や怪我に関する問題などが含まれる。
  7. 相談する際に、相談者は、関連する契約書保証書請求書などの文書を準備する必要がある。
  8. 相談には個人情報の提供が必要であり、匿名での相談は受け付けていないが、情報は秘密保持される。
  9. クーリングオフ制度に関する情報提供も行っており、契約解除のサポートを提供。
  10. 消費者センターは法的強制力はないが、適切な解決策を提案し、専門家への紹介も行う。

⇒⇒消費生活センターの役割と相談の仕方を知ろう:消費者庁

【プチ調査】消費者センターに相談するとどうなる?知恵袋よりいい?

グレース泉
この記事は私グレース泉が執筆しました。数多くの転職経験を経て現在はWebライターに専念。「リサーチ9割、執筆1割」がモットー。信頼性の高い記事をお届けします。40代、2児の母。

消費者センターは、購入した商品やサービスについてトラブルが起きた時に相談できる行政機関です。このページにたどり着いた方の中には、「消費者センターに相談するとどうなる?」「本当に問題解決できるの?」「ヤフー!知恵袋に相談するよりいいの?」といった不安がある方もいるのではないでしょうか?

その不安を解消するために、この記事では消費者センターの役割や相談の手順、具体的な相談事例をもとに「消費者センターに相談するとどうなる?知恵袋よりいい?」について、分かりやすく解説します。

今トラブルを抱えている方、不安な契約がある方は、ぜひ読み進めてみてください。

消費者センターとは?

消費者センターは、商品やサービスの消費生活全般に関する苦情、問い合わせを受け付け、公的な立場で処理を行う行政機関です。全国に800ヶ所の窓口があり、設置者や地域によって、

  • 消費者センター
  • 消費者相談室
  • 消費者生活センター
  • 生活科学センター
  • 市民生活センター
  • 市民相談室

などと呼ばれています。

消費者センターでは、消費生活相談員、消費生活アドバイザー、消費生活コンサルタントといった、専門資格を持った相談員が相談に応じます

専門相談員の種類は以下の通り。

消費生活相談員2018年度から消費者安全法の改革案に基づき、国家資格である消費生活相談員試験に合格し、認定を受けた者
消費生活アドバイザー消費者と企業のパイプ役として、消費者の苦情相談に応じます。経済産業省が認定する資格のひとつ
消費生活コンサルタント消費生活によるトラブルや問題に関して問題解決や問題把握を行なう資格

このような専門知識や経験豊富な相談員が、消費者からの相談を受けて問題解決に導きます。

国民生活センターとの違いは?

消費者センターは地方自治体が管理する機関であるのに対し、国民生活センターは国が管理する法人の機関。国民生活センターは、国と消費者センターをつなぐ中核的機関であり、商品テストや調査、研究を通して消費者への注意喚起を呼びかけています。

国民生活センターの公式ページでは、消費生活センターの地域別一覧表や、身近な消費者トラブルQ&A、事故情報データバンクなど様々な情報を公開しています。

以前当ブログで紹介した「ゴールデンキャンドルを含む健康茶」についての商品テストも、国民生活センターが実施したもの。お茶の成分の分析、調査、過剰摂取への注意喚起をしています。

消費者センターの役割

実際にトラブルを抱えている場合、消費者センターに相談するとどうなるのでしょうか?相談を受け付けた消費者専門相談員は、問題解決に向けて下記のような働きかけをします。

  • 自主交渉の助言
  • あっせん
  • 相談情報のデータベース化
  • 消費者への注意喚起

例えば「訪問販売で買ったものを解約したい」という場合、期間中であればクーリングオフの方法を具体的に助言します。専門相談員はできるだけ相談者が自分で解決できるように、自主交渉を支援します。

また、消費者と事業者との間に入って「あっせん」を図ることも大切な業務のひとつ。双方の間に入り、話し合いの手伝いをして問題解決を目指します。

問題解決後は、データベース化した相談情報をもとに消費者への注意喚起を行い、トラブルの拡大防止に努めます。

相談の方法は?

ここまでは消費者センターに相談するとどうなる?という点について、解説してきました。この章では消費者センターに相談する時の手順、事前準備を説明します。

相談する時の手順

  1. 本人が消費者センターに電話で相談する
  2. センターに出向いて直接相談する

消費者センターへの相談方法は、上記の2つ。ただし、認知症や病気で電話が難しい場合は、介護者や支援者からの相談も可能です。

地域によっては、FAXやメールで相談を受け付けるセンターもあります。

どこにかければいいの?

