チューリッヒの自動車保険に加入する際、車に衝突被害軽減ブレーキ(AEB)が装着されている場合は9%の割引が適用されます。
これがASV割引(自動ブレーキ割引)です。
登録車(3・5・7ナンバー)にも軽自動車にも適用されます。
登録車も軽自動車も「自家用」である必要があります。
登録車の場合は車検証記載の「型式」が発売されてから約3年以内の車が対象です。
軽自動車の場合は発売後の期間は関係なくAEB装置が付いていればすべて割引の対象になります。
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- チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):本当に事故率が低いか?
- チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):【早わかり】
- チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):あなたの車がASV割引の対象車種(型式)かどうか検索する方法
- チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):ASV割引とは?そもそもASVとは?
- チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):ASV割引の対象車・対象車種
- チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):ASV割引の対象車・対象車種:自動車メーカー各社の呼称
- チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):発売から3年以内の「型式」であること
- チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):3年経過したら「型式別料率クラス」に組み込まれる
- チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):軽自動車のASV割引に年数制限はない
- チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):ASV割引を採用している保険会社一覧(通販型・代理店型)
- チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):ダイレクト自動車保険でASV割引の適用を受ける方法
チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):本当に事故率が低いか?
まず衝突被害軽減ブレーキ(AEB)が付いた車の事故率の統計数字を見ておきたいと思います。
<ボルボが公表した事故率> 2009〜2015年度に新規登録されたボルボのオートブレーキ・システム搭載車は、非搭載車に比べて日本における事故発生率が69.0%減、追突事故発生率が76.5%減少、対人事故発生率が58.6%減少。 |
<スバルが公表した事故率> 2010年~2014年において、アイサイト(ver2)搭載車と非搭載車の比較で、事故総件数61%減、対歩行者49%減、対車両その他62%減(うち追突84%減)。 |
<公益財団法人交通事故総合分析センター> 2018年9月3日公表資料。 衝突被害軽減ブレーキ(AEB装置)の対四輪車追突事故低減効果の分析結果です。 衝突被害軽減ブレーキ(AEB装置)を搭載した自家用乗用車(普通・小型・軽)と未搭載車を比べると、登録・届出車数10万台当たりの対四輪車追突死傷事故件数は、AEB 未搭載車:208.9件、AEB 搭 |
ボルボとスバルの統計はやや古く、またメーカー自身が公表している数字なのである程度の「上乗せ」はあると見るべきですが、交通事故総合分析センターの事故率は一応信頼していいのではないでしょうか。
事故がおよそ半分と言うことですから、かなりすごい数字だと思います。
それと、実際に自動ブレーキの事故を見た場合、最終的に止まりきれずに衝突した場合は、もちろん1件としてカウントされるのですが、しかし、自動ブレーキによって減速しつつ衝突した場合の衝撃と、減速なしに衝突した場合の衝撃とは、まったく異なる結果になります。
つまり、自動ブレーキ付の車で事故件数としてカウントされた中には、自動ブレーキが付いていなかったらさらにもっと重篤なケガ・物の損傷になっていたであろう事故が含まれていると思います。
そうした事情も考慮すると、やはり自動ブレーキの効果はかなり出ているのだと思います。
その一方で、みなさんもご存知かと思いますが、一口に「自動ブレーキ」と言っても、性能にはかなりの開きがあるのが実態です。
20km以下では作動しない自動ブレーキもあれば、人を感知しない自動ブレーキもあります(人呼んで「おばかブレーキ」)。
また、再現性が乏しいもの、つまり、同じ条件なのにあるときは作動しあるときは作動しないといったバラつきが多い自動ブレーキもあります。
今後、性能が向上し、すべての自動ブレーキが最低限のレベルをクリアーするのを願うばかりです。
チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):【早わかり】
チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):【早わかり】 |
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以下の項目では、【早わかり】の内容を噛み砕いて解説しています。
参考になさってください。
チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):あなたの車がASV割引の対象車種(型式)かどうか検索する方法
損害保険料率算出機構の「型式別料率クラス検索」を利用します。
「メーカー・車名」からでも「型式」からでも検索できます。
「型式」を入力する際に注意していただきたいのは、たとえば2014年型のスバル・レヴォーグの場合、車検証の型式欄には「DBA-VM4」とありますが、入力するのはハイフンの右側の「VM4」だけです。
チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):ASV割引とは?そもそもASVとは?
