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【記事丸わかり】
⇒⇒徹夜で勉強したらマジで試験に落ちます |
【プチ調査】1時間寝るかオールするか|1日寝ないとどうなる?学校で倒れる?
「明日テストだから、徹夜して勉強しようかな」と、徹夜を決め込んで定期テストに挑もうとしている学生さん、そのままの勢いで学校に行くべきか、それとも1時間寝てから行った方がいいか気になりませんか?
この記事では、
- 1時間寝るかオールするか
- 1日寝ないとどうなる?学校で倒れる?
というテーマについてプチ調査し、分かりやすく解説しています。
実際に「断眠」といって、寝ない生活にチャレンジした高校生の実体験や、オールに欠かせないエナジードリンクにも触れているので、オールでテストを乗り切りたい人は読んでみてくださいね。
1時間寝るかオールするか
今日一日徹夜で勉強すれば、何とか明日のテストに間に合う!と、筆者も学生の頃定期テストの度に徹夜勉強をしていたことを思い出します。しかし、徹夜を続けて空が明るくなってくると、眠気が急に襲ってくることはありませんか?
そんな時、1時間寝るかそれともそのまま徹夜を続行するかどちらがよいのでしょうか?
答えは、「どちらもよくありません」
オールした場合
寝ないでそのまま学校に行った場合は、次のようなリスクが生じます。
- 疲労が溜まる
- 判断力が鈍る
- ベストコンディションで臨めない
いくら若い学生さんだからといって、一日中寝ないと疲労がたまり、脳の判断力が鈍ることで大きな失点につながることも。また、試験中に眠気がきて、思考力や集中力が低下すれば、普段間違えないような問題であってもケアレスミスをしてしまうかもしれません。
ですから、そのまま徹夜を続行するのはおすすめしません。
1時間仮眠をした場合は?
では、1時間仮眠をした場合はどうでしょうか?学校に行くまで、1時間寝てから学校に行けば、仮眠を取った分だけ頭がすっきりした気持ちになりますよね。
筆者も経験がありますが、少しの仮眠のつもりが大幅に寝過ごしてしまって遅刻寸前になったり、寝起き状態が悪く、頭がもうろうとしたままテストを受けたりしたこともありました。
ですから、寝不足の状態で1時間寝てから学校に行くのもNGです。
15~20分の仮眠で休息を
しかし、もう前日しか勉強時間を確保できない!という学生さんは、15~20分の仮眠を勉強の合間にとりましょう。30分を超えると深い眠りに到達してしまい、目覚めが悪くなる可能性があるので注意が必要です。
15~20分の仮眠は、脳を一旦休めることで眠気も取ってくれるので、その後の集中力も続きやすくなります。ただし、快適な環境で仮眠をとってしまうと、そのまま朝を迎えてしまうこともあるので、
- 机に伏せる
- 少しだけソファーで横になる
- アラームをセットする
など工夫して仮眠をとるのがいいでしょう。眠れそうにない時は、しばらく目をつぶるだけでも脳を一時的に休められるので、静かな環境で目を閉じてみてくださいね。
1日寝ないとどうなる?
以上、1時間寝るかオールするかについて解説しました。
ところで、そもそもの話として、人は1日寝ないとどうなるのでしょうか?
