フィアット500とはどんな車?「デザインが全て」の一点突破の車

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フィアット500とはどんな車?「デザインが全て」の一点突破の車

ネット上で散見されるフィアット500のオーナーさんたちのコメントのほとんどは、

「こういうところがダメ、こういうところが使いにくい、こういうところが信じられない、でもこの車最高だね!」

というタイプのコメントが多いです。

フィアット500は、BMWミニとかルノーカングーとかスズキジムニーとかクライスラーのジープなどと同種の車で、車を評価する各種項目の平均点の高さを競う車ではまったくないようです。

一点突破の車ですね。

何か飛びぬけて気に入ったところがあったら、他の部分はそこそこでもいい。もちろん、他の部分もいいに越したことはないけれど、たとえイマイチだったとしてもそれでダメということにはならない。

フィアット500はそういう車として認知されているようです。

欠点や弱点を楽しんでしまうオーナーたち

この種の車のオーナーさんの共通点は、一般的に欠点とか弱点とされる部分をけっこう楽しんでいる、というところです。

フィアット500で言えば、特徴的なトランスミッションであるデュアロジックがまさにこれで、この明らかに「未成熟」な作動をする変速機について、プラスの評価をしているオーナーさんはほとんどいないのですが、それでも、「まあいいか」という感じで乗り続けていらっしゃいます。

どうしても耐えられない人は「買って後悔した」などと言うコメントをいちいち残すことなく、さっさと車を手放すのですね。※そのおかげで程度のいい低走行の中古を入手出来たりします

デザインへの「偏愛」

では、フィアット500の「一点突破」の部分は何かというと、言うまでもなく、それは愛くるしいデザインへの偏愛です。

フィアット500のオーナーの皆さんは、いろいろ文句をつけたい不満点はあるけれど、結局は、

「かわいいから許す」

ということになるようです。

私の経験をお話しさせてください。

先日、コンビニで買い物を終えて車(ゴルフ7)に乗りこんだら、隣にフィアット500が停まっていました。

そこへ、やはり買い物を終えて戻ってきた女性が乗り込むところでした。

女子大学生か若いOLという感じの女性が運転席に乗り込み、ギアを入れて立ち去っていきました。

ただそれだけです(笑)。

ですが、この時の光景を私は今でもよく憶えています。

車がもしもミライースとかワゴンRとかフィットとかヤリスだったら、私はまったく何も記憶していなかったと思います。

フィアット500だったから憶えているのだと思います。

そして、これは私の妄想とか深読みのし過ぎなどではなく、高い確率で確信していることなのですが、その時フィアット500に乗っていた女性は、まさに私が経験したことが発生するであろうことを期待してフィアット500という車を選択したに違いないのです。

自分がフィアット500に乗り込む。それを誰かが注目する。車に、私に、視線が注がれる。

周囲の人間にこの種の反応を引き起こす車であることを直感で感じ取り、フィアット500を購入しているはずなのです。

これこそがデザインの力だと思います。

デザインに敏感な人というのは、ある意味、日常のこうしたふとした瞬間のために生きていると言ってもいいくらいです。

洋服もヘアスタイルもメイクも車も、<ふとした瞬間>のための小道具として存在しているのだと思います。

イタリア車の基本部分については意外と語られない

とは言え、フィアット500を購入する人が、ただスタイルが気に入っているだけ、と断定するのは言い過ぎでしょう。

エンジン特性や乗り味といった面の魅力も一方にあっての話だと思います。

実際のところ、たいしたパワーはないのに運転して楽しいと感じるのはイタリアの小型車の伝統のようです。

どういう部分が楽しいと感じるのかは、実際にオーナーとなって生活を共にしないと見えてこない部分だと思います。

ですが、間違いなく言えることは、シャシー、サスペンション、エンジン、トランスミッション、ブレーキ、シートといった車の基本部分が高いレベルでバランスが取れている点です。

よく「875ccツインエアエンジンの音や振動(鼓動)がたまらない」などと言う声がありますが、エンジン単体でいい悪いなどという話は車ではありえないことです。

エンジンの特性に神経を集中してそれを楽しみ味わうことができるのは、車の基本的部分がしっかりしているからこその話で、足回りやブレーキ性能に不安があったらエンジン音がどうのこうのという話は吹っ飛びます。

スバリストが水平対向エンジンの鼓動を誇らしく思えるのは、強靭なボディや4輪の接地感など他の部分に絶大な信頼感があるからこそでしょう。

イタリア車の場合、車の骨格部分の精度やサスペンションやブレーキ性能については、おうおうにしてドイツ車のように多くの言葉を費やして語られることは少ないと思います。

実際のイタリア車は十分すぎるほど基準をクリアーしていて、フィアット500のオーナーの皆さんがいろいろ不満を口にしつつ長く所有し続ける人が少なくないのも、こうした物理的根拠があるからでしょう。

デザインへの偏愛はどこから来るのか?

とは言え、またデザインに戻りますが、フィアット500のオーナーさんがデザインを偏愛しているのは紛れもない事実です。

「妻が一目惚れしたから購入した」

などという人もいますが、自分自身も気に入らなければ買うはずがないでしょう。

フィアット500のデザインがこれほどまでに愛されている、その主要な要因の一つは、私は<サイズ感>にあると思います。

現行型フィアット500のサイズは、

全長×全幅×全高:3570×1625×1505mm

※(参考)スズキワゴンR:3395×1475×1650mm

です。

もしも、です。

もしもフィアット500がトヨタハリアーほどのサイズ感で目の前に現れたとしたらどんなハレーションが起こるでしょう?

