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目次
国税専門官から税理士へ転職する方法:メリットとデメリット
国税専門官と税理士の共通点と相違点
国税専門官と税理士は、税務に関する専門家ですが、職務内容や資格などが異なります。
国税専門官は、国税庁に所属する国家公務員であり、税務調査や納税指導などの業務を行います。国税専門官は、国税専門官採用試験に合格した者がなることができます。
一方、税理士は、税務に関する専門的なアドバイスやサポートを提供する民間の専門家です。税理士は、国家資格である税理士試験に合格し、日本税理士会に登録された者がなることができます。
国税専門官と税理士は、税務に関する専門知識を持っていますが、職務や資格が異なるため、担当する業務や役割が異なります。税務に関する問題やトラブルが発生した場合には、国税専門官と税理士が連携し、適切な対応を行うことが期待されています。
なお、国税専門官は、勤続年数に応じて、一部の科目免除を受けて税理士に転身することができます。
国税専門官から税理士になる際の3つのメリット
国税専門官が税理士に転身しようかという場合、3つの大きなメリットが考えられます。
メリット<1>:国税専門官として勤務すると、勤務年数に応じて税理士試験の免除が受けられます。
10年以上国税専門官として勤務すると、税法3科目の試験が免除され、23年間勤務した場合は、全試験科目が免除されます。
メリット<2>:国税専門官が税理士になった場合、当然ながら税務署内に多くの人脈を持っています。クライアントの目から見ると、税務署内に人脈がある税理士は信頼ができて頼もしく映ります。そのため、顧客がつきやすいというメリットがあります。
メリット<3>:国税専門官は公務員の中でも高給の部類に属します。そのため、国税専門官として長く働いたのちに税理士に転身する際、退職金の額もそれなりのものになります。税理士として独立する際にこの退職金をあてれば、別途資金を用意する必要がありません。さらに、もしも国税専門官を定年退職してから税理士になる場合には、退職金+年金となり、税理士として独立した場合に余裕を持って働けるというメリットがあります。
このように、国税専門官から税理士に、という流れは、全くの畑違いの仕事ではなく今までの仕事をそのまま生かせますので、ある意味、理想的なキャリアパスと言えます。
国税専門官から税理士になる際の3つのデメリット
国税専門官から税理士に転身する場合、デメリットとして考えられるのは以下のような点です。
- 税理士として独立する場合、開業資金や事務所運営の費用がかかります。
- 税理士事務所の職員として勤める場合、国税専門官時代と比べて給与や福利厚生が低くなる可能性があります。
- 税理士は納税者の立場に立って相談に応じる必要がありますが、国税専門官の癖が抜けないと信頼関係を築きにくいこともあります。
国税専門官から税理士への転身を検討される際は、これらの点にご留意ください。
国税専門官と税理士を年収で比較
元公務員の方のブログには、国税専門官の年収に関して、下記の情報がありました。
- 20代の平均年収が約450万円。
- 30代の平均年収が約600万円。
- 40代の平均年収が約800万円。
- 50代の平均年収が約950万円。
大学を卒業して10年してから税理士になったとすると、30代なので600万円前後、税理士試験の全科目が免除となる23年後であれば、40代なので800万円前後、定年退職してからなら900万~1000万のあいだ、といったところでしょうか。
いっぽう、税理士の年収は、勤務先や開業の有無、経験年数などによって大きく異なります。以下は、あくまでも平均値です。
(平均年収)
- 20~24歳:約364万円
- 25~29歳:約506万円
- 30~34歳:約913万円
- 35~39歳:約1,009万円
- 40~44歳:約1,158万円
- 45~49歳:約1,107万円
- 50~54歳:約813万円
- 55~59歳:約755万円
- 60~64歳:約416万円
- 65~69歳:約681万円
(参考:資格の大原)
上記年収は資格の大原さんに掲載されていた数字ですが、他のサイトを見ると税理士の年収にはかなり大きな振れ幅があって、本当のところはよくわかりません。
要するに、全国の税理士さんたちは自らの年収をディスクローズしていらっしゃらないのではないか、と思います。他人のお金の世話は焼くのに・・・笑。
ご覧いただきありがとうございました。
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