【記事丸わかり】
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リコールが出ている車を車検に出す場合、リコール部分の修理は無料でしょうか?
リコール箇所を修理してからでないと車検は通らないのでしょうか?
リコールと車検の関係を詳しく解説します。
リコールとは?
すでに市場に出した車に設計段階あるいは製造段階の不具合が発覚し、放置すると事故など重大な結果が予想される場合に、自動車メーカーが国土交通省にこの事実を届け出る、これがリコールです。
メーカーは対象ユーザーに「リコール通知」を出し、ディーラー等に車を持ち込んでもらい、無償で修理する義務があります。
したがって、「リコール通知」を受け取ったユーザーは、メーカー系列のディーラーでリコール箇所を修理してもらう必要があり、これをやらずに車検を迎えた場合、何かと問題が発生します。
ディーラー車検なら問題なし
「リコール通知」を受け取ったユーザーが、メーカー系列のディーラーで車検を受ける場合は、特に問題は発生しません。
ディーラーでは、まずリコール箇所を修理し、その後通常の車検整備を行います。
この際、言うまでもなく、リコールに関係した整備費用は無償です。
通常の車検費用のみ支払えばいいことになります。
ディーラー以外で車検なら問題発生
たとえばトヨタ車に乗る人が「リコール通知」を受け取ったけれど、トヨタ系列以外のディーラーで車検をする場合、あるいは一般の整備工場等で車検を行う場合、これは何かと問題が発生します。
まず、トヨタ系列以外のディーラーや整備工場では、その車のリコール情報を把握していない可能性があります。
仮にリコール情報を把握していても、リコールに関係した部品調達や修理作業などはトヨタ系列ディーラーで行う場合は無償ですが、他で行う場合は有償になるのが普通です。
リコール対策の部品はトヨタから無償で取り寄せてもらえても、工賃等の手数料は有償になるでしょう。
もしも、何らかの事情でトヨタ系列以外のディーラーや修理工場で車検を行う場合は、事前にトヨタの系列ディーラーに相談しなければ確実にトラブルが発生します。
リコールの内容によっては系列以外でもOKの場合がある
リコールには車検の検査対象そのものが対象になっているケースもあれば、塗装の不備など比較的軽微な不具合のケースもあります。
検査対象にかかわる部分のリコールはメーカー系列のディーラーでなければ問題が発生しますが、比較的軽微なリコールの場合は、必ずしもメーカー系列のディーラーでなくても問題なく車検が通ることがあります。
「問題なく車検が通る」という意味は、軽微なリコールの場合は、リコール箇所を修理しないでいても車検が通ってしまうことがある、という意味で、結局はいずれかでリコール箇所を修理しなければなりません。
そういう意味で、どんな種類のリコールでも、まず第一にメーカー系列のディーラーとファーストコンタクトを取ることが必須です。
その上で、
- メーカー系列のディーラーでリコールを無償で修理してもらい、車検もそこでやる
- メーカー系列のディーラーでリコールを無償で修理してもらい、車検は別のところでやる
- メーカー系列のディーラーでリコールの内容を確認し、どこでリコールの修理をし、どこで車検をすればいいか、事前に相談する
といった3つのいずれかを選択してください。
車検関連の下記記事も参考になさってください。
ご覧いただきありがとうございました。