ちょっと極端な例かもしれませんが、海外では1日とは言わず、長時間にわたって一睡もしない「断眠」と呼ばれるギネス記録に挑戦する人が2人も実在しています。
この章では「寝ないとどうなるのか?」を実際に挑戦した人について、深堀り調査していきます。
【1959年 201時間の断眠】
1959年、小児麻痺救済のチャリティーのために、ピーター・トリップという32歳のDJが、201時間(約9日間)にわたる断眠を決行。一切睡眠をとらず、ニューヨークのタイムズスクエアのガラスブースから放送を続けました。
【1964年 264時間の断眠】
サンディエゴの当時高校生だったランディ・ガードナーは、トリップの世界記録を超えるためクリスマスの休暇を使い、自由研究として260時間を超える断眠に挑戦しました。12/28~1/8の深夜まで、11日間約264時間の断眠記録を達成し、ギネス記録に認定されました。
この結果を見てみると、11日間の断眠ができるなら、オールくらい余裕!と思ってしまいますよね。達成したことはすごいと思いますが、実は断眠を実行してすぐに、様々な身体変化が出ていたことが分かっています。
断眠による身体変化
1~2日目 眠気、倦怠感
4日目 イライラ感 白昼夢 記憶障害
6日目 幻覚
9日目 視力低下 被害妄想
上記は、高校生の断眠実験の身体状況の変化です。1~2日目から、眠気や倦怠感などすぐに身体の症状が出始め、4日目には簡単な計算ができなくなる、自分がプロスポーツ選手であるといった誇大妄想の症状も。
簡単な計算も困難になり、イライラして神経が高ぶった状態から、1週間過ぎると幻覚や被害妄想などの重い精神症状が出ていることが分かりました。DJのトリップも日を追うごとに正気を失い、言語不明瞭になり重度の幻覚と妄想に支配されていったという報告がされています。
このような症状を踏まえた上で、この2つの断眠記録はあまりにも危険すぎるとして、ギネスブックから削除されています。また、現在では健康に対する影響が大きいことから、断眠の世界記録を認めていません。
11日も起きていられるなら、1日くらい平気と思っているあなた、この結果を見てちょっと怖くなりませんか?また、日本のサイトでも身近な例として、36時間の断眠実験を行った個人ブログを見つけました。(参考:【健康コラム】寝ないとどうなるか。36時間断眠実験)
個人ブログによると、18時間は特に問題なく日常通り過ごせていたが、いつもの寝る時間を過ぎた後から、
- 体の痛み
- だるさ
- 集中力の低下
を感じるように。
起床時間になるとダルさのピークを感じ、タイピングミスが増え、集中力、注意力、思考力は常に30~40%低下した状態だったとのこと。また、眠気を飛ばすために飲んだコーヒーで、胃がもたれている状態になってしまったのだとか。
1日寝ないと起こる身体の不調
「1時間寝るかオールするか|1日寝ないとどうなる?学校で倒れる?」をテーマにプチ調査の結果を検証しています。
さて、上記の断眠実験からも分かるように、いつもの寝る時間を超えたあたりから身体だけではなく、精神面まで様々な変化が起きているのが分かります。この実録を踏まえた上で、1日寝ないとどうなる?について解説します。
1日寝ないと次のような身体の不調が起こります。
【肉体的な不調】
- 疲労感
- 倦怠感
- 頭痛
- めまい
- 下痢
1日寝ないと、頭がぼーっとする、日中に眠たくなるなど疲労感や倦怠感を感じます。また、脳が酸欠状態になり、頭痛やめまいを引き起こすことも。
このようなことが原因で、朝礼の時に倒れる、通学の満員電車で具合が悪くなることもあります。
【精神的な不調】
1日寝ないと肉体的な不調以外にも以下のような精神的な不調も生じます。
- イライラ感
- 判断能力の低下
- 抑うつ状態
- 認知力や判断力の低下
- 幻覚
- 被害妄想
睡眠時間を削って朝まで勉強した場合、身体の不調以外にもイライラするといった心の症状が出始めます。認知力や判断力の低下、抑うつ状態、ひどくなると幻覚や被害妄想などの精神障害が出ることも。
睡眠不足の状態で行動すると、通学する時に自転車で怪我をしてしまったり、判断力が鈍って階段を踏み外してしまったりと、事故や怪我への危険性も高まります。
1日寝ないとどうなるか?もはや心身共にまともな状態でなくなることは明白です。
ですから、1日寝ないで学校に行くのはおすすめできません。
集中力を高める方法
どうしても徹夜でテストを受けたい場合、一時的な方法ではありますがシャキッと脳を活性化させる方法をいくつか紹介します。(本当は、しっかり寝てからテストを受けて欲しいのですが・・・)
朝はしっかり顔を洗う
朝まで起きて勉強していると、どうしても頭がぼんやりすることもあるでしょう。そんな時は顔をしっかり洗って、目を覚ましましょう!
冷たい水で手を濡らすだけでも、交感神経が刺激されて目が覚めます。顔をしっかり洗って気持ちを切り替えて、試験に臨みましょう。
ガムを噛む
スポーツ選手が、ここぞという時にガムを噛んでいるのを見たことはありませんか?ガムを噛むと脳が刺激され、反応する速度が上がり運動能力が高まると言われています。
長い時間勉強していると、集中力が低下していきます。咀嚼運動を繰り返すことで脳の機能が活性化するので、集中力を高めるひとつの方法として取り入れてみてもいいでしょう。
ただし、試験中やガムの持ち込みが禁止されている学校もありますので、正しいルールを守って使用しましょう。
ブドウ糖を補給する
脳を使い続けると、身体の中のブドウ糖がどんどん消費されていきます。ブドウ糖が少なくなると、脳を動かすエネルギーが不足するため、集中力が下がります。
また、血糖値が下がるとアドレナリンが分泌し、イライラしやすくなり落ち着いて勉強することが困難になることも。ブドウ糖が豊富だと記憶力が高まるという報告もあり、ブドウ糖を多く含むタブレットやラムネなどコンビニでも手軽に購入できるので、徹夜勉強の合間や、試験前に補給してみてはいかがでしょうか?
