あいおいニッセイの自動車保険でドライブレコーダー特約(ドラレコ特約)が付いた保険は3種類あります。
- 「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」
- 「タフ・見守るクルマの保険(スマホ型)」
- 「タフ・見守るクルマの保険プラス」
の3つです。
この3つの中でベースとなるのは「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」になります。
したがって、このページでは「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」について詳細に解説し、その上で、他の2つのタイプについてもご案内していきたいと思います。
いずれにしましても、あいおいニッセイはテレマティクス保険の分野では日本の保険会社の中で最先端を走っている会社です。
ドライブレコーダーを活用したテレマティクス保険でも一歩抜きん出ている会社です。
(※)「テレマティクス」とは、テレコミュニケーションとインフォマティクスを組み合わせた造語です。ドライブレコーダー・カーナビゲーション・GPS・加速度センサーなどと移動体通信システムを利用して、さまざまな情報やサービスを提供する仕組みで、あいおいニッセイがトップランナーです。
- まず、ネーミングについて
- 「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」:早わかり
- 専用ドライブレコーダーの仕様
- ドライブレコーダーの映像が迅速な事故解決に役立った事例
- 専用ドライブレコーダーの映像録画機能について
- 記録された映像の確認方法
- 申込み後2週間ほど経つと宅配便で送られてくる
- ドライブレコーダーは「貸与」「貸し出し」「レンタル」です
- 標準のドライブレコーダーは前1カメラ⇒⇒希望者はリアカメラを後付け可能
- 音声録音機能付です:ON/OFFも可能
- ドライブレコーダーが取付不可のクルマとは?
- エンジン停止中は作動しない
- 録画可能時間について
- 契約車両以外に取付することは可能?
- ドライブレコーダーが故障・破損・紛失したらどうなる?
- アクセサリーソケットにドライブレコーダー以外の複数の機器をとりつけてもいい?
- 車を乗り換えたらドライブレコーダーはどうすればいい?
- 返却:解約したら返却する必要があります
- 返却期限と違約金について
- 4つの機能:その1:事故緊急自動通報サービス
- 4つの機能:その2:安全運転支援アラート
- 4つの機能:その3:運転診断レポート
- 4つの機能:その4:見守りサービス
- 「タフ・見守るクルマの保険(スマホ型)」を解説
- 「タフ・見守るクルマの保険プラス」を解説
まず、ネーミングについて
たとえば損保ジャパンの場合、わたしたち一般の個人が加入する自動車保険の愛称は「THE クルマの保険」と言います。
これにドライブレコーダー特約(ドラレコ特約)を付けたとしても、「THE クルマの保険」というネーミングは変わりません。
ところが、あいおいニッセイの場合は、普通の自動車保険の愛称は「タフ・クルマの保険」と言うのですが、これにドライブレコーダー特約を付けると、そのとたんにクルッと愛称が変わって「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」になります。
なんだか化かされたような気持ちになりますが、実態は、損保ジャパンなどと同じように、通常の自動車保険にドライブレコーダー特約(ドラレコ特約)が追加されただけです。
実際、ドライブレコーダーに関するサービス内容以外の対人賠償・対物賠償・人身傷害・車両保険・ノンフリート等級・各種特約や割引などなど、すべて「タフ・クルマの保険」と同一です。
あいおいニッセイとしては、テレマティクス分野に力を入れているので、その心意気をネーミングに込めているのだと思います。
しかし、です。
下記の画像の右端の赤丸をご覧ください。
「月々850円」とあります。
たとえば、現在ソニー損保の自動車保険に加入している人が、ドライブレコーダー特約を付けたいと思ったけれど、ソニー損保は扱っていないので、他社のホームページを覗いたら、あいおいニッセイで上記のページを見つけたとします。
この人は勘違いするのではないでしょうか?