消費者ホットラインである全国共通の電話番号「188(いやや!)」にかけましょう。「188」は、年末年始(12月29日~1月3日)を除き、原則毎日利用できます。

直接相談に行かれる方は、公式ページにある消費者センターの都道府県別一覧で最寄りの消費者センターの確認ができます。

相談する前に準備しておくもの

消費者センターに相談する時は、トラブルの基となった商品やサービスについての書類を準備しておきましょう。

  • 保証書
  • 契約書
  • 請求書・領収書
  • 商品のパンフレット

商品購入の際のトラブルでは、購入した時の金額が分かるものを用意しておきます。また、通販サイトの場合は、契約内容の記録のため注文時の画面やメールをスクリーンショットで保存しておくといいでしょう。

個人情報は聞かれるの?

消費者センターではトラブル解決のため、必要な個人情報を細かく聞きとります。そのため、匿名での相談は受け付けていません。

  • 氏名
  • 住所(市町村まで)
  • 電話番号
  • 性別
  • 年齢
  • 職業

といった個人属性を聞かれます。ただし、専門相談員には守秘義務があるため、これらの情報が本人の同意なしに外部に漏れる心配はありません。

そのため、個人が特定されることはないので、安心して利用できます。

どんなことを相談できるの?

消費者センターに相談するとどうなる?知恵袋よりいい?をテーマに解説しています。この章では、具体的にどんなことを相談できるのか、過去に相談のあった事例をもとに紹介します。消費者センターでは、

  • 悪徳商法による被害
  • 訪問販売、通信販売などのトラブル
  • 産地偽装
  • 虚偽報告
  • 詐欺的なマッチングアプリ
  • 心当たりのない不審なSMS
  • 安全性に関わる被害

など、消費者を動揺させる悪質なサービスや、消費生活におけるトラブルの相談を受け付けています。

【事例①】一度ネット通販でサプリメントを注文したが、定期購入になっていて支払いが続いている。すぐに辞めたい。

【事例②】エステの契約をしたが、途中で解約したい。

【事例③】訪問販売で業者から10本入りのドリンクを購入した。1本飲んでしまったが残りを返品したい。

【事例④】SNSで知り合った相手に出会い系サイトに誘われたが、高額な会員登録料を請求された。

【事例⑤】キャッチセールスでタレント養成スクールの契約をしたが、撮影料を支払ってしまった。

このように様々な相談を受け付けています。また、以下のような相談事例もありました。

【事例⑥】商品の蓋を開けようとして指に怪我をした

【事例⑦】傘を閉じようとしたら指を挟んだ

国民生活センターでは、怪我や事故につながる相談があった場合、再現テストを繰り返し行い、危険性の高い商品であることを確認したら、事業者へ注意喚起を行って問題解決につなげています。

自分の不注意で怪我をしてしまったと思わず、相談してみると良いでしょう。相談することで、商品の安全性を立証する大切な機会にもなります。

契約前の不安点も相談可能

「FX自動売買システムの購入を勧められた」

「オンラインサロンを人に紹介すると報酬がもらえると言われた」

上記のように、実際にまだトラブルに合っていない場合も、相談可能です。その場ですぐに契約せず、まずは消費者センターに相談することをおすすめします。

国民生活センターのホームページでは、全国に出回っている詐欺情報や、コロナ関連のトラブルなど最新の情報が随時更新されています。調べてみると自分と似たような事例が見つかり、問題を未然に防げるかもしれません。

特に、高齢者のいるご家族は周りの支援者が定期的にチェックし、注意を呼び掛けておくようにしましょう。

消費者センターは問題解決するの?

消費者センターに相談するとどうなる?知恵袋よりいい?をテーマにプチ調査の結果を解説していますが、ここまでの解説で、消費者センターではあらゆるトラブルの相談を受け付けてくれることが分かりました。

しかし、「ただ悩みを聞いてくれるだけではないの?」とちゃんと問題解決に結びつくのか不安になりますよね。

この章では、消費者センターに寄せられた事例をもとに、相談内容、問題解決、専門指導員によるアドバイスをまとめています。実際にどのように問題解決されたかを見ていきましょう。

事例)エステのクーリングオフをしたい

【相談内容】

お試しで無料痩身エステを受けた後、申込金3万円を振り込んで27万円の半年契約を行った。親に相談したら高額なので辞めるように言われた。クーリングオフをしたいが、契約書面にはお店に行って解約処理するように書いてあるが、行きづらい。

