【プチ調査】「猫の室内飼いは絶対にやめてください」は正しい?間違い?

猫の室内飼いは絶対にやめてください

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【プチ調査】「猫の室内飼いは絶対にやめてください」は正しい?間違い?

グレース泉
この記事は私グレース泉が執筆しました。数多くの転職経験を経て現在はWebライターに専念。「リサーチ9割、執筆1割」がモットー。信頼性の高い記事をお届けします。40代、2児の母。

室内猫は、ずっと外を見つめていたり、ふと玄関を開けると脱走しようとしたりしますよね。「もしかして外に行きたいのかも?」と思ってしまう飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか?

猫を室内で飼うことに否定的な意見を持つ人もいます。ネット上には、「猫の室内飼いは絶対にやめてください」といったサイトも存在します。

「猫は外に出してあげないとストレスが溜まってかわいそう…」と言われているようですね。これらの意見は、実家で17年猫を飼っていた筆者も気になります。

そこで今回は、「猫の室内飼いは絶対にやめてください」は正しい?間違い?について、検証します。「もしかしてうちの猫ちゃん、ストレスたまっているかも?」と思っている方は参考にしてみてくださいね!

猫は犬よりも飼育されている

一般社団法人ペットフード協会が実施している「2021年全国犬・猫推計飼育頭数の調査結果」によると、

710万6千頭
894万6千頭

飼育されていることが報告されています。

2017年から猫の方が犬を上回り、さらに新型コロナウイルスの影響で、ペットとの生活から癒しを求める傾向がみられます。

犬は散歩が必要ですが、猫は室内飼いができ、費用も犬より掛からないという理由で猫を飼う人が増えているようですね

猫の室内飼いは9割以上

家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査及び飼育者意識調査結果の概要」(平成26年度)によると、

猫を「屋内」で飼っている人は全体の94.9%、「屋外」が5.1%。

9割以上の世帯で、屋内飼育をしている結果になっています。(※参照:日本獣医師会)

「室内飼いは絶対にやめてください」と言われる理由は?

togetterでは、「猫の室内飼いは絶対にやめてください」というタイトルの記事がありました。(参照:togetter)9割以上の世帯が猫の室内飼いをしている中で、なぜこのような否定的な意見があるのでしょうか?

togetterの意見を以下にまとめました。

  • 猫の室内飼い(監禁飼い)は完全に虐待
  • ケージ飼いと完全室内飼いは絶対にやめて下さい。ストレスで早死にする
  • 一生密室に監禁されて幸せな猫なんているはずがありません。繁殖もできず自由も奪われた猫は死んだも同然です
  • 猫は自由な生態が魅力のひとつ。猫の習性を全否定して完全室内飼い(監禁虐待)をしている人間は猫好きではない
  • 猫を完全室内飼い(監禁虐待)する人間は自己愛を満たすために猫を玩具にする異常な人間だ

「虐待」「監禁」といった言葉が出てきて、なかなか辛辣な意見が多いですね。こちらのサイトには、室内飼いは間違っていると真っ向から否定する人が集まっています。

togetterにとどまらず、Yahoo!知恵袋でもこのような投稿がありました。

  • 「猫の完全室内飼いって虐待にならないんですか?猫は、外で自由にのびのび生きる動物ですよね。それを完全室内飼いって、一種の監禁じゃないですか?飼い主のエゴですよ。猫ちゃん可哀想!ね。」(参照:Yahoo!知恵袋
  • 「猫の完全室内飼いは動物虐待ではないの?一生外の世界を知らず生きていくなんて、やっぱ動物なんだから可哀想じゃないの?」(参照:Yahoo!知恵袋

