【記事丸わかり】
⇒⇒{販売店勤務が伝える}車両保険はいりません! |
新車を購入したときは迷わず車両保険をつけていた人も、車が古くなっていくにつれ、いつまで保険料を払い続けるべきか迷いが出てくるのではないでしょうか。
あるいは5年落ちや10年落ちの中古車を購入した方も、車両保険をつけるべきかどうか頭を悩ませると思います。
これは正しい答えが存在しない問題で、あくまでも保険料の負担感をどうとらえるか、という話に行き着く話ではないかと思います。
とはいえ、みなさんが車両保険を付けるか付けないか決断する際の「よりどころ」あるいは「判断材料」となるものをご提供できればと考えています。
しばらくお付き合いいただければ幸いです。
「保険」は計算で結論は出せない
車両保険を付けたほうがトクか付けないでいたほうがトクか、それは保険期間が終了した時点で振り返った際に初めて結論が出ることです。
車両保険を付けた人が、事故で多額の保険金を支払ってもらっていれば、「付けておいてトクだったな」という結論になりますし、無事故で保険料をかけ捨てたことになった場合は「ちょっとソンしたかな」ということになります。
このように、不確定な事柄に対してお金を支払うのが保険商品なので、契約する段階で、車両保険を付けるのがソンかトクかは、判断のしようがないと思います。
ただし、ソンかトクかは判断できないけれど、イザというときに補償されるはずの額と支払う保険料とを天秤にかけて、「ちょっと高いかな」とか「このくらいなら何とか」といった保険料の負担感に関しては確実に判断できるはずです。
その保険料の負担感を判断するには、具体的な保険料の額が目の前に差し出される必要があります。
次の項目がその答えです。
3タイプの見積もりを出してもらう
そういうわけで、あなたが車両保険を付けるか付けないか迷ったら、代理店さんや通販社の電話オペレーターに3タイプの見積もりを作成してもらってください。
次のようなものです。
自動車保険御見積書 | ||
基本補償 | エコノミー+A付 | 一般条件付 |
年間保険料:100,000円 | 年間保険料:157,000円 | 年間保険料:229,000円 |
ここでは見積もりの条件や補償内容は省略していますが、こういった3タイプを横並びにした見積もりを出してもらってください。
車両保険をつけない「基本補償」と、「基本補償」に「エコノミー+A」の車両保険を付けたもの、「基本補償」に「一般条件」の車両保険を付けたもの、この3タイプです。
このように数字が目の前にあれば、5年落ちの車であれ、10年落ちの車であれ、いざというときの補償額と保険料とを天秤にかけることができると思います。
「これだけ払うのなら、もうそろそろ車両保険は外してもいいかな」
「エコノミーの保険料なら、もう少しかけ続けようか」
といった風に、おのずと結論が導かれるはずです。
「保険料の負担感」などと言うと、ちょっと漠然とした話をしているように聞こえるかもしれませんが、実はそんなことはなくて、こういうときのわたしたちの脳は、誰に頼まれなくてもいろんな要素を高速度で計算しているのが普通です。
なかでも、10人いたら10人がすべて必ず考えることは、もし車両保険に入らずに事故を起こした場合、後で後悔しないかどうか、この点だけは間違いなくシミュレーションすると思います。
その上で下した結論であれば、まず間違いのない判断であるはずです。
実際のところ「保険料の負担感」で判断するのは、きわめて合理的な行動だと思います。
なお、上の赤い数字は適当な数字ではありません。
年齢条件・車種・等級などさまざまな条件で算出した数多くの保険料の平均を取った数字です。
基本補償に対して、エコノミー+Aを付けると157%増し、一般車両を付けると229%増しになります。
基本補償 | エコノミー+A付 | 一般条件付 |
×1.0 | ×1.57 | ×2.29 |
ですから、車両保険が付いていない保険料を1.0とすると、それに1.57を掛けるとエコノミー+Aをつけた保険料になります。
2.29を掛けると一般条件をつけた保険料になります。
もう少し具体的に、たとえば車両保険なしの保険料が30,200円だとします。
すると、こうなります。
車両ナシの保険料 | エコノミー+Aをつけた保険料 | 一般条件をつけた保険料 |
30,200円 | 47,400円 | 69,200円 |
いかがでしょう?