つまり、ソニー損保の自動車保険には今まで通り加入しつつ、ドライブレコーダー部分だけあいおいニッセイに月々850円で加入できる、という勘違いです。
でも、この850円というのはドライブレコーダー特約部分の保険料で、実際にはベースとなる「タフ・クルマの保険」の保険料が別途必要になります。
と言うか、この人がどうしてもドライブレコーダー特約を付けたければ、ソニー損保の自動車保険をやめて、丸ごとあいおいニッセイに乗り換えなければなりません。
わたしがネーミングについてわざわざ取り上げたのは、こうした勘違いを起こしやすいネーミングだからです。
みなさんはどうかわかりませんが、この手の勘違いで時間を浪費してしまう人って、実際にはとても多いのですね。
いずれにしても、このページで解説しているのは、あいおいニッセイの「タフ・クルマの保険」にドライブレコーダー特約(ドラレコ特約)を追加した自動車保険についてです。
「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」:早わかり
「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」:早わかり |
(※)2019年10月現在、自動車保険のドライブレコーダー特約(ドラレコ特約)を採用している保険会社は4社です。大手代理店型のあいおいニッセイ・三井住友海上・損保ジャパン・東京海上日動の4社です。各社は具体的な数字を公表していないようですが、ドライブレコーダー特約を付けた契約者と付けていない契約者では事故率に違いがあり、明らかにドライブレコーダー特約付きの方が事故率は低いようです。 (※)あいおいニッセイと三井住友海上はMS&ADインシュアランスグループに属するグループ企業です。グループ企業ですが、保険商品は当然各自異なる内容の商品を販売しています。しかし、ドライブレコーダー特約に関しては、契約者に貸与する専用ドライブレコーダーも、サービス内容も、追加でリアカメラを付けられる点も、すべて同一内容です。ただし、ここからが異なるのですが、あいおいニッセイでは2020年1月からドライブレコーダーで得られたデータを元にドライバーの運転操作に3段階の点数を付け、成績のいい順に保険料が割引される「タフ・見守るクルマの保険プラス」を販売します(最大8%割引)。これはあいおいニッセイだけの取り組みです。 |
専用ドライブレコーダーの仕様
あいおいニッセイのドライブレコーダー付き自動車保険・「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」で貸与されるドライブレコーダーの仕様は以下のとおりです。
なお、ドライブレコーダーはJVCケンウッドの市販モデルであるDRV-830をベースに通信機能等を追加したスペシャルモデルとなっています。
貸与されるドライブレコーダー(前1カメラ)の仕様 | |
外形寸法 | 横幅100×高さ62×奥行き41mm |
本体質量(重さ) | 約170g(microSDカード含む。ブラケット、ケーブル含まず) |
電源電圧 | 5V |
消費電流(最大) | 1700mA(2100 mA) |
G センサー | 内蔵(- 8.0G ~ 8.0G) |
測位衛星アンテナ | 内臓(GPS対応、GLONASS(グロナス)対応、みちびき対応) |
記録メディア | microSDXC/SDHC カード※付属は8GB 4GB ~128GB 対応、Class10推奨 |
画面サイズ | 3.0 型 フルカラーTFT 液晶 |
撮像素子 | 1/3 型カラーCMOS |
有効画素数 | 約200万pixel(約200万画素のフルハイビジョン映像) |
最大記録画角 | 水平:約 123 度× 垂直:約 64 度 |
レンズ | 広角、F 値:2.0※標準は前方1カメラ。リアカメラはオプションで追加可能 |
フレームレート | 27fps(1秒間に27コマなので画像は精細。LED信号機の映像が乱れません) |
記録解像度 | 1920 × 1080 |
録画・録音フォーマット(動画) | MP4(映像:H.264 音声:AAC)※音声on/off設定可 |
録画フォーマット(静止画) | JPEG 準拠(最大:1920 × 1080) |
HDR | ON 固定(白とびや黒つぶれが発生しにくい) |