ハリアー・マイナーチェンジ・2021・2022・周期

ハリアー(画像:Wikipedia)

恐らく、フィアット500のオーナーの皆さんは、ちょっとした化け物を見るような表情を目に浮かべ、眉間にしわを寄せて、一歩半ほど身を後退させるのではないか。

私は、そう想像します。

以前、自動車評論家の笹目二朗さんだったと思いますが(間違っていたらゴメンナサイ)、フォルクスワーゲンのニュービートルはなぜゴルフベースで作ったのか、ポロベースで作ればよかったのに、といった感想を言われたことがありました。

私も強くそれに同意した憶えがあります。

後のザ・ビートルも同様です。

サイズが大きすぎて威圧感ばかりが強調されて、本来持っている「愛らしさ」が薄められていると感じるのです。※勝手なこと書いてます。ニュービートルとザ・ビートルのオーナーさん、不快なこと書いてごめんなさい。お怒りでしょうが大目に見てください

あの空冷ビートルだって、もしもサイズが二回りくらい大きかったら、もうとっくに私たちの前から姿を消していただろうと思います。

元祖ビートルが多くの人に長く愛されてきているのは、ただ単に<形>の問題ではなかったと思います。同じ形でも、それが縮小されたり拡大されたりすれば、受け止め方はまったく違ったものになるからです。

空冷ビートルの「3サイズ」は4070×1540×1500(※タイプによって微妙に異なる)ですが、このサイズ感が私たち自動車ファンの脳髄を鷲づかみにしてしまうのだと思います。

フィアット500もまったく同じでしょう。

画像:フィアット

たとえ今の「形」であっても、これより大きかったり小さかったりしたら、とっくに廃版になっていたのではないでしょうか。※今より小さくなる分にはもう少しだけ余地はあると思いますが。初代と2代目がそうでしたから

やはり、今のサイズ感であるからこそ、たとえあれこれ不満や弱点があっても、オーナーの皆さんの偏愛が止まらないのだと思います。

デザインを偏愛するオーナーの声をご紹介

フィアット500のデザインを偏愛するオーナーさんたちの声をご紹介します。

ネット上でフィアット500に関するコメントに接していると、コメントには大別して2種類あることに気づきます。

まず特徴的なのが、日本車と比較したコメントです。この種のコメントは、終始一貫してフィアット500を否定するコメントが続きます。

この種のコメントを発しているのは、フィアット500のオーナーではない「外野席の人たち」です。

その一方で、フィアット500のオーナーさんのコメントがあります。外野席の声と同様に、機能や性能に関しては否定的なコメントが数多く連発されています。

ですが、違いはここからで、そうやって数多くの欠点や弱点を列挙しつつ、

「でも、この車はいい車だよ」

という結論に導かれているのです。

そういうわけで、以下のコメントはすべてフィアット500のオーナーさんのコメントです。

引用元は価格コムカービューです。

  • 「デザインが良く、それだけで購入したい、所有したいという愛らしさを持っている。」
  • 「まず、可愛い!!現行の車では無いようなサイズ感で注目の的になるのは気持ちいいw」
  • 「必要な性能や機能から車を選ぶのではなく、とにかく500が欲しい。あとは500の機能にこちらが合わせる。それくらいの車だと思います。」
  • 「限定車だったので、イスのサイドと、ドアの一部が赤でした。でもなんといっても前面のカラーがさえます。ボディーカラーと同じなので個性的なカラーを選ぶほど室内が楽しい。友達を乗せたら、絶対に「お洒落!」と言ってくれます。」
  • 「今まで服装にも一切興味の無かった私がイタリアファッションが気になりだすほど影響を受けたすごい車である。」
  • 「エクステリアは満点。このデザインにやられて購入する人がほとんどではないでしょうか。機能性よりもデザインを優先したような、日本車ではきっと出ないであろう可愛さです。」
  • 「カフェやお洒落なオフィス等に停めてあると、つい目が行ってしまいます。」
  • 「カラーのインパネ、アンバーのメーターランプ、車内もあちこちにデザインの小気味よさがあります。」
  • 「オシャレな人が、オシャレのために乗るオシャレな車としか言いようがない。」
  • 「高級感とか安っぽさとか、そういった価値観とは無縁のインテリアです。最近では国産コンパクトカーや軽自動車がこの車の内装を真似ていますね。」

ご覧いただきありがとうございました。

フィアット500・1

フィアット500大解剖:「故障多いからやめとけ?」「弱点・気をつけること」「坂道登らない」「ツインエア故障率」を重点的に検証!

2023年11月25日

【2023年6月6日追記】フィアット500Xに新グレード「Club」を追加(速報)

項目詳細
スタイル丸っこいデザインで可愛らしい。基本のデザインはフィアット500を受け継ぎつつ、SUVとしての形状になっている。
ラインナップ「Sport」「Cross」「Club」の3つのグレードが存在。今回は新たなグレード「Club」が追加された。
「Club」の特徴「Sport」をベースにリーズナブルな価格設定。車内にはFIATのロゴをあしらったモノグラムが採用され、ポップな雰囲気を演出。
ボディカラー「Club」のボディカラーは、「ジェラート ホワイト」を標準設定。オプションで、「ファッション グレー」「ベネツィア ブルー」「パッション レッド」を選択可能。
価格「Club」の価格は412万円。
発売日2023年6月17日(土)から全国のフィアット正規ディーラーにて発売。
人気層若者や女性、都会派、オシャレ好きからの支持がある。
プラットフォーム同じステランティスグループのジープ・レネゲードと同じプラットフォームを使用。

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