このように具体的な保険料が目の前にあれば、保険料の負担感が現実感を持って受け止められるはずです。
※言うまでもなく、上の数字はあくまでも平均を取ったものです。年齢条件によっても異なりますし、等級によっても変動します。事故率の高い車か低い車かによっても保険料は異なります。ですから、実際の保険料は、代理店さんや通販会社のオペレーターにきちんと算出してもらってください
「エコノミー+A」or「一般条件」⇒免責金額でも調整
みなさんが車両保険に加入しようと思ったら、「エコノミー+A」と「一般条件」のいずれかに加入することになると思います。
※会社により呼び方が異なっていて、「エコノミー+A」を「車対車・限定危険」と呼ぶ会社もありますし、「一般条件」を「一般型」あるいは「オールリスクタイプ」と呼ぶ会社もあります
では、2つの車両保険の補償内容の違いを見てみましょう。
補償内容 | エコノミー+A | 一般条件 |
車同士の衝突 | 〇 | 〇 |
盗難 | 〇 | 〇 |
台風・竜巻・洪水・高潮 | 〇 | 〇 |
火災・爆発 | 〇 | 〇 |
イタズラ・落書き・窓ガラス破損 | 〇 | 〇 |
飛来中・落下中の他物との衝突 | 〇 | 〇 |
2輪自動車・原付バイクとの衝突 | 〇 | 〇 |
単独の自損事故 | × | 〇 |
当て逃げ | × | 〇 |
※地震・噴火またはこれらによる津波によって生じた損害に対しては、上記いずれのタイプも対象外です。ただし「地震・噴火・津波危険車両全損時一時金特約」(他の名称もあります)を追加することで補償されます
ごらんのように、「エコノミー+A」と「一般条件」の違いは、単独事故と当て逃げです。
ガレージに車を入れる際にこすってしまったり、ガードレールや電柱に衝突してしまった事故は、相手がない単独の事故になり、「一般条件」でしか補償されません。
また、スーパーで買い物して駐車場に戻ったら、車が当て逃げされていた場合も、「一般条件」でしか補償してもらえません。※ただし、自首や通報で当てた相手が判明すれば「エコノミー+A」でも補償されます
一般的に言えることは、運転歴が浅い人は損害の大きな単独事故を起こす確率が高いので、どうせ加入するなら「一般条件」がおすすめです。
ベテランドライバーは、たとえ単独事故を起こしても、小損害にとどまるケースが多く、「エコノミー+A」でもたいていの事故に備えることができると思います。
いずれにしても、最後はお金の問題です。
車両保険を付けるなら、もちろん「一般条件」がベストです。
しかし、保険料の負担感が大きいと感じたら「エコノミー+A」があります。
これでも負担が大きいと感じたら「免責金額」で調整する方法もあります。
免責で調整しても負担が大きいと感じたら、残念ですが、車両保険はあきらめてください。
車両保険に加入する際、たとえば車の補償額を100万で設定したとします。
その際、デフォルトでは免責「0-10」といった設定になっているはずです。
この「0-10」とは、事故を起こした場合、初回は免責0円でお支払いしますが(つまり自己負担0円)、同じ年度の2回目の事故に対しては10万の免責(自己負担10万円)でお支払いします、という意味です。
※「免責」とは、保険会社の側が契約者に対して「責任を免れる」という意味
保険料を安くするためには、「0-10」を「5-10」とか「10-10」に設定します。
こうすることで、自己負担額が発生しますが、その分保険料を抑えることが出来ます。※かなり安くなります
このように免責金額を高めに設定するのは、小額の事故は自腹で対応するので、あくまでも車が大破するような大きな事故に備えたい、といった要望に応える加入方法です。
5年落ち・10年落ちの中古車に車両保険を付ける場合の注意点