ドライブレコーダーの映像が迅速な事故解決に役立った事例
あいおいニッセイのドライブレコーダー付き自動車保険・「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」で、ドライブレコーダーの映像が実際の事故解決に役立った事例のうちの代表例をご紹介します。
(ケース1)十字路交差点内の車両同士の接触事故において、相手方は一時停止線で停止したと主張したものの、ドライブレコーダーの録画映像により、相手車両が一時停止をせずに十字路交差点に進入していることが確認され、早期解決となった。
(ケース2)車両同士の交差点事故において、契約者側、相手側ともに青信号主張となったケースで、ドライブレコーダーの録画映像により、契約者側の青信号が確認され、早期解決となった。
(ケース3)単独事故において、雪が降る早朝の山中で周囲に人がいない状況であったものの、ドライブレコーダーの通信機能を通じて、契約者の安否確認を実施し、迅速な初期対応とレッカー手配を行うことができた。
(※)事故の相手との示談交渉にドライブレコーダーの映像を利用するかどうかは状況によって判断することになります。映像記録をどう扱うかはあいおいニッセイの事故担当者とよく話し合って判断してください。
専用ドライブレコーダーの映像録画機能について
ドライブレコーダーの基本中の基本である映像録画機能についてご紹介します。
<1>走行映像の「常時録画」 |
・専用ドライブレコーダーが起動中は、画面操作中を除き、常に映像を録画します。 ・この録画ファイルは、1分単位に分割されて次々にマイクロSDカードに保存されていき、マイクロSDカードの容量がいっぱいになると、古い録画ファイルから順番に消去・上書きされていきます。 |
<2>衝撃検知時の「イベント記録」 |
・専用ドライブレコーダーが一定の衝撃(自力走行が困難と思える程度の衝撃)を検知した場合は、衝撃検知前10秒間と検知後5秒間の合計15秒間の映像を、常時録画の映像とは別に「イベント記録」として保存します。 |
<3>録画した映像を事故対応に使う |
・「イベント記録」として保存された事故時の映像は、事故緊急自動通報サービスであいおいニッセイに自動送信され、その後の事故処理に役立てられます。 ・まったく衝撃を伴わない事故であっても、常時録画された映像を送信することができます。 ・こうして受信した事故の映像により、あいおいニッセイでは事故状況を的確に把握できるほか、相手の方と事故状況の認識が異なる場合等では、事故時の映像が客観的な資料となり、事故の早期解決につながります。 |
記録された映像の確認方法
専用ドライブレコーダーが録画した映像はマイクロSDカードに保存されるため、専用ドライブレコーダー本体で確認ができるほか、マイクロSDカードをパソコン等で読み取ることでも確認ができます。
申込み後2週間ほど経つと宅配便で送られてくる
あいおいニッセイのドライブレコーダー付き自動車保険を契約した場合、申込みから2週間ほどでドライブレコーダー一式が宅配便で送られてきます。
一式の中に取り付けガイドがあるのでこれを参照して自分で取り付けます。
申込みからドライブレコーダー送付までに2週間ほどかかるので、契約は余裕を持って行ってください。
たとえば保険始期日の1ヶ月前に契約を完了すれば、ドライブレコーダー一式は保険始期日前に到着します。
すぐにクルマに取り付けすれば、通信機能以外の通常のドライブレコーダーの機能(映像保存など)はすぐに使えます。
保険始期日直前に契約が完了した場合は、ドライブレコーダーは保険が開始してから送られてくることになるのでちょっとソンです。
やはり早めに契約完了しておくべきです。
いずれにしても、取り付け方法に関してはあいおいニッセイのホームページに動画も用意されています。
自分で取り付けできない場合は、あいおいニッセイの代理店などに連絡すれば、取り付けサービスの人が来て取り付けしてくれます(有償)。
なお、すでに市販のドライブレコーダーを車に付けている人もいるかもしれませんが、そのドライブレコーダーは取り外す必要があります。
専用ドライブレコーダーは通信機能により様々なサービスを提供しているので、専用のドライブレコーダーでなければサービスが受けられないからです。
