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「低血圧の人が食べてはいけないもの」
高血圧に比べて低血圧には明確な基準がないのですが、あくまでも参考の値として、世界保健機関(WHO)の低血圧の定義というものがあって、それは収縮期血圧100(mmHg)以下、拡張期血圧60(mmHg)以下となります。
つまり、上が100以下で下が60以下だと低血圧ということになります。
そこで、高血圧の人が注意すべき食事と比べてややモヤっとした話になってしまうかもしれませんが、「低血圧の人が食べてはいけないもの」について整理したいと思います。
- 塩分濃度が低すぎるもの:塩分の摂り過ぎは高血圧を招いて体に様々な悪さをすることが知られていますが、塩分そのものは人間の体に必須の成分です。塩分が悪いわけじゃありません。控えすぎると逆効果です。したがって、「塩分濃度が低すぎるもの」は低血圧の人が食べてはいけないものということになります。
- カフェインレスの飲み物:言うまでもなくカフェインの摂り過ぎは体によくないのですが、逆に全くカフェインをカットするのも問題です。食後のコーヒーとか緑茶などは適度に飲むべきです。したがって、「カフェインレスの飲み物」は低血圧の人が食べては(飲んでは)いけないものということが言えそうです。
- 大量の炭水化物:パンや米や麺類などの炭水化物を食べ過ぎると、これらの消化のために血液が胃に集中してしまい、いざ立ち上がろうとするとめまいや立ちくらみが発生しやすくなります。一時的な現象であるケースもありますが、食生活は習慣化しやすいので、頻繁にめまいや立ちくらみが起こる人はけっこういらっしゃいます。したがって、「大量の炭水化物」は低血圧の人が食べてはいけないものということになります。
- タンパク質の少ない食べ物:上記の食べ過ぎとは逆のケースになりますが、そもそも低血圧の人は食欲不振の人が多く、食事の量が少ないケースが見られ、様々な栄養素が不足しがちですが、なかでもタンパク質が不足すると筋肉や血管の材料が不足することになるので、低血圧症状がより発生しやすくなります。卵、魚、肉、大豆、米、麺、パン、キノコ、野菜などタンパク質を含む食品をバランスよく適量摂取するようにするべきです(キノコや野菜にもたんぱく質が含まれています)。したがって、「タンパク質の少ない食べ物」は低血圧の人が食べてはいけないものということになります。
- 早食いをすること:これは、食べてはいけないもの、というのとは異なりますが、何を食べるにしてもゆっくりとよく噛んで食べる習慣をつけることが大事だという意味です。サッと食べてすぐに活動しようとすると、胃に集中している血液が他の部分に廻らないうちに体を動かすことになるので、ただでさえ低血圧気味の人にとってめまいなどの症状が発生しやすくなります。
- 食休みをしっかりとる:これも、食べてはいけないもの、というのとは異なりますが、食事の後に十分な休息を取らずに活動を始めようとすると、高血圧の人には発生しない立ちくらみやめまいなどの症状が起きやすくなります。
そもそも「低血圧」とは?
私は医師でも何でもないただのブロガーですから、いきなり専門的な話をするつもりはありませんが、このページのテーマである「低血圧の人が食べてはいけないもの」についてお話しするには、以下の点を確認する必要があると思います。
それは、そもそも「低血圧」とはどういうものを指すか、という点です。
高血圧に関しては日本高血圧学会という組織があって、原則として「上が140以上かつ下が90以上(成人の場合の数値)」になると高血圧と定義されています。
高血圧の区分けは軽症、中等症、重症とさらに細分化されていますが、「高血圧症」と認定される数値は「上140以上かつ下90以上」です。
さて、その一方で、低血圧に関してですが、日本低血圧学会というものは存在しません。
その理由は、高血圧の場合は放置するとすぐに脳出血、大動脈瘤、脳梗塞、腎硬化症、眼底出血、心筋梗塞といった重篤な病気に直結するのに対して、低血圧の場合は、もちろん放置すると様々な病気を招くことになるものの、とりあえずは朝の寝起きが悪かったり、疲れやすかったり、立ちくらみが起きやすかったり、そういった比較的軽度な症状に留まっているからだと思います。
食べ物に関する注意事項でも、「高血圧の人が食べてはいけないもの」となると、すぐに塩分の多い食べ物(漬物、ラーメン、ハム、ちくわ、カレーのルーやコンソメや豆板醤などの調味料)、あるいは、糖分が肥満を招いて血圧上昇につながる食べ物(ジュースや炭酸飲料やケーキなど)、また、血圧上昇を招く作用が知られているアルコール類全般、といった食品・食材が即座にリストアップされて私たちに突きつけられます。