引き受け不可になることも
車の車両価値は新規登録から5年を経過するあたりから急激に低下していきます。
保険会社が車両保険を引き受ける際に指標あるいは根拠として使用している自動車保険車両標準価格表(車両価格表・車価表)は、新規登録から7年~8年までの価格しか掲載されていません。
このため、通販型自動車保険のなかには、新規登録から7年目あるいは8年目以降の車は、車両保険の引き受けを拒否する会社もあります。
一方、代理店型の自動車保険では、10年以上経過した車に対しても、車両補償額は少なくなりますが、問題なく車両保険に加入できます。
※自動車保険車両標準価格表に掲載されていない車を引き受ける場合、20万~25万の車両価格で引き受けるのが一般的です
旧車・クラシックカー・思い入れの強い車について
5年落ち、10年落ちどころか、もっともっと年式の古い車を大事に乗り続けている方も一定数いらっしゃいます。
こうした古い車は、たとえフルレストアやカスタマイズで多額のお金を注ぎ込んでいても、いざ車両保険に加入するとなると、20万とか25万といった金額でしか加入できないのが普通です。
※加入できるのは代理店型の自動車保険です。ただし、すべての旧車・クラシックカーが必ず加入できるとは限りませんので、事前にお問い合わせください
しかし、大事に乗ってきた車だからこそ、仮に事故で大きなダメージをこうむっても、何とか修理してまた乗りたいと願うオーナーの方は多いと思います。
まさにこういう方におすすめしたいのが車両全損修理時特約です。
車両保険を付ける際にこの車両全損修理時特約をつけておくと、事故で車が損傷した場合で、修理費が車両価格を上回った場合、50万円を上限に修理費用を支払ってもらえます。
通常、たとえば車両保険に車両価格25万円で加入していたら、事故で車が「全損」(修理費用が車両価格を上回る場合)になったら、車両保険からは25万円しか支払われません。
しかし、車両全損修理時特約をつけておけば、25万+50万円=75万円の修理代までは保険から支払ってもらえます。
もちろん、それを上回る修理代が発生したら、その部分は自腹になりますが、しかし、かなり助かるのは間違いないと思います。
※車両全損修理時特約から支払いを受けるには、車を実際に修理することが条件です
なお、この特約は新規登録から25ヶ月を超えている車であれば付けられますので、当然、5年落ち、10年落ちの車も付けることができます。
旧車・クラシックカーには、仮に加入できたとしても、20万~25万程度の車両保険しか入れないと書きました。
しかし、チャブ保険(CHUBB保険)という保険会社にクラシックカー保険という商品があります。
チャブ保険はスイス資本の損害保険会社で、2016年まではエース保険会社という社名でした。
このクラシックカー保険なら、一定の条件はありますが、旧車・クラシックカーでも車両保険に加入できます。※ホームページを覗いてみましたが、驚くほど保険料が高いということはないです
ただし、車両保険単独の加入ではなく、対人・対物などの基本的な補償とセットで加入することが条件です。
事故だけでなく自然災害に備える意味合いは増大している
車両保険は自動車事故のときだけの保険ではなく、その他さまざまなアクシデントに対して保険金が支払われます。
その代表例が自然災害による車の損害です。
実際のところ、損害保険各社が自然災害の被害にあった車に対して車両保険から支払っている金額は、まさに右肩上がりになっています。
では、車両保険で支払いの対象になる自然災害をもう一度確認してみます。
自然災害 | 車両保険 (エコノミー+A) | 車両保険 (一般条件) |
大雨・洪水 | 支払い対象 | 支払い対象 |
台風 | 支払い対象 | 支払い対象 |
