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車のノッキング|低速からの加速時にアクセル踏むと発生
車の発進時や、低速からの加速時にグッとアクセルを踏み込むと、エンジンからカラカラあるいはカタカタあるいはカクカクといった硬質の音が聞こえてくることがあります。そして、そのままアクセルを踏んでも車が加速していかなかったり、あるいは、エンストで止まってしまったりします。
これはノッキングと呼ばれる現象です。
エンジンの異常燃焼です。未燃焼混合気が自己着火する異常燃焼です。音と振動が発生するので誰でも気づきます。
ノッキングはAT車ではめったに発生しませんが、MT車ではギアの選択を間違えたりするとわりあい頻繁に発生します。ただし、これは運転操作が原因のノッキングなので心配ないのですが、運転操作以外が原因でノッキングが発生したら、これは放置できません。※CVT車では低速でノッキングが発生しやすい傾向があります⇒⇒CVTですが低速でノッキングが発生するのですが、なぜ?
ノッキングの発生は以下のような原因が考えられます。
- オクタン価の低いガソリンを使用している:ハイオク指定の車にレギュラーを入れている場合など
- プラグの劣化により混合気の発火に必要な高圧電流が発生しなくなっている
- プラグの点火時期が早すぎる場合
- エンジンの燃焼室内に燃えカスであるカーボン等が許容量を超えて堆積している:買い物等近距離の走行を繰り返すとカーボンが蓄積しやすくなる。ある程度のカーボンは燃料添加剤で除去できます。
- エンジンへの吸気温度が高すぎる場合
- エンジンそのものが異常な高温になっている場合
- 燃料供給の量が不足している
このように様々な原因があるのですが、ズバリ不具合箇所を特定するのは私たち一般のドライバーにはまず無理です。
ディーラーや修理工場に持ち込んでプロの診断を受けたほうが安心だと思います。
ノックセンサーについて
今の車にはノックセンサー(ノッキングセンサー)というものが付いています。文字通りノッキングの発生を検知するセンサーです。
ノックセンサーがノッキングを検知すると、すぐさまECU(エンジンコントロールユニット)に情報を送り、それを受けたECUは燃料供給系統に指令を出して燃料の噴射量やプラグの点火時期等が最適化されます。
そのため、マニュアル車の操作ミス以外でノッキングが発生することはそうめったにないことです。ノックセンサーが常に見張っていて、ノッキングが発生することを未然に防止しているからです。(⇒⇒ノックセンサー(ノッキングセンサー)とは|寿命|仕組み|故障と交換費用)
とはいえ、プラグや燃料噴射装置等が劣化してくれば発生してしまいますし、ノックセンサーそのものが故障することもありえます。
ディーゼル車の場合
ノッキングは未燃焼混合気が自己着火する異常燃焼のことですが、ディーゼルエンジンにはもともとスパークプラグがなくて、自己着火によって燃料を燃やしています。
したがって、ディーゼルエンジンは、程度はともかく、常時ノッキングを発生させるエンジンであるともいえます。
トラックであれ乗用車であれ、ディーゼルエンジンの車からはガラガラとかカラカラとかいう音と振動がしますが、これは自己着火方式のエンジンであるからです。
最新の技術を注ぎ込んだマツダのクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」などでも、車内にいればガソリン車とほとんど変わりないのですが、車外に出ると、(昔ほどではないけれど)ディーゼルエンジンに特有の音と振動があります。
まとめ
低速からの加速時にアクセルを踏むとカラカラと音と振動がする、こうしたノッキング現象は比較的程度の軽い不具合です。早めに対策を取れば大きな問題にはなりません。
しかし、エンジンの高回転時に発生するノッキングは、たった一度の発生でエンジンを破壊することもある恐ろしいトラブルです。
大きな損傷を招かないためにも、芽が小さなうちから摘み取ってください。
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