ハイエースの300系はダサい?日本導入時期はいつになる?
※トップ画像はアジア仕様のGLグランディアで中身はH300系(Wikipedia様より)
この記事を書いている2021年9月28日現在、トヨタのハイエースの現行型は2004年モデルである5代目H200系です。
しかし、6代目であるH300系のハイエースは、2019年に東南アジアに、続いてオーストラリアにもすでに投入済みです。
ただし、現地での名称は「ハイエース」ではなく、バンが「コミューター」、マイクロバス仕様が「グランディア」と呼ばれています。
現時点で日本にはまだH300系は導入されていませんが、厳密に言うと、「ハイエース」としては導入されていないものの、別の車種として導入済みです。
それが2019年に日本に導入されたグランエースです。
さて、ここで日本市場におけるハイエースのモデルチェンジ周期を振り返ってみます。
- 初代:1967年~1977年(10年)
- 2代目:1977年~1985年(8年)
- 3代目:1982年~1989年(7年)※トラックは除く
- 4代目:1989年~2004年(15年)※トラックは除く
- 5代目:2004年~
上記のように過去のモデルチェンジ周期は平均するとちょうど10年になります。
しかし、現行型は2004年からすでに17年経過していますが(2021年9月時点)、まだ新型車の発表はありません。
いつフルモデルチェンジされた新型が発表・販売されても不思議ではない状況ですし、何と言っても、すでに海外では新世代のモデルが販売されているのですから、「何してるの?」「どうなってるの?」「どういうつもり?」と多くの人が首を傾げている姿が目に浮かぶようです。
2021年9月時点の各種情報を総合すると、H300系新型ハイエースの日本導入は2022年前後ではないかというのが大方の予想です。
みなさんご存じの通り、新型コロナウイルス、半導体不足などの影響で、各社のモデルチェンジやマイナーチェンジのスケジュールが不透明化している折ですので、ハイエースの場合はどうなるのか、しばらくウォッチしていく必要がありそうです。
海外仕様の「ハイエース」に向けられた声をご紹介
いずれにしても、H300系はすでに海外市場に投入されていますから、日本に導入されるハイエースがおおよそどんなスタイルか、どんなエンジンか、どんな安全支援装備がつくか、などなどすでに多くのメディアが具体的な予想を掲載していて、それを見たハイエースファンが様々な感想をコメントしています。
例によって、一部のハイエースファンからは「ダサい」「ひどい」といった辛辣な声も上がっていますが、ここでこうしたハイエースファンの様々な声を集めてご紹介したいと思います。
- セミボンネットになることはほぼ確実のようだが、アルファードなどと違ってハイエースは少しでもスペースを大きく取ってヒトやモノを効率的に運搬することが目的の車であるはず。たとえば比較のためにキャブオーバーとセミボンネットを横に並べて、全長が同じだとしたら、必然的にセミボンネットの方が積載空間は狭くなる。こんなことなら新型など出さなくて今の200系をブラッシュアップしたほうがいい。進化じゃなくて退化であって、ダサい方針転換と言うべきだ。
- 次期ハイエースがセミボンネット化されるだろう点がダサいと批判されているけれど、これは世界の潮流と言っていいもので、ドライバーと歩行者の安全を考慮したらキャブオーバーというボディ形状はそもそも存在してはいけないものであるはず。軽トラだって今のままでは今後通用しなくなるはずだ。荷物をたくさん積めれば運転手は事故でどうなってもいい、歩行者の生存可能性が少しでも高くなる必要もない、というのだろうか。フロントの僅かの出っ張りが命を守るケースは多々あると思う。正しい進化だ。
- 先代の日産キャラバンは全長はそのままにクラッシャブルゾーンを確保した結果、荷室容量が少なくなってユーザーから背を向けられた。トヨタはハイエースで同じことをするつもりなのか。すでに身近で失敗した前例があるのに何を考えているのだろう。ダサいとしか言いようがない。