(※)ただし、あいおいニッセイでは「タフ・見守るクルマの保険(スマホ型)」という商品も用意しています。この商品は、「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」の一部機能が省略されていますが、専用車載器・スマートフォンを使うことでドラレコ型とほぼ同等のサービスを提供しています。省略される一部機能とは、事故時に事故前後15秒間の映像を自動送信する機能と車線逸脱アラート機能、前車との車間距離が詰まった場合のアラート機能です。せっかくドラレコが付いてるのだから、それはそれで生かして、その他のアラート機能や運転レポートなどのサービスを受けたい人に向けた商品です(特約部分の保険料は月額300円・年額3,480円)。
ドライブレコーダーは「貸与」「貸し出し」「レンタル」です
あいおいニッセイのドライブレコーダー付き自動車保険・「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」を申し込むと宅配便でドライブレコーダー一式が送られてきます。
このドライブレコーダーは貸与品という扱いになります。
貸し出し、レンタルです。
何年ドライブレコーダー特約を継続したとしても、契約者のものにはなりません。
保険を解約したらあいおいニッセイに返却しなければなりません。
標準のドライブレコーダーは前1カメラ⇒⇒希望者はリアカメラを後付け可能
あいおいニッセイのドライブレコーダー付き自動車保険・「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」を申し込むとドライブレコーダー一式が送られてきます。
送られてくるのは、いわゆる「前1カメラ」と呼ばれるドライブレコーダーであり、車の前方のみを撮影記録するカメラです。
しかし、このところの「あおり運転」への関心の高まりを受けて、あいおいニッセイでは、後方も撮影できるカメラ(リアカメラ)を追加できるサービスを始めました。
リアカメラも付けたい人は、自費で購入し、自分で車のリアウインドウなどにリアカメラを取り付けてください。
これにより、車の前後の映像を記録することが可能になります。
いずれにしても、ドライブレコーダー付き自動車保険・「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」で貸与されるのは、これまで通り前1カメラのみです。
特約部分の保険料もこれまで通り月額850円(年払い9,700円)です。
リアカメラは、あくまでも自己責任で追加設置することになります。
(※)あおり運転対策としてドライブレコーダーを活用するのであれば、前後に1台ずつのカメラでもいいのですが、360度カメラの方が「証拠映像」を記録するにはより有効だと思います。
360度カメラというのは、前1カメラに超広角の室内カメラを追加したものです。
超広角の室内カメラは、室内を撮影するだけでなく、ウインドー越しに車の横方向、後ろ側を丸ごと撮影してしまうものです。
2019年の夏に日本列島を震撼させた常磐自動車道におけるあおり運転殴打事件(宮〇文〇容疑者とガラケー女)でわたしたちが何度も目にした映像は、被害者が「前1カメラ+超広角室内カメラ(=360度カメラ)」を取り付けていたからこそ、それが「証拠映像」となって逮捕・立件にまで至ったのでした。
あいおいニッセイのドライブレコーダー特約で、リアカメラの代わりに超広角室内カメラを取り付けることが可能かどうかは不明です。
もし可能なら、超広角室内カメラの方がより有効だと思います。
ただし、リアカメラの追加であっても、ほとんどのケースで事故・あおり運転共に証拠として有効性の高い画像が記録できるはずですから、大きな問題はないと思います。
あくまでも、(現時点での)理想を言えば、という話です。
音声録音機能付です:ON/OFFも可能
あいおいニッセイから貸与されるドライブレコーダーは、録画機能だけでなく音声録音機能も付いています。
音声録音なんて当たり前じゃないか、と思われるかもしれませんが、たとえば、損保ジャパンのドライブレコーダー特約の機種には音声録音機能はありません。
いずれにしても、事故時の映像だけでなく、衝撃音なども記録されます。
ただし、音声録音機能はOFFにすることも可能です。
車内で交わされる会話の音声が記録されるのが嫌だという場合は、OFFにできます。
ドライブレコーダーが取付不可のクルマとは?
