パナソニックHD、EV向け電池に注力。鉛蓄電池生産から撤退(販売は継続)
パナソニックホールディングスは、電池事業の一部として機能していたパナソニックエナジーが、鉛蓄電池の生産から撤退すると発表しました。これは、経営資源を電気自動車(EV)向けのリチウムイオン電池に集中するための動きです。
パナソニックエナジーは鉛蓄電池の生産から撤退しましたが、販売は継続します。また、タイの現地法人はアルカリ乾電池の生産を続けます。全体として、パナソニックエナジーはEV向けの電池事業に注力しますとのことです。
感想~経営資源をEVに重点配分~
パナソニックエナジーが鉛蓄電池の生産から撤退し、リチウムイオン電池に注力する決定は、エネルギー業界全体のトレンドを反映していると感じます。
電気自動車の需要が急速に増加していることを考えると、この方向性は理解できます。
その一方で、鉛蓄電池の生産を終了することは、その領域での競争力を失うというリスクも含んでいます。
特に、ビルの非常用電源という重要なニーズに応える産業用の鉛蓄電池が、引き続き需要があると考えられるからです。
ただ、販売は継続するとのことなので、既存の顧客に対する影響は最小限に留まるかもしれません。
また、パナソニックグループが一部の鉛蓄電池事業をGSユアサに譲渡した過去の動きから見て、経営資源の最適化という視点からも、今回の決定は理解できると思います。
なお、タイの現地法人がアルカリ乾電池の生産を続けるとのことなので、パナソニックエナジーが多様なエネルギー需要に対応する姿勢を保っている点も忘れてはならないと思います。
電池技術が進化し続ける現在の状況において、企業の柔軟性と適応性が試される事例かもしれません。
いずれにしても、パナソニックエナジーのこうした動きは、エネルギー需要が多様化し続ける今日、どのような電池技術が注目を集め、どの企業がそのニーズを満たすことができるのか、引き続き注目していきたいと思います。
ご覧いただきありがとうございます。