ドライブレコーダーをオフにしたい。でも、それだと問題があるのでは・・・
諸事情があってドライブレコーダーに映像や音声を記録したくないケースがあるようです。本来は記録するのが役目の装置ですが、今日だけは、このドライブだけは記録したくない、事故があればそのシーンは記録されなくなるけれど、それは承知の上で、これからの数時間は記録を残したくない・・・といったケース(どんなケース?)があるようです。
さて、それならドライブレコーダーの電源をオフにすればいいことです。誰だってそれはわかります。けれども、ここが肝心なところですが、オフにすれば後で見られてマズい映像や音声を残さずに済むものの、逆に、その日のドライブが何も記録されていないこと自体が問題になるのでは、という心配が出てきます。
ドライブレコーダーはループ録画方式なので、古い記録の上に新しい記録が上書きされていきます。だから、いま記録されているのは常に最新の記録ということになります。
例えば2時間記録できる容量のカードであれば、車を家のガレージに止めたその時から2時間前までの映像・音声が記録されています。もしもその日のドライブの記録ではなく、以前の記録しか記録されていなかったら、「あれ、おかしいな」とカードの中身を確認した人は不審に思うでしょう。
「ドライブレコーダーをオフにしたい」
とは、そういう立場にある人の切実な気持ちなのだろうと思います。
そこで、このページでは実用的な対処法をご提案いたします。
普段から「SDカードの初期化」を習慣化しておく
これは今日すぐに役に立つ対処法ではありません。日頃からの心がけ、というべき方法です。
どのドライブレコーダーのメーカーも、取扱説明書には次のような文言を記載しています。
安定してご使用していただくため、定期的にmicroSDHCカードをパソコンでフォーマット、または本体の設定メニューから初期化することをお勧めします。
コムテック HDR360Gの取扱説明書より
上記の文言には期間は書いてありませんが、一般的に、1週間~2週間に1度フォーマット(初期化)することが推奨されています。
ドライブレコーダーはとにかく記録メディアを酷使する装置で、走行時間が増えるにしたがって何度も何度も記録と消去を繰り返します。ドライブレコーダーで使用するカードの劣化速度はデジカメの比ではありません。
少しでも劣化を抑えるためには、定期的にカード内を整理整頓する必要があります。それがフォーマット(初期化)です。
ですから、このフォーマット作業を普段から行う習慣を身につけておき、何も記録したくないドライブがある日も、ドライブが終了したら、「いつものように」カードをフォーマットします。
これで、その日のドライブの映像と音声、そしてGPSの走行軌跡を消すことができます。そして、たとえば配偶者がカードをチェックして、そこに何も記録されていなかったとしても、「カードのメンテナンスをしておいたよ」と言えば済むことです。
普段からカードのメンテナンス(初期化)をしているからこそ、このセリフが意味を持ちます。説得力を持ちます。疑惑を持たれずにやりすごす効果を持ちます。
その日だけいきなりフォーマットしたのであれば、疑惑は深まるだけです。
だから、いざというときのために、普段からカードのメンテナンス作業を、できれば配偶者がいる場面で、単なるルーティンとして行う習慣をつけておくことが大事です。
厳密に言うと「初期化」ではデータは消せない
ここからはさらにディープな話になります。
SDカードなどの記録メディアは、フォーマットするとそれで内容は消えます。もうドライブレコーダーやパソコンで再生しても、何も記録は出てきません。
ところが、アマゾンなどで「SDカード 復元ソフト」で検索すると数えきれないデータ復元ソフトがヒットします。これらを使うと、データの100%の復元は困難ですが、9割前後は復元できます。
つまり、あなたの配偶者なりパートナーなりが、こうした方面に強い人であれば、カードを初期化しても結局は内容を見られてしまう、ということになります。
同じカードを用意しておく
そこで、ちょっと知られたくない内容のドライブをした日の家の駐車場で、いつものようにカードのフォーマットをするのですが、フォーマットしたカードはポケットに入れて、それと全く同じ品番の新品カードを(初期化した上で)ドライブレコーダーに挿し込んでおいてください。※新しいカードを初期化するのはデータを消す目的ではなく(そもそもデータは入っていない)、新規にカードを使うときの通常の作業です
これで完璧です。絶対にその日のドライブの映像・音声・GPSの記録を知られる心配はありません。リスク0パーセントです。完全無欠です。
⇒⇒ドライブレコーダー|カード初期化の方法(フォーマットの仕方)
ご覧いただきありがとうございました。