ASV割引のASVとはAdvanced Safety Vehicle(先進安全自動車)のことで、自動車の安全な走行のための先進技術を備えた車のことです。
代表的なものとして、衝突被害軽減ブレーキ(AEB)、車線維持支援装置、定速走行・車間距離制御装置といったものがあります。
このページのテーマであるASV割引の対象になるのは衝突被害軽減ブレーキ(AEB)を装着した車です。※AEBとはAutonomous Emergency Brakingのこと
その他の車線維持支援装置や定速走行・車間距離制御装置などは割引とは関係ありません。
いわゆる自動ブレーキだけが割引の対象ということです。
ASV割引の条件 |
衝突被害軽減ブレーキ(AEB)が装着されていること |
チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):ASV割引の対象車・対象車種
ASV割引の対象になる車種は乗用タイプの車で、次の3つです。
ASV割引の対象車種 | |
自家用普通乗用車 | プリウス・アウトランダーなど |
自家用小型乗用車 | フィット・デミオなど |
自家用軽四輪乗用車 | N-Box・ワゴンRなど |
チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):ASV割引の対象車・対象車種:自動車メーカー各社の呼称
ASV割引の対象になるのは衝突被害軽減ブレーキ(AEB)を装備した車です。
つまり自動ブレーキを装着した車です。
しかし、今では安全装備として「自動ブレーキ」だけを単独で装備している車は少数派です。
多くの車は、自動ブレーキはもちろん車線維持支援装置や車間距離制御装置など複数の安全装備をセットにしています。
たとえば、「Hondaセンシング」と名づけられた安全装備には、自動ブレーキ・車線維持支援装置・車間距離制御装置・標識認識機能・オートハイビーム・その他がセットになっています。
このように、自動車各社は独自の名称で安全装備をアピールしています。
下記の名称で呼ばれている安全装備は、すべてASV割引の対象となる衝突被害軽減ブレーキ(AEB)を備えています。
ダイハツ | スマートアシスト |
スズキ | デュアルセンサーブレーキサポート |
スバル | アイサイト |
マツダ | レーダーブレーキサポート |
ミツビシ | 三菱e-Assist |
ホンダ | Hondaセンシング |
日産 | インテリジェントエマージェンシーブレーキ |
トヨタ | トヨタセーフティーセンス |
では、こうした名称の安全装置を備えている車であればすべてASV割引の対象になるかというと、そうではありません。
ここがわかりにくいところで、ちょっと説明が必要になります。
チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):発売から3年以内の「型式」であること
登録車と軽自動車で扱いが異なるので、まずは登録車(自家用普通乗用車・自家用小型乗用車)からご説明します。
自動車の車検証には必ず「型式」があります。
ASV割引の対象になるのは、この型式が発売から3年以内のものに限られます。
ですから、たとえばスバルのアイサイトを搭載したレヴォーグは2014年の発売以来型式はずっと「DBA-VM4」です。
すると、たとえば2018年10月に保険始期の契約を結んだ場合、レヴォーグはASV割引の対象外になります。
なぜなら、「発売から3年以内の型式」という条件から外れるからです。
なお、「発売から3年以内」というのは少し簡略化して表現しています。
割引適用期間に関する厳密な記述としては、各自動車保険会社の中でおとなの自動車保険の説明が一番わかりやすいので、ここに引用します(わかりやすいと言っても、比較的に、ですが)。
※チューリッヒのホームページ等には詳しい説明がないので他社のものをご紹介します。
型式の発売年月から約3年以内(※1)の自動車
(※1)型式が発売された年度(4月から翌年3月まで)に3を加算した年(暦年)の12月末までの期間をいいます。
例:2019年2月(2018年度)に発売された型式は、2021年12月まで割引が適用されます。
※なお、各保険会社のASV割引に関する説明は、日本損害保険協会のこのページをアレンジする形でなされています。各社表現は違っても内容は同一です
上の説明の中の「型式が発売された年度」という文言にも説明が必要です。
「車を購入した年度」とは違うのでご注意ください。
たとえば、購入したのが2018年10月でも、先ほどのレヴォーグのように、型式が発売されたのが3年以上前であれば、ASV割引の対象外になってしまいます。
このあたりはとても紛らわしいところだと思いますが、それにしても、なぜ「3年」なのでしょうか?