- 雑誌で見たら、現行200系の荷室長が3000mmあるのに対してセミボンネット化して運転席が後退した300系は2400mmくらいになりそうだという。日本仕様が実際にこうなったらダサいと言うしかない。トヨタはハイエースのユーザーが何を求めているのか理解しているのだろうか。
- セミボンネットになるとドライバーに妙な死角が生まれるのではないか。幅の狭い道路を走る時とか、混み入った住宅街の道路を右折したり左折したりする際、見通しが悪くて事故を起こしやすくなるのではないかと心配している。トヨタはスタイリングのためにキャブオーバーを止めるのだろうか。キャブオーバーはそれなりにカッコいいと思うのだが、これをダサいと考える人がいるのだろうか。
- エンジンが運転席の真下ではなくノーズの部分に移動するセミボンネットになると、前輪の位置も前に移動することになり、だからと言って後輪も同じだけ前に移動すると全体のバランスが崩れる。つまり、セミボンネット化されるとホイールベースが今までより長くなるということ。これが最大のダサいところで、なぜなら今まで通行できた細い道のカーブを通行できなくなるからだ。セミボンネット化が確実なら私は今のハイエースを乗り続けるつもりだ。乗り替えるメリットは何もない。
- トヨタは2025年を目途にして全車種に電動モデルを設定する予定で、内燃機関専用モデルである現行型ハイエースも、次期モデルは一部にハイブリッドが導入されるはずだ。報道ではまずガソリン車やディーゼル車が発表され、その1年後くらいに2.0リットル直列4気筒ガソリンエンジン+電気モーターで駆動するPHV(プラグインハイブリッド)が追加設定されるのではないかという。この点は大いに期待しているのだが、最近の新型車の約束事のようになっている「高価格化」がハイエースでも起こったらダサい話になってしまう。トヨタはハイブリッド技術で十分元を取っているはずなので、もういい加減ガソリン車と大きな価格差をつけるのはやめて欲しい。ガソリン車の30万円増しくらいでちょうどいいのでは。
- ネットで次期型ハイエースのスクープ記事を見たけれど、予想される中身を見て「これはパスだ」と思った。ダサい新型に興味ないので、現行型を併売して欲しい。今のハイエースはもうだいぶ乗りつぶしているから新しいのにしたいけれど、でも新型はパスしたい。現行200型を併売することこそ多くのハイエースファンを幸せにする方法だと思っている。何と言ってもハイエースは2021年の今でも月に6,000台から7,000台売れ続けている超ロングセラーかつウルトラベストセラー商品でもあって、いいものを変える必要がどこにあるのですか?
- 2019年12月に日本市場に投入されたグランエースの販売台数をご存じだろうか?グランエースは次期ハイエースと同じ300系の車で、アルファードの高級版みたいな触れ込みで主に法人ユースを狙った車だけれど、2020年は月平均60台だ。コロナ禍で見込み客であるホテルや旅館などの営業不振もあったからやむを得ない数字であるかのように言われているが、これは半分本当で半分嘘だと思う。同じ時期にハイエースワゴンGLは月平均700台だ。さらにアルファードは月平均8,800台売れていて、しかもアルファードは法人契約が伸びている。何を言いたいかと言うと、300系はダサいということだ。でかすぎて日本の道路事情には合わず、スペース効率も悪いし、値段も高いし(グランエースはハイエースワゴンGLの約2倍)、いいとこなしだから売れないのだ。そうはいっても300系のハイエースは近いうちに日本市場にも投入されるはずで、文句を言っても仕方がないけれど、せめてユーザーの意見をもっと真剣に取り入れて欲しい。安全性向上のためにセミボンネット化はやむを得ない選択だとしても、日本の道路事情や使用目的に合わせた修正はまだできると思う。だってトヨタだもん。信じてる。
ご覧いただきありがとうございました。