雹 | 支払い対象 | 支払い対象 |
大雪・雪崩 | 支払い対象 | 支払い対象 |
車両保険は、詳細に区分けするといくつかの加入パターンがあるのですが、一般的には2つのタイプに分けられます。
「エコノミー+A」と「一般条件」の2つのタイプです。
代表的なこの2つの加入タイプでしたら、上記自然災害による車の損害は全て支払い対象です。
上記の自然災害をより具体的にご説明すると、こんな内容です。
- 大雨による土砂崩れで車が押し流された
- ゲリラ豪雨の発生で道路が冠水し車が水没した
- 台風によって屋根瓦や看板が飛んできて車が傷ついた
- 木が倒れてきて車の天井がへこんだ
- 河川の氾濫で車が水没した
- 雹が直撃してフロントガラスが割れボンネットや天井に傷がついた
- 大雪でカーポートがつぶれて車が傷ついた
- 屋根に積もった雪が落ちて車がへこんだ
- 雪崩に巻き込まれ車が損傷した
こうした自然災害による車の被害は、日本全国で発生しています。
都市部、郊外、山間地域などを問わず、日本列島の南から北まで、全ての都道府県で発生しています。
こうした自然災害による車の被害は、車のオーナーにしてみれば、まさに無過失の損害です。
自分で起こした事故なら、自分が悪いのですから、ある意味で諦めがつくのですが、自然災害による損害の場合は、精神的なショックは長く尾を引くことが多いです。
また、たとえ激甚災害に指定されるような大災害であっても、車の損害に対しては、基本的に国や自治体からの補償はありません。
唯一の救いは、車両保険から支払いを受けたとしても、翌年の等級は1等級ダウンで済むところでしょう。
通常、車同士の事故で車両保険を使った場合は3等級ダウンですから、この点はちょっと助かります。
いずれにしても、車両保険の補償内容として、いまでは自然災害による損害は重要な柱になっていることをここで強調しておきたいと思います。
みなさんご存知の通り、日本は「災害列島」になりつつあるので、以前は「オマケでついている補償」といった感じでしたが、今では重要な柱です。
「安全運転するから事故は起こさない。だから車両保険は必要ない」という論法は、自然災害には通用しません。
なお、同じ自然災害でも、「地震・噴火またはこれらによる津波」によって生じた車の損害は、車両保険では補償されません。
しかし、「地震・噴火・津波危険車両全損時一時金特約」(会社によって名称は異なる)を付け加えることで、こうした災害にも対応しています。
盗難・落書き・飛び石による損害は珍しくない
自動車の盗難件数は全国で毎年1万件余りあります(2017年は10,213件)。
車を運転していると、AMラジオの番組内で、盗難車情報というのを「毎日」流していて、アナウンサーが「これから読み上げるナンバーは盗難車です。ご協力お願いします」と警察への通報を呼びかけたりしています。
みなさんもお聴きになったことがあるのでは。
つまり、しょっちゅう発生しているのが車両盗難で、しかも、プリウス、ランドクルーザー、ハイエースなどの一部車種だけでなく、あらゆるタイプの車が盗難の対象になっています。
車両保険では、「エコノミー+A」でも「一般条件」でも車両盗難は支払い対象です。
また、ドアパンチ、コインによるボディーへのいたずら書き、塗料の吹きつけや塗りたくりなどは、あまりに頻発しているのでいちいちニュースにはなりません。
ちょっとしたボディの線傷でも、ドアとフェンダーとか、ドアとドア、ドアとトランクなど、複数のパーツにまたがっているケースでは、修理代が10万を超えることは珍しくありません。
「エコノミー+A」や「一般条件」は、こうした被害も支払い対象です。
それから、走行中に前を走るトラックから落ちた石がフロントガラスに当たり、ひび割れが発生したという経験はないでしょうか?