専用ドライブレコーダーはアクセサリーソケット(シガーソケット)から電源供給する必要があります。
最近の車の中にはアクセサリーソケットが最初から付いていないタイプの車もあり、こういう車には取り付けできません。
ただし、オートバックスなどでバッテリーから直に供給する配線工事をすることで電源が確保できる場合もあるようです。
その際の工賃等は契約者負担となります。
エンジン停止中は作動しない
専用ドライブレコーダーはアクセサリーソケット(シガーソケット)から電気の供給を受けているため、駐車中等、エンジンが停止している間は映像を録画できません。
ただし、事故等の衝撃で電気が供給されない場合でも映像を録画できるよう、ドライブレコーダー本体には予備電源を搭載しています(わずかな蓄電容量ですが)。
そのため、エンジン停止後もしばらくは画面が消えません。
また、アクセサリーソケット(シガーソケット)に常時電気が供給されるタイプの車(エンジン停止中も電気が供給されるタイプの車)の場合は、ドライブレコーダーは24時間稼動し続けます。
こういう車の場合は、バッテリー上がりの原因となるため、運転後は電源プラグを抜いてください。
駐車中などに、動きや衝撃があった場合にのみその前後の映像を記録するドライブレコーダーもありますが、あいおいニッセイから貸与されるドライブレコーダーにこの機能はありません。
録画可能時間について
あいおいニッセイのドライブレコーダー付き自動車保険・「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」を申し込むとドライブレコーダー一式が送られてきます。
一式の中にマイクロSDカード(8GB)も付属しています。
この8GBのマイクロSDカードの録画時間は約80分です。
80分が経過すると順次上書きされていきます。
時間が経過するにつれて何度も上書きが繰り返されることになるので、あいおいニッセイでは、2週間に1度カードを初期化するメンテナンスを推奨しています。
なお、自費で購入したカードを使用することも可能で、その場合は125GBまで使用可能です。
125GBの場合は1280分の録画が可能です。
契約車両以外に取付することは可能?
いいえ、ダメです。
必ず契約車両に取り付けてください。
事故緊急自動通報サービスでは、契約車両の登録ナンバー、契約者、証券番号、緊急連絡先などが事前に登録されているので、契約車両以外に取り付けて事故が発生した場合、まったく無関係の車の事故を扱うことになり、混乱するだけでなく、その後の事故対応もなされません。
ドライブレコーダーが故障・破損・紛失したらどうなる?
貸与されているドライブレコーダーが不可抗力により故障・破損・紛失した場合は、あいおいニッセイが新しいドライブレコーダーを再度貸与してくれます。
しかし、故障・破損・紛失などが契約者の責に起因するとあいおいニッセイが判断した場合は違約金が請求される可能性もあります(25,000円)。
アクセサリーソケットにドライブレコーダー以外の複数の機器をとりつけてもいい?
あいおいニッセイのドライブレコーダー付き自動車保険・「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」で貸与されるドライブレコーダーは、アクセサリーソケット(シガーソケット)から電源を取りますが、1つのソケットから複数の機器に電源供給した場合は、それぞれの機器に不具合が生ずる可能性があります。
できるだけドライブレコーダー専用で使用することが望ましいと思います。
車を乗り換えたらドライブレコーダーはどうすればいい?
契約の車を他の車に入れ替える場合、まずは代理店にご相談ください。
「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」を継続する場合は、返却の必要はありません。
前の車のドライブレコーダーを引き続き使用します。
その場合は、新しい車に取り付けるための付属品(両面テープ・クリップ等)が必要になるので、「タフ・見守るクルマの保険」専用サポートデスクまで連絡してください。
返却:解約したら返却する必要があります
あいおいニッセイのドライブレコーダー付き自動車保険・「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」を申し込むとドライブレコーダー一式が送られてきます。
このドライブレコーダーは保険を解約した場合はあいおいニッセイに返却する必要があります。
解約日から数日したらあいおいニッセイから返却ボックス(段ボール箱)が送られてきます。
これに車から取り外したドライブレコーダー一式を入れて返却します。