けれども、「低血圧の人が食べてはいけないもの」となると、ストレートにこれとこれはダメ、あれもダメというようにリストアップされないのですね。
結局は、
「高血圧の人が食べてはいけないもの」を高血圧にならない程度に適度に食べればいいのでは
といったところに落ち着くようです。
なんだかモヤっとしていてはっきりしない話で申し訳ありませんが、そんな感じになるようです。
低血圧の人の主な症状
ここまで「低血圧の人が食べてはいけないもの」というテーマでお話ししてきました。
とは言え、低血圧には明確な基準がないので、自分が平均的な血圧より数値が低いからといって、それが病気だということにはなりません。
ただ、慢性的に血圧が低い人には、ほぼ共通した症状があって、それが下記のようなものです。
- 寝起きが悪い日が多い
- 立ちくらみが起きやすい
- 頭痛を感じることが多い
- 肩こりが起こりやすい
- 胃もたれすることが多い
こうした症状は、若い女性ややせ型タイプの人にしばしば見られるものです。
なお、なかなか正体がつかみにくい低血圧ですが、中には原因がはっきりしているものもあるようです。
- たとえば、二次性低血圧といって、病気や病気を治療するための投薬が引き起こす低血圧です。この場合は、病気が完治し、薬を飲まなくなれば、低血圧の症状はなくなります。
- また、起立性低血圧と呼ばれるものは、上記②に該当しますが、自律神経の乱れが原因であることが知られています。体調が回復すると症状も消える可能性がある低血圧です。ただ、慢性化しているケースが多いと思います。
- 最後に、本態性低血圧と呼ばれるものがあって、これは遺伝によるものと考えられていて、血縁者に低血圧の人がいると発生しやすいもので、明確な原因がよくわからず、件数的に最も多い事例となります。
それから、上記と重なる部分がありますが、食後低血圧と呼ばれる症状があって、食事の後に立ち上がろうとした際にめまいとかふらつきを起こすものです。これは食事の消化のために血液が胃に集まっている状態で、いきなり立ち上がろうとすると、血液が足をはじめとした他の場所に行き渡らなくなることから発生するものです。高齢の方や糖尿病を患っている方に起きやすいと言われています。しかし、上記にもあるように、低血圧の人全般に見られる、ある意味ポピュラーな症状ともいえます。
【Twitter】低血圧の人のtwitter上の声
低血圧、食べ物で検索すると、塩分とタンパク質らしく、
和食でタンパク質しっかり取れよって書いてた。
やっぱり私に足りないもんはタンパク質なんだなぁ— ふりゅ (@fuwafuryu) September 27, 2022
そうですね。タンパク質は大事ですよね。
春の兆しが出てきた頃から朝が辛すぎて血圧図るようにしてるんだけど、今日はエラーばかり出て測れてもこの数字はやばい(›´w`‹ )
低血圧に良い食べ物とかルーティンとかあったら教えて頂きたいです! pic.twitter.com/JIKy62RSqd
— ゆめ (@gooddive9) March 19, 2022
まずはお医者さんに相談して、それから当記事も少しは参考になるかと・・・。
【Twitterの引用について】Twitterからの引用はTwitter社の「サービス利用規約」に基づく公式かつ正式な方法(コード埋込)によって行っており、著作権その他法令に抵触するものではありません。 |
まとめ
- 高血圧の人は重篤な病気に直結するケースも多く、医学的にもしっかりとした基準・定義があります。
- 一方で、低血圧に関しては、WHOに目安となる基準はありますが、医療の世界では明確な基準・定義はありません。
- 「日本高血圧学会」は存在しますが「日本低血圧学会」は存在しません。
- しかし、低血圧で悩ましい日常を送っている人は、若い女性や痩せ型の人を中心に一定の数が存在していて、こういう人は食事の面で気を付けることである程度不快な症状を減らすことが可能です。
- 塩分濃度が低すぎるものやカフェインレスの飲み物、といった低血圧の人が食べてはいけないもの(飲んではいけないもの)に日頃から注意することで、より標準的な血圧に近づくことができます。
- また、ここまで触れてきませんでしたが、適度な運動習慣ももちろん大事です。
- バランスのいい食事と適度な運動という、ある意味当たり前の話になりますが、こうしたことの積み重ねが低血圧の人にも当てはまるという結論になります。
ご覧いただきありがとうございました。