車のハンドルを「据え切り」するとは、停止した状態でハンドルを切ることを言います。
走行中でなく停止中です。
昔は教習所でもNGと教えられていた操作ですが、今はどうなんでしょう?
故障とか何か問題あるのでしょうか?
タイヤメーカーは否定的です
車が停止した状態のままハンドルを切ると、タイヤのショルダー部分(端っこの部分)に大きな負荷がかかり、偏摩耗します。
タイヤメーカーは据え切りはしないようにという立場をとっています。
自動車メーカーも否定的
今の車はほぼ100%パワーステアリングがついているので、その前提でお話しします。
まず、油圧式パワーステアリングの場合、据え切りをすると油圧系統に高い負荷がかかります。その結果何か物が詰まったような異音が発生します。
こうした異音が発生する操作が車にとっていいはずはなく、据え切りはやるべきではない、というのが自動車メーカーの立場です。
つぎに、電動式(モーター駆動)のパワーステアリングの場合ですが、据え切りをすると、一時的にエアコンの消費量を上回る電力が消費されますし、異音が発生することもあります。
モーターやバッテリーにかかる負荷は一時的に高まりますから、車にとっていいはずがありません。
教習所の立場
昔の教習所では据え切りをNG行為として教えていたようです。
それは、パワーステアリングが広く普及していなかった事情もあると思います。
しかし、現在は、パワステ普及もあり、特に問題ない運転操作とみなしているようです。
その理由は、据え切りで車が壊れたという事例がないし、その他特に不具合がないから、ということのようです。
管理人の考え
このページを訪問されているみなさんは私の考えなどに興味はないのかもしれません。
しかし、それでも言わせていただくと、据え切りはしないほうがいいと思います。
確かに、たまにちょっと据え切りする程度でトラブルになるような車は存在しないはずです。
けれども、私たちの運転操作というのは、一種の「癖」であり、10人の人には10通りの「運転スタイル」が自然に出来上がってしまうのだと思います。
駐車の際に据え切りをする人は、必ずそれが習慣化していて、たまにやるのではなく「常時」やっているはずです。
すると、タイヤの偏摩耗、油圧系の負担、電動モーターの負担、バッテリーの負担などハンドルの据え切りに伴うよくない行為は日々積み重なっていきます。
こうなると、3年とか5年経過するころには車に何らかのトラブルが発生する確率は必然的に高まります。
要は、習慣化させないことが問題で、その意味で、据え切りはNGだと思います。
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ご覧いただきありがとうございました。