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ベースとなる車両は4トントラックなのに、荷台の部分を道交法の規制限度まで拡大して、見た目は大型トラックと同じように見える車両、これを「オバケ4トン」「バケヨン」「クンロク」「超ロング」と言います。
オバケ4トンは全体の大きさは大型トラックですが、4トンベースなのでオーバーハングが非常に長く、それが「まるで化け物のようだ」という印象を与えるようです。
街頭宣伝カーや軽くてかさばるもの(ポテトチップス・紙おむつ・冷凍食品など)の運搬に使われています。
オバケ4トンは現在の中型免許か旧普通免許(8t限定)で運転できます。
オバケ4トンとは?
あくまでも4トンベースだけれども、オーバーハングが極端に長くて見た目が大型のようにも見える様を「化け物のようだ」と感じる人が多く、そこからネーミングされたのが「オバケ4トン」です。
このネーミングは同業者から付けられたものです。しかも、親愛の情を込めた「愛称」として呼び習わされているものです。
他にも「バケヨン」「クンロク」「超ロング」「4tジャンボ」とも呼ばれています。※「クンロク」の由来はまた後ほど解説します
全長・全幅・高さ・最大積載量
オバケ4トンは、道路交通法が許す最大のサイズまで荷台を膨らませています。
全長:12m(荷台部分は9.6m)※「クンロク」の由来はこの9.6mから来ています
全幅:2.5m
高さ:3.8m
最大積載量:1.75トン~2.25トン
車両総重量:8トン未満
上記のように全長12mとは大型トラックと同じ数値です。しかしタイヤ(軸)は4トンベースなので、そのアンバランスなところが思わず笑いを誘うのです。なんだか楽しくなってくるのだと思います。
どの免許で乗れる?
オバケ4トンは現在の中型免許で運転できます。※2020年2月現在
また、旧普通免許(8t限定)でも運転できます。
主な用途
4トンなのに大型トラックのようでもあるオバケ4トンは、その特徴を生かして下記のような用途に使われています。
- 街頭宣伝カー
- 軽くてかさばるものの運搬(スナック菓子類・紙おむつ・軽量の冷凍食品・イベント用の膨らませた風船など)
メリット
たとえばスナック菓子や紙おむつなどを大型トラックで運搬すると、人件費・車両維持費(車検・強制保険・任意保険・燃料代)・高速料金といった費用がより多くかかります。
これをオバケ4トンで運搬すれば、より少ない費用で仕事ができるので、大きなメリットとなります。
また、見た目は大型トラックですが、ベースは4トントラックなので、小回りが効きます。大型トラックより機動性を発揮できるところもメリットです。
言うまでもなく、免許証が中型免許あるいは旧普通免許(8t限定)で乗れるところも大きなメリットです。
デメリット
オバケ4トンは軽くてかさばるものを運搬するのに重宝するトラックですが、このことは、逆に言うと、大型同様の表面積を持ちながら重量が軽いので風に弱く横転などをしやすいところが明白なデメリットと言えます。
単に軽いだけでなく、通常の4トントラックより荷台の高さが上にあって重心も高くなっています。より風の影響を受けやすく、荷物の積み降ろしも大変なのでう、こうしたところもデメリットです。
車両総重量は大型トラックの半分しかないので、台風が近づいてきたら運転は見合わせるべきです。
また、後ろのタイヤから後方に張り出している部分(オーバーハング)が長いのもオバケ4トンの特徴で、交差点などで右左折する際にオーバーハングの部分に気を配らないと、周囲の車と思わぬトラブルを起こすこともあります。
いずれにしても、中型免許や旧普通免許で乗れるオバケ4トンですが、車両の大きさは大型と変わらないので、運転には充分な慣れが必要です。
下記の記事も参考になさってください。
ご覧頂きありがとうございました。