【記事丸わかり】
⇒⇒任意保険の話:解約の時は絶対に中断証明書を取れ! |
自動車保険の中断証明書は保険の等級を一定期間保存できる制度ですが、中断の有効期間(有効期限)は10年間です。
以前は5年間の時期もありましたが、現在は、どの保険会社も10年間となっています。
これは、いわゆる「国内特則」でも「海外特則」でも同じく10年です。
ただし、妊娠特則では3年が有効期間(有効期限)のところもあります。
このページでは自動車保険の中断証明書の有効期間(有効期限)について詳しく解説しています。
しばらくお付き合いいただけると幸いです。
中断証明書の有効期間(有効期限)は10年
そもそも自動車保険の中断証明書は等級を保存しておくための制度です。
この保存しておける期間のことを「有効期間」あるいは「有効期限」とここでは呼んでいます。
中断証明書は以前からありましたが、以前の有効期間(有効期限)は5年間というのが一般的でした。
現在の中断証明書は期間が延長されて、各保険会社いずれも10年間です。
有効期間(有効期限)が10年間なのは、いわゆる「国内特則」でも「海外特則」でも変わりません。
※次の項目でご説明しますが「妊娠特則」を採用する会社では3年間のところもあります(アクサダイレクト)。ただし自動車保険ではなく2輪車や原付の任意保険ですが
中断証明書の有効期間(有効期限) |
10年間(国内特則・海外特則) |
ところで、中断証明書を発行してもらう際は、ざっくりと「10年間」と憶えておけばいいのですが、発行してもらった中断証明書を利用していざ保険を再開しようという際には、10年ぎりぎりで再開するケースもあるでしょうから、「どこからどこまでの10年間か?」という厳密な規定を知っておく必要があります。
この点では国内特則と海外特則では規定が異なります。
国内特則で言う10年間とは、保険の中断日から10年間です。
つまり保険の解約日または満期日から10年間ということになります。
ここで注意すべき点は、中断証明書を発行する場合、保険の解約日あるいは満期日と同時に発行依頼することができるだけでなく、解約日あるいは満期日から13ヶ月以内であればやはり発行依頼できるという規定です。
すると、たとえば解約日あるいは満期日から13ヶ月ぎりぎりのところで中断証明書を発行してもらったケースでは、この中断証明書の有効期間(有効期限)は、実質的に8年と11ヶ月ほどになります。
「10年」-「13ヶ月」=「8年と11ヶ月」
上のケースは、解約日あるいは満期日から13ヶ月ぎりぎりで発行したケースですが、実は、東京海上日動、イーデザイン損保、AIG損保では、発行できる期限が「13ヶ月以内」ではなく「5年以内」になっています。
そこで、もしも解約日あるいは満期日から5年目ぎりぎりのところで中断証明書を発行してもらった場合、有効期間(有効期限)はそこから10年間かというと、そうではなく、あくまでも保険の解約日あるいは満期日から10年間です。
5年目ぎりぎりで発行してもらったら、すでに5年経過しているので、この場合は実質的な有効期間(有効期限)は5年間ということになります。
「10年」-「5年」=「5年」
「国内特則」の有効期間(有効期限) |
中断日(保険の解約日または満期日)から10年間 |
次に「海外特則」です。
一時的な海外旅行ではなく、長期出張などで海外に渡航する場合に適用される中断証明書です。
これも有効期間(有効期限)は10年間ですが、海外特則の場合は中断日から10年間ではなく、海外に出発した日からの10年間です。
「海外特則」の有効期間(有効期限) |
海外に出発した日から10年間 |
海外特則の場合も、中断証明書の発行期限は解約日または満期日から13ヶ月以内となっています。
ただし、海外への出国日は、保険の解約日または満期日から6ヶ月以内の日でなければなりません。
妊娠で中断する場合は有効期間(有効期限)3年の会社もある
中断証明書には妊娠に関する特例を設けている会社もあります。
しかし、ホームページで記述があるのはアクサダイレクトと三井住友海上くらいで、しかも、細かな記載はありません。