テストの休憩時間に身体をストレッチする
オールからのテスト、座っているだけだから余裕!と思っていたら大間違い。実は椅子に座りっぱなしの姿勢は、血流が悪くなり、返って眠気を誘発してしまうことがあります。
テストの合間には、休憩時間に立ち上がったり、ストレッチしたりして、固まりがちな血流を促しましょう。
徹夜勉強する時の注意点
ここまで「1時間寝るかオールするか|1日寝ないとどうなる?学校で倒れる?」をテーマにプチ調査の結果を検証してきました。
いずれにしても、徹夜での勉強方法はあまり推奨しません。朝早く起きて勉強するのが最適な方法です。とはいえ、やっぱり夜型になってしまう学生さんも多いはず。
そのような時は、以下の点に注意して取り組みましょう。
カフェインの摂りすぎに注意!
深夜の勉強がはかどるアイテムとして、「レッドブル」などのエナジードリンクを常用している人はいませんか?実はカフェインを多く含んだ眠気防止のドリンクによる「急性カフェイン中毒」で、2011年からの5年間、101名が病院に運ばれ、そのうち3名が死亡したことが日本中毒学会の実態調査で分かっています。(参考:日本経済新聞)
清涼飲料水とカフェイン含有量
レッドブル | 80mg |
メガシャキ | 100mg |
眠眠打破 | 120mg |
モンスターエナジー | 142mg |
強強打破 | 150mg |
通常のコーヒー1杯のカフェイン量は60mg。眠気を飛ばすドリンク剤には、コーヒーの2.5倍以上のカフェインを含むものもあり、過剰摂取による健康への悪影響が心配されています。
米国では、2011年に14歳の少女が24時間で700mlのモンスターエナジー2本(カフェイン480mg)を摂取して死亡したケースや、日本でもエナジードリンクを日常的に飲んでいた20代の男性がカフェイン中毒で死亡した例が報告されています。
このように、強い効果を求めてカフェイン飲料を複数本摂取すると、カフェイン中毒につながります。農林水産省も注意喚起しているので、摂取に関しては充分な注意が必要です。(農林水産省公式ページ)
ブルーライトの危険性
スマホやPC、iPadを活用しながら勉強している学生さんも多いと思います。画面から発せられるブルーライトは、目に悪いだけではなく、脳が覚醒して眠りが浅くなるという睡眠障害を引き起こす可能性もあります。
睡眠の質が悪くなると、体内時計が狂い、試験当日に充分な力を発揮できなくなることも考えられます。ですから、寝る前の30分~1時間はスマホやPCから離れて、充分に脳や目を休めることが大切です。
試験本番は朝が基本!
受験を控えている学生さんもいるでしょう。いつもの学校の定期テストでは、いい感じでオールして乗り切れたからと、夜型が身体に染みつき受験シーズンまでその勉強方法で乗り切ろうとしていませんか?
定期テストは徹夜勉強でクリアできても、受験はそうはいきません。また、入試本番は午前中の早い時間から試験が始まるのが一般的です。
夜型、徹夜などの勉強法は慢性的な寝不足を引き起こし、試験当日にあなたが今まで積み重ねて勉強してきたことが充分に発揮できなくなる可能性もあります。また、脳は睡眠中に前日の記憶を整理すると言われているので、なるべく朝方の生活に切り替えて受験シーズンまでに生活習慣を整えることも大切です。
まとめ
1時間寝るかオールするか、1日寝ないとどうなる?学校で倒れる?というテーマについて解説しました。実際に徹夜で試験に臨む場合、1時間寝るかオールするかは「どちらもおすすめできません」。
オールした場合は、集中力が続かずに成果が発揮できない可能性もありますし、1時間仮眠しても、完全に寝不足の状態を消化できるわけではありません。
どうしても、オールで学校に行きたい人は、15~20分を目安に仮眠をとり、脳を休ませてから学校に行きましょう。断眠実験からも分かるように、一日寝ないと身体的な不調だけではなく、精神的な不調のリスクも高まります。
徹夜は一時しのぎの策でしかありません。今後受験勉強を予定している学生さんは、寝不足による疲労で大切な受験に悪影響を及ぼすことも考えられます。
日ごろから朝方の勉強スタイル、充分な睡眠時間を確保して、生活リズムを整えておくことが大切です。
ご覧いただきありがとうございます。
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