返却するのは、専用ドライブレコーダー本体・取付けブラケット・電源ケーブルの3点です。
返却期限と違約金について
解約した場合は返却用ボックスが送られてきますが、返却用ボックスが自宅に届いてから1か月を目安に返却する必要があります。
1か月以上が経過しても返却されない場合は、違約金として25,000円が請求される場合があります。
4つの機能:その1:事故緊急自動通報サービス
これは専用ドライブレコーダーのメインとなる機能です。
コールセンターへの「自動通報」(自力走行が困難と思われる程度の衝撃)
専用ドライブレコーダーが検知した衝撃の程度が一定以上の衝撃(自力走行が困難と思われる程度の衝撃)の場合は、自動的にコールセンターに事故発生が通知されます。しばらくすると、専任オペレーターからドライブレコーダーに安否確認コールが入ります(「事故の状況は?救急車の手配が必要ですか?」)。ここで、事故直後の初期対応のアドバイスを受けたり、レッカー牽引や搬送が必要な場合はその手配、救急車の出動依頼、あらかじめ登録してある家族などへの連絡等をしてもらえます。
また、ドライブレコーダーが一定以上の衝撃(自力走行が困難と思われる程度の衝撃)を検知した場合は、自動的に事故時の映像(事故前後15秒間)があいおいニッセイに送信されます(ドライバーは何の操作をしなくても自動的に送信される)。この映像により、あいおいニッセイは事故状況を把握できますし、またその後の相手との示談交渉などに役立てられます。
これはあいおいニッセイの「売り」の1つですが、夜間や休日に事故が発生した場合、事故の受付等はすべての保険会社が365日24時間対応していますが、示談交渉や相手とのやり取り等は、夜間の場合は翌日の営業時間開始後、休日の場合は休日明けの営業まで、保留にされることが普通です。しかしあいおいニッセイのI’m ZIDANでは、事故の過失割合に関する相手とのやり取りも、事故の被害者からの問い合わせ等にも、その日のうちに対応します。すべての事故のうち夜間・休日の事故は60%を占めているので、これはかなりありがたい体制だと思います。
4つの機能:その2:安全運転支援アラート
事故につながる恐れがある運行状況や運転動作を専用ドライブレコーダーが検知した場合、ドライバーにお知らせし、安全運転をサポートします。ドライブレコーダーに装備されているGPSや加速度センサー等の働きを利用したサービスです。
前方衝突アラート
走行中に、前方車両と衝突の恐れがあると判断した場合にお知らせします。
「前方衝突の危険があります。ご注意ください」
車線逸脱アラート
走行中に車線を逸脱したと判断した場合にお知らせします。
「車線のはみ出しにご注意ください」
高速道路逆走注意アラート
注意地点は、あいおいニッセイが指定した全国の高速道路にある108箇所のインターチェンジ、サービスエリア等の付近が対象になります。
この108箇所は実際に逆送が発生した場所です。
逆走の可能性を検知した場合にお知らせします。
「逆走していませんか?進行方向を確認してください」
指定区域外走行アラート
あらかじめドライバーが設定した指定区域(自宅から半径20km以内など)の外を走行している場合にお知らせします。
「指定区域外に出ました」
この機能は、たとえば高齢の親の運転を心配する子などには安心の機能だと思います。
その他の安全運転支援アラート
以下のアラートは個々にON/OFFできます。
アラートの種類 | 判定条件 |
急加速・急減速 | 急加速・急減速を5回検知した場合にお知らせします。 |
ハンドル操作 | 急なハンドル操作を5回検知した場合にお知らせします。 |
ふらつき | 運転中のふらつきを5回検知した場合にお知らせします。 |
走行時間 | 走行時間が2時間を経過した場合にお知らせします。その後も走行が継続された場合は、30分ごとにお知らせします。 |
事故多発地点接近 | 事故多発地点に接近した場合にお知らせします。 |
交通標識地点走行 | 運転速度を規制するゾーン30(30km速度制限)の適用区域等に接近した場合にお知らせします。 |
一時停止 | 一時停止地点で停止しなかった回数が5回検知された場合にお知らせします。 |
気象情報 | 気象警報等(記録的短時間大雨情報など)が発表された地域に接近した場合にお知らせします。 |
動物注意 | 鹿・いのしし等の動物や希少動物が生息する地域に接近した場合にお知らせします。 |
上記アラートは、初期設定ではすべての通知が有効(ON)に設定されています。これらすべて、あるいは個々に、ON/OFFの設定ができます。
何かある度にいちいちアラートされるのも何かとわずらわしいと思われるかもしれません。