これに関しても説明が必要だと思います。
チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):3年経過したら「型式別料率クラス」に組み込まれる
なぜ「3年」なのか、について。
自家用普通乗用車と自家用小型乗用車(白地に分類番号5・7・3のナンバー)の自動車保険料は、車の型式ごとに決められた「型式別料率クラス」によって計算されます。※軽自動車は対象外
料率クラスは、対人、対物、傷害、車両それぞれで9つのクラスに分けられます。
この型式別料率クラスは、過去3年分の保険金支払い実績が反映されるしくみになっていて、毎年1月1日に見直されます。
つまり、「3年」経過すれば、その型式を持つ車の事故率やそれに伴う保険金支払い実績のデータが得られるので、得られたデータを元に料率クラスを更新すればいいわけです。
ASV割引というのは、いわば「経過措置」として導入されている割引です。
改良された自動ブレーキによる事故率などはまだデータが得られていないので、データが集約されるまでの3年間は一律9%で暫定的に割引しておき、3年経過したら料率クラスに反映させ、割引もそこで終了ということになります。
前の項目で2014年発売のレヴォーグにはASV割引が適用されないと書きましたが、適用されないのは、すでに発売から3年経過しているので型式別料率クラスに事故率・保険金支払い実績等のデータが反映されているからです。
ちなみに2018年度のレヴォーグ(DBA-VM4)の型式別料率クラスは以下の通りです。
対人 | 対物 | 傷害 | 車両 |
4 | 3 | 4 | 4 |
※レヴォーグに装備されたアイサイトによる事故率低下のデータが組み込まれた料率クラスです(だからASV割引はない)
※型式別料率クラスは毎年更新されます
この型式別料率クラスは、現在のところ自家用軽四輪乗用車には採用されていません。
しかし、2020年1月1日までに導入される予定です。
けれども、2018年現在は採用していないので、ASV割引に関して自家用普通乗用車などとは扱いが異なります。
チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):軽自動車のASV割引に年数制限はない
自家用軽四輪乗用車の場合は、ごく単純に、衝突被害軽減ブレーキ(AEB)が付いてさえいればASV割引が適用されます。
自家用軽四輪乗用車のASV割引適用期間 |
型式の年数制限なし(古い型式でも自動ブレーキが付いていれば割引が適用される) |
ただし、2020年には型式別料率クラスが導入される予定なので、それ以後の扱いは自家用小型乗用車や自家用普通乗用車と同じ扱いになると思います。
チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):ASV割引を採用している保険会社一覧(通販型・代理店型)
ASV割引を採用している保険会社一覧です。
まず通販型自動車保険(ダイレクト自動車保険)を見てみます。
ASV割引を採用している保険会社(ダイレクト自動車保険) | |
ソニー損保 | 〇(2018年4月~) |
おとなの自動車保険(セゾン) | 〇(2018年7月~) |
アクサダイレクト | 〇(2018年10月~) |
チューリッヒ | ◯(2019年1月~) |
三井ダイレクト | 〇(2018年7月~) |
イーデザイン損保 | 〇(2018年7月~) |
SBI損保 | 〇(2018年1月~) |
次に代理店型自動車保険です。
ASV割引を採用している保険会社(代理店型自動車保険) | |
損保ジャパン日本興亜 | 〇(2018年1月~) |
三井住友海上 | 〇(2018年1月~) |
あいおいニッセイ同和 | 〇(2018年1月~) |
東京海上日動 | 〇(2018年1月~) |
JA共済(農協) | 〇 (2018年4月~) |
こくみん共済coop(全労済) | 〇(2019年1月~) |
※こくみん共済coop(全労済)のみ「AEB割引(衝突被害軽減ブレーキ割引)」という名称です。
※JA共済(農協)とこくみん共済coop(全労済)は代理店型というより店舗直営型というべきですが、とりあえず代理店型のグループに入れています。
チューリッヒ:ASV割引(自動ブレーキ割引):ダイレクト自動車保険でASV割引の適用を受ける方法
前の項目の「型式別料率クラス検索」であなたの車がASV割引対象車かどうかがわかればいいのですが、それでも明確にわからない場合は、ダイレクト自動車保険で見積もりを出してもらうか、保険料一括比較サイトを利用すると、対象車種かどうかわかります。
保険会社では、「型式欄」に打ち込まれた型式データからその型式の発売日がわかるので、自動的にASV割引の対象かどうかの結果が出ます。
ただし、なかには微妙なケースもあるようです。
つまり、型式の発売日は約3年以内で問題ないけれど、その型式の車には自動ブレーキが付いているものと付いていないものがある、といったケースです。
ASV割引の割引率は9%もあるので、保険会社としても間違うと大きな損失になりますから、保険料を算出する際はきっちりと確認します。
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ご覧いただきありがとうございました。