【問題解決】

エステ契約は期間が1ヶ月を超えて5万円を超える契約であればクーリングオフが可能。クーリングオフはお店に行かなくても、書面で送付できることが分かり、施術期間内であれば違約金を払って中途解約ができた。

【アドバイス】

無料体験や期間限定で申し込んだエステで、高額なコースに誘導するケースが多発している。あまりにも契約が高額な場合はすぐに契約しないよう、若者に注意喚起を促しています。

事例)通販の定期購入を辞めたい

【相談内容】

ネット通販でサプリメントを注文したが、効果がなかった。1か月後2回目の商品と振込用紙が届き、最低4回の定期購入が必要だということに気づいた。定期購入をやめたい。

【問題解決】

消費者センターで商品をチェックしてみると、小さい文字で「初回を含め4回の継続」と記載があった。しかし、取引にかかわる重要事項の記載としては不適切と断定し、契約は解約となり、2回目以降の商品の返送も可能となった。

【アドバイス】

初回のみと書いてあるものは、定期購入が条件であることが多い。今回は解約に応じたが、全く交渉に応じない業者もいる。通信販売にクーリングオフの適用はないので注意が必要。

※クーリングオフ制度とは、一定期間内に書面で通知することで契約を無条件に解除できる制度です。しかし、通信販売は自分から進んで商品を購入しているため、クーリングオフは適用されません。

ネットでポチっと簡単に買えてしまう商品だからこそ、事前に購入条件や契約内容、解約条件を確認することが必要であることが分かります。

消費者センターには法的な強制力はありませんが、適切な解決方法を見つけ、問題解決につなげています。弁護士や司法書士など専門分野の支援が必要な場合は、紹介してくれるので、困った時は相談してみるといいでしょう。

知恵袋に相談するよりいいのは言うまでもありません。

消費者センターを利用する時の注意点

ここまで「消費者センターに相談するとどうなる?知恵袋よりいい?」をテーマに解説してきました。消費者センターの概要はつかめたのではないでしょうか?

この章では、皆さんが実際に消費者センターを利用する際の注意点をまとめています。

通話料金がかかる

相談料は基本無料ですが、「188」から相談窓口へつないでもらうと、通話料金がかかります。携帯会社の通話料金定額サービスに加入している場合も、別途ナビダイヤル通話料金が発生するため、直接相談窓口にかけた方が安くなることもあります。

また、「携帯サービスの無料通話時間内で回答を出して欲しい」「無料通話時間を超えそうだから一度切ってから電話をかけたい」というような自分勝手な行動はやめましょう。

関係ないと思われる事柄も細かく聞かれる

専門相談員からは、

  • 商品を購入しようとしたきっかけ
  • 契約の目的
  • 支払ったクレジットの会社名
  • 販売元情報
  • どこで購入したか

など、トラブル確認のために、細かい内容を聞き取る場合があります。これらの情報は、今後の消費者への注意喚起に役立つ情報となるので、できる限り伝えて協力することが大切です。

まとめ

以上、「消費者センターに相談するとどうなる?知恵袋よりいい?」というテーマに沿って、消費者センターの役割、相談の手順、相談内容の事例をまとめました。

消費者センターは、「188(いやや!)」に電話をかけると、専門の相談員が消費者のトラブル相談に応じます。

  • 自主交渉の助言
  • あっせん
  • 相談情報のデータベース化
  • 消費者への注意喚起

を通して、問題解決に導いてくれます。

個人属性を細かく聞かれますが、外部に漏れる心配はありません。自己解決が難しい、どこへ相談したらいいか分からないという人は、購入した商品やサービスの事前準備を整えてから相談するとスムーズです。

消費者センターに相談するとどうなる?と心配されている方は、まずは国民生活センターの公式ページでいくつか相談事例を調べてみてもよいでしょう。自分と同じような事例が見つかり、事前に詐欺やトラブルを避けられるかもしれません。

被害を未然に防ぐためにも早めの対処が大切です。ぜひ、消費者センターをご活用ください。

知恵袋も役に立つことがあるのはもちろんですが、問題解決するケースは稀であり、消費者センターとは比較になりません。

ご覧いただきありがとうございます。

こちらの記事も読まれています

 

※この記事の執筆者〔グレース泉〕の他の記事はこちら