そこで、アクサダイレクトと三井住友海上に電話して詳細を確認しました(確認日:2018年10月7日)。
この2社の内容はほぼ同じですが、有効期間(有効期限)のみ異なっていて、アクサダイレクトが3年間、三井住友海上が10年間です。
ただし、中断証明書を発行できるのは車(4輪車)の保険ではなく2輪バイクと原付バイクの保険です。
自動車保険は対象外です。
ですから、250ccとか400ccのバイクや原付バイク(~125cc)の任意保険に加入している人が対象です。
中断証明書の発行申し込み期限は、通常の場合と同じで、解約日または満期日から13ヶ月以内です。
このページのテーマは中断証明書の「有効期間(有効期限)」についてですが、これ以外の妊娠に関する規定が明確に記載されているネット記事はほとんど見当たらないので、下記のまとめを参考にしていただきたいと思います。
中断証明書の発行条件:「妊娠特則」※自動車保険は対象外 | |
発行条件(1) | 中断する契約の解約日または満期日までに母子保健法に定める妊娠の届出をしていること ※保険会社には「母子健康手帳」のコピーを提出する |
発行条件(2) | 再開後の等級が7等級以上になる等級・事故歴であること |
発行期限 | 保険の解約日または満期日から13ヶ月以内 |
有効期間(有効期限) | 3年間(アクサダイレクト) 10年間(三井住友海上) |
車の状態 | 手放していなくてもOK ※ただし、2輪バイクと原付バイクのみが対象 |
※上記の妊娠に関する規定はアクサダイレクトと三井住友海上2社の規定です
やや紛らわしい「5年」があるけれど・・・
上の項目でも少し触れたことですが、中断証明書の発行を依頼する際に「5年」の期限が出てくるケースがあります。
多くの会社では、中断証明書の発行期限を「保険の解約日または満期日から13ヶ月以内」としていますが、東京海上日動、イーデザイン損保、AIG損保などでは「保険の解約日または満期日から5年以内」となっています。
わたしたちにとってはありがたい規定だと思います。
ただし、前の項目でも指摘しましたが、中断証明書の有効期間(有効期限)は、あくまでも「中断日(保険の解約日または満期日)から10年間」なので、ここは注意が必要です。
中断証明書の<まとめ>
中断証明書の「有効期間(有効期限)」についてお話してきました。
ここで、中断証明書について<全体のまとめ>をしておきたいと思います。
中断証明書の発行条件:「国内特則」 | |
発行条件(1) | 保険期間内に車を手放していること ※廃車・譲渡・売却・車検切れ・一時抹消・災害・盗難など |
発行条件(2) | 再開後の等級が7等級以上になる等級・事故歴であること |
発行期限 | 保険の解約日または満期日から13ヶ月以内 ※東京海上日動、イーデザイン損保、AIG損保などは5年以内 |
有効期間(有効期限) | 10年間 |
中断証明書の発行条件:「海外特則」 | |
発行条件(1) | 海外への出国日が中断する契約の解約日または満期日から6ヶ月以内の日であること |
発行条件(2) | 再開後の等級が7等級以上になる等級・事故歴であること |
発行期限 | 保険の解約日または満期日から13ヶ月以内 ※東京海上日動、イーデザイン損保、AIG損保などは5年以内 |
有効期間(有効期限) | 10年間※海外への出国日から10年間 |
車の状態 | 手放していなくてもOK ※これが「国内特則」との最大の違い |
中断証明書の発行条件:「妊娠特則」※自動車保険は対象外 | |
発行条件(1) | 中断する契約の解約日または満期日までに母子保健法に定める妊娠の届出をしていること ※保険会社には「母子健康手帳」のコピーを提出する |
発行条件(2) | 再開後の等級が7等級以上になる等級・事故歴であること |
発行期限 | 保険の解約日または満期日から13ヶ月以内 |
有効期間(有効期限) | 3年間(アクサダイレクト) 10年間(三井住友海上) |
車の状態 | 手放していなくてもOK ※ただし、2輪バイクと原付バイクのみが対象 |
※妊娠に関する規定はアクサダイレクトと三井住友海上2社のものです
ご覧いただきありがとうございました。