車検ステッカーは取り締まり対象ですか?

車検標章・ステッカー

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車検ステッカーは取り締まり対象ですか?

車検ステッカーとは、フロントガラスの中央上部または助手席側上部隅に貼り付けてある正方形のステッカーで、車検に合格したことを証明するシールです。

車検標章・ステッカー

車検ステッカー

この車検ステッカーを貼り付けておくことは法的な義務であり(道路運送車両法第37条)、貼っていない車には50万円以下の罰金が科されます(道路運送車両法第109条)。

これが法律の規定です。

しかし、実際に車検ステッカーが貼ってない車が取り締まりの対象になっているかと言うと、これは微妙なところです。

まず、車検制度は国土交通省が管轄しているので、通常、警察は取り締まり対象としていません。

取り締まるとしたら国土交通省がやる仕事になります。

国土交通省によるナンバープレート自動読取装置による取り締まり

2018年9月14日、国土交通省は全国の運輸支局に無車検車のナンバープレートを読み取るための可搬式ナンバー自動読取装置を配置しました。

国土交通省・可搬式ナンバー自動読取装置

国土交通省・可搬式ナンバー自動読取装置

これはスピード違反を取り締まる警察のネズミ捕りを応用したものです。

2018年9月から2019年3月までの間に全国43カ所で46回ナンバー自動読み取りを実施し、その結果、37,403台の読み取りを行って、そのうち車検切れ車両43台を捕捉しました。

車検切れ運行率は0.11%でした。

ナンバー自動読取装置で無車検車を発見したら、その場でドライバーに警告書を手渡し、すぐさま同行している警察に引き渡すことで道路運送車両法違反とし取り締まる、というものです。

ただ、この取り締まりはナンバープレートを読み取る取り締まりで、車検ステッカーを読み取ったものではありません。

車検が行われているかいないかは、ナンバープレートを読み取りさえすれば、あとは国土交通省が所管しているMOTASと呼ばれる車の登録・検査データと照合することで、瞬時に判明します。

では、車検ステッカーが取り締まりの対象となることはないのかと言うと、そうでもありません。

国土交通省HP・ガソリンスタンド・整備工場等からの通報による取り締まり

車検ステッカーが取り締まりの対象になることがあるとしたら、それは「通報」によるケースでしょう。

一般の人が車検ステッカーを貼ってない車あるいは貼ってあるけれど期限切れである車を発見した場合に、国土交通省のホームページに通報するケースがあります。

同様に、ガソリンスタンドや整備工場のスタッフが車検ステッカーの不備を国土交通省に通報するケースもあります。

そもそも国土交通省では、全国のガソリンスタンドや整備工場等にそうした通報をするように依頼しています。

やや古いデータになりますが、平成25年度に国土交通省に対して車検ステッカーの不備が通報された件数は51件ありました(少なっ)。

無車検車に対する具体的な罰則について

繰り返しますが、警察はスピード違反の一斉取り締まり(ネズミ捕り)は行いますが、無車検車の一斉取り締まりは行いません。

不審車両を呼び止めて、免許証の提示や車庫証明の有無を確認する際に、ついでに車検証や車検ステッカーを確認することはあるでしょう。

しかし、車検済みの車両か無車検の車両かを見つけることを目的にした取り締まりは、警察は行いません。行うのは国土交通省です。

ただ、連携はします。

すでにご紹介したように、国土交通省の職員がナンバープレート自動読取装置を使い走行中の車両のなかから無車検車をピックアップします。

ヒットした車両を呼び止め、そこで国土交通省の職員が車検切れ車両のドライバーに警告書を手渡します。

国土交通省の職員が関わるのは、ここで終了です。

後は、現場に同行している警察官に引き継ぎます。

警察官は道路運送車両法違反「無車検車運行」で取り締まることになり、違反点数や罰金は以下の通りです。

  • 減点6点(前歴がない場合)
  • 免許停止30日
  • 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金

車検が切れている場合は同時に自賠責保険も切れているケースも多く、その場合は自動車損害賠償責任法違反も加わります。

なお、車検切れの車はそもそも公道を走ってはいけないルールなので、こうした取り締まりで捕まった場合は、その車に乗って帰ることはできません。

自費でレッカーや積載車を呼び、車を移動させなければなりませんし、ドライバーはタクシーとかバス・電車で帰るか家族に迎えに来てもらわなければなりません。

無車検車が罰せられるのは公道を走った場合のみ

このページのテーマは「車検ステッカーは取り締まり対象ですか?」というものですが、たとえ車検ステッカーが貼ってなくても、あるいは貼ってあるステッカーが期限切れのものであっても、ただそれだけでは取り締まりの対象にはなりません。

取り締まりの対象になるのは、車検ステッカーが貼っていない状態あるは期限切れのステッカーを貼った状態で公道を走行した場合です。

そうした車を自宅のガレージに駐車しているだけなら、国土交通省も警察も取り締まることはありません。

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