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【記事丸わかり】
⇒⇒ナンバープレートにアルファベットが入った経緯など徹底解説します。 |
自動車のナンバープレートの「分類番号」はこれまで数字だけが使用されてきました。
しかし希望ナンバー制が定着し、人気のナンバーが集中的に発行されるのに伴い、「分類番号」との組み合わせが枯渇しつつあります。
そこで、国土交通省がABC・・などのアルファベットを組み入れることで人気の高いナンバーでも引き続き発行できるように対策を取ったのです。
今後、アルファベット入りナンバーは順次全国に広がっていく予定です。
アルファベットが入ったナンバープレートの実例
まずはアルファベット入りのナンバープレートの実例をご覧いただきたいと思います。
アルファベットが導入されるに至った背景
ナンバープレートにアルファベットが導入されるに至った背景には希望ナンバー制度の普及があります。
希望ナンバー制度とアルファベットがどう関係するのか、以下ご説明していきたいと思います。
さて、希望ナンバー制がスタートしたのは1999年ですが、いまやすっかり定着しています。
多くの人が新車や中古車を購入した際、自分の気に入ったナンバーを取得するようになりました。
ところが、それぞれ異なった数字を希望すればいいのですが、どうしても一部の数字に人気が集中してしまいます。
ゾロ目で語呂がいいとか、風水で縁起がいいとか、並びがかっこいいといった理由で、特定の数字が多用されるようになっています。
たとえば、希望ナンバーに申し込む際、つぎの15種類のナンバーは常に人気が集中するので、全国一律で抽選対象になっています。
1 | 7 | 8 | 88 |
333 | 555 | 777 | 888 |
1111 | 2019 | 2020 | 3333 |
5555 | 7777 | 8888 |
つまり、これらのナンバーは、たとえ抽選であっても、それでもぜひ自分の車のナンバープレートに使いたい、と全国の多くの人たちが望む憧れのナンバーなのです。
みんなが憧れるナンバーとしては、実は、これはほんの一部であり、他にも人気が集中するナンバーがあります。
下記のナンバーは、人気が集中するためにその地域限定で抽選対象になっているナンバーです。
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さて、希望ナンバーでわたしたちが選べるのは「一連指定番号」と呼ばれる数字4桁の部分です。
数字4桁の場合、単純計算すると10,000通りの数字が出来上がり、しかも、数字の左隣にある車の用途を表す「ひらがな」との組み合わせ、数字の上にある「分類番号」との組み合わせを含めると、膨大な数のナンバープレートが出来上がることになります、計算上は。
ところが、実際には、上記のように特定のナンバーに人気が集中するので、「ひらがな」や「分類番号」との組み合わせを総動員しても、あれよあれよという間に発行できるナンバーが枯渇してしまったのです。
そこで、今はまだ多少の余裕があるので、余裕があるうちに「分類番号」の部分にアルファベットを導入することを決定し、今後も人気が集中するナンバーを引き続き発行できる体制を築いた、というのが「分類番号」にアルファベットを導入した背景です。
2018年1月12日に「練馬ナンバー」でアルファベット第1号が発行されました。
2018年1月16日に「横浜ナンバー」でアルファベット第2号が発行されました。
今後、順次全国でアルファベット入りナンバーが導入されていく予定です。
アルファベットが入るのは「分類番号」の部分
上の画像の赤い四角で囲んだ部分は、自動車の種別を表す「分類番号」です。
たとえば、普通乗用自動車であれば「3」~「399」になりますし、小型乗用自動車と小型乗合自動車であれば「5」~「799」(間はひと続きではない)があてがわれます。
今後、たとえば普通乗用自動車で、「399」まで使い切って、もはやそれより先に割り振るべき番号が存在しないという事態に至ったら、たとえば「30A」というようにアルファベットを組み込んでいくことになります。
「分類番号」に使用するアルファベットには規則性がある
「分類番号」に使用されるアルファベットは全部で10文字です。
「A」「C」「F」「H」「K」「L」「M」「P」「X」「Y」 |
使用するアルファベットを10文字に限定したのは、見間違いを考慮してのことです。
アルファベットの「I」と数字の「1」、アルファベットの「D」と数字の「0」、アルファベットの「O」とやはり数字の「0」などなど、間違い防止のために絞り込んでいます。
それから、「30A」のようにアルファベットは下1桁からつけていきます。
Aから始まり、Aが枯渇したらCに、次にFに、と順次移っていきます。
しかし、アルファベットは「3AB」というように、2桁までしか使用しません。
そこで枯渇したらまた何か手を打つことになるでしょう。
なお、前の項目で、2018年1月12日に「練馬ナンバー」でアルファベット第1号が発行され、2018年1月16日に「横浜ナンバー」でアルファベット第2号が発行されたと書きました。
すると、今後、練馬や横浜では、新たにナンバープレートを発行する場合は全てのナンバーがアルファベット入りのナンバーになるのでしょうか?
いえ、そうではありません。
練馬や横浜でアルファベットが導入されたのは人気が集中しているナンバーです。
「ひらがな」や「分類番号」が枯渇したので、やむを得ず「分類番号」にアルファベットが導入されたのです。
人気が集中していないごく普通のナンバーであれば、これまで通り「ひらがな」と「分類番号」との組み合わせでまだまだ発行可能です。
あくまでも枯渇したナンバーから順次アルファベットが導入されていきます。
実はアルファベットはすでに使用されていた!
これは余談になりますが、ナンバープレートにはすでにアルファベットは使用されています。
練馬ナンバーで2018年にアルファベット第1号が導入されたというのは、「分類番号」の話です。
自家用とか事業用など車の用途を表す部分は、通常「ひらがな」が使用されるのですが、特殊な車にはすでにアルファベットが使用されてきました(上記画像を参照)。
それは車の用途が「駐留軍人軍属私有車両用等」の場合です。
具体的には、米軍関係者の車です。
こうした車の場合は通常は「ひらがな」のところにアルファベットが使用されています。
登録車も軽自動車も、使用されるアルファベットは異なりますが、同様に使用されています。
ひらがなの分類(登録車) | |
用途 | ひらがな等 |
自家用 | さすせそたちつてとなにぬねのはひふほまみむめもやゆらりるろ |
事業用 | あいうえかきくけこを |
貸渡用(レンタカー・カーシェアリング) | れわ |
駐留軍人軍属私有車両用等 | EHKMTYよ EHKM:軍所有の業務用車 T:ATAカルネで持ち込んだ一時輸入車 Y:軍人軍属私有車 よ:日本で退役・除隊した軍人用 |
ひらがなの分類(軽自動車) | |
用途 | ひらがな等 |
自家用 | あいうえかきくけこさすせそたちつてとなにぬねのはひふほまみむめもやゆよらるろを |
事業用 | りれ |
貸渡用(レンタカー・カーシェアリング) | わ |
駐留軍人軍属私有車両用等 | AB |
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⇒⇒ナンバープレートにアルファベットが:車のナンバーが変わる
⇒⇒レンタカーの「わナンバー」は自家用と事業用の中間的用途!
⇒⇒車のナンバーの「ひらがな」の意味は?なにかの分類ですか?
ご覧いただきありがとうございました。