NPO法人の理事に名前だけでいいからと頼まれた。何かリスクはある?報酬は?

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NPO法人の理事に名前だけでいいからと頼まれた。何かリスクはある?報酬は?

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Mr.乱視
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NPO法人の人員構成

一般的に、NPO法人の人員構成は、以下のようになっています。「理事」がどういう立場かがわかると思います。

  1. 設立者:NPO法人を設立する人や団体です。
  2. 会員:NPO法人に加入し、活動に参加する人や団体です。会員には、普通会員や賛助会員などがあり、賛助会員は会費を支払うことでNPO法人を支援することができます。
  3. 理事:NPO法人を統括する役割を担う人たちです。NPO法人の理事は、最高意思決定機関として、NPO法人の方針や施策、予算や会計処理など、重要な決定を行います
  4. 監事:NPO法人の活動や会計処理を監督する役割を担う人たちです。
  5. 顧問:NPO法人の活動に関する専門的な知識や経験を持つ人たちで、NPO法人の活動に対するアドバイスやサポートを提供することがあります。
  6. 常勤職員:NPO法人の業務を専門的に担当する職員です。事務局やプロジェクトチームなどに所属し、NPO法人の運営に関する業務を遂行します。
  7. ボランティアスタッフ:NPO法人の活動に参加し、ボランティアとして業務に従事する人たちです。イベントやプログラムの運営、広報活動、事務作業など、さまざまな活動に参加します。

 

NPO法人によっては、構成員の役割や名称が異なる場合があります。

 

「名前だけ」の理事就任を頼まれるケースとはどんなケース?

NPO法人の理事に名前だけでいいからなって欲しいと頼まれるケースとしては、以下のようなものが考えられます。

  1. 知人や友人からの頼み:自分が知っている人物から、NPO法人の理事として必要であると判断され、その人物に名前だけでもいいから理事になってほしいと頼まれるケースがあります。
  2. 知名度や社会的地位を活用したい場合:NPO法人が社会的な問題を扱っている場合、知名度や社会的地位がある人物が理事として名前だけでも加わることで、NPO法人の取り組みが注目される可能性があります。
  3. 役員や理事の人数が不足している場合:NPO法人が人手不足であり、理事の人数を確保するために、名前だけでもいいから理事になってほしいと頼まれるケースがあります。

 

「名前だけ」の理事になった場合、どんなリスクがある?

NPO法人の理事に名前だけでいいからなって欲しいと頼まれ、名前だけならと理事就任を受け入れた場合、以下のようなリスクが考えられます。

  1. 法的責任:理事は、NPO法人の活動において法的責任を負う立場にあります。名前だけの理事であっても、理事として任命された以上、責任を負うことになります。もし、NPO法人が法令に違反した場合や問題が発生した場合には、名前だけの理事であっても、法的責任を問われる可能性があります。
  2. 業務責任:理事は、NPO法人の活動において重要な役割を果たします。名前だけの理事であっても、理事の業務責任は同じです。もし、NPO法人が問題を起こした場合には、名前だけの理事であっても、業務責任を問われる可能性があります。
  3. 信頼関係の崩壊:名前だけの理事であることが発覚した場合、他の理事や会員からの信頼を失う可能性があります。NPO法人の運営や発展に必要な信頼関係を維持することができなくなるため、NPO法人の存続に影響を及ぼす可能性があります。

 

そもそも理事の報酬はどれくらい?

NPO法人の理事は、原則として、報酬がないケースが一般的です。ただし、法人のルールとして報酬を支給することは特に問題はありません。

 

ただし、その場合、報酬を受け取れる役員は「すべての役員のうち3分の1以下」という決まりがあります。例えば、理事が6名、監事が2名の場合には、役員報酬をもらえるのは8名のうちの「3分の1以下」になるので、報酬を受け取れるのは2名だけです。(創業手帳

 

「名前だけ」の理事の報酬の決め方

NPO法人において、理事職にある人が名前を貸しているだけで、実質的な業務を行っていない場合には、報酬の支払いは原則として行われません。

 

NPO法人の役員報酬には、「定期同額給与」と「事前確定届出給与」の2つがありますが、いずれの場合においても、報酬は業務に対する対価として支払われるものであり、名前だけの理事に報酬を支払うことはできません。

 

ただし、名前だけの理事でも、NPO法人の業務に関連して必要な経費が発生した場合には、実費の請求を行うことができます。例えば、年に1回だけNPO法人の会議に出席するための交通費や宿泊費が発生した場合には、実費を請求することができます。

 

NPO法人は、社会貢献のために活動を行う非営利団体であり、役員報酬については、業務に対する対価として適正に決定され、公正な方法で支払われる必要があります。

 

名前だけの理事でも、NPO法人の目的に賛同し、責任を負う立場であることに変わりはありませんが、実質的な業務を行っていないため、報酬の支払いはされないのが一般的です。

 

もしも名前だけなのに報酬が支払われるとしたら、実質的にNPO法人を運営している者と名ばかりの理事との関係が「不適切なもの」である可能性大です。

 

まとめ

「NPO法人の理事に名前だけでいいからと頼まれた。何かリスクはある?報酬は?」のテーマで解説しました。

 

NPO法人においては、名ばかりの理事が存在する場合があると思います。ただし、その割合や頻度はNPO法人によって異なり、一概に言えるものではありません。

 

その道で有名になり、実績を積んだ人のまわりには、いろんなところから声がかかってくるものです。NPO法人から理事への誘いが来るケースでは、その人の名前を貸してもらうことでNPO法人に信用が生まれ、何かと活動がやりやすくなるメリットを見越してのことでしょう。

 

もちろん、別のケースもあるでしょうが、いずれにしても、望ましいことでないのは明白であり、社会にとってプラスになる要素はあまりないと思います。

 

ご覧いただきありがとうございました。

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