【7分記事】逆あおり運転の犯人は逮捕される?適用される罰則|対策|特定にはドラレコが有効

逆あおり運転・罰則・対策・特定・犯人・逮捕

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目の前をノロノロ運転で走行し、追い越そうとすると幅寄せして邪魔する・・・といった迷惑運転のことを「逆あおり運転」と呼びます。

もっとも、いわゆる「あおり運転」の1パターンとしてこうしたノロノロ運転や蛇行運転があるので、あえて「逆」を付ける必要はないのかもしれません。

とは言え、背後から追突寸前まで追い立てたり、クラクションを鳴らしたり、横に並んで幅寄せをしたり、といった攻撃的なあおり運転に比べて、一見のどかな感じがするのが逆あおり運転です。

しかし、走行を邪魔して精神的に不安な気持ちにさせる点では、その悪質さに変わりはありません。むしろ、かえって不気味に感じるかもしれません。

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逆あおり運転とは

そもそもあおり運転とは、背後からまさに煽り立てるような運転で脅しをかけたり、横に並んで幅寄せをしたり、前方に回って急ブレーキをかけたり、様々な手を使って物理的にも精神的にも追い詰める行為をいいます。

いっぽうで、逆あおり運転と呼ばれるのは、車の前方でノロノロ運転をして、たまらずそれを追い越そうとすると、進路を妨害したりします。また、すきを見て追い越してしまうと、逆上して猛スピードで追いかけてきたりするのです。

このように、結局は物理的にも精神的にも追い詰める行為をするのですから、あおり運転も逆あおり運転も全く同一の行為であって、分けて考えるほうが不自然です。

ただ、一見すると、逆あおり運転のほうが最初はのどかな感じがするだけです。

逆あおり運転の犯人は逮捕されるのか?

当然、逮捕されます。

一般道の場合、ただ単にノロノロ運転していただけでは逮捕できませんが、追い越しをしようとしたらそれを妨害したり、隙を見て追い越したら猛然と追いかけてきてクラクションで威嚇したりしたら、それは立派な犯罪です。ドライブレコーダー等の証拠があれば、逮捕されます。

2020年夏に厳罰化

かねてから問題視されていたあおり運転ですが、いよいよ2020年の夏ごろ厳罰化される予定です。最高で5年以下の懲役または100万円以下の罰金です。また、行政処分による免許取り消しの対象となり、一定期間は免許を再取得できなくなります。

背景としては、道路交通法に違反したとして検挙されたあおり運転は、2019年に全国で15,065件に上り、前の年を2000件あまり上回っていて、大きな社会問題となっていることがあります。

いわゆる逆あおり運転も同じく処罰の対象です。

ノロノロ運転が処罰の対象になる根拠

高速道路や自動車専用道路などには最低速度制限があるのが普通です。たとえば、50という数字の下にアンダーバーがついた標識が最低速度を示しています。

危険を避けるために緊急で速度を落とす、といった場合を除いて、原則としてノロノロ運転は許されません。

道路交通法第75条の4(最低速度)
第75条の4 自動車は、法令の規定によりその速度を減ずる場合及び危険を防止するためやむを得ない場合を除き、高速自動車国道の本線車道(政令で定めるものを除く。)においては、道路標識等により自動車の最低速度が指定されている区間にあってはその最低速度に、その他の区間にあっては政令で定める最低速度に達しない速度で進行してはならない。

以上は高速道路や自動車専用道路の話です。

次は一般道の話です。

一般道でも、道路交通法上は最低速度制限を設けることは可能ですが、全国的に見てほとんどそうした道路はないようです。

しかし、だからといってノロノロ運転が許されるかというと、そうではありません。

たしかに、5キロとか10キロで走行していたからといって、即座に逮捕されることはありませんが、そうしたノロノロ運転が明白に他の交通の妨げになっている場合、また、その車を追い越そうとしたら妨害して追い越しをさせなかったり、隙を見て追い越したら猛然と追いかけてきてクラクションで威嚇したりすれば、これは立派な違法行為です。

これまでは警察も逮捕に二の足を踏んでいたような運転に対しても、今後は厳しく取り締まる可能性が大です。

対策

逆あおり運転に遭遇した場合の対策、これはなかなか難しいところがあります。

たとえば、前を走るノロノロ運転の車が、無自覚の迷惑運転者の場合があります。高齢者などで、安全のためにゆっくり走っているだけのケースもあるからです。

こういうケースでは、頃合いを見て、さっと追い越し、あとは普通に走れば、それで問題解決となるでしょう。

しかし、頃合いを見て追い越そうとしたところ、いきなり幅寄せをかけてくるケースは要注意です。

こういう車は、隙を見て追い越してしまったら、態度を豹変させて、猛然と追いかけてきてそこからは通常のあおり行為に移行するでしょう。

クラクションを鳴らしたり、追突せんばかりに車間を詰めたりするでしょう。

したがって、ノロノロ運転に耐えられずに追い越しをかけた際の反応を見極めることが肝心です。そこで悪意のある反応が見られたら、即座に追い越しをやめ、後ろに戻り、頃合いを見て脇道に逃れるべきです。

腹が立って対抗意識をむき出しにすると悪循環に陥ってしまいます。

無視したほうが賢明です。不本意かもしれませんが「逃げる」のが正解です。

困るのは、片側1車線の高速道路とか自動車専用道路です。地方には結構あります。

こうした道路で前方をノロノロ運転の車にふさがれると、もうどうしようもありません。

サービスエリアなどで時間を稼ぎ、また出発するしかないでしょう。

犯人を特定するにはドライブレコーダーが有効

あおり運転であれ逆あおり運転であれ、迷惑な車に遭遇して迷惑な行為をされた場合、ドライブレコーダーでその一部始終を記録しておけば、警察を呼んだ際に犯人逮捕の大きな材料になります。

ドライブレコーダーは裁判でも重要な証拠になります。

ただし、そのためには、できるだけ360度を撮影できる機種を選ぶべきです。最低でも前後を撮影しておきたいです。前方のみのドライブレコーダでは、事故の証拠としてはほぼ大丈夫ですが、あおり運転や逆あおり運転の証拠としてはやや不足することがあります。

逆あおり運転の場合、ただ前方でノロノロ運転しているだけでは取り締まりの対象にはなりにくいはずです。追い越しをかけたらそれを邪魔したり、隙を見て追い越したら猛然と追いかけてきてクラクションで威嚇したり、そうした行為の一部始終を記録してこそ、証拠としての価値が出てきます。

ご覧いただきありがとうございました。