外の世界を知らずに生きていくなんて可哀想、飼い主のエゴだという批判的な意見です。

外飼いのリスク

「猫の室内飼いは絶対にやめてください」という声を検証するため、外飼いのリスクを解説します。

交通事故や怪我のリスク

外飼いのリスクとして多いのが、交通事故や怪我。猫は本能として、獲物を待ち伏せして飛び掛かるといった習性があります。

猫じゃらしで遊んでいる時も、獲物を捕らえる狩猟本能が働きますよね。そのため、交通量が多い道路でも追っている生き物がいれば、飛び出してしまうことがあります。

また、猫は驚いたり強い恐怖を感じたりすると、硬直してしまうという習性も。夜間に迫り来る車のライトにびっくりして、動けなくなって車に衝突する事故も考えられます。

他猫との接触

外飼いは他猫との喧嘩による怪我や、エイズ、白血病といった感染症のリスクが高まります

外に出ている時間が多い猫は、飼い主の目が届きにくくなるため、病気やケガの発見が遅れる場合があります。

ノミやダニに寄生される

外飼いの猫は、高確率でノミやダニに寄生されます。ノミは人間にも移るので、皮膚の弱い方や小さいお子さんがいる家庭では、予防対策をしなければなりません。

猫にノミが寄生すると、身体を掻いて皮膚に傷ができ、皮膚病やマイコプラズマ感染症などの病気につながります。

近隣住民とのトラブル

  • 「猫を外にだすなと、近所の人に言われてもめています。アドバイスください。」(参照:Yahoo!知恵袋

といった投稿もありました。

猫の行動範囲は半径100メートル前後と言われています。そのため、近隣住宅の庭で糞尿やいたずらをして迷惑を掛ける場合があります。

【猫の迷惑行為】

  • 糞尿被害
  • 花壇や植木を傷つける
  • 鳴き声がうるさい
  • 近所に猫アレルギーの人がいる
  • お子さんが喘息になってしまった

外飼いをするためには、近隣住民に十分配慮する必要があります。

通院費がかかる

外飼いをしていると、室内飼いよりはるかに怪我のリスクが高まるため、怪我の度に病院に通うことになります。また、感染症により手術が必要になった場合は、高額な費用が掛かります。

虐待や毒殺のニュースも

近年、悲しいことに動物虐待や毒殺のニュースも多く見受けられます。

近隣トラブルで猫を嫌がる人が餌に毒を盛って食べさせたり、SNSやYouTubeにも虐待動画があげられたりと、動物虐待検挙数が過去最高になっています。(参照:福井新聞

虐待された被害動物は猫が95件と一番多く、外飼いはこのような犯罪に巻き込まれる恐れがあります。

「猫の室内飼いは絶対にやめてください」は正しい?間違い?

ここまでは、外飼いのリスクを解説しました。

結論からお伝えすると、「猫の室内飼いは絶対にやめてください」は間違いです

こちらの章では、その理由について解説します。

猫は家でもストレスなく生活できる

猫は、狭い縄張りでもストレスなく生きていける動物なので、一生を通じて室内だけでも幸せに暮らせます。

ですから、ストレスを与えて監禁状態になっている訳ではありません。

窓の外を見ているのは外に出たいからではない

時折、窓の外を見ている猫がいますが、外に出たいから見ているのではありません。窓はテリトリーの境界線なので、自分のテリトリーをパトロールしているのです。

室内猫は寿命が長い

ペットフード協会の調査によると猫の平均寿命は、以下の通りです。

  • 室内飼いの猫…16.22歳
  • 外飼いの猫…13.75歳

室内猫は、外飼い猫より2.5歳も平均寿命が長いことが分かっています。行方不明や交通事故に遭うこともなく、怪我や病気の予防ができるのも室内飼いのメリットです。

環境省や獣医師会も室内飼いを推奨している

環境省や獣医師会では、室内飼いのメリットとして「交通事故や感染症の危険がない」「ご近所トラブルが少ない」「虐待の被害に遭うことがない」ことを掲げ、猫の室内飼いを推奨しています。(参照:環境庁/埼玉県獣医師会

