ドライブレコーダー|360度カメラのデメリット・弱点は?
ドライブレコーダーに取り付けるカメラの数としては、前1カメラ、前後カメラ、360度カメラとありますが、事故の映像はもちろん煽り運転の証拠映像を残すことなどを考慮すると、やはり360度カメラが最も理想的と言われています。
360度カメラは、駐車監視にも威力を発揮します。当て逃げや車上荒らしなど、どの方向から被害を受けるかわからないからです。
では、万能にも思える360度カメラにデメリットあるいは弱点はないのでしょうか?
実は、後方の視界に弱点があります。
後方の映像が小さくなってしまうのがデメリット・弱点
360度カメラは、通常、ルームミラーの近辺に取り付けられます。そこから前方向、横方向を映し出すのですが、後方に関しては、室内を通ってリアガラス越しに映すことになります。
その結果、前や横に比べて後方の映像だけ小さくなってしまうのです。しかも、車のルーフを支えるピラーによる死角もできやすくなります。
追突事故や後方からの煽り行為に遭遇した際、相手ドライバーの顔とかナンバープレートなどの映り込みが小さくなり、人物やナンバーを特定できないケースもあります。
この弱点は、走行中の映像だけでなく駐車監視中の映像でも同様に発生します。
いったん360度カメラを付けた人の中には、このデメリットに気づき、追加で後方カメラを設置する人もいます。
とは言え、デメリットよりメリットの方が多いのも確か
けれども、実際の事故や煽り運転の被害を念頭に360度カメラに付いて考えてみると、後方の映像が小さいことはそれほど決定的な弱点にはならないとわたしは思います。
たとえば後方からの追突事故の場合です。追突した相手がもしも逃走した場合、くるっと回転してやってきた後方に逃走するよりも、横をすり抜けて前方に逃げていく確率の方が圧倒的に多いでしょう。その場合は、横方向や前方の映像で十分相手車両を映像におさめることが可能です。
また、そもそも後方から追突した車両が逃走するケースはレアケースであり、めったに起こることではありません。駐車中の当て逃げは高い確率で発生しますが、道路上の当て逃げはめったにないことです。
次に、煽り運転の被害の場合です。煽り運転の場合で真に脅威を感じるのは、後方で煽るだけでなく、車の横に回って幅寄せしたり、前方に回り込んで急ブレーキをかけたり蛇行運転したりする行為です。後方にとどまって煽り行為をするのは、危険ではあるけれど、煽り行為の中では比較的軽度な行為になると思います。
したがって、この場合でも、360度カメラの後方映像が小さく映ってしまうことは、それほど決定的なデメリットにはならないはずです。
「360度カメラは後方の映像が小さいから使い物にならないよ」
などと言うもっともらしい意見がありますが、実際に役に立たないケースはむしろレアケースです。超レアケースと言ってもいいでしょう。
また、映像が小さくても、ある程度の画素数のカメラを使用していれば、拡大することでナンバーや顔を判別することができるケースも多々あります。
もちろん、今後さらに機能が改善されて、後方の映像もくっきり大きく録画できる機種の登場を期待しますが、現在の360度カメラでも多くのケースで事故や煽り運転の証拠映像を記録できると思います。
下記の記事も参考にしていただけると幸いでございます。
⇒⇒ドライブレコーダーの駐車監視|動体検知と360度カメラで万全?
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