わたしはあります(笑)。
東北自動車道を北上中に被害にあいました。
こうした飛び石・落石被害に対しても、「エコノミー+A」・「一般条件」いずれからも保険金が支払われます。
また、事故による衝突が原因ではなく、単独で走行している際に、エンジンから火が噴出する車両火災というのも、高速道路を走行していると、たまに見かけることがあります。
リコール対象になっている車でなくても、車両火災と言うのは一定の割合で発生しています。
この車両火災に対しても、「エコノミー+A」・「一般条件」いずれからも補償が受けられます。
自動車保険の特約である車両保険というのは、ここまで見てきたように、衝突や接触による車両事故だけが補償の対象ではなく、オーナーとしてはまったくの無過失である自然災害による被害や、盗難・イタズラによる被害なども補償範囲に入っています。
車両保険が「いる」か「いらない」かと問われれば、即座に、いる、と答えます。
車が新しいか古いかはあまり関係ないと思います。
車の修理費用は、車が新しいか古いかは関係なく、同程度の金額が発生します。
あとは、支払う保険料の額をどう感じるか、これが問題です。
ですから、繰り返しになりますが、車両保険が「いる」か「いらない」かは、あれこれ考えるよりも、まずは代理店や電話オペレーターに見積もりを作ってもらい、具体的な金額を前にして判断すればいいのだと思います。
「車両保険ナシ」と「エコノミー+A付」と「一般条件付」の3つの見積もりです。
これら3種類の見積額を前にして、得られる補償と保険料の負担感を天秤にかけ、最終判断をしていただければ、それがあなたにとってベストな自動車保険になると思います。
車両保険が付いていると事故処理がストレスフリーになる
たとえば、あなたが住宅街の十字路で出会いがしらの衝突事故にあったとします。
あなたが直進していたところ、相手が右手から直進してきて、十字路の真ん中で衝突してしまったのです。
道路は互いに同じ幅で、信号機はありません。
図にするとこんな事故です。
この事故を過去の交通裁判の判例に基づいて事故処理するなら、過失割合は次のようになります。
あなたと相手が同じくらいの速度で衝突 | あなた:相手 40:60 |
あなたは減速ナシで相手は減速アリ | あなた:相手 60:40 |
あなたは減速アリで相手は減速ナシ | あなた:相手 20:80 |
この事故であなたの車の修理代が100万円かかりました。
あなたは、自分は手前で減速したけれど、相手は減速していないので、過失割合は20:80になると思っていました。
つまり、100万円の修理代のうち、80万円は相手の対物賠償で支払ってもらえると考えていたのです。
ところが、相手の主張はまったく正反対で、あなたが60で相手が40と主張し、まったく譲る気配がありません。
事故が発生してから1ヶ月たっても話がまとまらず、あなたは仕事にも集中できない日々を過ごすことになりました。
と言うのも、あなたは車両保険に加入していなかったからです。
だから、あなたの主張が通れば、あなたは自分の車の修理代として20万円自腹を切るだけでいいのですが、相手の主張が通ってしまうと、60万円も自腹を切らなければならなくなります。
もう気が気ではありません。
でも、もしあなたが車両保険に入っていたらどうなっていたでしょう?
仮に相手が主張を譲らず、あくまでも60:40で、あなたに60の過失があると言い張り、2ヶ月たってもまだ示談が成立しなかったとしても、あなたは、あんがい気楽な気持ちで日々を送ることができたはずです。
なぜなら、過失割合が最終的にどういう割合になろうと、自分の過失分は車両保険から支払ってもらえるからです。
20万円であっても60万円であっても、自腹は1円も切る必要がありません。
どう転んでも、保険から支払われるのです。
確かに、相手が事実と違う主張を通そうとしたら、気持ちの面で許しがたい思いは残るでしょう。
ただ、たとえそうであっても、経済的な面では、終始一貫して安心した気持ちでいられます。
これこそが車両保険の効用です。
過去に事故の経験があって、この事例のようなトラブルに見舞われたことのある方なら、このたとえ話には大いに納得していただけるのではないでしょうか。
他のみなさんは車両保険に加入していますか?
