ドライブレコーダー|ループ録画しない設定にするには?
ドライブレコーダーの録画方式は、ループ録画方式と呼ばれます。
これはSDカードの記録領域がデータでいっぱいになったら、また最初に戻って、すでに録画されているデータの上に新しい録画データを上書きしていく方式のことです。
このループ録画方式は、常時録画にもイベント録画にも適用されます。
ドライブレコーダーが工場から出荷された初期設定の状態では、いずれの録画もループ録画になっています。※ほとんどのメーカーでこうした初期設定になっています
さて、このループ録画の場合、たとえば常時録画について見てみると、エンジンを掛けてからエンジンを停止するまでのあいだ延々と録画し続けるのですが、カードの記録領域がいっぱいになると、また元に戻って古いデータの上に新しいデータを上書きしていきます。
通常はこのままで問題ないと思います。
しかし、たとえばドライブの思い出を映像で残したい場合などは、ループ録画に設定したままだと、せっかく録画したものを消去してしまうことになります。
そこで、ドライブレコーダーの設定画面を開き、「録画設定」から「上書き禁止設定」の画面を開き、必要な設定を行います。
例として、コムテックのZDR024CEという機種の取扱説明書を見てみましょう。
この機種の場合では、一番下の行にある「全録画」に設定すると、カードが上限に達した場合に常時録画とイベント録画の両方の録画を停止します。つまり、最初に戻って上書きしていくのではなく、カード容量の上限に達したところで録画を完全にストップします。
これでカードに記録された映像は消去されずに残ります。もしもさらに録画を続行したい場合は、新しいSDカードを挿入します。
事故の場合はカードを抜き取ればいい
ループ録画しない設定をする目的が、ドライブ旅行の記録を保存したい場合なら、上記のやり方でいいと思います。
しかし、事故にあったり、煽り運転の被害にあったりして、その映像を消去したくないということが目的であるなら、上記のような設定ではなく、SDカードをドライブレコーダー本体から抜き取るのがベストな方法です。
つまり、録画方式の設定を変えるのではなく、物理的にSDカードをドライブレコーダーから抜き取ればいいのです。
カードを抜き取れば、映像が消去されるリスクはゼロです。
ドライブがまだ続き、さらに事故にあったら困るというのであれば、予備に用意しておいた新しいSDカードを挿し込んでおけばいいと思います。
とにかく、事故や煽り運転の映像を消去させたくないのなら、カードを抜き取ってください。録画設定を変更する必要はありません。このことはドライブレコーダーの説明書にも明記されています。 |
※本体からカードを抜き取る際は、まず本体の電源をOFFにしてください。電源ONのままカードを抜き取ると、まれにカードが破損したり本体が故障することがあります。ご注意ください。
そもそも「ループ録画」とは?
ループとは「輪」のことです。ループ録画はドライブレコーダーの基本的録画方式で、ほぼすべてのドライブレコーダーが採用しています。繰り返し録画=ループ録画です。
録画する⇒上書きする⇒さらに上書きする・・・と何度でも
たとえば、1時間記録できるマイクロSDカードがドライブレコーダーに差し込んであったとします。ループ録画ではなく、ただの録画方式なら、1時間にわたり映像と音声が記録されたら、そこで行き止まり。もうそのあとは何も録画・録音されない状態となります。※こういう設定にすることも可能です。
しかし、これでは役に立ちません。そこで、1時間録画してそこで容量不足で行き止まりになったら、もう一度最初から録画・録音を始めます。つまり、それまで録画・録音されていた記録に上書きしていくことになります。
これがループ録画方式です。
ループ録画をすることにより、1枚のマイクロSDカードを差し込んでおけば、理論上は、永遠に最新の映像と音声が記録され続けることになります。
※ドライブレコーダー各社は1年に1度新しいマイクロSDカードに交換することを推奨しています。ドライブレコーダーはデジカメなどに比べてカードを酷使します。エラーが出る前に交換したほうが安心です。
- ほぼすべてのドライブレコーダーは「ループ録画」方式である。※工場出荷時はループ録画になっている。
- 記録カードの容量がいっぱいになったら、また最初に戻り、古い記録から順番に新しい記録に上書きしていく。まるで輪っかのようにまた同じところに戻ってくる様子から「ループ録画」と呼ぶ。
下記の記事も参考にしていただけると幸いでございます。
⇒⇒ドライブレコーダーのSDカードを抜く場合の注意点は? |
ご覧いただきありがとうございました。