社外ステアリングに交換でセンターずれ|センター出し可能?
20年から30年くらい前までは、クルマ好きがまずカスタマイズするものとして、ステアリング(ハンドル)交換がトップ3に入っていました。
時代は変わり、現代のクルマのステアリングには、クラクションだけでなく、エアバッグ、オーディオのスイッチ、クルーズコントロールのスイッチ、シフトボタンなどが組み込まれています。
こうした要因もあり、純正のステアリングからわざわざ社外ステアリングに交換しようとする人の数は激減しています。
それでも、走りを追求したい人の中には、依然として自分好みのステアリングを取り付けたいという人が少なからずいらっしゃいます。
そこで問題になるのが、社外ステアリングに交換後した際にしばしば発生するセンターのずれです。
ステアリングを時計に見立てた場合に、本来なら、直進状態のときには12時の位置がセンターに来なければなりませんが、それが55分寄りだったり、5分寄りだったり、とにかくきっちり12時の位置が中心にないのです。
これには次のような意見があります。
「大きくずれていたら修正したほうがいいけれど、ちょっとくらいならそのうち慣れるよ」
確かに、そうかもしれません。
けれども、しばらくそのまま車を走らせてみて、それでもやはりずれが気になるという場合は、自分が神経質すぎるのではないか、などと自らを責めるべきではありません。
そうではなくて、そうした違和感がなくなるようにステアリングの位置を修正すべきです。
違法建築や地震後の液状化などで家が傾き、床に置いたビー玉が転がっていく映像をニュースでご覧になった方もいらっしゃると思います。こうした家に住んでいると、そのうち心身に様々な不調が発生することが数多く報告されています。
わたしたち人間はそういう風に作られているのです。
だから、センターが出ていないと感じたら、その違和感は解消すべきです。放置していると、無意識のうちに心身に悪影響を与えることになります。
簡単に修正できるケース
社外ステアリングに交換したらセンターがずれた、という場合、ステアリングの軸受けにステアリングをはめ込む際に、ただ単に無造作に行っただけというケースがあります。
この場合は、もう一度ステアリングを外し、しっかりセンターを確認しつつはめ込む。これで完璧に解決したりします。
タイロッド調整を必要とするケース
ところが、もともとついていた純正のステアリングと異なり、ギアのどの部分に合わせても、結果的にどうしてもセンターが出ないステアリングが存在します。
それは社外ステアリングだけに限りません。メーカーが販売しているオプションのステアリングであっても、きっちりとセンターが出ないステアリングはあります。
こうしたケースでは、タイロッドの調整が必要になります。
タイロッド(ラックエンド)とは、ステアリングとタイヤの間にあるパーツで、ステアリングを切ると、その動きがラックピニオンに伝わり、そこからタイロッドを通じて、最終的にタイヤを動かします。
左右のタイロッドを調節することで、ステアリングのセンター出しをすることができます。
自動車整備に慣れた方ならDIYでもできますが、ただし、タイロッドを調整した場合は、調整後にアライメントテスターで最終確認する必要があります。
ですから、やはりディーラーとかカー用品店とか整備工場など、プロに調整を依頼したほうが安心・確実だと思います。
ステアリングのセンター出しを、アライメントテスターのあるディーラーや整備工場に依頼した場合、工賃は5,000円~8,000円くらいになると思います。
車検の際に「ついでに」やってもらう場合は上記の半額くらいになると思います。
下記の記事も参考になさってください。
- ご覧いただきありがとうございました。