以上のような理由から、「猫の室内飼いは絶対にやめてください」という意見は、全て正しいとは言い切れません。

しかし、田舎に行くと玄関やサッシを開けた状態の家も多く、そのような家で完全室内飼いは難しいでしょう。

筆者の実家でも17年猫を飼っていましたが、外飼いでした。しかし、外飼いする場合はご近所に迷惑がかからないよう、リスクを把握し責任を持って育てる必要があります。

猫をペットとして責任を持って育てることは、室内飼いの猫でも一緒です。

次の章では室内飼いの注意点について解説します。

室内飼いの注意点

『室内飼い=安全』と安心してはいけません。室内の中にも注意すべきポイントがいくつかあります。

誤飲・誤食

猫はいたずらが大好きな動物です。電源コードや携帯の充電コードといった家電系は、感電や誤飲の危険があります。

また、玉ねぎや生け花をかじって中毒をおこしたり、ビニール袋を飲みこんだりと、大きな事故につながります。

その他にもお湯を張ったバスタブ、ガスコンロやストーブなど熱の出るものにも注意が必要です。配線カバーや家電の配置など、室内環境を整えることが大切です。

運動不足による肥満

室内猫は、運動不足になりやすく肥満になる傾向があります。猫が肥満になると免疫力が下がり、病気にかかりやすくなるため、適度に運動量を増やしてあげる必要があります

肥満猫の放置は虐待だという意見もあるほどです。猫の健康管理は、飼い主が責任を持って行いましょう。

室内でもストレスなく過ごせるポイント

猫ちゃんが、心地よくストレスなく過ごせるポイントをご紹介します。

キャットタワーを設置する

画像はWikipediaより

猫には、外敵から身を守ったり危険をいち早く察知したりする習性があり、上下の運動を好みます。そのため、高さのあるキャットタワーを設置すると喜びます

どうしても室内飼いは行動できる範囲が限られているため、運動不足になりがちです。運動不足になる室内でも高低差を付けることで、ストレス解消にもなるでしょう。

猫は飽きやすいため、新しいおもちゃを買ったり、遊び方に変化をつけたりして猫が満足できるようにしてあげるのも大切です。

外の見える環境を用意する

猫は縄張り意識があるため、室内からでも自分のテリトリーを守っています。また、猫は日光浴をすることで、体内時計を調整し体温を一定に維持しています。

そのため、太陽光がしっかり入る外の見える環境を用意しましょう。

猫の隠れ家を用意する

猫ちゃんが、段ボールや狭い隙間に入っていることがありますよね?猫は単独行動をする動物なので、自分だけのスペースを作ってあげると安心します。

室内の何カ所かに猫の隠れ家を用意してあげれば、心身ともにリラックスして居心地のよい場所になりますよ。

しっかりした爪とぎを用意する

猫は爪とぎをして、臭腺のニオイをつけて自分の縄張りを主張します。壁や柱といった垂直な場所があると、背伸びして高い位置にマーキングするのは、自分が大きいことをアピールしているからです。

大事な家具や壁を傷つけないためにも、頑丈な爪とぎ板を用意してあげるといいでしょう

リードを付けて外を歩かせる行為は?

Yahoo!知恵袋では、

  • 「リードをつけたまま脱走してしまった」(参照:Yahoo!知恵袋
  • 「猫にハーネスをつけても抜け出してしまう」(参照:Yahoo!知恵袋

といった声が寄せられています。最近では猫用ハーネスやリードも販売されており、お散歩する飼い主さんもいますよね。

猫のお散歩は、高い場所に逃げてリードに絡まるといったリスクが伴います。

室内猫に刺激を与えたい場合は、お散歩ではなくおもちゃを用いて狩猟欲求を満たしてあげた方が効果的です

一度外に出てしまうと自分の縄張りを作ってしまうので、テリトリーが侵されていないかを確認するために外に出たがるようになるので注意しましょう

まとめ

「猫の室内飼いは絶対にやめてくださいは正しい?間違い?」というテーマに基づき、解説しました。「猫の室内飼いは絶対にやめてください」といったサイトでは、室内飼いに対して否定的な意見が見受けられました。

しかし、外飼いにもさまざまなリスクがあります。そもそも猫は、家の中だけでもストレスなく過ごせる動物です。

外飼いをしていた筆者の実家の猫は、トカゲやねずみを咥えて家の中に入って来たこともありました。

また、夕飯のために焼いた魚を野良猫が食べていたこともありました。(サザエさんの歌詞にあるような古い時代ですが)

時代や地域によっても猫の飼い方はさまざまですが、交通量の多いエリアやご近所トラブルが起こることを考えると、室内飼いでストレスなく過ごせるのが猫にとっては心地よい環境だと考えます。

最近はインスタ映えや話題作りのために、着ぐるみを着せたりきゅうりを見せて驚かせたりと、フォロワーを集める人もいますよね。でも、猫はとても警戒心が高い動物です。

人間もイヤなことをされたくないですよね、それは猫も同じです。お互いが快適に過ごせる環境で、猫ちゃんが満足できる生活空間を作ってあげたいですね。

ご覧いただきありがとうございます。

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