しかし判定条件をご覧になればおわかりのように、たとえば、急ハンドルやふらつきなどは5回検知された場合にアラートする設定なので、ちょっと操作が荒っぽいからといってすぐさま警告されるわけではありません。
実際のところ、かなり役に立つアラートだと思いますし、事故率は確実に低下するはずです。
4つの機能:その3:運転診断レポート
前のアラートの項目でご案内したように、専用ドライブレコーダーはGPSや加速度センサーなどを利用して様々な運転操作をチェックする機能を備えています。
運転診断レポートはこの機能を利用したサービスです。
専用ドライブレコーダーが取得した走行データを分析し、運転診断レポートとして提供します。
運転診断レポートには、一回の運転ごとの「運転レポート」と、月間の運転を総合的に分析した「月間運転レポート」、見守り者と共有する「見守りレポート」の3種類があります。
(※)「見守り者」はあらかじめ設定しておきます。たとえば離れた場所で生活する高齢の親の運転を心配する子供などです。あるいは、親が免許取りたての子供の「見守り者」となって、定期的に子供の運転状況を文字通り「見守る」ことができます(子供は嫌がるかもしれませんが・・・)。
運転レポート
運転レポートは、毎回の運転結果をA~Dの4段階で評価しアドバイスを行うほか、走行ルートやアラートの検知地点を確認することができます。
月間運転レポート
月間運転レポートは、毎月の運転結果を100点満点で評価し、道路種別(高速道路・一般道など)の運転結果や過去の運転結果の推移等を確認することができます。
見守りレポート
あらかじめ登録した見守り者(指定連絡者)が確認できるレポートです。
見守りレポートの内容は、月間運転レポートと同じです。
4つの機能:その4:見守りサービス
前の項目の「見守りレポート」に加えて、より詳細な運転状況をドライバー自身と見守り者が共有できるサービスです。
たとえば、離れた場所に暮らす高齢の親の運転が心配な子が見守り者となり、親の運転状況をメールで確認できます。
高速を逆走したことがないか、一時停止違反を何度しているか、指定区域外を走行したか、急ブレーキをしょっちゅう踏んでいるか、などをメールで確認できます。
また、離れて暮らす高齢の親が事故で事故緊急自動通報サービスが使われた場合は、コールセンターから見守り者である子のところへ、事故日時・ケガの有無・救急搬送の有無などが伝えられます。
「タフ・見守るクルマの保険(スマホ型)」を解説
クルマにドライブレコーダーを設置していない人は、このページでここまでご案内してきた「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」にご加入ください。
すでに市販のドライブレコーダーを車に取り付けてある人は、2台のドライブレコーダーは必要ないので、この項目でご案内する「タフ・見守るクルマの保険(スマホ型)」にご加入ください。
「タフ・見守るクルマの保険(スマホ型)」の特約部分の保険料は、月額300円・年額3,480円です。
加入すると宅配便で専用車載器が送られてきます。
これを自分で車に取り付けます。
電源はアクセサリーソケット(シガーソケット)から取ります。
またスマートフォンが必ず必要になります。
スマホに専用アプリをインストールし、メールアドレス・パスワード等の登録をします。
スマートフォンのBluetoothおよびGPSをONにしておく必要があります。
これで準備完了。
以後のサービス内容は、基本的に「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」と同様です。
事故緊急自動通報サービス、安全運転支援アラート、運転診断レポート、見守りサービスなどのサービス内容はまったく同一です。
ただし、ドライブレコーダーが記録した事故映像の管理は契約者自身が行います。
ドラレコ型では、事故緊急自動通報サービスの際に事故時の映像が自動的にあいおいニッセイに送信されますが、スマホ型の場合、ドライブレコーダーは市販品なので、そうした自動通報機能はなく、必要な場合はメモリーカードをあいおいニッセイの事故担当者に郵送なり手渡しするなりする必要があります。
それと、車線逸脱アラートと車間距離が詰まった場合のアラートはドライブレコーダーのカメラを使用する機能なので、この2つのアラートはスマホ型にはありません。
しかし、これら以外の機能はドラレコ型とスマホ型は同一内容です。
「タフ・見守るクルマの保険プラス」を解説
「タフ・見守るクルマの保険プラス」は、このページでご案内している「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」の進化版です。