最後に、車両保険の加入率を見ておきたいと思います。
日本全国の自動車保険に加入している人たちが、どれくらいの割合で車両保険にも加入しているのか、みなさんも大いに興味があるところだと思います。
年式の古い車の加入率は後ほど見るとして、まず全体の加入率から見てみましょう。
※できるだけ最新のデータを収集しましたが、やや古いものもあります。ご了承ください
日本全国の自動車保険加入者のうち車両保険を付けている人の割合 |
43.5パーセント |
参考:損害保険料率算出機構(2016年)
う~ん、これが高い数字か低い数字か、ちょっとよくわからないかもしれません。
つぎに、ネット一括見積もり比較で有名な「保険スクエアbang! 自動車保険」の全利用者に占める車両保険加入率です。
「保険スクエアbang! 自動車保険」の全利用者に占める車両保険加入率 |
56.4パーセント |
参考:「保険スクエアbang! 自動車保険」(2015年)
いきなり数字が上がりました。
およそ13%も加入率が高いです。
やはりネットで自動車保険に加入する人は、ある程度自動車保険のことを勉強してから入ると思うので、地元の代理店さんにおまかせで加入する人より、ちょっと意識が高いのかもしれません。
56.4%という数字は「保険スクエアbang! 自動車保険」に参加している数十社の平均です。
参加保険会社は、ソニー損保・アクサダイレクト・おとなの自動車保険・三井ダイレクト損保・チューリッヒ保険・イーデザイン損保・SBI損保・セコム損害保険・あいおいニッセイ同和損保・そんぽ24・AIG損保・三井住友海上・損保ジャパン日本興亜・東京海上日動・共栄火災・楽天損保・全労災などです。
ほとんどが通販専門の保険会社ですが、一部代理店型も入っています。
恐らく、損保ジャパン日本興亜や東京海上日動など代理店型の個々の加入率は、もっと低いはずです。
通販専門会社の数字に引っ張られた結果として、平均が56.4%になっているのだと思います。
その証拠が、次の通販型自動車保険の個別の数字です。
一覧表にまとめてみました。
なお、この表の加入率は、「保険スクエアbang! 自動車保険」が公表している個別の数字ではありません。
それぞれの保険会社がホームページで公表している数字です。
ですから、「保険スクエアbang! 自動車保険」を含むさまざまな契約ルートで加入している人全体の数字です。
通販型自動車保険における車両保険の加入率 | |
イーデザイン損保(2016年) | 72% |
おとなの自動車保険(2017年3月) | 71% |
三井ダイレクト損保(2017年4月~2018年3月) | 56.6% |
チューリッヒ保険(2018年3月) | 54% |
ソニー損保(2018年3月) | 52% |
SBI損保(2016年3月~2017年2月) | 49.8% |
いかがでしょう?
この数字を見れば、もはやネットで自動車保険を契約する人ほど車両保険の加入率が高いということは明白です。
それにしても、通販型自動車保険各社の個々の数字は、ちょっと驚異的です。
わたしは、最初、「ほんとかなあ」と思いました。
とりわけ、イーデザイン損保とおとなの自動車保険は70%越えです!
心底ぶったまげた数字だと思います。
そして、いよいよ年式(車齢)が古い車の加入率です。
ただ、残念なことに、このページのテーマにぴったり当てはまるデータは見当たりませんでした。
それでも、より近いデータは1つあったので、それをご紹介いたします。
引用:アクサダイレクト(2018年3月31日現在)
上の表は、通販型自動車保険で有名なアクサダイレクトの全契約者に占める車両保険の加入率です。
ただし、車の年式(車齢)別の統計データで、とても珍しく、貴重な数字だと思います。
表の見方ですが、一番下の行でご説明します。
新規登録から7年以上8年未満の車の場合、全加入者の中で車両保険に加入している人が59.4%いて、そのうち「一般条件」に加入している人が44.1%、「エコノミー+A」に加入している人が15.3%となります。
さすが通販型だけあって、7年落ちの車でも59.4%の人が車両保険に加入していることになります。
わたしはこの数字にもぶったまげてしまいました。
予想よりずっと多いです。
要するに、代理店型より保険料が安い分、車両保険をつけても保険料の負担感が小さくて済むということかもしれません。
参考にしていただけるとうれしいです。
ご覧いただきありがとうございました。