現在の常識は、「暖機運転から暖機走行へ」の流れです。
つまり、アイドリングでエンジンを温める必要はなく、即スタートして走りながら車の各部を慣らしていくやり方が推奨されています。
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必要か不要か
暖機運転を、「エンジンをかけてからしばらくアイドリングを続けること」と定義するなら、暖機運転は不要だと思います。
自動車メーカーによっては、取扱説明書に「暖機運転は不要です」と明記しているところもあります。
以前は、エンジンをかけたらアイドリング状態を続け、水温系が動き出したところで走り出すように、としばしば言われていました。
おそらく、昔の車はコンピュータ制御のイグニッションではなく、キャブレターによって燃料を噴射していたので、実際のところ、ある程度暖めなければエンジン回転が安定しないという事情があったと思います。
しかし、現在の車は違います。
エンジンをかけたら、即スタートすべきです。そして、あまりアクセルを踏み込まずにゆっくりと走行し、エンジンはもちろん、ミッション、冷却系、油圧系、サスペンションなどを馴染ませたところで、後は普通に走る、これが今風の暖機運転あるいは暖機走行だと思います。
私の経験をお話ししますと、これまで乗り継いできた車で、いわゆる暖機運転をした車は一台もありませんが、それで不調になった車はありません。
日本車もフランス車もドイツ車も、すべて暖機運転なしでノートラブルです。
そんなことで壊れる車は今では存在しないので、ご安心ください。
クラシックカーや旧車は?
燃料噴射にキャブレターを使用している車や、とにかく様々なパーツが古い車の場合は、昔風の暖機運転が必要かもしれません。
まずは5分から10分ほどアイドリングでエンジンを温め、その間にファンベルトを通じて冷却系やダイナモ(オルタネーター)を馴染ませ、水温系が動き出したところで、いざ発進。
発進してからも、まだ回転数を上げずにゆっくり走行し、トランスミッションを馴染ませ、サスペンションを馴染ませ、ハンドルを馴染ませ、そうしてようやく全開走行。
こうした手順を踏んだほうがいいと思います。
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