「タフ・見守るクルマの保険プラス」は2020年1月保険始期契約からスタートしますが、現行商品である「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」と併売されます。
そこで、「タフ・見守るクルマの保険プラス」の内容ですが、ドラレコ型の解説でご案内したように、専用ドライブレコーダーに装備されているGPSや加速度センサーはドライバーの運転操作を様々な側面から常時データ化してます。
このデータを元にドライバーの運転特性を点数化し、これを3段階に分けます。
評価する運転特性の項目で、公表されているのは「速度超過」「急アクセル」「急ブレーキ」の3つです。
「80点以上(8%割引)」「60~79点(4%割引)」「59点以下(割引なし)」の3段階で評価し、翌年度の保険料から割引します。
この割引は、ノンフリート等級制度や免許証の色などの従来の料率制度による割引に加えて受けることができる割引です。
また、この割引を受けるには、継続契約も「タフ・見守るクルマの保険プラス」に加入することが条件です。
なお、加入時は「60~79 点(4%割引)」と同水準の保険料が適用されます。
繰り返しますが、「タフ・見守るクルマの保険プラス」は2020年1月保険始期契約からスタートしますが、現行商品である「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」と併売されます。
ですから、たとえば2020年1月に新規で加入する場合、現行の「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」にするか、割引が適用される「タフ・見守るクルマの保険プラス」にするか、選択できます。
保険料は、他の条件がまったく同一であった場合、「タフ・見守るクルマの保険プラス」の方が少しだけ安くなるようです(加入時は「60~79 点(4%割引)」と同水準の保険料)。
成績がよければ、翌年度は8%割引でさらに安くなる可能性があります。
もし成績が悪かったら、「59点以下(割引なし)」ということもあり得ますが、少なくとも割増になることはありません。
安全運転に自信のある方は「タフ・見守るクルマの保険プラス」を選ぶのもいいのではないでしょうか。
ただし、運転特性の評価で「80点以上(8%割引)」となったとしても、実際に8%の割引が適用されるのはその翌年の保険料からです。
(※)ノンフリート(9台以下)の自動車保険のドライブレコーダー特約で割引制度があるのはあいおいニッセイの「タフ・見守るクルマの保険プラス」だけです。フリート契約(10台以上)では、損保ジャパンの「スマイリングロード」で5%割引、東京海上日動の「ドライブエージェント」で5%割引、三井住友海上の「スマNavi」で最大6%割引が適用されます。
個別に解説:4社のドライブレコーダー付き自動車保険 | |
東京海上日動 ドライブエージェントパーソナル | 詳細内容はこちらのページ |
損保ジャパン DRIVING! | 詳細内容はこちらのページ |
三井住友海上 GK・見守るクルマの保険(ドラレコ型) | 詳細内容はこちらのページ |
あいおいニッセイ タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型) | 詳細内容はこちらのページ |
- まず、ネーミングについて
- 「タフ・見守るクルマの保険(ドラレコ型)」:早わかり
- 専用ドライブレコーダーの仕様
- ドライブレコーダーの映像が迅速な事故解決に役立った事例
- 専用ドライブレコーダーの映像録画機能について
- 記録された映像の確認方法
- 申込み後2週間ほど経つと宅配便で送られてくる
- ドライブレコーダーは「貸与」「貸し出し」「レンタル」です
- 標準のドライブレコーダーは前1カメラ⇒⇒希望者はリアカメラを後付け可能
- 音声録音機能付です:ON/OFFも可能
- ドライブレコーダーが取付不可のクルマとは?
- エンジン停止中は作動しない
- 録画可能時間について
- 契約車両以外に取付することは可能?
- ドライブレコーダーが故障・破損・紛失したらどうなる?
- アクセサリーソケットにドライブレコーダー以外の複数の機器をとりつけてもいい?
- 車を乗り換えたらドライブレコーダーはどうすればいい?
- 返却:解約したら返却する必要があります
- 返却期限と違約金について
- 4つの機能:その1:事故緊急自動通報サービス
- 4つの機能:その2:安全運転支援アラート
- 4つの機能:その3:運転診断レポート
- 4つの機能:その4:見守りサービス
- 「タフ・見守るクルマの保険(スマホ型)」を解説
- 「タフ・見守るクルマの保険プラス」を解説
ご覧いただきありがとうございました。