車検証に「修復歴」は記載されません
中古車検索サイトなどで中古車選びをしていると、必ず「修復歴」の有無を記載した欄があります。
「修復歴あり」とあったら、その車の骨格部分に修理や交換があったという意味です。
しかし、この「修復歴」の記載は車検証の記載とは無関係です。
車検証はその辺のことには関知していません。
「修復歴」は販売書類に明記しなければならない
中古車販売店は、「修復歴」がある車を販売する場合は販売書類に「修復歴あり」と明記しなければなりません。
このことは、自動車公正取引協議会の「自動車公正競争規約」によって義務付けられています。
民法95条・民法96条
販売店が「修復歴」を明記しなければならないというのは、たとえば、その車が修復された結果としてなんら不具合がなく、通常の車と全く変わらない性能を有していた場合であっても、やはり明記する義務が生じます。
修復前と後で性能が変わったか変わらなかったかは重要ではなく、修復した事実が問題、ということです。
したがって、修復歴が表示されずにいたために、事実を知らないで契約した買主は、民法95条の錯誤無効を主張できますし、また販売店が修復歴を故意に隠していたときは、民法96条の詐欺取消を主張することができます。つまり、契約の無効を要求できるということです。
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