【記事丸わかり】
⇒⇒ウォッシャー液が出ません!車検に通りますか? |
車検の保安基準にはワイパーとウォッシャー液の規定が明記されています。
ワイパーは備え付けなければならず、ウォッシャー液も視界を確保し安全な運転を妨げないものである必要があります。
ただし、リアワイパーに関する規定はなく、最初から付いていない場合は問題なく車検が通りますが、付いている場合は検査対象になる場合があります。
フロントのワイパーとウォッシャー液の保安基準
道路運送車両の保安基準ではワイパーとウォッシャー液を「窓ふき器等」と呼んで保安規準が明記されています。※ただし、リアワイパーに関する記載は存在しません
第45条に、前方の視野を確保できるものとして自動式の窓ふき器を備えなければならず、またウォッシャー液に関しても、視野を確保でき安全な運行を妨げないもの、という内容の規定があります。
具体的には、下記のような不備があると車検は通りません。
(ワイパーについて)
- そもそもワイパーのアーム部分が作動しない
- ゴムの部分にヒビがあったり硬化したりしていて水滴を除去できない
- アームが変形していてゴムとガラス面が密着しない
こうしたケースでは、ゴムを交換したりアームの補修・交換をすることで車検はパスします。
(ウォッシャー液について)
- 液を吸い込み噴霧するモーターが作動しない
- モーターは動くが噴射口(ノズル)から液が出てこない
モーターが作動しない場合はモーターを交換すれば車検はパスします。
噴射口から液が出ない場合は、裁縫の針などでノズルの詰まりを取ればあっさり直ることがあります。
リアワイパーの車検基準は整備工場で異なることがある
まず、リアワイパーに関する保安基準は存在しません。
そもそも最初からリアワイパーが付いていない車もあり、そうした車の車検では問題なく検査は通ります。
では、リアワイパーが付いている車を車検に出した場合、そもそも保安基準に明記されていないのだから、たとえ不具合があったとしても車検はパスするはずでは・・・と思うかもしれません。
これは車検場あるいは検査官で判断が異なるようです。
つまり、フロントのワイパーと同じようにゴムに劣化があったりアームの作動に問題があれば不合格になるケースと、そうした不具合があっても合格するケースと、両方あります。
さらに厄介なことがあります。
いっそのことリアワイパーを根元から取り外してから検査に出せばいい、ということを実行する人もいます。
その際、ワイパーの付け根のところが、いわば不必要な突起物として残ります。
この突起物をめぐって、また判断が分かれるのです。
車検場あるいは検査官によって、この突起物があるために不合格とするケースと、特に問題にしないで合格となるケースと、両方のケースが出てきます。
こうした事情があるので、結局のところ、車検前に確認しておくのが一番だと思います。
問題ない、と判断してくれるところで車検を行えばいいわけです。
(※)フォグランプの扱いに関してもこれと似たところがあります。最初からフォグランプが付いていない車もあり、その場合は問題なく車検が通ります。しかし、フォグランプが付いている場合は、保安基準に合致しないと車検が通りません。ちょっとヘンな話だと思うのですが・・・。
ディーラー車検ではほぼ100%の確率で交換するように言われる
少なくともワイパーのゴムの部分に関して言うと、これは完全な消耗品です。
ゴムは使用してもしなくても日数が経過すると劣化(硬くなったりヒビが入ったり)します。
ディーラー車検の場合、たとえその時点での劣化が激しいものでなくても、車検後は当面のあいだ交換しなくていいようにとの考えから、「ゴムは交換しますが」と言われるはずです。
とりあえず、まだ使えるのに・・・という思いもあるでしょうが、いずれ交換するものなので、早め早めの交換は自分の安全のためでもあり、言われるままに交換したほうがいいと思います。
これがユーザー車検の場合は、メンテナンスは日頃から自分でこまめに行うことを前提にしているはずなので、ワイパーのゴムに関しても、ギリギリまで使ってどうしようもなくなったら自分で交換すればいい、ということになるでしょう。
ケースバイケースでお考えください。
下記の記事も参考になさってください。
パッドウェアインジケーター(パッドセンサー)|音or電気で減りを検知 |
ご覧いただきありがとうございました。